2019年11月 8日 (金)

ラグビー「日本代表チーム」賛歌!

 715回目のブログです

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 “あをによし 奈良の都に たなびける 天の白雲 見れど飽かぬかも”
                         遣新羅使の一人(万葉集)

  美しい奈良の都の大空にたなびく白い雲、あの白い雲はいくら見ていても見飽きないものだ…。

  日本から新羅に派遣した使節団の一人が、難波津を出て新羅へ向かう船旅の途中、美しい奈良の都を思い出し詠った名歌です。

  11月2日、4年に1回の「ラグビーW杯」の決勝戦が行われ、南アフリカが32対12でイングランドを下し優勝しました。全国で展開されたラグビーW杯は、長期間のスポーツイベントではありましたが、終わって見れば、あっという間に感じられました。それは、偏にすべての試合が身体と身体の激しいぶつかり合いを見せたこととともに、日本チームが劇的な成果を上げ、予選グループを第1位で通過し、初の決勝トーナメントにまで進出したことによるものだと思います。

  それにしても、ラグビーの素晴らしさを初めて味わいました。あるヘッドコーチが「ラグビーは相手との戦いだが、憎しみ合う戦争ではない。お互いがリスペクトし合うから成り立つスポーツだ」と言っているように、テレビ観戦していて、時にエキサイトする場面もありましたが、試合が終われば、まさしくノーサイド、両チーム握手したり肩を抱き合ったりしてお互いの健闘をたたえている姿に、心から清々しさを覚えたものです。

   ≪ラグビー五つの精神≫
         品 位
         情 熱
         結 束
        ・ 規 律
        ・ 尊 敬

  どのチームも、ラグビー精神を存分に発揮しており、観客を魅了したのではないでしょうか。

  TV視聴率が、最高53.7%という驚異的な数字となったのは、準々決勝の日本対南アフリカ戦でしたが、これは、日ごろラグビーの試合を見たことがない“にわかファン”がW杯シリーズ予選で、日本チーム全体を貫く躍動感と、凛とした清々しい精神に感動し、それが、高い視聴率につながったものと思われます。

  わたしもその口で、ラグビーの用語やルールはほとんど知らず、TVの懇切丁寧な解説で理解したところです。その何点かを拾います。

  『ジャッカル』
  ボール保持者を倒した際に真っ先にボールを奪いに行くプレー。ボールが地面にある場合は手を使えないため落ちる前に奪いに行かなければならない。奪いに行った際に相手がボールを離さなければノットリリースザボールになるため、攻守を反転させるチャンスを目指すプレー。
   (ジャッカルと言えば『ジャッカルの日』というフレデリック・フォーサイスの有名 な小説があります。プロの暗殺者「ジャッカル」と、大統領暗殺を阻止しよう とするフランス官憲の追跡を描いたスリラーもの。)

  『コンバージョンキック』
  トライをした後にその縦ラインの延長戦上にボールをセットしてキックを行いゴールを狙うプレー。2点を獲得できる。

 『TMO(テレビジョン・マッチ・オフィシャル)』
 際どいプレーに対してビデオ判定を行うこと。審判の目から判断がしづらい際にビデオを見てジャッジする。選手、監督からの要請は認められない。
  (審判の自主的判断で行うとは良いルールだと思います)

 ところで「どうしてラグビーの日本代表にはこんなに外国人が多いの?」という疑問を持ちましたので調べてみました。

 【ラグビー日本代表選手になるための条件】(各国とも同じ条件)

  他の国での『代表出場歴』がなく、以下のいずれかを満たせばOK。
      ・ 日本で生まれた
      ・ 両親、祖父母の6人のうち誰かが日本で生まれた
      ・ 日本に継続して3年以上住んでいる
            (※2021年からは5年に延長される)

  日本チームが飛びぬけて外国人が多いのではなく、もっと多い国もあります。

  日本代表の本番までの活動スケジュールは、6月9日(宮崎)~8月28日(網走)の長期間にわたる合宿で、ジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)らの厳しい指導の下、「ONE TEAM」・「信頼」の構築に全力を上げてきました。

  しかし、いろんな外国人がいる日本代表チームを「ONE TEAM」にまとめ上げるためにはかなりの苦心があったと思われますが、一つの行動に注目したいと思います。(J Sportsより一部引用)

  わたしは、寡聞にして知らなかったのですが、ジョセフHC、リーチキャプテンら、スタッフと選手たちは、宮崎合宿を終えた翌日、日向市・大御神社(おおみじんじゃ)を訪れわが国で最大と言われる“さざれ石”の前で国歌「君が代」を歌い、本殿前でお祓いを受けたのです

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日向市・大御神社・さざれ石

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      お祓い

 【君が代】(日本の国歌)
   “ 君が代は 千代に八千代に さざれ石の 巌となりて 苔のむすまで ”

  神社訪問を主導したキャプテンのリーチ・マイケルの言葉に注目を。

  「日本は1000年以上の歴史を持っている。たくさんいい感じのもの(文化)を持っているし。知ることで日本が好きになるし、もっと頑張らないといけないと思うようになる」

  国歌「君が代」に出てくる“さざれ石”の由来を聞いた後)「ここ(大御神社のさざれ石)に来たのは、日本の国歌の意味まで知ることが重要だと思ったからです

  ・「日本代表には色々な国の人がいて、それぞれのナショナルアンセム(国歌)があると思います。だからこそ日本の国歌、君が代の意味を知ることは非常に大事です。桜のジャージはできた時から1人の力だけじゃなくて、みんなで大きくなっていると思うので、そこからさらに新しい歴史を作って行くのが僕たちの責任です」

  ・「今日しっかりこれを見て、次、国歌を歌うときに思い出してもらいたいと思います」

  そして、ジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)の言葉を

  ・「心身ともに非常にコミットしてくれた合宿だったので、締めくくりとして、神社に行ってお祈りすることが大事だと思った」。

  ・「外国人選手たちはいろいろ感じたと思います。国歌斉唱を試合で誇りを持って歌うということは、非常に大事なことだし、合宿の締めくくりは最適なことだと思います」

  涙が出るエピソードです。わたし達日本人の方が、ニュージーランドから日本国籍を取得したリーチ・マイケルさんに学ばねばなりません。リーチ・マイケルさんは素晴らしい真の日本人です。国を信頼し、歴史を愛し、国歌をリスペクトし、厳しく「和」を求める……参りました、脱帽です。

  まさに、肩に力を入れず、自然体で、素直な気持ちで、国、郷土、歴史、皇室、国歌(君が代)、国旗(日の丸)を尊敬することが大切であることを教えられました。

  このような、心身ともに鍛え上げられた素晴らしい選手らで構成された日本代表チームであればこそ、偏向した一部の人は除いてほとんど全ての国民が、自分自身や自分が属する組織に「理想の姿」として投影し、熱い心で彼らのプレーを応援したのではないでしょうか。

  ラグビー日本代表チームに深く敬意を表します

  みなさんはどのようにお考えですか

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年11月 1日 (金)

大村知事は何者か…異常な「表現の不自由展」に思う

 714回目のブログです

20191111

  “時ありて 花も紅葉も ひとさかり あはれに月の いつも変はらぬ”
                       藤原為子(鎌倉時代後期の歌人)

  花も紅葉も、それぞれの決まった季節があって、盛りを見せるのに、月はいつも変わらぬ姿で空にかかっているものだ…。

  ひとり静かな存在を保っている月の不動の姿は、ある意味で、わたし達の生きて行くべき道を示しています。これと同じような趣意の俳句もあります。

20191112

      “樫の木の 花にかまはぬ 姿かな”
                 芭蕉(野ざらし紀行)

  春の百花は美しさを競ってはいるが、そのなかであたりにかまわず高く黒々と聳える樫の木は、あでやかに咲く花よりも、かえって風情があるものだ…。

  さて、愛知県で平成22年(2010)から3年ごとに開催されている国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の『表現の不自由展・その後』という企画展が深刻な物議を醸していますので、それにメスを入れてみたいと思います。

  令和元年(2019)8月1日『表現の不自由展・その後』が開幕。実行委員会会長は大村秀章愛知県知事、会長代行は河村たかし名古屋市長、芸術監督は津田大介氏。作品にいわゆる反日を主張したものや、特定イデオロギーに偏ったものが多く、それも超過激なものであったために大いなる物議を醸しました。

 【作品群】に下記内容多くあり
  ● 反米
  ● 反基地
  ● 反ヘイト
  ● 憲法9条
  ● 従軍慰安婦像(平和の少女像)
  ● 慰安婦おばさんの写真
  ● 裁判になっている群馬県朝鮮人強制連行追悼碑オブジェ
  ● 朝鮮人強制連行追悼碑
  ● カセットバーナーで、昭和天皇の肖像を焼いていき、最後は
    燃え尽きて灰になった肖像を足で踏みつけるシーンの映像作品
  ● 英霊を侮蔑する半球状の「間抜けな日本人の墓」
  ● まるで踏み絵のごとく星条旗を床に敷き米国を愚弄

  これを視察した河村名古屋市長は展覧会の中止を大村愛知県知事に求めました。市民、国民からも批判の電話が殺到、なかには「ガソリン携行缶持参」のFAXテロ予告や脅迫もあり、不承不承、3日で一旦中止。(今も、大村知事と河村市長は大喧嘩、厳しい対立状態にあり)

  また、文化庁は9月26日、「あいちトリエンナーレ2019」に対して、補助事業の申請手続において不適当な行為であったと判断し、交付予定の補助金7,820万円を全額不交付と決定。

  大村知事はこれに怒り心頭。文科省と法的に争う構えです。また、展示は体制を整え、警備を厳重に、来場者は抽選で少人数に限定し、10月8日再開され14日閉会となりました。

  8/1の開会から10/14の閉会まで、この展示が妥当であるかどうかに関して、表現の自由をめぐって、現在も議論がヒートアップしています。例えば、野党(立憲民主党・国民民主党・共産党)は10/24の記者会見で、「あいちトリエンナーレ2019」への補助金不交付は検閲であり不当であると激しく反発しているのです。

  一方、世論調査を見てみましょう。

 【あいちトリエンナーレ緊急アンケート】(夕刊フジ10/4)

  《質問1》
 昭和天皇の写真を焼き、足で踏みつけるような映像作品の
 公開への税金投入をどう思いますか?
   賛成3% 反対94% どちらでもない3%

  《質問2》
 憲法21条の「表現の自由」をめぐり、「内容は問わない」という
 愛知県の大村秀章知事と「限度はある」という名古屋市の河村たかし
 市長が対立しています。あなたが賛同するのは?
   大村知事4% 河村市長93% どちらとも言えない3%

 表現の自由についてどう判断したら良いのかについて考えて見ます。

  展示を推進する「表現の自由を尊重する」派の根拠
    【憲法21条】
    1. 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、
       これを保障する。
    2. 検閲は、これをしてはならない。
      通信の秘密は、これを侵してはならない。

  展示を批判する「反日・日本ヘイトで不快」派の根拠
    【憲法12条】
    この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力に
    よつて、これを保持しなければならない。又、国民は、これを濫用
    してはならないのであつて、常に公共の福祉のためにこれを利用
    する責任を負ふ。

  わたしは、表現の自由と言えども節度が必要だと思います。常識で考えても分かることですが、天皇の肖像を焼く行為の表現は度が過ぎるというものです。考えてもごらんなさい、例えば、あなたの親、息子さんや娘さんの写真がバーナーで焼きつくされ、燃え尽きた灰を足で踏みつけている映像が全国民に晒されることを、許すことができますか。できるわけはないでしょう。

  ましてや、天皇陛下は特別の存在です。天皇の条項が、押し付けられたと言われている現行憲法にさえ、どのように書かれているのか、今一度認識すべきです。

   【憲法第1条】
   天皇は日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であつて…(略)

  歴史と郷土と日本国をヘイトする反日思想や、ガチガチに硬直した左翼イデオロギーからは距離を置き、もう少し穏やかで豊かな道義ある社会を築く努力をすべきではないでしょうか。

  ところで、大村愛知県知事は、政治プロパガンダの産物である従軍慰安婦像(平和の少女像)やわが国の永い歴史を体現されている天皇の肖像を焼く映像の展示に大賛成ということですから開いた口が塞がりません。大村知事は、東大法学部卒、農林省、自民党国会議員経験のエリートですが、自民党の暗~い闇も見え、怖気を奮いたくなります。大村氏は真の日本人でしょうか。これでは、日本の政治を任せられないように思えてなりません。

  大村知事の言動…を。
 「陛下や皇族の方々が愛知に行幸啓やおなりをいただくことを国に要請しながら陛下に対して最大の不敬を働く。ご見学いただくにあたり、御視察先や沿道にあっては陛下や皇室の皆様より目立つ形で県民に対して手を振ったり、表現は悪いがはしゃいでいるような姿を見せる。奉迎者の顰蹙を買っていることすらご存じないようだが今回は名古屋市長とまで大喧嘩しながら、昭和天皇への非難を国税県税を投入してまで行おうとされたのである。それも陛下御即位後の最初のご公務として愛知の植樹祭にお越しいただき、尾張旭市やあま市、岡崎市にお招き申し上げながらである」(草莽の記/杉田謙一/10.25より)

  陛下に対し明らかに不敬を働く大村知事は何者なのか、一体、日本をどうしたいのか、大いなる疑問を懐かざるを得ません。また、愛知県民がこんな軽薄な知事を支持していることにも大きな違和感を覚えるところです。

  この事態を黙って見逃すわけにはいかないでしょう。こころ有らば、わたし達国民は、愛知県庁に電話なりメールで厳しい意見を伝えるべきではないでしょうか。

 現代においては、単なる感想や評論では力になり得ず、小さくとも確かな行動の積み重ねが大きな力になり、世の中を良くしていくものだと信じます。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年10月25日 (金)

天王山“勤皇十七烈士”…招魂祭・お墓参拝!

