サラリーマンとビジネスマンはどう違うのか
5回目のブログになります。
いよいよ桜の季節になってまいりました。みなさんもそうでしょうが、私も櫻が
大スキ人間で、この春はあちこちを回りたい思っています。
桜といえば、種類としては、300種類以上もあるそうで、私は、ソメイヨシノ、
山桜、枝垂桜、などほんの数種類しか知りません。もう少し勉強してみようかな
と考えています。
国の守りは防人、桜の守りは「桜守り」と言われ、あの心に響く桜の花は、
陰で桜守りにより大切に保護育成されていることを、私たちは認識する必要
があります。大事なものは、意識して守り抜くべきでしょう。
わが国でサクラがウメを圧倒し、主役の座についたのは、国風文化の開花
を示す古今和歌集においてであり、このサクラとかな文字の登場が文化に
おける脱中華の象徴だと言われています。梅の花が中国文学の象徴ならば、
櫻の花は日本の象徴というわけです。日本人が櫻を好むのは、単に好きだ
嫌いだという単純なことではなく、それなりの歴史と理由があるんですね。
(私は中国の古典が大好きな人間ですが、基本的に日中関係はどうあるべき
かについていろんな考え方の本を読んでいます。最近読んだ本では、中国人の
石平氏の『日中友好は日本を滅ぼす』講談社α新書838円が出色で、上記は
それからの引用です。この中国人著者は、現在、日中関係が大荒れに荒れ、
本質を見失っている状況のなかで、「異常な日中友好関係から正常な日中関
係」への具体的提案を、平易かつバランスのとれた表現でおこなっており、
積極的に推薦したいと思います。)
櫻の開花にワクワクしつつ、ビジネスマン論の本題に入ります。
「君はサラリーマンかビジネスマンか」の第5回目です。
(毎週金曜日・30~40回を予定)
ビジネスマンへの道を示せれば幸いです。
必ずお役に立ちます。ご期待ください。
『君はサラリーマンかビジネスマンか』…⑤
[5章]
サラリーマンとビジネスマンはどう違うのか。
サラリーマンとビジネスマンの違いについて、これから具体的に述べてみたいと
思います。極めて単純に、サラリーマンは月給取りで、ビジネスマンはビジネスを
する人ではないかと考えることも出来るでしょうが、それでは余りにも漠然として
おり、もっと明確に描く必要があるでしょう。
サラリーマンとビジネスマンとの間には、とりもなおさず、労働観、労働時間、
アフターファイブ、あるいは創意工夫への取り組み方、指示命令への対応などに
大いに差があります。
サラリーマンとビジネスマンの違いを細かく分類して、分析すれば極めて面白い
結果が得られると思えます。それにもかかわらず、いわゆるサラリーマン生活をし
ている人で、自分自身の仕事ぶりや、労働の本質について分析したみたことのあ
る人は極めて少ないのではないでしょうか。
その理由は、まず、どのように分析すればよいのかの項目がはっきりしないこと
と、次に、サラリーマンとして、あるいはビジネスマンとしての幅広い経験を持ち
あわせないために、どのように判断すればよいのかが明確でないからです。
ここでは、分かり易くするために、10のポイントに絞って考えてみと思います。
かつて、人気、実力、品位を有していた、名馬テンポイントの名称にあやかり、
優秀な分析成果を得たいものです。
10のポイントについて列記してみます。
(ポイント) (サラリーマン) (ビジネスマン)
① 労働観 苦役(Labor) 仕事(Work)
② 労働の位置づけ 手段 価値
③ 労働の成果 ウエイトが軽い 最大のウエイトを置く
④ 労働時間 絶対時間でとらえる 効率的時間でとらえる
⑤ 時間 とらわれる とらわれない
⑥ After Five 最大の価値 Workの為の憩、交流
⑦ 労働の姿勢 受動的(受身) 能動的(積極的)
⑧ 創意・工夫 興味なし 興味あり、意を尽くす
⑨ 上司の指示、命令 MAX(その範囲以下) MIN(その範囲以上)
⑩ 人生の目的 不明確 明確
この10項目、テンポイントをみて何か感ずるところがありましたか。結構知ら
なかった言葉も多いと思われます。労働にLaborやWorkの区別があることや、
After Fiveにも二通りの捉まえ方があることなども知らなかった人も多いのでは
ないでしょうか。
この表を見れば、大方の人は、サラリーマン的な立場や、サラリーマン的な考
え方で日常を過ごしてきているといっても過言ではないでしょう。
私たちは、この労働というものについて、これだけの考え方があることを、小・
中・高の学校では勿論のこと、大学あるいは実社会でも教えられませんでした。
わが国の歴史のなかでは、労働は神聖なものとして扱われており、それ自体に
大きな価値を見いだしてきましたが、最近の学校教育においてはサラリーマン欄
に近いことのみを志向しているように思われます。
近年、わが国が政治的にも、経済的にも大きな問題点をかかえているのみなら
ず、社会的には、ますます深く、広く病んできており、この病巣を放置すれば、近い
将来大変な事態が予想されます。
政治的には近隣諸国に翻弄されており、毅然とした姿勢をとっているとはとうて
い思えず、経済面においては、わが国の800兆円といわれる借金をどうするのか
の具体的な政策が未だにまとまらない状況です。
社会的には、幼児殺人、不良外国人の異常犯罪、建築基準の偽装問題、あらぬ
方向に向かう人権感覚、ライブドア事件に象徴される社会的公正さの喪失、など
など国家社会の溶解現象ともいうべき兆候が激発してきています。
この事態を乗り越えるためにも、私たちは、少なくとも、サラリーマン的な考え方
からビジネスマン的考え方に切り替え、志をもって、健全な社会を志向しなければ
ならないのではないでしょうか。
このことの必要性について、人々は、何となくおぼろげに感じているように思え
ます。それは、人々が、必死に仕事に取り組む両親の姿や、会社のなかで真剣に
仕事に取り組む同僚・上司の姿から、自分自身の変革向上の必要性を感じとって
いることから想像できることです。
21世紀の勤め人はどうあるべきでしょうか。
私たちは今一度、次世代のためにも、サラリ-マンか、ビジネスマンかの選択に
積極的に答えを見出すべく、10の観点を真剣に検討しなければならないと考えます。
◎次回は[6-1]労働観です。
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コメント
仕事の仕方が、サラリーマンは受動的で、ビジネスマンは能動的ということですね。なんかそういう単純な2項対立を見せられるとビジネスマンってかっこいいって思いますが、でもさ、ビジネスマンだって、結局はサラリーマンですよ。いくら能動的に仕事をしようとしても組織に属している限り限界があるでしょ。自分の仕事に対して全てのリスクを負っている経営者、もしくは個人プレイヤー=ビジネスマンということなら納得できる気がします。ですから、組織からサラリーをもらってる以上、いくら能動的に仕事をしたからって限界があり、とどのつまりはビジネスマンではなく、サラリーマンなのですよ。
投稿: サラリーマン | 2012年10月14日 (日) 02時07分
楽しく読んでいます。
サラリーマンとビジネスマンとの間に、10ポイントの格差があること、よくわかり、ためになります。
こんごの内容に期待しています。
今、大阪は、いろんな面で全国的に肩身がせまい思いをしていますが、どうすればよくなるのでしょうか、ついでの時、意見を聞かせてください。
投稿: 大阪の人 | 2006年4月 6日 (木) 16時47分