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2006年7月21日 (金)

ビジネスマン必勝法・言葉づかいと言葉の責任

   21回目のブログです。

  20回のブログ発信(何か、発信という言葉を使うと、洒落た意味合いのプラスイメ
ージを感じさせますが、本質はそんな上等なものではありませんが)を終え、21回目
のブログです。いよいよビジネスマン論の後半に入ることになりました。
 自分の経験を極力生かした論を進めているつもりですが、それにしても、なかなか
難しいものですね。ご批判をいただきたいと思います。

 物騒な国際社会に取り囲まれてきました。7月5日早朝、北朝鮮がミサイルを発射
したことについて考えてみたいと思います。
 
  この重大な局面にあったて、今回の政府、内閣の対応はそれなりに、見事であった
と考えています。少なくとも、国連安保理の決議に持ちこんだのですから、大きな成功
と言えるでしょう。麻生、安倍両大臣のブレない姿勢が実を結んだと伝えられています。
   今回の半島・大陸問題は、これはあくまでも出発点であり、まだまだ厳しい局面を見
据える必要があると思います。
 
  一方、マスメディアは、そのほとんどが、政府の対応について行けず、あれよあれよ
と唖然としていました。一部は、政府は失敗したとか、中国にお願いに行けばとか、話
し合いで解決してはとか、もう支離滅裂、この大きな時代変貌の現実に完全に置いて
きぼりをくらわされています。

  この差はなんでしょうか。わたしは『責任感と危機感』の認識の差にあると考えます。
国家とか企業とかの組織のトップは、責任感と危機感が不可欠ですし、それが無けれ
ば、組織を維持、発展させることも不可能でしょう。国であれば、国民を、企業であれ
ば、従業員を守る「責任感」。国家存亡、企業存亡に対する「危機感」。この二つは
リーダーや藩屏の有していなければならない基本的な感覚であり、あるいは、覚悟と
言えるかもしれません。

  今回、メディアの大半は、国民に対しての責任感は持たず、国家の存亡に対する
危機感に鈍感であり、単に、内向きの評論、足のひっぱりしかできないことを露呈し
ました。
  メディアの使命(ミッション)は何なのででしょうか。これでは、国の羅針盤の役目は
果せないのではないでしょうか。わたしども国民はそんなに愚かではないと考えます
が、……。
  みなさんはいかにお考えですか。  

「君はサラリーマンかビジネスマンか」の第21回目です。
(毎週金曜日・30~40回を予定)
ビジネスマンへの道を示せれば幸いです。
必ずお役に立ちます。ご期待ください。

『君はサラリーマンかビジネスマンか』…21
[7章]
ビジネスマン必勝法
[7章―4]
言葉づかいと言葉の責任


  わが国は久しく言霊の国、言霊の幸映える国と言われてきました。言霊の国、言霊
の幸映える国と称されるまでに、わたし達の祖先は上下こもごも言葉を大切にしてき
たのです。
  特に上流階級やリーダー層は言葉を自在に、豊かに、また丁重に使えないようでは
失格とみなされました。さらには、言葉の使い方、使う姿勢に問題があった時は、自ら
の立場で責任をとらされてきたのです。
  その意味で、言葉に躍らされ過ぎるという局面もあるにはありますが、言葉のもつ
重みはいくら強調してもし過ぎることはないように思います。

  「綸言汗のごとし」という重い格言を思い起こしてください。天子の言葉は、体から流
れた汗が、再び体内に戻らないのと同じように、一度口からでた言葉は取り消すこと
はできないという意味です。

  重い立場の人の言葉、たとえば総理大臣などの言葉は、重大なる決意と言えば、
内閣総辞職、衆議院解散を意味し、一度口から漏れてしまえば、もう止めることはで
きません。それが総理大臣の意図したことか、そうでないかは別にして、一度口から
発せられたならば、一瀉千里に事態が展開してゆくことは、たびたび経験したことで
あり、これは厳然たる歴史の事実と言えましょう。

  最近は、大臣、大企業の社長、高級官僚、ジャーナリストなどはもとより、総理大臣
といえども、大層口が軽く、その発言に重みがなく世間を徒に掻き乱している傾向が
あります。連日の新聞やテレビで報道される事件を見ればよくわかるでしょう。国のリ
ーダーとしての言葉、藩屏らしい志ある言葉を、真摯に、丁重に、豊かな語彙で語る
場面を見聞きしたことがありません。少々情けないと思うのはわたしだけでしょうか。

 わが国の上層部がそんな状況ですから、ビジネスの世界でも似たり寄ったりだと考
えられます。
  わたし達の周りを見回してみても、明確な意思表示として、的確な言葉づかいが出
来るビジネスマンを最近見なくなったように思えてなりません。