 713回目のブログです

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  勤皇十七烈士の墓

  “大山の 峰の岩根に 埋めにけり わが年月の 大和魂”
             真木和泉守(勤皇の志士・辞世の歌)

 大山とは歴史に有名な天王山のこと。天王山は京都府乙訓郡大山崎町にあります。

 今、ラグビーWカップが大いに盛り上がっています。残念ながら「日本チーム」は、準々決勝で南アフリカに敗れましたが、大健闘、TV視聴率も最高53.7%という驚異的数字となり、活力を失いつつあるわたしたち国民に元気を与えてくれました。決勝までまだ4試合が残されており、楽しみたいものです。

 日本のラガーマンや多くの関係者には謙虚な姿勢が溢れており、これは、ラグビーの本質を体現しているからだと考えられます。それだから、テレビを見ていても清々しい気持ちになれるのではないでしょうか。

   ≪ラグビー五つの精神≫
       品 位
       情 熱
       結 束
       規 律
       尊 敬

 これを歴史や政治の世界、特に幕末における勤皇の志士に見れば、品位、情熱、結束、規律、尊敬に、尊皇・愛国の精神を加えたものと言えるのではないでしょうか。

 その一端を “勤皇十七烈士” に見ることができます。

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   離宮八幡宮拝殿

 つい先日、令和元年「天王山勤皇十七烈士招魂祭」に参列しました。場所はJR山崎駅からすぐそばの離宮八幡宮。ご遺族、離宮八幡宮、顕彰会、地元の方、政治家、来賓など多数が参列するなかで厳粛に執り行われました。

 離宮八幡宮の主祭神は応神天皇、神功皇后、酒解大神、比売三神であり、貞観元年(859)の創建、淀川を挟んで対面にある石清水八幡宮の元社でもあります。名前の離宮は嵯峨天皇の離宮跡であったところから。また、日本の製油発祥地として崇敬されています。幕末、「禁門の変」の時に、長州藩の屯所が山崎にありました。

 祭典は午前中に終わり、午後2時からの「勤皇十七烈士のお墓参り・墓石等修復完成式」に出席しました。お墓は天王山の頂上から少し下のところにあります。徒歩で40分~1時間。いわゆるハイキングコースとなってはいますが、すこぶる急峻、岩、石がゴロゴロした道です。途中までは車で行きました。車を降りてから、大阪平野を一望できる展望広場もあり、ほっとすることもできましたが、それでも、しんどい山道であり、汗をびっしょり掻きました。天王山の山頂の高さは270.4m。

 昨年の強烈な台風で、大阪府北部と京都府南部の住宅の屋根瓦が飛んだり、山々の大木も数多く倒れるなどその被害修復に丸1年かかっています。この勤皇十七烈士のお墓も例外ではなく、手水舎、柵石、お墓などが被害に遭い、多くの方のボランティアや寄付などにより、漸く修復完成に至ったとのことです。

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       ↓↓↓

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 勤皇十七烈士の墓は、禁門の変(1864)の時、戦いに敗れ、天王山中で自刃した真木和泉守以下17名の眠るお墓です。

 時は江戸幕府末期、会津藩・薩摩藩を中心とした公武合体派が長州藩を主軸とする尊皇攘夷派を京都から追放した事件が生じました。政変に敗れた長州藩は、失地回復をねらい、池田屋事件をきっかけに京都へ出兵、禁門の変が勃発。

 「禁門の変」は、長州藩を中心にした尊皇攘夷派が京都守護職(会津藩主)松平容保らを排除しようとして京都市街戦を繰り広げた戦いを言います。最初、長州藩は優勢でしたが、薩摩藩兵が会津藩の援軍に駆けつけると形勢逆転、尊皇攘夷派は退却を余儀なくされたのです。

 この山崎に退いて、長州藩兵の国元引き揚げを見送った尊皇攘夷派の真木和泉守ら17名は、朝廷のある京都を去るに忍びないとして、天王山に登り、壮烈な自刃を遂げました。烈士17名の名前は以下の通り。

  久留米 4名 (真木和泉守・松浦八郎・池尻茂四郎・加藤常吉)
  肥  後 6名 (小坂小二郎・加屋四郎・中津彦太郎・酒井荘之助
                ・宮部春蔵・西嶌亀太郎)
  筑  前 1名 (松田五六郎)
    土  佐 4名 (千屋菊二郎・松山深蔵・能勢達太郎・安藤真之助)
    宇都宮 2名 (岸上弘・廣田精一)

 「天王山」と言えば、言わずと知れた「天下分け目の大決戦」。羽柴(豊臣)秀吉と明智光秀が覇権をかけた山崎の戦い、その合戦の舞台が天王山。…これは、日本人ならば誰でも知っている歴史のヒトコマでしょう。「天下分け目の天王山」という言葉は、政治の世界でも、スポーツの試合でも、重大な局面での比喩として頻繁に使われるほどになっています。

 しかし、待ってくれませんか。天王山は、確かに秀吉と光秀の決戦の舞台ですが、忘れて欲しくないのが、勤皇の17烈士が自刃した場所でもあるということです。ところが、17烈士のことを知っている人は極めて少ないように思えてなりません。

 わたし達は、天王山と言えば、ひとつに山崎の合戦、ひとつには勤皇17烈士の自刃の場、このふたつのことを頭に入れるべきではないでしょうか。

 来年、令和2年(2020)のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」では戦国武将の明智光秀が主役ですので、必ず「天王山」が登場するでしょう。その時には、天王山は、明治維新のひとつの大きな原動力であった真木和泉守ら勤皇十七烈士の自刃の場でもあることに思いを廻らせるとともに、このことを、家族、知人に知らしめて欲しいものです。

 さいごに。先日の10月22日、天皇陛下は「即位礼正殿の儀」において即位を宣明されました。あらためて、わが国2679年の『悠久の歴史』に思いを馳せ『皇室』のますますの弥栄を祈念したいと思います。

 みなさんは、どのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年10月18日 (金)

「いじめ」or「暴力」… 神戸市立小・先生らの異様さ!

 712回目のブログです

201910181

 “なにごとも 思ひ入るとも 人はただ まことの道を ふむべかりけり”
                        明治天皇御製(明治37年)

 どのようなことに思い入れて行くにしても、人として、唯々誠の道を踏むべきである…。

  日本人の価値観にはいろいろありますが、その中核にあるもののひとつに“まことの道”があり、「まこと」は、「誠」「真」「信」「実」などの字が当てられます。人として、最も重要なものは何であるかを、明治天皇はこの和歌で明瞭に示されておられるのではないでしょうか。

  世の中、ラグビーWカップで「日本チーム」がロシア・アイルランド・サモア・スコットランドを破り、初の決勝ト-ナメント進出に大いに盛り上がっていますが、一方、史上空前の規模でわが国を襲い掛かった台風19号の爪痕は60数ヶ所の河川決壊という未曽有の被害をもたらせています。被害に遭われた方には心からお見舞い申し上げます。

  治山治水は政治の基本。古来、天災は政治の乱れからとも言われており、わたしたち国民も、もちろん政治家も、「政治」というものに対して真摯に、誠実に対処することが大切ではないかと考えます。

  「まこと」と言えば、その真逆にある、神戸市立東須磨小学校の先生間での極めて陰湿かつ異様な「いじめ」に着目してみたいと思います。

神戸の教員間いじめ 校長「認識甘かった」と謝罪

  神戸市立東須磨小の30~40代の男女教諭4人が20代の男性教諭らをいじめた問題で、仁王美貴校長(55)らが9日、神戸市役所で記者会見した。仁王校長は7月にいじめを把握した後も市教育委員会に詳細を報告せず、被害教諭が9月から休職したことに「隠蔽の意図はなかったが、市教委に中身をしっかり伝えなかった」とし、「私のハラスメント行為への認識が甘かった」と釈明した。
                      (10月9日 産経新聞一部抜粋)

 いじめ内容を具体的に見ていきましょう。(TV・ネット・新聞からまとめ)

 【いじめた教員】
   ・40代女性教諭(主犯・「女帝」と揶揄される)
   ・30代男性教諭(準主犯)
   ・30代男性教諭
   ・30代男性教諭

 【いじめられた教員】
   ・20代男性教諭(体調を崩し休職中)
   ・20代男性教諭
   ・20代女性教諭
   ・20代女性教諭

 【いじめの内容】(50項目以上から抜粋)

  暴力・暴言行為
    コピー用紙の芯で尻はれるほど叩く
    平手打ち、蹴る、わざと足を踏む
    「黙れ、偉そうに言うな」「ボケ、カス」という暴言
    性的な内容を含む人格を侵害する言動
    激辛カレーや激辛ラーメンを無理やり食べさせる
    ○目に激辛カレーを塗りつける
    ドレッシングやキムチ鍋のスープを飲ませる
    熱湯の入ったやかんを顔につける
    関節技をかけ「痛い痛い」と言われてもやめない
    首を絞め呼吸困難にさせる
    ビール瓶を口に突っ込まれて無理やり飲ましたうえ、
     飲み終えた瓶で頭をたたく
    ○粘着テープを貼り一気に剥がす

  嫌がらせ行為
    携帯を隠したり、ロックをかけ使えないようにする
    カバンの中に氷を入れ、中身をびしょびしょにさせる(数十回)
    児童配布用のプリントに水を垂らす
    新車の上に乗る
    車の中でペットボトルの中身(トマトジュース)をこぼす

  その他の嫌がらせ
    加害教員が、被害教員の担当する学級の子どもに
       「学級をめちゃめちゃにしたれ」
       「言うこときかんでいい」
       「男子全員ではめて居場所をなくせ」と発言
    加害者側の教諭は児童の前で男性教諭の悪口を言う
    まだ仕事が残っている被害教員に、加害教員を自宅まで送らせる
    日常的に名前に「ゴミ」「クズ」をつけて呼ぶ
    被害教員に、わいせつなメッセージを女性教諭に送るよう強要
    「出張に行ったら甘いもん買ってくるのが礼儀やろ」と言い、
      買って帰ったところ「こんなんで好かれようとするな」と
      目の前で捨てた

  聞きしに勝る過激さ、読むにもおぞましい陰湿さ、暴力・暴言・嫌がらせのオンパレード、あまりにひどすぎて絶句してしまいます。…頭がおかしいとしか思えません。

  これは完全に犯罪だ! もはや、いじめという段階を通り越して、「暴行罪」「強要罪」「器物損壊罪」など、暴力に該当するのではないでしょうか。

  東須磨小の教員いじめは、平成30年(2018)4月から始まり、被害者のいじめられた教員が同僚を通じて校長に報告するも、令和元年(2019)7月「学校には問題はなかった(指導し解決済み)」と市教委に報告。そしていよいよ令和元年(2019)9月、被害者の男性教諭が休職、家族から市教委に相談し、問題が発覚。

  ところで、加害者のいじめた教員の処分はどうなったのでしょう。

  10月9日、東須磨小学校の校長は記者会見で、『教員として、人として許されるべき行為ではなく、行為の重大性から委員会とも相談の上、4名を公務から外し、今後一切、東須磨の子どもたちの前で指導を行わせないという判断を行った』といじめ加害者側の教師に対する処分について言及しました。

  それに先立ち、令和元年10月4日付で、教育委員会は、『加害者については、学級担任等、当該校における業務から外すこととする。関係者の処分については、今後、事実関係に基づき厳正に対応する。』と人事異動を発表しています。

  大甘の処分! 要するに、加害者には、懲戒解雇を含んだ処分は行われず、軽い訓告(口頭注意)くらいにして、他校への転勤でお茶を濁されるのでしょう。一般の民間会社では速やかに懲戒解雇となるのは必定なのですが。

  ところで、加害者は『有給休暇を取って、自宅待機』をしているとのこと。…有給休暇ですよ、これでは罪の意識も決して持ち得ません。何とユルユルで悠長な話でしょうか。信じられません。

  これが、不祥事続出の神戸市教育委員会の実情です。神戸市教育界の馴合い的微温体質にメスを入れない限りは、生徒に対する真の教育は望めないと思います。

  市長も市長。市長が政治家であるならば、教育委員会に対して、単に要望するだけではなく、教育委員会の権限を一旦取り上げ、一般良識に基づいた処置をとるべきではないでしょうか。

  このような状況に憤慨した被害者家族は、つい先日、兵庫県警に「被害届」を提出したそうです。これからは刑事事件として取り扱われますが、加害者には重い刑罰が科されるべきです。

  みなさんは、どのようにお考えですか

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年10月11日 (金)

鎮守の杜・境内でバイオリンを聴く!

 711回目のブログです

201910111

 “木綿(ゆふ)かけて 斎(いは)ふこの社(もり) 越えぬべく
                                    思ほゆるかも、恋の繁(しげ)きに”
                                                 (詠み人知らず/万葉集)

 神域の木綿を懸けて清め祭っている社(やしろ)、この神域さへも、ほんにまったく踏み越えて入り込んでしまいそうな気がする。恋のあまりな激しさに…。

  「杜」「森」「社」「神社」は、すべて“モリ”と読むことができます。現代でもその雰囲気はありますが、古において“モリ”は厳かな言葉であり人々の信仰と密接に関係していました。上掲の万葉の歌は、燃えるような恋と厳かな神域を際立って対比的に描写した名歌と言えるのではないでしょうか。

  秋と言えばスポーツの秋。その中でも、何と言ってもラグビーというスポーツに注目したいところです。ラグビー・ワールドカップでの「日本チーム」が、快調の滑り出しでロシアに圧勝、その余勢を駆って強敵アイルランドにも快勝。そしてサモアにも悠々と勝利。予選通過は間違いないでしょうし、この迫力と勢いを維持し続けてほしいものです。

  もうひとつ、秋と言えば芸術の秋でもあります。世の中が殺伐とした雰囲気を醸し出している時、心を癒し、精神に凛としたものを感じさせてくれるのが、芸術の効用であり醍醐味ではないでしょうか。

  そんな時、ご縁があって、神社の境内で世界的なバイオリン奏者の演奏を聴く機会を得ました。ご縁を大切に、心のつながりとして永く保つように努めれば、良いことも起きるものだなと思った次第です。

  『第10回 古澤巌 千里天神奉納公演』~潤いの時~

  場所:上新田天神社<千里天神>本殿前境内(大阪府豊中市)
  主催:世界芸術者平和協会
  共催:上新田天神社(千里天神)

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    千里天神鳥居

  古澤巌さんの演奏は、これまで2回聴いたことがあります。一度は本格的なコンサートホールで、一度は大阪万博公園の広大な芝生の上で、麗しい音色に魅了されました。       

  古澤巌さんは、TOP VIOLINISTとして、クラシックからポップスまで幅広く、世界の音楽家と共演するなどの経歴の持ち主ですが、今年60歳の還暦を迎えられても意気軒昂、ますます円熟の境地を高められるものと思います。

  この千里天神は小さな神社ですが、奉納公演を10年も続けられているとのこと、吃驚するとともに感心します。世界芸術者平和協会は音楽家・芸術家を軸に「DIVERGENT(異端)を悪とするのではなく、DIVERGENSY(多様性)への理解にこそ人類の未来がある!」として、世界平和を願う古澤巌さんを迎えての公演を実現したとのことでした。…それも、あらゆる民族の神様や仏様、ご先祖に心を寄せる「敬神崇祖」の念を実践する日本の神社に於いて

  古澤巌さんは、同じバイオリニストの葉加瀬太郎さんや高嶋ちさ子さんと3大バイオリニストとして、たびたび共演。また、雅楽師の東儀秀樹さんやアコーディオニストのcobaさんと「TFC55」を組みコンサートツアーを展開。その他交響楽団での演奏などは世界的な広がりを見せています。

  当日の演奏開始は夕方の6時。わたし達は初めての場所でもあり、5時前に到着し、まずは本殿に参拝しました。神様に拝礼すると心が落ち着きます。5時半の受付をすませ席で開演を待ちました。

 5時半くらいから、夕闇が迫り、鎮守の杜特有のゆったりと落ち着いた雰囲気が出てまいります。それからしばらくして宮司さんが、古澤巌さんやわたし達聴衆にお祓いをされ、まさに夜の帳が下りようとする時が演奏の開始でした。

  いよいよ世界的バイオリニスト古澤巌さんの登場。品の良い麗しいスカーフを顎あてカバーに…これぞまさしくファッショナブルな古澤スタイル。クラシックから現代音楽、日本の曲から世界の曲まで、およそ1時間半、まわりの灯りはぼんやりと、幻想的な雰囲気の中で数々の名曲を鑑賞しました。これを至福と言わずして、何を至福と言えがよいのでしょうか。加えて、多少汚れているであろうわが心も洗い清められたに違いありません。

  この神社・千里天神は、正式名を上新田(かみしんでん)天神社と言いますから、上新田村の開墾とともに始まったものであり、周囲は田畑だったと思われますが、いまは、千里ニュータウンとして高層マンションなどに囲まれ、本殿の奥にはその一端がのぞいています(写真をごらんください)。

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      千里天神本殿

  それでも、いわゆる鎮守の杜であったればこそ、今でも静かな心落ち着く厳かな場所としての存在は微動だにしません。ここで、鎮守の杜とはどんなものかを神社本庁のパンフレットから一部を引用します。

 【日本人の心のふるさと…鎮守の森】

 神と人とをつなぐ場所
鎮守の森の奥に鎮まる社殿では祭りが行われ、様々な芸能が奉納されます。人々は神々とともにそれを楽しみ、神々の力を身に受けてきたのです。

 ・神と人とが出会う場所
鎮守の森は、生活空間の近くにある聖なる空間です。祭りの場であるとともに、聖と俗をつなぐ仲立ちの場でもあります。(例えば、神楽・雅楽・能・狂言・歌舞伎などの芸能は神々の世界へ働きかけるもの)

 人と人とをつなぐ場所
鎮守の杜は、大いなる自然と私たちを繋ぎ、地域コミュニティーの中心となって人々の絆を深める場となり、過去と未来の世代を繋ぐ仲立ちの場となっています。

 時代の進展は如何ともしがたい所はありますが、古澤巌さんの奉納公演が行われた千里天神には、それでも、かなりの緑と場所が残されているのですから、神社や鎮守の杜は大切にしたいものです。

 自然の中、歴史の中での音楽鑑賞…これぞ素晴らしいライブといえるのではないでしょうか。

 神社・境内での素晴らしいバイオリン演奏を鑑賞しての感想を述べました。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年10月 4日 (金)

危うい「対馬」… 日本の最前線を護ろう!

  710回目のブログです

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   “対馬の嶺は 下雲あらなふ 上の嶺に たなびく雲を 見つつ偲はも”
                                  詠み人知らず(万葉集)

  対馬の山の峰は雲にかかっていないが、山の峰の上にある雲を見ながら、故郷に残してきた妻子のことを案じていよう…。

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   (対馬・浅茅湾)

  ラグビー・ワールドカップでの「日本チーム」が、快調の滑り出しでロシアに圧勝、その余勢を駆って強敵アイルランドにも快勝。テレビ観戦とは言いながら迫力満点。ぜひともこの勢いを続けて欲しいものです。

  ラグビー日本チームの善戦は全国的な明るい話題であり、しばらくは、ほの暗さを示しているであろう消費税率10%を覆い隠すような効果があり、安倍首相もなかなか強運の持ち主だと思わざるを得ません。

  さて、先週のブログでは尖閣諸島を取り上げましたが、今週は『対馬』について考えて見たいと思います。

  わたしは、10年前、友人らと研修旅行として壱岐・対馬を訪れ、自衛隊基地、名所、旧跡、など両島をつぶさに見学し、それをブログにも記したことがあります。

  周知のように、対馬は日本の辺境の地辺要の地であり「国境の島」として歴史的に朝鮮半島と交流、対峙してきた重要な拠点でもあります。そうであれば、現在、わが国と韓国とが厳しい対立状態にあることを鑑みれば、対馬の重要性はいやが上にも高まらざるを得ないと考えます。

  ところで、対馬が、悲痛な悩みを抱えてきていることをご存じでしょうか。対馬には、いわゆる産業はほとんどなく、観光に生きようと努力してきました。国内からは交通の便が悪いため観光客は少なく、近年は韓国からの観光客が激増してきており、問題を抱えながらもそれなりに潤ってきたのも事実です。

  しかし、いわゆる「日韓の対立」により、韓国からの客は激減してきたことに注目しなければなりません。

  長崎・対馬市 韓国人観光客激減「7、8月で10億円損失」

  日韓関係の悪化によって韓国人観光客が激減したことを受け、対馬市の比田勝市長は、中村知事に面会し、資金繰りの支援や雇用対策などを求める要  望書を提出。市長は「島内の事業者にとって死活問題。一刻も早く日韓関係が回復するのが望ましいが、韓国人観光客に依存していた島内の観光事業を国内観光客にシフトしていく必要がある」と強調した。
 同市によると、昨年の観光客数は約41万人だったが、今年7月は前年同期比で約4割減、8月は約8割減少した。経済損失は計10億円に上るとしている。
             (2019/9/13 毎日新聞一部抜粋)

  対馬市長は10月1日には安倍内閣の衛藤海洋政策担当相に面会し、同様の財政支援を求める要望書を渡しました。それにしても、7月は昨年比40%減、8月は何と昨年比80%減とは、韓国の反日姿勢の激烈さには目を剥かざるを得ません。

  わが国には、反日姿勢は韓国の大統領をはじめとする政府上層部の問題であり、一般国民にはそんな意識は少ないと言う識者がいますが、昨年比40%減、80%減を見てもそう言えるのでしょうか。甘い、甘い、馬鹿も休み休み言ってもらいたいもの。一般国民(朝鮮民族)も明確に反日、嫌日、非日の姿勢を示しているとみるべきだと思います。

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            (長崎新聞2019/2/1より)

  グラフをご覧ください。およそ7年まえから韓国人来島者が激増してきたことがわかります。それが、今年からは激減するのは必至と思われ、経済数値(収入)がこれだけ急激に悪化してはたまらず、対処の時間もないと言えるでしょう。

 対馬の産業振興をどうするのか、対馬の土地が自衛隊基地の隣接地を含めて韓国資本に買い占められている現状をどうするのか、など問題点は多々ありますが、国会(与党&野党)は、政府はどうしようとしているのか、わたし達国民にははっきり見えてきません。

 …と思っていたところ、一部国会議員から動きが出てきました。

 ■ 「対馬振興強化に関する緊急要望」

 「日本の尊厳と国益を護る会」(青山繁晴代表幹事・参議院議員)は、9月18日、安倍首相に対する「対馬振興強化に関する緊急要望」を採択し、稲田朋美幹事長代行と岡田直樹官房副長官に申し入れました。
 (主な内容は5項目です)
   1.「対馬振興法(仮称)」の制定
   2.対馬への旅行者の航空運賃の引き下げ
   3.対馬への修学旅行の助成
   4.海上自衛隊基地周辺地の国による買収
   5.公立の「元寇歴史館」の設置
          (2019/9/18 産経新聞一部抜粋)

  素晴らしい提案であり、速やかに実現することを望みます。

  現在の朝鮮半島の状況を考えると、対馬は、わが国の安全保障上の要衝であり、防衛上の重要な拠点であることは明白であるのもかかわらず、政府の認識にはそういう観点が欠如していると言わざるを得ません。

  外国の資本、この場合は韓国の資本に頼らない国境の島「対馬」を目指し、ガチャガチャした島ではなく、歴史に根差した、美しく落ち着いた対馬であってほしいものです。“脱韓国化”がこれからの正しいキーワードではないでしょうか。

  反日の姿勢は「反日教育」に由来するものであり、一朝一夕に正されるものではないと思います。そうだとすれば、反日国家、独裁国家に頼るべきではありません。そのための政策を講ずることこそ緊急の重要な課題ではないでしょうか。

  もはや成り行きに任せる時は過ぎ去りました。なにものにも向かってゆく「勇気」と、何事にも動じない堅い「決意」をもって、国境の島『対馬』を護ろうではありませんか。

  みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年9月27日 (金)

侵犯され続ける尖閣…事実を直視しよう!

 709回目のブログです

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   『螢の光』

 一、蛍の光、窓の雪
    書(ふみ)読む月日、重ねつつ、
    いつしか年も、すぎの戸を、
    開けてぞ今朝は、別れ行く。

 二、止まるも行くも、限りとて、
    互(かたみ)に思う、千萬(ちよろず)の、
    心の端(はし)を、一言に、
    幸(さき)くと許(ばか)り、歌うなり。

 三、筑紫の極み、陸(みち)の奥、
    海山遠く、隔つとも、
    その眞心(まごころ)は、隔て無く、
    一つに尽くせ、國の為。

 四、千島の奥も、沖繩も、
    八洲(やしま)の内の、護(まも)りなり、
    至らん國に、勲(いさお)しく、
    努めよ我が背、恙(つつが)無く。

 和歌でもなく、俳句でもなく、漢詩でもなく、のっけから人口に膾炙した「蛍の光」の歌詞を掲げました。そのわけは、近年の蛍の光が1番と2番のみしか歌われておらず、3番と4番は無視、特に4番の“千島の奥も、沖縄も~”が敢えて捨象されていることを指摘したかったからです。

 これは、戦後GHQによる国民の国防意識を無くさせる教育方針に則ったものであり、その影響は今日まで延々と続いてきていると考えられます。

 竹島でも、尖閣でも、真面目に国防・防衛の観点から見ているとは思われません。…今「尖閣」がどうなっているか、みなさんご存知でしょうか。驚くなかれ、とんでもない状況になっているのです。実態を見ていきましょう。

中国公船4隻が領海侵入=沖縄・尖閣沖

  沖縄県石垣市の尖閣諸島沖で16日、中国海警局の「海警」4隻が日本の領海に侵入し、約1時間50分航行した。尖閣諸島沖での中国公船の領海侵入は8月29日以来で、今年25回目。
第11管区海上保安本部によると、海警「1102」「2201」「2302」「2502」が午前10時10〜30分ごろ、魚釣島北北西の領海に侵入。同11時40分〜正午ごろ、同島西南西で領海を出た。
               (9月16日 時事通信)

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 今年になってから中国公船の尖閣における領海侵犯はほとんど報道されていませんが、どっこい、領海侵犯が常態化したままであることに変わりはないのです。わが国が領海侵犯に不感症になったことは中国の「思う壺」であり、将来の“実効支配”の根拠にするに違いありません。

 以下のデータは、海上保安庁の発表数字を加工したものです。

【令和元年7月・中国公船による尖閣諸島接近状況】

(日付) (接続水域)(領海侵入)<接続水域入域の内数>
   1     2
   2     6
   3     4
   4     4
   5     4
   6     4
   7     4
   8     4
   9     4
  10     4      4
  11     4
  12     4
  13     4
  14     4
  15     4      4
  16     8
  17     4
  18
  19
  20
  21     4
  22     4
  23     4
  24     4
  25     4
  26     4
  27     4      4
  28     4
  29     4
  30     4
  31     8
 (合計) (120隻) (12隻)

領海とは、領海の基線から12海里(約22km)の線までの海域
接続水域とは、領海の基線からその外側24海里(約44km)の線までの海域
 (領海を除く)

 尖閣諸島は魚釣島、北小島、南小島、久場島、大正島、沖の北岩、沖の南岩、飛瀬などの8島で構成され、総面積は約5.6km2。戦前には日本人居住者がいた時期もありましたが、昭和15年(1940)以降はいずれも無人となっています。

 上の表で分かるように、チャイナ(中国・中華人民共和国)は連日のように公船を尖閣諸島周囲の接続水域に入ったり、領海に侵入したりして、わが日本を威嚇、睥睨(へいげい・にらみつけて威圧)しつつ、悠々と遊弋(ゆうよく・艦船が水上をあちこち動き回って敵に備えること)していることがわかります。

 ここで、過去10年のデータを見てみましょう。

【過去10年・中国公船による尖閣諸島接近状況】
                          (年別月平均・単位は隻)

  (年)    接続水域入域  領海侵入(接続水域入域の内数)
 平成21(2009)     0      0
     22(2010)   3.0      0
     23(2011)   1.8    0.2
     24(2012)  35.7    6.1
     25(2013)  35.7   15.7
     26(2014)  59.2    7.3
     27(2015)  59.1    7.9
     28(2016)  62.7   10.1
     29(2017)  58.0    9.0
     30(2018)  51.3    5.8
 令和 1(2019)  79.5   11.8 <8月までの月平均>

 今年に入って、中国公船の侵入回数が大幅に増加していることがわかります。チャイナは、従来より、尖閣・沖縄を自国のものと主張してきており、近年、内外の工作を積極的に展開しています。

 その証拠に、沖縄は知事以下かなり取り込まれているような雰囲気となっています。先日、沖縄の玉城デニー知事が、記者会見で、八重山漁船が中国公船に追尾された件を「中国公船がパトロールしていることもあるので、故意に刺激するようなことは控えなければならない」と発言しました。

 要するに、玉城デニー知事は、尖閣は実質的に中国のものであり、日本国の領土ではないとの認識を示したと言えるでしょう。これは彼が、何らかの理由で、例えば、思想で、あるいは利権で、あるいはその他で、すでに中国側に強く引き込まれていることを示していると言ってもよいのではないでしょうか。

 マスメディアも、尖閣が日本の領土であると確信するならば、上記のような分かりやすいデータを作成し、日本国の読者に領土防衛についての問題を真剣に投げかけるべきです。

 尖閣を守るためには、日本の政治(政府・国会・裁判所)、マスメディア、国民の全てが、ラグビーで言う『スクラム』を組むことが大切ではないでしょうか。

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 今、「ラグビーワールドカップ2019 大会」が日本において行われています。血沸き肉躍る統制のとれた肉弾戦、チームの結束と戦略戦術の華麗で知的な展開は、深い感動とともに、わたし達の忘れかけている素朴な防衛魂を揺り動かしてくれているような気がします。…ラグビーW杯は必見です。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年9月20日 (金)

「霊明神社」…靖国の源流を訪ねる!

 708回目のブログです

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 “帰り来て 見むと思ひし 我がやどの 秋萩すすき 散りにけむかも”
                   秦田麻呂(はだのたまろ・万葉集)

 都に帰りついて見ることができるだろうと思っていた、わが家の秋萩やすすき、あの花々はもう散ってしまっただろうか…。

 736年、遣新羅使として唐津市から壱岐の島に向かう時、玄海の荒海を見て旅の遅れによる不安を詠んだ歌であり、行間には、今と同じように、半島との交渉、交流に心穏やかならずのものがあるのだろうことを感じさせます。

 9月初旬、ご縁があって、京都の霊山護国神社の隣にある『霊明神社』(霊明舎)で斎行される「令和元年・幕末維新殉難志士慰霊祭」に招かれ参列しました。

 わたしは、京都に永らく住んだこともあり、仕事でも京都が主だったこともあり、有名な神社仏閣はほとんど知っているつもりですが、霊明神社は初めて聞く名前でした。

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 京都で霊山と言えば幕末の志士が眠る地。東山通りから東へ坂道を上ると突き当りには有名な霊山護国神社があり、そこを道なりに右に曲がり更に坂を上がれば霊明神社の入口が左手に見えます(維新の道)

 霊明神社の由緒は次の通りです。
   文化6年(1809)創建、神葬祭(神道による葬祭)を行う。
   文久2年(1862)在京志士の葬送・祭礼地となる
   安政の大獄以降の殉難志士の「報国忠士の霊魂蔡」が始まる。
   ・元治元年(1864)久坂玄瑞が先祖の永代供養を依頼。
   元治元年(1864)池田屋事件で死亡した吉田稔麿らの遺体を埋葬。
   その他、坂本龍馬・中岡慎太郎など維新の志士が埋葬される。
   明治10年(1877)霊明神社のほとんどの土地が没収され、
    霊明神社の場所に霊山護国神社が創建されることになる。

 分かりやすく言えば、霊明神社(霊明舎) ⇒ 京都護国神社(東山招魂社) ⇒ 靖国神社(東京招魂社)の流れであり、霊明神社が靖国神社の源流ということを示しています。わたしは幕末維新の志士が眠る聖地が京都・霊明神社であることを初めて知りました。まだまだ京都に不案内であることを痛感したところです。

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 「幕末維新殉難志士慰霊祭」の祭典は、宗家による素晴しい詩吟・神戸海援隊による熱のこもった歌唱の奉納を含め、厳かに斎行され、幕末維新の志士の御霊も慰められたのではないかと推察した次第です。不肖、わたしも玉串奉奠の榮に預からせていただきました。

 参列者は、遠くは横浜からも、また若い男性や女性(一部にはいわゆる歴女?)も、直会、懇談会では維新の志士についての熱い思いを述べておられたのが印象に残っています。そして、八世神主の村上繁樹さんは学識豊かな方で、維新の志士を語られる含蓄のあるお話しにはみなさん耳を傾けておられました。

 なお、7月には「秋湖祭」(久坂玄瑞命日祭)が執り行われたとのことでした。

 吉田松陰先生から「松下村塾」の英傑と言われた久坂玄瑞のエピソードをひとつ。久坂玄瑞は、京都から長州へ還る途中、備中松山藩の軍事教練を見学しています。

 当時の備中松山藩は疲弊しきっており、元締と吟味役をかねた“山田方谷”(やまだほうこく)は、財政再建を中心に基本方針として、①上下の節約、②負債の整理、③藩札の刷新、④産業の振興、⑤民政の刷新、⑥文武の奨励 の諸策を講じている最中でした。方谷は偉大な人物であり、日本のケインズと称されています。

 山田方谷は藩の防衛にはことのほか心を配り「最先端の洋式軍備」を導入、農民で組織する「里生隊」を創設し、洋式の軍事教練を実施。その軍事教練が川原において農閑期に行われたのですが、その状況を久坂玄瑞が見学しており、技術の高さと統制の見事さに驚嘆久坂玄瑞はこのことを高杉晋作に熱い感動をもって伝え、それが「奇兵隊」につながったと言われています。…情報は単に伝えるだけではなく“熱い心”で伝えることの大切さを学ぶことができるのではないでしょうか。

 高杉晋作と言えば、維新回天の魁(さきがけ)として名を馳せた「奇兵隊」の創設者。わたしの最も尊敬する高杉晋作のエピソードもひとつ。

 奇兵隊は藩士と藩士以外の武士・庶民からなる混成部隊であり、兵を集める前日にうたった“都々逸”に高杉晋作の並々ならぬ自信と心意気を窺うことができます。

     “ 真があるなら 今月今宵 あけて正月 だれも来る ”

 上の都々逸は“ 同じ来るなら 今月今宵 明日になったら 誰も来る ”とも伝わっています。奇兵隊は現代企業用語に移せばまさしくベンチャーそのもの。新規事業、ベンチャーを経験した人であれば、誰しも思ったことではないでしょうか。リスク一杯の事業を推進しようとする時、なかなか人は集まってくれません。上手く行き出すと、我も我もと集まってきます。そう“明日になったら誰も来る”のです。(…わたしはこのことを企業人生のなかで如実に経験しました)

“同じ来るなら今月今宵”“真があるなら今月今宵”、今日来てこそ、今宵集まってこそ、その人間が奇兵隊の強い軸になるのだ。…高杉晋作の心意気は現代のベンチャーにも繋がるものだということも認識すべきではないでしょうか。

 何はともあれ、小難しいイデオロギーなどは抜きにして自然な心で歴史に向き合うことが大切です。今、東京の靖国神社が、諸外国からのいちゃもん、口撃によって、また、それに呼応する国内のサヨク反日イデオロギーによって、静かな祈りの場、慰霊の場でなくなっていますが、果たしてこれで「日本国」と言えるでしょうか。少なくとも、民族の祈り、国民の祈りは「静謐な雰囲気」のなかで行われるべきであり、それを整えるのは政治、すなわち政府や国会や裁判所の使命でもあると考えます。

 「霊明神社」の「令和元年・幕末維新殉難志士慰霊祭」に参列して感じたことを記しました。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年9月13日 (金)

米国「株主第一主義」見直しの動き…真の日本型経営へ!

 707回目のブログです

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 “我も人も うそも誠も 隔てなく 照らし貫きける 月のさやけさ”
            貞心尼(良寛の弟子・「はちすの露」)

 自分も人も、偽りも誠も、区別なく照らし貫いている月の光は、何とさわやかなことでしょう…。

 激烈な台風がもたらす被害にはなすすべもありませんが、早く落ち着いた秋の風情を全国的に見せて欲しいとねがうものです。

 秋の風情と言えば、涼やかな風、美しい虫の声、静かに咲く草花、そしてクライマックスは「紅葉」でしょうが、忘れてはいけません。太古より私たちを照らし続けている「お月さん」の清かな姿を。日本の四季を彩る月は、もちろん年中眺められますが、秋に限るのではないでしょうか。特に十五夜の満月には心を奪われます。

 “さやけさ”は、単に月だけがそうあれば良いというものではなく、人間社会もそうなってほしいものです。

 そんな時、米国主要企業の経営者団体が「株主第一主義」を見直す声明を発表しました。

ビジネス・ラウンドテーブル「会社の目的に関する声明」

 個々の会社はそれぞれの自社の会社目的に奉仕する一方、我々はすべてのステークホルダーに対する基礎的な献身を共有する。すなわち我々は以下のことに献身する
  消費者に価値を届けること
  従業員に投資すること
  サプライヤーを公正かつ倫理的に扱うこと
  我々が働くコミュニティを支える
  ・会社に投資し、成長し、革新することを可能にする資本を供給する
   株主にとって長期的な価値を生み出すこと
 すべてのステークホルダーが非常に重要である。我々は会社、コミュニティ及び国家の将来の成功のために、彼ら全員に価値を届けることに献身する。
                           (2019/8/19 一部抜粋)

 ビジネス・ラウンドテーブルはアメリカの主要企業の経営者団体で、今回は、アマゾン、アップル、ゴールドマン・サックスなどのCEO(最高経営責任者・Chief Executive Officer) 180名が署名。(ただしFacebookやAlphabetの名前はない!)

 株主第一主義はノーベル賞経済学者ミルトン・フリードマンが提唱し、永年に亘って米国の企業活動の基礎とされてきました。株主第一主義は株主主権論とも言われ、企業統治のひとつの原理ですが、国家の情勢、社会の趨勢により、今回、見直しに入ったと見るべきでしょうか。

 一方、あくまでもこれは目くらましであり、企業批判、格差批判、社会不安定や分断社会への批判などに対する解決先延ばし策だとの声も聞こえます。株主第一主義を誠実に見直すのかどうか見守りたいと思います。

 今、世界では、富裕層と貧困層の間にはとてつもない格差があります。国際非政府組織オックスファム・インターナショナルは1月21日世界の富豪上位26人が保有する資産の合計は1兆4000億ドル(約153兆円)で、この金額は貧困層38億人の保有資産と同額とする報告書を発表しました。

 ここで、「世界の大富豪ランキング」2019年版を見ます。

 1位 ジェフ・ベゾス     14.0兆円(米国/アマゾン)
 2位 ビル・ゲイツ       10.3兆円(米国/マイクロソフト)
 3位 W・バフェット        8.8兆円(米国/バークシャー・ハサウェイ)
 4位 B・アルノー        8.1兆円(フランス/LVMH)
 5位 C・スリム・ヘル      6.8兆円(メキシコ/通信事業)
 6位 A・オルテガ        6.7兆円(スペイン/インディテックス)
 7位 ラリー・エリソン      6.7兆円(米国/ソフトウエア事業)
 8位 M・ザッカーバーグ  6.7兆円(米国/フェイスブック)
 9位 M・ブルームバーグ 5.9兆円(米国/ブルームバーグ)
10位 ラリー・ペイジ        5.4兆円(米国/グーグル)

 世界の大富豪上位10人で7438億ドル、約80兆円ですから、目が眩みます。この余りにも大きな格差が民主制度を歪なものにしているとの観点から、アメリカの一部の富豪が、2020年大統領選の候補者に対し、不平等や気候変動を改善するため「スーパーリッチ」と呼ばれる超富裕層に富裕税を課す案を支持するよう要請していることに注目したいと思います。

 (超富裕層に対する課税を求めているのは、投資家のジョージ・ソロス、フェイスブックの共同創設者のクリス・ヒューズ、億万長者チャーリー・マンガーの娘、ウォルト・ディズニーの子孫やハイアットホテル・チェーンの複数のオーナーなど、計18人)

 それにしても大したものです。大富豪だとしても、自分の懐に切り口を当てるのですから。彼らは「今日では、裕福なエリート層による事前のサポートや、富裕層の関心無しに、重要な政策が実現することは滅多にない。分裂と不満が不平等によって悪化し、民主主義的制度における不信が高まり、深刻なことにつながる」と述べています。

 わが国は、近年、経済、金融、企業、労働など全てにわたって、アメリカの流儀、やり方、価値観を、いわゆるグロ-バルスタンダードと称して崇め奉り導入してきたことは間違いないと言えるでしょう。

 特に企業の在り方については、特に日本社会の特質を深く考えることもせず、日本型経営はガラパコスだと自虐し、いつの間にかアメリカの企業経営手法がすべて素晴しいものと信じてきました。それで、実業界が生々隆々と発展し、働く人たちも幸せになったかと言えば、そうとは言えません。

 ここにきて、アメリカが方向転換を模索し始め、日本型経営の長所に目をつけたというべきではないでしょうか。

 ステークホルダーは利害関係者と約されています。企業は公器であり、経営者は株主の利益ばかりでなく、他のステークホルダー(従業員・得意先・債権者・下請会社・地域社会など)の利害も勘案して行動すべきであるという考えがステークホルダー論です。この考え方は、歴史的に見ても、今でも、わが国では非常に受け入れやすいのではないかと思います。

 例えば、近江商人には、商売の理念として『三方よし』の精神がありました。

       売り手によし
       買い手によし
        世 間によし

 そして、日本資本主義の父である渋沢栄一は、利潤と道徳を調和させる「義利合一説」を『論語と算盤』で説いています。

 何はともあれ、わが国は日本民族としての特質に合った方策をとらねばならないと思います。例えば、企業の決算を1年ごと、譲っても半年ごとにして、もっと中期、長期の事業戦略を講ずべきこと、…これは以前のブログでも主張しました。

 先日、トランプ大統領が、3ヶ月ごとの決算を改め、半年ごとの決算にすることの検討を側近に指示したと報道されています。

 わが国はアメリカの風潮に弱いですから、アメリカの企業には、ぜひステークホルダー論を展開していただき、残念ながら、日本がそれを真似ることで、より良い社会を築ければそれでも良しとしましょう。本来ならば、日本の方が先達のはずですが…。

 わが国の経営者には、真の日本型経営を目指す勇気が求められます。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年9月 6日 (金)

サラリーマンの給料を上げよ…先進国転落を防げ!  

 706回目のブログです

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“秋吹くは いかなる色の 風ならば 身にしむばかり あはれなるらむ”
                                    和泉式部(平安中期の歌人)

 秋に吹く風は、どのようなものであっても、秋の彩を添えて身に沁みるほど風情を感じさせてくれるものよ…。

  朝晩はめっきり涼しくなり、いよいよ秋の趣を感じさせるようになりました。夕方から夜に掛けては、松虫、鈴虫、蟋蟀(こおろぎ)などの鳴く声が心地よいハーモニーとなって耳に入ってきます。

  虫の声が音楽として聞こえるのは、日本人とポリネシア人だけであり、欧米の人などは雑音として耳に入るそうです。秋を彩るものは、赤とんぼの赤、頭の垂れた稲穂の黄、風になびく薄(すすき)の白、空の青、美味しい香りを漂わす蜜柑畑の黄、ひらひらと落ちるもみじの紅、天空の月を隠す雲の薄鼠、満月の黄金色などが目に沁みますが、耳に聞こえてくるものとしては“柿食えば…”の法隆寺の鐘の音、そしてなによりも虫の鳴く声に優るハーモニーはありません。

  静かに四季の秋を楽しむことができる喜びに浸りたいと思う時ではありますが、近隣との外交問題はもとより、国内にも問題は山積みであり、特に働く人々の給料がなかなか上ってこないことに目が向いてしまいます。これは、日本のすべてにおいて生じている歪な現象のひとつとみなすこともできますので、問題点を考えてみます。

<働き方改革の死角>日本、続く賃金低迷 97年比 先進国で唯一減

  時間あたりでみた日本人の賃金が過去21年間で8%強減り、先進国中で唯一マイナスとなっていることが経済協力開発機構(OECD)の統計で明らか になった。企業が人件費を抑制しているのが主因だが「働けど賃金低迷」の状況が消費をさらに冷え込ませる悪循環を招いている。賃金反転に向けた政策を打ち出せるかが、日本経済の大きな課題として浮上している。
        (2019/8/29 東京新聞WEB一部抜粋)

 OECDは残業代を含めた全労働者の収入に基づき「一人当たりの賃金」を各国通貨ベースで算出、指数化しているもので、過去20年の推移はグラフをごらんください。

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  注目すべきポイントは、先進国の中で、唯一減少しているのが「日本」だけであり、マイナス8.2%という惨憺たる事実であることを肝に銘じなければなりません。英国は92%増、米国は81%増。

  統計数値というものは慎重に比較しなければなりませんので、物価上昇を差し引いた実質賃金で比較しても、日本はマイナス10%、英国41%増、米国25%増となっています。

   (韓国は160%を超える伸びを示していますが、ここ2年の文政権の左翼思想丸出しの無茶な最低賃金大幅アップのため、中小企業の業績が悪化、失業率も改善せず、経済不況の嵐のなかにあります。政策不況と言わざるを得ません。)

  本来、経済成長が続けば、物価や賃金も連動して上がるはずですが、なぜ日本だけが下がり続けてきたのでしょうか。そのメカニズムを、賃金問題のエキスパートである小西美術工芸社デービッド・アトキンソン社長(元ゴールドマン・サックス/アナリスト)の意見を援用して下図のように示しています。

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  なかなか分かりやすい図です。わたしは、確かにこの図の通りだと思いますが、特に、企業が意識的な賃金抑制、非正規社員の増加、研修教育費の削減が賃金低下の大きな要素だと考えています。

 さて、戦後の景気循環のなかで、景気拡大局面を一覧しますと…。

  「いざなぎ景気」
     昭40年(1965)~昭45年(1970) 57ヶ月(4年9ヶ月)
  「いざなみ景気」
     平14年(2002)~平20年(2008) 73ヶ月(6年1ヶ月)
  「アベノミクス(?)景気」
     平24年(2012)~
            平31年(2019)1月までで74ヶ月(6年2ヶ月)超となる

 今はいわゆるアベノミクス景気が続いているようですが、高度成長期と較べると景気拡大の実感は極めて乏しいとは思いませんでしょうか。それはなぜでしょう。

 労働分配率が下がり続けていることです。平成20年(2008)の75%から平成29年(2017)には66%に大幅下落。何かおかしい。

 逆に、企業の内部留保金(利益余剰金)は平成20年(2008)の280兆円から平成29年(2017)には446兆円に大幅増大。さらに、平成30年(2018)には463兆円に増大(9月2日財務省発表)。何かおかしい。

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  要するに、一応、景気拡大と称する期間が、たとえ弱々しかったにしても、74ヶ月(6年2ヶ月)を超えましたが、その恩恵が一般サラリーマンの懐に届かなかったのは紛れもない事実です。

 これでは、消費の拡大もありえず、景気が良いなどとの実感を持つことはできず、『悪循環』に陥ったままと言わざるを得ません。

 それでは、どう考えれば良いのかを記しましょう。

国防を除いて、政府の緊急重大な課題は「賃金アップ」と「少子化対策」の2点だと言う認識に立つ。

労働分配率アップのために、経営者・労組・学者・専門家などの叡知を結集する場を設け、綜合的な対策を講じ、実行に移す。

アメリカで裕福な18人が提案している「富裕税」と1800兆円もあるという「個人金融資産」の活用を検討する。

  今、日本は先進国から転落する瀬戸際にあります。いつまでも幻想に縋りつくのではなく、現実を直視し、国民が総じて幸せな生活を営んでいくことができるよう、日本の将来について真面目に考えるべきではないでしょうか。

 サラリーマンの給料を上げましょう。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年8月30日 (金)

有力政治家の奇妙な発言…日韓GSOMIAをめぐって!

 705回目のブログです

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  “我が胸の 燃ゆる思ひに 比ぶれば 煙は薄し 櫻島山”
                   平野國臣(勤皇の志士)

 わたしの胸のうちに燃え上がるほどの勤皇の熱い情熱は、あの黒々と噴き上げている桜島の煙とは比べものにならぬほど熱いものだ…。

 8月も終わりとなり、いよいよ秋風を肌に爽やかに感ずる季節に入ろうとしていますが、気象も世界的に異常とのこと、まだまだ一度や二度、厳しい残暑のぶり返しも覚悟しなければなりません。

 その暑さの中において、世の中のリーダーの心の中では、勤皇の志士・平野國臣の詠う和歌にあるように、桜島の煙とは比べものにならないほどの熱き情熱をたぎらして欲しいと願うものです。

 今、日米韓の安全保障上のトライアングルががたつきを見せ、8月22日、韓国は日本との「軍事情報包括保護協定」(GSOMIA)を破棄すると発表しました。

 GSOMIAとは、同盟など親しい関係にある2国あるいは複数国間で秘密軍事情報を提供し合う際、第三国への漏洩を防ぐために結ぶ協定のことを言います。現在、わが国は、NATO、フランス、オーストラリア、イギリス、インド、イタリア、大韓民国の7ヶ国と協定。今回の韓国の破棄表明で韓国との協定は11月23日午前0時に失効となります。

 これに対して、わが国の与党はもちろんのこと、今回は親韓・媚韓・屈韓の野党も珍しく韓国の姿勢を批判しています。

 ところが、新聞やTVでは報道されていませんが、わが国の有力政治家の日韓関係に関するネット発言が注目を浴びていますので、一部抜粋をご覧ください。

 鳩山由紀夫(元首相) <ツイッター 8/22>

  「日本が安全保障を理由に韓国をホワイト国から外したことに対抗して、韓国が日本との軍事協定を破棄することを決めた。その原点は日本が朝鮮半島 を植民地にして彼らに苦痛を与えたことにある。原点に立ち返り、早く友愛精神で関係修復すべきだ。」

■ 石破 茂(元防衛大臣)<ブログ・日韓GSOMIA 8/23>

  「我が国が敗戦後、戦争責任と正面から向き合ってこなかったことが多くの問題の根底にあり、それが今日様々な形で表面化しているように思われます。」

 鳩山元首相は史上最低の首相と言われた人物。沖縄の米軍普天間飛行場の移設先を「最低でも県外」と発言したり、米国に対して「トラストミー(trust me)」と言ったり、これらは口からの出まかせであり、余りにも無責任な発言により遂には失脚と相成りました。わが国へ大きな傷痕だけを残した総理大臣でした。

 このような人物ですから、日韓問題において、過去の真実の歴史と現実の厳しさとを無視した“夢想”に耽った発言をするのも仕方ないことです。わが国にとって、鳩山氏は完全に無視すべき有害極まりない存在です。

 一方、自民党の要職を担った石破茂元防衛大臣は、事態に対してもっと的確に指摘するものとばかり思っていましたが、あの鳩山元首相と同じような発想であり、まさしく口あんぐり。

 これでは、日本国を背負う総理大臣の資格を有しません。すべて日本が悪いという日本悪玉論、自虐思想、東京裁判史観、親韓・媚韓・屈韓、ファンタジー志向などではわが国を取りまく厳しい環境を乗り越えることができず、総理大臣はもとより政治家としても不適格だと言わねばなりません。

 たしかに、過去、大日本帝国の大韓帝国“合邦”が現在の韓国国民の自尊心を傷つけたかも知れませんが、合邦解消後の戦後、日韓基本条約、慰安婦合意、多額の資金援助、技術支援などで、韓国の経済発展、国力の増強、福祉の増大に大いなる寄与をしてきたことは紛れもない事実ではないでしょうか。

 それに対しての韓国の「応え」が以下の通りです。

  日韓基本条約の反故
  慰安婦合意の破棄
  レーダー照射
  ・竹島不法占拠、海洋調査、軍事演習、国会議員上陸
  天皇陛下(日王と蔑称)に対する謝罪要求
  ・仏像窃盗、返還拒否
  ・東日本大震災を祝う
  ・自衛艦旗(旭日旗)掲揚非難
  ・旧朝鮮半島出身労働者大法院判決

 このような事実を知っていても、石破茂・日本国国会議員は、日本人および日本国は戦争責任に真摯に向き合い、それ相応の、謝罪(例えば天皇陛下・首相・衆院議長・参院議長・最高裁長官の土下座、全国会議員の謝罪署名、未来永劫の謝罪)、賠償金支払、見舞金支払、迷惑料支払、教導感謝金支払、などを実行すべきだと考えているのでしょうか。

 要するに、韓国の姿勢は、もはや『常態化した“被害者ビジネス”』というべきもの。(わが国でも、生活保護ビジネスや弱者保護ビジネスという歪なものがあります)

 冗談ではない。バカも休み休み言ってもらいたい。韓国に対しては、日本政府や日本人は、今までじっと我慢してきたのではないでしょうか。

 日本国民の大多数(調査によって6割~8割)は、輸出手続きを簡略化できるホワイト国から韓国を除外し、普通の取り扱い国とすることに賛意を表していることを認識しなければなりません。

 実際に、韓国では、過去4年間で156件の戦略物質の“違法輸出”を行っていることが判明したのですから…。ともかく一部をピックアップします。

 2017年12月 フッ化ナトリウム(サリン原料) イラン
 2018年 2月 シアン化ナトリウム(青酸ガス原料) 赤道ギニア
 2019年  1月 ジイソプロピルアミン(VXガス原料) パキスタン
 2019年  1月 フッ化水素(サリン原料) アラブ首長国連邦
 2091年  1月 ジイソプロピルアミン(VXガス原料) マレーシア

 驚くべき事実! 恐怖の実態! これもごくごく一部でしょう。日本製造の化学原料が韓国経由で核や毒ガス原料に転化輸出されている可能性があることは明白ではないでしょうか。平成29年(2017)マレーシアで北朝鮮・金正男の暗殺に使用されたのがVXガス…臭いますね。

 ところで、石破氏と同じようなメンタリティの持ち主は他にもいます。例えば、元外務審議官で北朝鮮と拉致秘密交渉に携わった田中均氏は、この日韓問題を称して「韓国は信を失い、日本は礼を失った」と述べています。日本は、はたして礼を失ったのでしょうか。甘いですね、わたしは、むしろ日本は礼を尽く過ぎたのではないかと考えます。

 何はともあれ、日韓が普通にお付き合いするには、永~い時間を要するのではないかと思います。韓国が、学校教育で強烈な「反日教育」をやっている限りは日韓の和解、友好、親善は絶対に望めないのではないでしょうか。

 すべての根幹は反日教育にあり。急がば回れ、反日教育を止めていただくよう気長に説得することこそが肝心であり、それまでは沈着冷静なお付き合いだけにすべきだと思います。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年8月23日 (金)

酒蔵めぐり③ …(橿原)蔵元・喜多酒造!

 704回目のブログです

 “終夜 燃ゆる螢を 今朝見れば 草の葉ごとに 露ぞ置きける”
                健守法師(拾遺和歌集)

 夜もすがら(一晩中)燃え輝いていた螢を眺めていたが、今朝みて見ると、螢に代わって、草の葉一つ一つに露が置いてきらきらとひかっている…。

 台風一過、心なしか朝夕は涼しさを感じさせてくれる時もありますが、まだまだ残暑厳しき天候には変わりません。それでも、秋に向けての心の準備も大切かなと思う今日この頃です。そうです。秋と言えばお酒、…それも日本酒に限るのではないでしょうか。

 日本酒と言えば、酒蔵巡りほど素晴らしいものはありません。その土地の本当の歴史を基盤とした雰囲気のある酒蔵を鑑賞するとともに、独自の伝統技術に近代バイオ技術を加味して醸し出されたお酒を賞味する、このふたつの至福、これぞまさしく“醍醐味”と言うべきものではないでしょうか。

 今回で酒蔵巡りは3回目。人数は男女合わせて12名、田舎の高校OBの連中ですので気の置けない人達ばかりです。現地集合時間が正午過ぎでしたので、わたしは自宅を早朝に出て、午前中は、蔵元の近くにある橿原神宮と神武天皇陵に参拝しました。

 JR茨木駅 ⇒ JR京都駅・近鉄京都駅 ⇒ 近鉄橿原神宮前駅 ⇒(徒歩)⇒ 橿原神宮 ⇒(徒歩)⇒ 神武天皇陵 ⇒(徒歩)⇒ 近鉄畝傍御陵前駅【集合】⇒ 喜多酒造 ⇒ 農家酒場 ⇒ 近鉄橿原神宮前駅【解散】⇒ 近鉄京都駅・JR京都駅 ⇒ JR茨木駅

【橿原神宮】

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 橿原神宮の御祭神は、第一代神武天皇と皇后。神域は、霊峰・畝傍山を背景にした53万㎡(甲子園球場の13個分)という広大さを誇ります。橿原は、建国の聖地であり、ここから日本と言う国が始まったことに思いを馳せると、おのずから凛然とした気持ちが湧き起り、二礼二拍手一礼の参拝にも心を込めました。

【神武天皇陵】

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 神武天皇陵は畝傍山の北東の麓にあり、橿原神宮からあるいて15分のところです。日本の国柄の中心というべき万世一系、万葉一統の初代天皇の御陵であり、心を落ち着かせて参拝しました。(今上陛下で126代、世界に誇るべき歴史と言わねばなりません)

【喜多酒造】

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     玄関口

 喜多酒造は、江戸中期の享保3年(1718)、大和三山(香具山・畝傍山・耳成山)に囲まれた奈良橿原の地に創業ですから、300年を超える蔵元です。

 蔵元杜氏は9代目の喜多整(ひとし)さん。喜多整さんの福井の実家は江戸時代創業の造り酒屋であり、縁あって喜多酒造の娘さんと結婚。喜多酒造の初代・利兵衛は、生来のこだわり者だったと伝えられており、9代目の蔵元も名前の通り、昔ながらの製法を端正に整然と醸し続けているようです。

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          貯蔵樽

 わたし達は、醸造蔵のなかを案内してもらい、各種玄米、その精米、洗米・蒸し・製麹・発酵・絞り工程などを詳しく教えていただきました。その語りっぷりは、熱意そのもの、こちらが圧倒されるほどで、その情熱が喜多酒造のお酒を美味しいものにしているのではないかと思った次第です。

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    試飲コーナー

 蔵元の説明を受けた後、待望の試飲コーナーへ。大吟醸・白檮、純米大吟醸・嘉龍、純米大吟醸・利兵衛、純米大吟醸・あすか川、吟醸酒・大和の香り、純米酒・倭、本醸造酒・御代菊、普通酒・御代菊にごり酒、アルコールゼロの甘酒、など多彩そのものです。

 格別に美味しかったのは、当然と言えば当然でしょうが、大吟醸の「白檮」(はくじゅ)純米大吟醸の「利兵衛」でした。特に「利兵衛」は、奈良産米、奈良酵母、乳酸菌を使った秘法「水酛(みずもと)仕込み」のアルコール20度という、蔵元杜氏渾身の作品とのこと、見事という他ありませんでした。

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   玄関カウンター

 お土産にお酒2本と甘酒1本を買い求めました。(蔵元からはお酒1本頂戴し恐縮の至り)

【農家酒場 どはってん】

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 喜多酒造から歩いて15分。農家がやっている居酒屋で昼食を兼ねた懇親会を行いました。お米と野菜は二上山麓の自家農園で栽培しているとのこと、なかなか新鮮で乙な味の料理と美味しい酒で12名の人の輪も一段と狭まったようでした。

 蔵元杜氏が心を込めて醸す「喜多酒造」のお酒、これこそ歴史と喜びを伝える大和の美酒ではないでしょうか。

 充実した印象深い3回目の酒蔵巡りでした。

 みなさんにも、近間の蔵元巡りをお薦めします。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年8月16日 (金)

台湾は「民主主義の要塞」…蔡英文総統の演説を読む!

 703回目のブログです

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「チャイニーズタイペイ」オリンピック委員会のエンブレム

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    中華民国の国旗

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 独立派が掲げる台湾旗

   『時事偶感』   杉浦重剛

 昨非今是又何論(昨は非とし今は是とす、又何をか論ぜん)
 挙世皆知道義尊(世を挙げて皆知る、道義の尊きを)
 三復堪吟古人句(三復吟ずるに堪えたり、古人の句)
 双懸日月照乾坤(日月を双び懸けて、乾坤を照らす)

 杉浦重剛は明治大正時代の教育家であり、晩年は天皇家の御進講に当たる。上掲の漢詩は、「昨日まで非と言っていた者が、今日は是と言っている。こんな節操のない世の中ではどうしようもないではないか。人は皆、道義の大切さを知っているはずなのに。こんな時こそ、古人の句を繰り返し吟ずべきである。“太陽と月を天空に並び懸けてこの国を照らす”という李白の句を。」という意。

 暑い盛りですが、お盆も過ぎ、春夏秋冬の四季の廻りもあり、しばらくすれば秋の風も感ずるようになるかも知れません。

 しかしながら、爽やかな秋風を感ずることができにくいのが政治の世界の難しさでしょうか。日韓関係のホットなたたかいは、韓国朝鮮の無知と情緒主義と民族特有の事大主義から来るものが大半であり、また、それに迎合するわが国の反日グループ(メディア・知識人・政治家)の存在がことを荒立てていると考えられます。このように、外交問題は、ある意味で内政問題でもあると言わざるを得ません。

 さて、台湾はどうなっているのでしょうか。大陸中国から執拗な圧迫を受けつつも、それを強烈にはねのけて行こうとしている蔡総統の、7月13日、米・コロンビア大学で行った演説(要旨)を読んでみましょう。(カリブ海諸国とアメリカ訪問の今回の外遊は自由、民主主義、持続可能性を求める旅と名付けられています)

 ・「台湾が現在直面している試練は、過去数十年間で克服してきたものとは全く異なる。21世紀、全ての民主国家は同じ試練に直面しており、世界中で自由がかつてない脅威に晒されているからだ

 我々は、まさにそれを香港で目撃している。「一国二制度」下での香港の経験は、権威主義と民主主義が決して共存できないことを示しており、権威主義は、機会さえあれば、民主主義のほのかな光をも抹殺しようとするだろう。その過程は、殆どの者が気づきさえしないほど、徐々に、巧妙に進行する。」

 「我々の物語は、価値が重要であることを示している。両岸で文化的、政治的相違は日に日に拡大しており、台湾が言論の自由、人権、法の支配を選べば選ぶほど、権威主義の影響から遠ざかっている。まさに台湾の存在が、民主主義が最も貴重な資産であることを示しているのだ。

 我々はそれをどんな犠牲を払ってでも守らなければならない。台湾は日に日に、情報化時代に特有の新たな脅威に直面する最前線となっているが孤独ではない。世界中の国々が今や、権威主義国家による浸透作戦と戦っている。彼らは、民主国家の出版の自由を悪用し、我々が自分たちの政治制度に疑問を持ち、民主主義への信頼を失うように仕向けている。台湾は長年こうしたことと戦ってきたので、世界にその経験を提供し得る。」

 ・「民主主義は、もう一つの試練にも直面しており、多くの国が、民主主義と経済発展との選択を迫られている。しかし、台湾は、民主主義と経済発展が相互依存の関係にあるだけでなく、決定的に絡み合っていることを、世界に示し続けている。

 台湾は、対中依存により両岸問題での自主性が限られていたが、経済を改革し、外国投資を呼び込んで来た。我々は、地域における、ルールに基づく貿易秩序において建設的な役割を果たしている。

 世界中の多くの国が債務の罠に陥る中、我々は、持続可能な協力にコミットし、相互発展を強調する。ここでも台湾は、世界中に建設的な発展のモデルを提供している。我々は、侵奪的行為に反対し、誠実で開放的な協力が本物の長期的な結果を生み出していることを証明している。」

 ・「台湾の生存は、両岸関係にとどまらない影響を持つ。我々はインド太平洋における民主主義の枢要な要塞であり、世界中が我々の民主主義の将来を注視している。」

 蔡英文総統の、危機感あふれ、熱情籠った格調高い演説には感動を覚えるとともに、台湾が自由と民主主義の最前線に位置しているとの強い認識を演説から聴き取ることができます。脅威を奮う権威主義国家とは、言うまでもなく大陸中国=中華人民共和国のことですが、権威主義という言葉は穏やかすぎ、実態は1党独裁の強権国家と言うべきではないでしょうか。

 今、台湾では2020年の総統選に向けて熾烈な戦いが始まっていますが、争点は、大陸中国との距離感が大きな争点になると見られています。蔡総統は「皆さんに今の香港を見て欲しい。2020年の総統選は臺灣の民主的な生活方式を守る戦いになる」と強調していますので、総統選は、今香港で起こっているデモの行く末―第2の天安門事件<一般市民の虐殺>にまで至るのか、あるいは官憲に適当にあしらわれるのかーと関連つけられ、台湾派vs親中派の厳しい争いとなりそうです。

 そうした中、中国が本格的に選挙干渉に乗り出し、台湾メディアへの浸透を強烈に深めてきていると伝えられています。中国資金に支配された台湾の衛星テレビ局CTiTV(中央電視)・その系列の地上波テレビ局CTV(中国電視)・グループの中国時報(新聞)は、中国サイドから連日指示を受けているそうです。

 台湾は、これまでのような独自性を保つのか、香港のような道を歩むのか、重大な岐路にあるのではないでしょうか。

 ところで、台湾と言えば、朝鮮(韓国・北朝鮮)とは真逆であり、特別な親日国と言われています。例えば、平成23年(2011)東日本大震災での台湾の義捐金は、政府機関、慈善団体、その他を含めて、何と253億円の巨額な金額となっています。いざという時の友こそ真の友」と言いますから、台湾こそ日本の真の友好国と言わねばなりません。

 この厚い義と情にわが国はどのように応えたのでしょうか。

 政府(当時民主党)は、震災1ヶ月後、中国、韓国、アメリカなど7ヶ国の新聞に、震災支援(義捐金・派遣)に対する感謝の広告を行いました。ところが、政府としては、中国が約3億円、韓国が約16億円に比して、圧倒する金額157億円(当時)の義援金を贈っていただいた『台湾』の新聞には一切“お礼広告”をしなかったのです。

 この最も親日的な国、台湾に対して、菅首相や菅内閣の人は、あまりにも冷淡であり、人間性のかけらもない輩と言っても決して言い過ぎではありません。

 菅内閣は、中国に恐れおののき、台湾は中国に属するものとして無視したのでしょうが、それならば、日本赤十字名で広告するなりの手立てはいくらでも考えられたはずです。このことを考えようともしないのは、人間性の欠陥としか言いようがなく、今思い出しても、腹わたが煮えくり返ります。

 それに対して、当然、政府よりも良識と人情がある日本人が多くいました。ある日本人女性デザイナーが「台湾の人たちにきちんと感謝の言葉を伝えたい」という『謝謝台湾計画』を立て、Twitterで寄付を呼びかけたのです。一口1,000円、6000人以上の有志から約2,000万円もの寄付金が即座に集まり、5月3日、台湾紙『聯合報』と『自由時報』の2紙に感謝広告が掲載されました。

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実際に台湾の新聞に掲載された広告
  “ありがとう、台彎”―(日本語)
  “わたし達は永遠の友達です……”―(中国語)

 同じようなことがメディアにもありました。有力地方紙の京都新聞は、義捐金一覧の中に台湾をすっぽり抜かして報道したのです。中国にへつらっての言論でしょうが、少なくとも、事実だけは報道すべきではなかったでしょうか。事実を報道しないのであれば、捏造・従軍慰安婦報道の朝日と同じと言われても返す言葉がないのではありませんか。

 さいごに、台湾にエールをおくりたいと思います。

    “ がんばれ、台湾 … 自由と民主主義のために! ”

 みなさんは、どのようにお考えですか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年8月 9日 (金)

文大統領「盗っ人猛々しい」…朝鮮民族の国民性を考える!

 702回目のブログです

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  “滝の音は 山風ながら 激しくて うち散るほどの 波ぞすずしき”
                      後柏原院(第104代天皇)

 滝の音は、山風が激しく吹くような音をたてて、勢いよく散る波の様子は何とも言えず涼しいことだ…。

 今年も暑い暑い夏となりました。30℃~35℃、あるいは35℃以上という暑さには、もう慣れっことはいうものの、自然の涼しい所へ行ってみたいものです。海も確かに良いのですが、風流という観点から言えば「滝」に過ぎるものはありません。上の和歌にあるように、夏の滝を目にすれば確かに涼気を感じるのではないでしょうか。

 暑いと言えば、今、日韓関係における韓国の激高した言動を省くわけにはいきません。

文大統領「日本、盗っ人猛々しい」ホワイト国除外で

  韓国の文在寅大統領は、安倍政権が輸出手続きを簡略化できるホワイト国のリストから韓国を外す政令改正を決めたことについて「徴用工判決に対す る明白な経済報復だ」「人類の普遍的な価値と国際法の大原則に違反する」「利己的な弊害をもたらす行為として国際社会からの指弾を免れることはできない」と訴え「加害者である日本が、盗っ人たけだけしく、むしろ大きな声で騒ぐ状況は絶対に座視しない」と強い言葉で非難した。(8/2 朝日WEB一部抜粋)

 いつもながらの激越な言葉に目をむきます。温厚なTVコメンテーターの八代英輝国際弁護士は「ここまで言われたら、そうですかサヨウナラとしか…。事ここに至って反感を煽る演説を大統領がするというのは、残念。」と突き放しました。

 なぜ、韓国最高位の大統領がこのようなえげつない言葉を発するのでしょうか。これに関連して、朝鮮(韓国)民族の国民性や国民感情について考えて見たいと思います。(「韓国人の世界」などを参照)

 ・「盗っ人猛々しい」に当たる韓国語は「賊反荷杖」という言葉であり「逆切れ」「居直り」「開き直って大口をたたく」が普通の翻訳語だそうですが、朝日はあえて「盗っ人猛々しい」と翻訳し“煽り”を演じたのではないかと言われています。例によって朝日特有の反日サヨク思想の煽りでしょう。それにしても「逆切れ」「居直り」「開き直り」だったとしても、大統領が使う言葉ではありません。下品と言われても仕方ありますまい。もっとも、品位を期待する方が間違いとも言えますが…。

 朝鮮半島は外民族の侵入と支配を繰り返し受けてきたため、外民族に対して被害者意識が非常に強く、社会不安から自分の感情を爆発させて不安を紛らわせたり、現実について深く考えない民族性を持つようになったようです。

 朝鮮民族は自分と他人、先人と現在の自分を区別できず、朝鮮民族全体の総体としての主観である「立場」と朝鮮民族全体の総体としての判断基準である「(普遍的)真実」を基本としています。

 「立場」とは「朝鮮人の被害者としての歴史を十分理解し、その心情を受け入れた視点」のこと。韓国での「(普遍的)真実」とは「森羅万象全ての物事の因果について記載されている、民族の総体としての叡智の結晶」のことであり、周りの人が皆同じことを言っていれば、それこそが朝鮮の「真実」になるのです。現在の韓国社会では国定教科書の内容が全て「真実」として信仰されています。したがって、国定教科書が反日ですから反日=「(普遍的)真実」となり、これは未来永劫続いて行くことになります。…ああ、何も考えなくていい、都合のいい真実!

 ・韓国でよく言われる「恨」とは何でしょう。わたし達日本人には「うらみ」以外には思いつかず、なかなか理解できない言葉ですが…。

 「恨(ハン)」とは「朝鮮民族の被害者としての歴史と、民族の苦難に対する嘆き及び自己憐憫による陶酔感を、時空を超えて民族間で共有することによって醸成される、粘着質の情緒」のことを言います。

 分かりやすく言えば「被害者意識、責任転嫁、嫉妬、八つ当たり、逆恨み、怨念、執念が混ざり合ったもの」が「恨(ハン)の精神」(ソウル大学李教授)。

 朝鮮社会のタブーは、自分達が信仰する「立場」「真実」「恨」に対して異を唱えることです。

 韓国に不利な事実や国際的視点は「歪曲」と呼ばれ、ヒステリックな反応(火病)と共に徹底的に弾圧され、無かったことにされます。また「歪曲」を行う異端の者は「親日派」もしくは「売国奴」と呼ばれ、朝鮮社会から排除されます。これが、朝鮮に特有な「魔女狩り」というものです。

 …どうして韓国ではたびたび魔女狩りが行われるのか理解できなかったのですが、それは、朝鮮社会のタブーである、朝鮮(韓国)の「立場」「真実」「恨」に対して異を唱えたからだということで、良く理解できました。これが基本的な国民感情だとすれば、今日も、将来も、魔女狩りは無くなりませんね。

 「朝鮮では『約束』とは「相手と話し合う関係になること」を意味し、決して「遵守すべき相手との取り決め」を意味しません。そのため朝鮮人は『約束』を交わした後にその約束の妥当性について、相手と議論しようとします。

 …胸にストンと落ちる説明です。今、韓国・文在寅大統領が、平成27年(2015)の慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決を確認した「日韓合意」を反故にし、昭和40年(1965)締結した「日韓基本条約」で解決済みの徴用工問題を取り上げ、先日は、韓国高官が「日韓基本条約」の見直しをぶちあげるなど、韓国の約束は他国の約束とは全く意味が異なることを示しています。

 朝鮮の道徳観は
       自分の利益 > 親族の利益 > 民族の利益 > 法

 法やルールを守れば損すると考えるので、国際法・条約・交際合意を守らない傾向が強いと言われます。また、韓国は超民族主義国家であり「愛民族心」は強く持っていますが「愛国心」は持っていないようです。上の道徳観の公式を見れば、国家が欠落していますので、愛国心の持ちようがないことが分かります。

 と考えれば、韓国は、たとえ異質であっても朝鮮民族主義(チュチェ思想)を標榜する北主導の朝鮮連邦国家に吸収されることを望んでいると思われます。

 朝鮮は地政学上の条件から、周辺の大国によって翻弄されてきました。そこで、古来、その時代の最も力のある大国に対して忠誠を誓うという「事大」(小が大につかえること)という処世術を身に着けてきました。今、中国(中華人民共和国)に対して一切反発しないのは、中国を大国として認めているからです。

 一方、日本に対しては、約束であれ何であれ、やりたい放題、反発のし放題。ということは、韓国は、日本を大国としてではなく小国と見なしているのでしょう。そうだとすれば、韓国と対等に外交をしようとするならば、毅然とした大国風の姿勢を示すことが大切となります。

 以上から、日本人と朝鮮人は考え方も行動も、価値観も、全く異なる民族であることをお互いに認識し、両国間の交際をすることが肝要となってくるのではないでしょうか。

 みなさんは、どのようにお考えですか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年8月 2日 (金)

中国・技術覇権に驀進…パクリの時代は終わった!

 701回目のブログです

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“異船の よし寄せるとも 君がため 真先に捨てん わが命がも”
            松平春嶽(福井藩主・幕末~明治)

 外国船(異船・ことぶね)がもし押し寄せたとしても、天皇のため真っ先に自分の命を捨てたいものだ…。

 明治維新の偉業から150年、大東亜戦争(第2次世界大戦・太平洋戦争)敗戦から74年、そして、今、米中の熾烈な世界覇権争い、中東の混迷、東アジアの争乱。…これらに対処すべきわが日本の姿勢には、あの幕末維新の壮大な時代精神のかけらも感じられず、社会全体に、72年間一字一句も変えない憲法を墨守しようとする生ぬるい平和論と次代へのチャレンジ精神を欠いた空気が蔓延しているように思われます。

 明治以来、また、戦後は特に、わが国の科学技術の発展には目を見張るものがありました。しかし今、その地位も危うくなりかけているのではないかと危惧します。その理由は、中国が技術覇権に向け強烈に驀進していることであり、今までわたし達は、中国の科学技術は「ぱくり」(技術窃盗)だというイメージを持っていましたが、今や、その考えは完全に払拭しなければなりません。中国の科学技術に対する真剣かつ大胆な取り組みをみてみましょう。

 平成30年(2018)12月31日の日本経済新聞1面トップに、オランダ学術情報エルゼビアと日経新聞の共同で先端技術の「注目研究テーマランキング」を」発表。

先端技術「注目研究テーマランキング」論文数の国別順位
           (カッコ内は論文のシェアー)

                                    中国     米国     日本
  1ペロブスカイト              電池  1(41%) 2(22%)  4(7%)
  2単原子層               半導体  1(35%) 2(33%)  4(7%)
  3ナトリウムイオン電池        電池  1(58%) 2(17%)  4(8%)
  4ニッケルや鉄酸化物の触媒 新材料 1(54%) 2(19%)  8(4%)
  5ジカウイルス感染症    医療バイオ   3( 9%)  1(40%) 20(1%)
  6リチウム硫黄電池          電池  1(60%) 2(24%)  7(3%)
  7ゲノム編集          医療バイオ  2(23%) 1(44%)  3(8%)
  8有機薄膜太陽電池         電池  1(32%) 2(14%)  6(4%)
  9電気二重層コンデンサー     電池  1(65%) 4( 8%) 10(2%)
10免疫療法                 医療バイオ  5( 8%)  1(43%)   3(9%)

 11位以降には、酸化還元・光触媒・水素発生触媒・核酸を標的にしたがん治療・腸内細菌・カーボン量子ドット・フレキシブル材料・放射化分析・細胞間シグナル伝達・光熱療法・二酸化炭素の有効利用・微生物燃料電池・光電気化学・コンデンサーへの炭素の利用・有機金属構造体・レーザー熔融・バイオ炭・ナノ発電機・リチウムイオン電池・セルロースナノクリスタル と30位まで続きます。(1位のペロブスカイトは次世代太陽電池材料)

 研究テーマ30分野の中で、中国は23分野で1位、5分野で2位、と米国を圧倒する力強さを発揮しています。米国の首位は7分野にとどまっています。

 中国の凄いところは、中国共産党の一党独裁体制として人民やエリートに睨みを利かせ、国家資本主義体制を融通無碍に活用し中華人持ち前の駆け引き力を発揮し、国際政治、国際経済、国際軍事で優位に立っていることです。

 そして、国の基盤として【国家目標】が以下のように明確であることに注目しなければなりません。

 中国は、中華人民共和国の設立から100周年にあたる2049年までに、世界の経済・軍事・政治のリーダーの地位をアメリカから奪取し「世界の盟主」 として君臨することを目指す。

 その根幹に、産業育成政策「中国製造2025」を置く。次世代情報技術や新エネルギー車など10の重点分野と23の品目を設定し、2025年までに「世界の製造強国の仲間入り」することを目指す。重点分野は次の通り。

   ・次世代情報技術
   ・高度なデジタル制御の工作機械・ロボット
   ・航空・宇宙設備
   ・海洋エンジニアリング・ハイテク船舶
   ・先端的鉄道設備
   ・省エネ・新エネ自動車
   ・電力設備
   ・農業用機材
   ・新素材
   ・バイオ医療・高性能医療器械

 ものすごい迫力、力強い国家政策に目をみはります。これに対してアメリカが厳しく指摘しているのは、①「中国製造2025」には地場企業優先、強制技術移転、WTO違反の補助金政策などの不公正な貿易手段がある。②「中国製造2025」には「軍民融合」の政策推進があり、5GやAIはそれに該当し、国家安全上懸念がある。③このまま進むと、中国が米国の産業覇権を奪ってしまう。の3点です。

 アメリカが、過去に中国を甘やかして育成してきたことを厳しく反省し、今、猛烈に巻き返しを図っていることは、トランプ大統領の大胆かつ厳しい言動から読みとることができます。

 しかし“敵もさるもの引っ掻くもの”中国の力の入れようは半端ではありません。

 中国は、100年の長期戦略で「世界覇権を」狙っており、友好と脅迫の両刀使いで効率の高い戦略を駆使しており、また、独裁強権国家の人権を無視した強みもあります。

 中国の論文数は平成20年(2008)から激増しており、米国と肩を並べるようになってきていますが【研究費】(2016)についても年々激増していることに注目したいと思います。
     米国 : 51.1(兆円)
     中国 : 45.2
     日本 :  18.4
それにしても、日本の研究費の少なさにため息が出ます。

 研究、技術の人材面はどうなっているのでしょうか。文化大革命で農村に下方され勉学の機会を失った大学生が、鄧小平の改革開放によって海外に留学するようになり、ハーバード、MIT、スタンフォードなどの名門校へ入学、PhDを取得し、シリコンバレーの企業に就職、最先端テクノロジーの開発に携わったのです。もちろん、ベンチャー企業を立ち上げたものも多くいます。

 彼らは、1990年代末から中国政府の要請に基づき帰国ラッシュとなり、中国国内の研究開発に注力。何と、中国国内では、帰国組も含め、500万人を超える、修士号・博士号の取得者+研究者がおり、この数はさらに増加しているとのことです。

 中国(中華人民共和国)の近い将来をどうみればよいのでしょうか。中国は、たとえそれが最初は中国流の合法的な窃盗であったとしても、現在ではかなりハイレベルな技術を有しており、年々その水準が上がってきていることは間違いないと思われます。もう、過去の、国家、社会、学術、技術水準で見るべきではありません。

 したがって、知的財産権の侵害さえ阻止すれば中国はつぶれるという考えは幻想であり、中国の先端技術開発が驀進中であることを見れば、その底力が驚異であることを認識しなければなりません。

 それにしても、中国の研究・技術開発にかける「膨大な研究費」と「500万人を超える技術研究集団」を見れば大変な果実を得るのではないでしょうか。おそらくは、ノーベル賞受賞者も十年後には多くを数えるのではないかと思います。そして、いつの日か、米国を凌駕するかも知れません。

 そして、たしかに、表面ではそれなりの豊かさを作り出すとは思いますが、軍民融合、人民総工作員、人権無視、強権、中華民族主義、など暗闇の中にある1党独裁の『異形の大国』が将来どのようになっていくのでしょうか。考えてもなかなか結論は出そうにもありません。

 …どなたか、ご教示願えませんか。

 みなさんは、どのようにお考えですか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年7月26日 (金)

「報道機関を信頼している人」は幸福度があまり高くない!

 700回目のブログです

 700回の大台に乗りました。スタートは、平成18年(2006)3月3日ですから、13年と4ヶ月を数えます。これからは時々休むかも知れませんが、ご愛読たまわりますようお願い申し上げます。

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  “いつはりの なき世なりせば いかばかり 人の言の葉 うれしからまし”
                        詠み人知らず(古今和歌集)

 この世に、もしも、いつわり(虚偽・嘘)というものが無かったならば、人がささやく優しい言葉がどんなに嬉しく感じられるものだろうか…。

 恋人のささやく嬉しい言葉も、そのままには信じられないのが悲しい、という気持ちを詠んだものです。

 さて、現代のマスメディアにおけるいつわりはどんな状態でしょうか。先週、先々週の2度にわたりわが国メディアの問題点をあげました。一つは、マスコミは対韓半導体材料の輸出管理を厳格化することを正確に報道せよと主張、ふたつは、朝日新聞のハンセン病にかかわる大誤報についてでした。(再度、先週・先々週のブログをお読みくだされば幸いです)

 そこには、半導体については間違った用語を使用するという「言葉の貧困」、ハンセン病の裁判についてはイデオロギー・憎悪という「精神の貧困」、がそれぞれ横たわっていることを指摘しました。これらは、いわゆるジャーナリズムにとってはあってはならない事象であり、極めて大きな問題点を含んでいると思います。

 ここで、マスメディアの報道姿勢について考えて見ます。

 近年、マスコミは「暮らしは厳しい」「生活が苦しい」という言葉を一年中報じていますが、果たしてそれは根拠あることなのでしょうか。厚労省の「国民生活基礎調査」や内閣府の「国民生活に関する世論調査」などを見れば、民主党政権期から第2次安倍政権期になっても景気は「低下している」は減り「向上している」「同じようなもの」が増えてきています。生活満足度の動向も同じです。他の日銀や民間の調査結果も同じ傾向を示しています。

 要するに、アベノミクスで生活が苦しくなったとは言えないのです。アベノミクス期の失業率や就職率の雇用改善は明らかであり、トータルとしては、実質賃金の減少を補っていると言えるでしょう。

 しかし、マスコミの記事やインタビューや映像が「暮らしは厳しい」「生活が苦しい」と連日報道すれば、何となく「そうだな」と思ってしまいます。欧米とは異なり、わたし達日本人は、今でもマスコミの言うことを真に受ける傾向があります。

 マスコミは、常にマイナス面の指摘に偏る傾向があり、社会に対する暗い見方を必要以上に増幅していることに注視する必要がありそうです。

 そのような国内のメディア風潮を受けて、今回の参議院議員選挙においては、野党はもとより、与党でも、厳しい暮らし、苦しい生活の打破、改善を連呼していました。

 また、あれだけ重大な国益を毀損する、誤報・虚報・捏造記事を載せ続けた朝日新聞でも、いまだに数百万部(実売は400万部前後か)を確保しているのですから、日本人のマスコミへの信頼感は堅固と言わねばなりません。もっとも、今や、ネットメディアの登場で、その信頼感は徐々に低下していると思います。

 さて、内閣府経済社会総合研究所(ESRI)の興味ある調査データ(平成25年<2013>)をご覧ください。

組織への信頼の程度別の現在の幸福感
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 『報道機関』に関しては、面白い結果となっています。
 ・信頼している人の幸福度は組織信頼Gのなかではあまり高くない。
 ・信頼していない人の幸福度は組織不信頼Gでは比較的高い。

 このデータを解釈すると、報道機関を信頼している人ほど、社会を暗く考えてしまって、幸福度も低くなることを示唆しています。社会を改善しようとする意欲は極めて貴重なものですが、事実に立脚した姿勢が求められるのではないでしょうか。

 報道にいつわり(虚偽・嘘)というものが溢れかえっていることは、残念ながら事実と言わねばなりません。報道する姿勢と内容には一定の距離を置いて眺める方が精神衛生上良いのではないかと思われます。

 幸福度と言えば「国連世界幸福度ランキング」(2019)で日本は何と58位。だとしても、ガクッと失望する必要はありません。英国のフューチャーブランド社の「ブランド力ランキング」(2019)では堂々たる世界第1位となっているのです。それは22項目で採点されています。

  ・政治的自由
  ・環境へのやさしさ
  ・寛容さ
  ・健康と教育
  ・生活水準
  ・安全
  ・そこに住みたい、勉強したい?
  ・ビジネス環境
  ・技術力
  ・インフラ
  ・歴史(興味深いか)
  ・芸術、文化遺産
  ・自然の美しさ
  ・お金の価値
  ・娯楽
  ・リゾート、宿泊
  ・休暇中に訪れたい?
  ・食事
  ・他

 現代は変化の極めて激しい時代。社会を、暗い面やマイナス面ばかりに焦点を当てず、事実を注視し、明るい面にも目を向けながら、将来の展望を語ることが必要ではないでしょうか。わたし達日本人はもっと自信を持たねばなりません。

 メディアとは少し距離を置きたいものです。

 みなさんは、どのようにお考えですか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年7月19日 (金)

度重なる「朝日」の誤報と誤認!

 699回目のブログです

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“思ふこと など問ふ人の なかるらん 仰げば空に 月ぞさやけき”
               慈円(平安末期~鎌倉初期・大僧正)

 自分の思い悩んでいることをどうしてたずねてくれる人がいないのであろうか。仰げば、空に月のみがさやかに照り、慰めてくれるかのようだ…。

 人の悩みは尽きぬもの。謙虚に考えて見れば、どのような立場の人であれ、自己の弱点や組織の持つ歪み・不条理に対して、何とか克服しようと努力を重ねてはみても、なかなかその結果が思わしくないこともあるでしょう。

 しかし、その弱点や不条理が社会や国家に多大な迷惑となることだけは避けなければなりません。それにもかかわらず、相変わらずの悪態を突くマスメディアが存在していることに改めて驚きを隠せません。

 性懲りもなく、またまたやらかしました朝日新聞の「大誤報」をご覧ください。

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7月9日 朝刊1面『控訴へ』

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7月10日 朝刊1面『控訴せず』

 6月28日、熊本地裁は、ハンセン病患者の隔離政策による家族への差別被害を認めて、国に約3億7千万円の賠償金を支払うことを求める判決を下しました。

 これを受け、政府は、控訴するのか控訴しないのか、どう対応するのかが注目されていたのです。参議員議員選挙の最中でもあり、報道に間違いがあっては、選挙に影響を与えることになり、メディア各社慎重に取材していたと思われます。

 朝日新聞は、7月9日朝刊の1面“ハンセン病家族訴訟 国控訴へ”と大見出しを掲げ「政府(安倍首相)は、この判決は不当だとして、控訴して高裁で争う方針を固めた」と強い語調で報じました。

 ところが、これが真っ赤な嘘、誤報、フェイクニュースだったのです。NHKは7月9日の深夜2時過ぎには「ハンセン病 家族への賠償命じた判決に政府が控訴断念へ」と報じ、朝のニュースでは「ハンセン病家族訴訟、控訴せず、安倍首相が決定」とテロップが流されました。

 これには朝日は大騒ぎ。翌7月10日の朝刊1面に前日とは真逆の“ハンセン病家族訴訟 控訴せず”との大見出し。当然ながら、誤報のお詫びと経過についての記事が大きく載っています。

 朝日の釈明によると「朝日新聞は、政治部・科学医療部・社会部・文化くらし報道部を中心に、政府がどう対応するのか取材し、最終的に首相の動向を知りうる政権幹部などに取材した結果、政府は控訴すると判断した」とのことです。

 朝日は、全関係部署の総力を挙げて、厚労省、法務省、および内閣官房、安倍首相周辺に取材したと見るべきでしょう。しかし、結果は見るも無残、完全な誤報、大誤報と言わねばなりません。…ということは、現在の朝日の取材力は大幅に低下してきていることを示しているようです。

 ここで、朝日新聞に、なぜこのような誤報が生じたのかについて考えて見ます。

 朝日新聞の意識の根底に、朝日こそメディアの中心をなす高級紙であり“社会の木鐸”として、一般国民、一般社会、政府・官僚を教え導く存在だという感覚があるのではないか。そうであるが故に、自分の判断に誤謬はないとの意識が横溢しており、今回の件でも「もう少し時間を待つ」という謙虚な姿勢を欠いていることが一因と考えられます。

 “反安倍”“嫌安倍”“安倍の顔を見るのも嫌”意識が強烈すぎます。かつての論説主幹が「安倍の葬式は朝日が出す」とのたまうくらいですから、社内に反安倍の風が吹きまくっていることは容易に想像できますが、これは、異様、異常と言わねばなりません。

 主義主張は当然あるでしょうが、取材する時くらいは主張を降ろして耳を傾け真実に迫ることが大切ではないでしょうか。そうでなければ、安倍首相の精神と心理と戦略を理解できないし、安倍首相サイドからの生情報が入って来ないのではないかと思います。

 安倍総理、安倍首相、安倍総裁、安倍氏、安倍さん、と普通に言うべきであって、間違っても“安倍”と呼び捨てにしないで欲しいと思います。社の外でも内でも。社の品性にかかわることを認識してほしいと思います。いやしくも一国の総理大臣ですから。

 現在、参議院議員選挙が進行中であり、安倍首相は、今では名うての選挙上手と言われる政治家です。敢えて言うならば、今回の控訴断念も選挙を考慮に入れた深謀遠慮と考えられませんか。プロ記者の多い朝日はなぜそう考えなかったのか、まことに不可思議と言わねばなりません。

 朝日は、参議院議員選挙で安倍首相に失点を与えることを目論んだために、FACT(事実)よりもイデオロギー・憎悪の側面が強くなり、政界の微妙な動きが見えず、7月9日の第1面に『控訴へ』という大見出しを付けたのではないかとも考えます。…うがった見方かも知れませんが、これが大誤報の真の背景ではないでしょうか。

 朝日新聞の立ち位置は、リベラル左翼であり、また、片足を大陸(中華人民共和国)・半島(南北朝鮮)、片足を日本列島においていると考えます。例えば、北朝鮮を礼賛したり、韓国の従軍慰安婦を擁護したり、今、韓国半導体問題で100%韓国サイドに寄り添った発言(誤認識もとづく!)をしたり、およそ一般的日本人の意識に較べ大きな乖離があります。

 もう、いい加減日本に「両足」で立つべきです。親中・媚中・屈中、親韓・媚韓・屈韓、親朝・媚朝・屈朝、を拭い去りましょう。ここは日本ですから、日本の歴史と文明の真の姿に触れ、それに誇りを持とうではありませんか。

 それにしても、朝日は何かおかしいのではないかと思う今日この頃です。

 みなさんは、どのようにお考えですか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年7月12日 (金)

「対韓半導体」… 事実を冷静に報道せよ!

 698回目のブログです

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   “まつりごと よこしまならぬ 國にこそ
             さかしき人も 多くいでけれ”
                   明治天皇御製(明治45年)

 政治に不正が横行しない国であればこそ、賢い人も沢山輩出するものだ…。

 わが国の周りには、韓国(大韓民国)、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)、中国(中華人民共和国)、ロシア(ロシア連邦)、がありますが、この4ヶ国は残念ながら“よこしまな国”と見なしても間違ってはいないように思われます。一方、わが日本は、純情すぎるくらい純情で、邪な考えを持ち合わせておりません。そのためでしょう、人が善すぎるのか、近年、近隣諸国からあらゆる場面で、攻撃、翻弄され尽くされているのではないでしょうか。

 わが国が邪でない国であるとすれば、賢い人が多く出てくるはずであり、今回の「対韓半導体」問題の日本政府の対処策は、賢い人たちの最初の一端かも知れません。

経済産業省は、7月1日「大韓民国向け輸出管理の運用の見直しについて」を発表し、韓国向けのフッ化ポリイミド(スマホなどの画面に使用)、レジスト(感光剤)、フッ化水素(半導体の洗浄に使用)の輸出審査を厳格化することとしました。

 このことが発表されてから、マスメディア、特に新聞などは大騒ぎ、禁輸・規制発動・報復・対抗措置などの言葉が乱舞しました。韓国問題となると、どうして事実誤認の煽り記事が連発されるのでしょうか。いわゆる従軍慰安婦と同じ様相を示しており、目も向けられません。ここで、有力紙の社説を引いてみましょう。

  朝日 対韓輸出規制「報復」を即時撤回せよ
  ・毎日 韓国への輸出規制 通商国家の利益を損ねる
  ・読売 対韓輸出厳格化 文政権は信頼に足る行動とれ
  産経 対韓輸出の厳格化 不当許さぬ国家の意思だ
  ・日経 元徴用工巡る対抗措置の応酬を自制せよ

 特に朝日は「政治的な目的に貿易を使う。近年の米国と中国が振りかざす愚行に、日本も加わるのか。自由貿易の原則をねじ曲げる措置は即時撤回すべきである。」「多国間合意を軽んじる身勝手な姿」「日韓両政府は頭を冷やす時だ」と怒り心頭。安倍総理、安倍さん、いや“安倍”のやることにはすべて反対のご様子です。

 韓国のこととなるとわが国のマスコミ報道は歪みに歪んでしまうことは、朝日の従軍慰安婦報道のえげつない偏向を見れば明白です(…朝日も虚報は認め、読者にだけは謝罪)。今回も同様、間違った認識、偏向した立場であり、事実は以下の通りです。

 日本国から海外へ輸出する場合は、それらが武器の製造やテロリストに渡らないよう国際的に管理する枠組みにしたがい、日本国政府はその確認作業を行います。

 その管理面での信頼度によって、ホワイト国非ホワイト国(一般国)・懸念国(イランなど)・武器輸出禁止国(北朝鮮/リビアなど)に区分されます。ホワイト国へ輸出する場合、リスト規制品に該当しなければ輸出許可なしで輸出可能。また、ほとんどの国が非ホワイト国(一般国)です。

 因みにホワイト国(27ヶ国)は下記の通り。
     アイルランド     チェコ
     アメリカ合衆国    デンマーク
     アルゼンチン     ドイツ
     イタリア         ニュージーランド
     英国          ノルウェー
     オーストラリア    ハンガリー
     オーストリア     フィンランド
     オランダ        フランス
     カナダ          ブルガリア
     ギリシャ         ベルギー
     スイス          ポーランド
     スウェーデン     ポルトガル
     スペイン        ルクセンブルク
     大韓民国

 ホワイト国(…これは日本の言葉)は、友好国という意味ではなく、輸出管理の信頼性からのものであり、例えば、インドやインドネシアは日本と大変な友好国ですが非ホワイ国(一般国)となっています。マスコミは理解不足!

 EUが韓国を「非ホワイト国(一般国)」と認定していることも知っておくべきです。

 韓国は平成16年(2004)までは非ホワイト国でした。したがって、今回の措置で、平成16年(2004)以前の手続きに戻るだけということに過ぎません。

 政府は「韓国との信頼関係の下に輸出管理に取り組むことが困難になっていることに加え、韓国に関連する輸出管理をめぐり不適切な事案が発生した」と説明していますが、これは要するに、韓国が日本製半導体化学品を北朝鮮やイランに迂回輸出し、武器・核兵器の開発に寄与させているという疑念が生じたことを意味していると推測します。
     【迂回輸出】  日本 ⇒ (韓国) ⇒ 北朝鮮
 迂回輸出などの疑念を生じさせないことが信頼感の根底であり、それが崩れたということが今回の処置に繋がったのであり、元徴用工問題への報復ではないことを認識すべきです。

 この問題が、今後どのように展開していくのか、おそらくは大したことにならないと思いますが、見守っていきたいと思います。

 それにしても、韓国の所業は理解できません。日韓基本条約・竹島・仏像泥棒・従軍慰安婦・徴用工・レーダー照射など韓国側の言動は度がすぎるのではないでしょうか。

 今、徴用工問題で日韓は先鋭的に対立しています。これにより嫌韓派が増加。これから韓国が韓国内の日本資産の差し押さえを実行したならば、日本政府は多角的、本格的な対抗策(巷間190件と言われる)を順次講ずる予定であり、こうなれば覆水盆に返らず、日韓の対立は泥沼化してしまうとも考えられます。そうなれば、どうしようもありません。一旦、福沢諭吉の世界(関わらない)、あるいは古田教授の非韓三原則(助けない・教えない・関わらない)に戻るほかないかも知れません。

 国家間の政治、経済、安全保障の堅実で安定した関係を維持するためには“信頼関係”が欠かせません。現在の日本と韓国の間には“不信感”はあっても“信頼感”はない。その根底には、韓国が旧い朝鮮民族主義を志向し、近代国民国家に至っていないことがあるような気がしてなりません。国家間の約束は国内法よりも上位であることを認識すべきではないでしょうか。

 最後に【条約法に関するウィーン条約】(抜粋)をお読みください。

 第二十六条(合意は守られなければならない)
 効力を有するすべての条約は、当事国を拘束し、当事国は、
 これらの条約を誠実に履行しなければならない。

 第二十七条(国内法と条約の遵守)
 当事国は、条約の不履行を正当化する根拠として自国の国内法を
 援用することができない。

 みなさんは、どのようにお考えですか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年7月 5日 (金)

世界時価総額ランキング…平成元年&平成30年!

 697回目のブログです

2019751

    “我が盛り またをちめやも ほとほとに
             奈良の都を 見ずかなりなむ”
                大伴旅人(万葉集)

 私の盛りはまた若返ってやってくるだろうか。いやいや、もう奈良の都をほとんど見ることもなく終わってしまうのではなかろうか…。

 大伴旅人は大宰府で最も大きな権限を持つ大宰師(だざいのそち/長官)。そんな大宰府での日々を送りながら「自分にももう一度奈良の都での隆盛が戻ってくるだろうか。もしかしたら、もう奈良の都を見ることもほぼないだろうな」との意気消沈した感じの歌です。

 人生いろいろ、企業もいろいろ、歴史もいろいろ。新しき御代となり、はや2ヶ月となりましたが、ここで平成30年間の企業の実態を見ていきたいと思います。

 週刊ダイヤモンド平成30年(2018)8/25号平成経済全史からデータを取り上げます。ついこの間の驚くべき歴史の実態をごらんください。

   【世界時価総額ランキング】(数字は時価総額/億ドル)

       【平成元年】                            【平成30年】
 1 NTT      1,639 日本      1 アップル         9,410 米国
 2 日本興銀    716 日本         2 アマゾン         8,801 米国
 3 住友銀行   696 日本         3 アルファベット     8,337 米国
 4 富士銀行   671 日本      4 マイクロソフト      8,158 米国
 5 第一勧銀   661 日本         5 フェイスブック      6,093 米国
 6 IBM        647 米国      6 バークシャー・H   4,925 米国 
 7 三菱銀行   593 日本         7 アリババG        4,796 中国
 8 エクソン      549 米国       8 テンセントH        4,557 米国
 9 東京電力    545 日本      9 JPモルガン       3,740 米国
10 R・D・シェル 544 英国      10 エクソンM        3,447 米国
11 トヨタ自動車 542 日本      11 ジョンソン        3,376 米国
12 GE        494 米国       12 ビザ            3,144 米国
13 三和銀行   493 日本      13 バンクオブアメリカ3,017 米国
14 野村証券   444 日本     14 ロイヤル・D・シェル2,900 米国
15 新日本製鉄  415 日本     15 中国工商銀行   2,871 中国
16 AT&T      381 米国      16 サムスン電子   2,843 韓国
17 日立製作所  358 日本     17 ウェルズファーゴ 2,735 米国
18 松下電器   357 日本     18 ウォルマート      2,599 米国
19 F・モリス      321 米国     19 中国建設銀行   2,503 中国
20 東芝       309 日本      20 ネスレ          2,455 スイス
21 関西電力   309 日本     21 ユナイテッドヘルス2,431米国
22 日本長信銀  309 日本     22 インテル        2,419 米国
23 東海銀行   305 日本     23 アンハイザー     2,372ベルギー
24 三井銀行   297 日本     24 シェブロン       2,337 米国
25 メルク      275 米国     25 ホーム・デポ      2,335 米国
26 日産自動車  269 日本     26 ファイザー      2,184 米国
27 三菱重工業  267 日本     27 マスターカード   2,166 米国
28 デュポン    261 米国     28 ベライゾン       2,092 米国
29 GM        253 米国     29 ボーイング      2,044 米国
30 三菱信託銀   247 日本     30 ロシュ・H          2,015 スイス
31 BT         243 英国      31 台湾セミコン    2,013 台湾
32 ベル・サウス  242 米国        32 ペトロチャイナ   1,984 中国
33 BP         242 英国        33 P&G         1,979 米国
34 フォード       239 米国      34 シスコ・S      1,976 米国
35 アモコ      229 米国       35 トヨタ自動車    1,940 日本
36 東京銀行    225 日本      36 オラクル       1,939 米国
37 中部電力   220 日本      37 コカ・コーラ       1,926 米国
38 住友信託銀  219 日本      38 ノバルティス     1,922 スイス
39 コカ・コーラ   215 米国      39 AT&T         1,912 米国
40 ウォルマート 215 米国      40 HSBC・H        1,874 英国
41 三菱地所    215 日本      41 チャイナモバイル1,787 香港
42 川崎製鉄     213 日本      42 ルイヴィトン     1,748  仏
43 モービル     212 米国      43 シティグループ  1,742 米国
44 東京ガス     211 日本      44 中国農業銀行  1,693 中国
45 東海上保険  209 日本      45 メルク         1,682 米国
46 NKK          202 日本       46 W・ディズニー   1,662 米国
47 アルコ         196 米国      47 ペプシコ       1,642 米国
48 日本電気     196 日本       48 中国平安保険  1,638 中国
49 大和証券     191 日本      49 トタル          1,611  仏
50 旭硝子        191 日本        50 ネットフリックス 1,572 米国

 時価総額 = 株価×発行株式数。絶対的なものとは言えませんが、企業価値を評価するひとつの有力な指標です。

 時価総額ベスト50に入っていた企業数を見てみましょう。

    “平成元年”      “平成30年”
   ① 日本 32社    ① 米国  31社
   ② 米国 15社    ② 中国   7社
   ③ 英国  3社    ③ スイス  3社
                   ④ 英国   2社
                   ⑤ フランス 2社
                   ⑥ 韓国   1社
                   ⑦ ベルギー 1社
                   ⑧ 台湾   1社
                   ⑨ 日本   1社
                   ⑩ 香港   1社

 吃驚! 時価総額で見たわが国の企業が平成元年には32社あり、世界の先頭を走っていた様子が窺える一方、30年後の平成末期には、何と「トヨタ自動車」1社がわずかに残っているだけ、それも世界35位とは…。

 もちろんのこと、平成元年はバブルの天井であり、日経平均株価が史上最高値の3万8915円を記録したり、消費税3%がスタートした異常な時代でもありましたが、総体的に見れば、平成時代は、企業が活力を失い経済が停滞した30年と言えるかも知れません。「失われた20年」「失われた30年」という言葉も、日本人の脳に深く刻まれているのではないでしょうか。

 ここで、なぜ企業が活力を失い、経済が停滞したのか、自分なりに考えて見ました。

  時代の大きな質的転換、すなわち情報化社会の劇的到来を見通せず、それに積極的にチャレンジしようとする“若い精神”を汲み上げようとしなかった。(これは日本全体に言えることであり、企業だけに限るものではありません)

  経営者が、防衛すなわち国家安全保障の知識と見識を欠くために、業界安全保障企業安全保障の重要性を認識していないという驚くべき欠陥に気づかず。したがって、技術移転や技術貸与を安易に考え過ぎ、自業界、自社の存立を危うくしてしまったと思います。

 自社の知的財産は単に自社のものだけではなく、その業界、国家の人的金銭的支援があったればこそ確立されてきたものだという社会性のある謙虚な姿勢が必要ではないでしょうか。

  会計期間を、従来の1年から、半年や3ヶ月(四半期)という短期にした弊害。いかに社会が激変していても、半年や3ヶ月をターッゲトにした企業経営ではまともな事業計画、設備投資、創造的技術開発などに注力できないはずです。

 何でもかんでもアメリカ基準に追随するのは愚というもの。日本人は本質的に農耕民族であり、その良さを生かすべきだと考えます。いわゆる安物の新自由主義も見直し、日本人の基本的な長所を生かす政策を進めるべきではないでしょうか。

  新技術開発が最も期待される今、国の総力を挙げて挑むべきであるにもかかわらず、歪な左翼イデオロギーがそれを阻んでいるのです。一例として、人文・社会科学、生命科学、理学・工学の全分野を代表する日本学術会議が軍事研究を禁止することを、あらためて平成29年(2017)声明として発表しました。

 新技術開発については世界各国が軍民融合ですすめているのが実情であり、大学や研究機関に自国の防衛組織からの技術依頼や技術相談に一切耳を傾けるなという国家は日本だけです。わが国の技術の遅れの一端はここにあるといわねばなりません。

 インターネット、パソコン、携帯電話、電子レンジ、腕時計、ロケット…などは軍事技術から民生用に転用されたものであり、ロボットやAI(人口知能)と同じく軍民両用技術(デュアル・ユース・テクノロジー)といわれ、これらは防衛用と民生用の境目をほぼなくしていることを認識すべきではないでしょうか。

  デフレ克服に時間をかけ過ぎた。

 ⑥ 大胆な財政投入に躊躇してきた。

 ⑦ 「復興特別税」などというとんでもない増税。東日本大震災からの復興のための財源確保として、所得税、法人税、住民税の増税をはかった。よくよく考えてみれば、震災復興は長期インフラである以上、歴史に学べば、本来は「特別復興国債」を発行して対処すべきものだったと思います。

 何はともあれ、平成の30年間は日本経済、日本企業の停滞の時代と言えるでしょう。しかし、万葉の和歌ではありませんが、国の隆盛を、都の勢いを、今一度見たいものです。その潜在的能力はあるはず。あらためて、先週のブログで触れた「日本の世界競争力」と併せて考えて見てはどうでしょうか。

 つめて言えば、平成は、昭和と次の変革の時代を繋ぐ長くて緩い助走期間にすぎなかったと言えるのかも知れません。

新しい時代…それは大胆な変革を“自覚”した「令和」の時代。ホップは平成で終わり、ステップ、ジャンプの時が今からではないでしょうか!

 みなさんは、どのようにお考えですか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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2019年6月28日 (金)

日本の世界競争力…実態は何位か? 

 696回目のブログです

20196281

 “夏は来ぬ 相模の海の 南風に わが瞳燃ゆ 我がこころ燃ゆ”
            吉井勇(明冶19~昭和35・歌人)

 夏は来た。相模の海の南から吹き寄せる潮風を身に受ける時、我が瞳は青春の歓喜に燃え、我が心は溢れんばかりの若い情熱の血潮に燃え立つのだ…。

 万物が燃え立つ夏の元気が漲る若さを詠んだ吉井勇24歳の時の歌です。人生には若さあふれる時があり、それをおのれの心の中に強く意識するならば、必ずや、人間として大きく成長していくことになるに違いありません。

 そう考えれば、日本という国も心の若さを発揮しなければなりません。今、世界のなかでどのような位置を占めているのかを見ていきます。

 国の力を比較するには、GDP、人口、領土・領海、軍事力、外交力、発展持続性、あるいは、経済力・政治力・文明力の総和、などいろいろあるでしょうが「競争力」の視点も重要だと考えます。

 世界競争力ランキングと言えば、スイスの有力ビジネススクールの国際経営開発研究所(IMD・International Institute for Management Development)や、ダボス会議で有名な世界経済フォーラム(WEF・World Economic Forum)の調査レポートがあります。

【IMD・世界競争力ランキング総合順位】2019年
      (カッコ内は前年)

    1 (3)  シンガポール
    2 (2)  香港
    3 (1)  米国
    4 (5)  スイス
    5 (7)  アラブ首長国連邦(UAE)
    6 (4)  オランダ
    7(12) アイルランド
    8 (6)  デンマーク
    9 (9)  スウェーデン
   10(14) カタール
    ‥‥‥
   14(13) 中国
   28(27) 韓国
   30(25) 日本
   32(43) インドネシア

 このランキングを見た国内メディアは大騒ぎ。「日本の競争力は世界30位、97年以降で最低」「日本は30位で凋落止まらず」「ついに世界競争力30位に転落した日本」…という具合に、凋落、転落、深刻、最低、の悲観論一色のありさま。中身をざっと見ていきましょう。

 対象は世界主要国63ヶ国・地域。235の指標。指標の71%は雇用統計や貿易統計などのデータから、29%は、マネジメント慣行・腐敗・適応性・アジリティ(状況対応への機敏性)などを経営者にアンケートしたものから。日本の経営者は常に弱気の発言をし勝ちであり、スコアは実態よりはかなり悪い数字になることは知っておく必要があり、統計とかランキングなどは、常に注意深く見て行かなければなりません。

 項目別には、「インフラ」15位、「経済パフォーマンス」16位、「政府効率」38位、「ビジネス効率」46位、となっています。

 実際には、30位というほど日本の国際競争力は低くなく、経営者が自らの弱みに危機感を持った結果がこの数字に表われたとみるべきです。

 それでは、次に、世界経済フォーラム(WEF)のランキングを見てみましょう。

【WEF・世界競争力ランキング総合順位】2018年
          (カッコ内は前年)

    1位 (1)  米国
    2位 (2)  シンガポール
    3位 (3)  ドイツ
    4位 (4)  スイス
    5位 (8)  日本
    6位 (5)  オランダ
    7位 (7)  香港
    8位 (6)  英国
    9位 (9)  スウェーデン
   10位(11) デンマーク
   11位(12) フィンランド
   12位(10) カナダ
   13位(13) 台湾
   14位(15) オーストラリア
   15位(17) 韓国
    ‥‥‥
   28位(27) 中国

 対象は世界140ヶ国・地域。98種類の指標でスコアを算出、12の柱項目(制度・インフラ・マクロ経済環境・健康と初等教育・高等教育と訓練・商品市場の効率性・労働市場の効率性・金融市場の洗練度・技術成熟度・市場規模・ビジネスの洗練度・イノベーション)で評価点が決定されます。

 健康と初等教育1位、技術成熟度3位、市場規模4位、インフラ4位、市場規模4位、商品市場の効率性5位、イノベーション(技術革新)6位、と高ランクですが、労働市場の効率性は18位、制度は20位と低ランクです。

 世界競争力を考えれば、最も重要な項目は「イノベーション(技術革新)能力」ではないでしょうか。「イノベーション能力」は、1位ドイツ、2位米国、3位スイス、4位台湾、5位スウェーデン、6位日本、となっています。

 世界競争力ランキングで、IMDでは30位、WEFでは5位。こんなに大きな差異を見れば、ランキングを単純に信じては駄目だということにならざるを得ません。評価項目の違いや、人的要素による曖昧さによってランキングの差異が生じたのだと思いますが、この両方ともそれなりに意味を持っているのではないでしょうか。そう考えれば、競争力は」かなり減退してきているように思えます。

 わたしは、今、わが国は、長期に亘る“政策不況”により企業の“ダイナミズム”が失われてしまったために、経済の停滞を来たしていると考えており、次回のブログで、驚くべきデータを基に平成30年間の経済停滞を振り返って見たいと思います。

 みなさんは、わが国の世界競争力をどのように考えますか。一度、考えて見て頂けたらと思います。

次回は
時事エッセー
です。

 

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