  それでは、的確な言葉づかいとはどのようなものでしょうか。

 まず第一に、言葉を論理的に使わなければなりません。論理的とはわかり易いこと
であり、自分の主張を相手にすばやく理解してもらうことです。そのためには、起承転
結のはっきりした論のすすめかたが必要になります。

  起承転結の基本を学ぶのに効果があるのは、漢文です。漢文のなかでも特に、漢
詩でしょう。漢詩はどれをとっても起承転結が明確であり、最高の教科書と言えます。
中国の偉大なる詩人、李白、杜甫、わが国の偉大な歴史家、頼山陽などの漢詩を声
に出して読むのが一番です。必ずや論理性をアップさせるに違いありません。
  また、漢詩は、それに加えて、情緒を豊かにし、歴史への感動も誘ってくれるという
副次効果もあります。

  第二に、感情、感性豊かに言葉を使わなければなりません。交渉相手になかなか
胸襟を開いて貰えない時でも、感情、感性豊かな言葉で迫れば、むづかしい商談も
スムーズに進むというものです。何と言っても人間は感情の動物であり、それに訴え
ることが大切です。
   感情表現とはいっても、女の涙が通用するのは、あの幼児性溢れる某元外務大臣
だけであって、一般のビジネスマンは感性豊かな言葉で勝負しなければならないのは、
いうまでもありません。

  感情、感性の言葉を磨くには、詩とか小説を読むのが最も効果的です。短歌、俳
句、散文詩は作者の情感をたっぷり漂わせており、叙情的なもの叙事的なものを含
め、リズム感を大脳一杯に吸収できるはずです。小説には作者の情念が細大もらさ
ず発露されており、それを読むことにより、その情念を感得することができます。

  さいごに、知性あふれる言葉を使わなければなりません。本当の知性は、その人
の使う言葉にどれだけの豊かな人間性が含まれているかということです。その人間性
というものの特徴は敬語にあると言えます。敬語には尊敬語と丁寧語があり、日本語
の微妙な言い回しのなかで自由自在に使える人は極めて少ないと思われます。
  特に戦後のジャーナリズムは問題です。新聞を見ればよくわかります。本来高貴を
美徳とされる皇室に対して敬語を充分使いきっていません。ある新聞などは、敬意を
表すべき高貴さを、記者の低俗なレベルにまで引きずり降ろそうとする表現をしてい
ます。こういうのは本当の知性とは決して言いません。

  豊かな知性、豊かな人間性は、わが国の永年にわたる営みの物語、すなわち歴
史に対し、深い愛情を持つ人以外には身につかないのではないでしょうか。
  この豊かな知性を磨くには、古典に触れるに限ります。永い年月の風雪に耐えた
古典は西洋であれ、支那(チャイナ)であれ、わが日本であれ、その存在そのものに
価値があり、人間と社会と国家についての深い洞察を示してくれています。これを読
まぬ手はありません。

◎次回は
[7章]ビジネスマン必勝法
[7章ー5]約束と取り決め
です。

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コメント

驚きです。まさか、本当に返事を頂けるとは思っていませんでした。そして、そんなに誉められるような文章を書いたつもりもなかったので、逆に意識してそれなりの文章で書かなければいけないと、戸惑ってしまいます。

多分、あなたは僕に自信をあたえてあげたかったのではないか?
と自分なりに勝手な捉え方をしてしまってます。


詩(漢詩を含む)、和歌(短歌)、俳句などは、さすがに今の僕では難しいような気がしますが、とりあえず小説読んでいくことにしました。

確かに、今までは若者が読むチャラチャラしたような本ばかり読んでいましたが、川端康成、夏目漱石、森鴎外など有名な作家などは一遍たりとも読んだことはありませんでした。

小学生の頃の記憶にも残っていないくらいです。

もう少し自信をもって、そして色々な本を読んで勉強してみたいと思います。ありがとうございました。また、本の感想なども書き込みさせて頂きますので、宜しくお願い致します。

引き続きHPも拝見させてもらいますので、頑張って下さい。
ありがとうございました。

投稿: ☆ | 2006年11月15日 (水) 00時24分

☆印さんへ。ご質問のお答えが大幅に遅れて申し訳ございません。
あなたは、24歳ということですが、この年齢で、これだけの文章を書ける
ことは、素晴らしいことであり、驚きです。同年齢の人達と比較しても、
TOPクラスであり、大したものです。もっともっと「自信」を持っても
よいのではないでしょうか。
言葉遣いについての即効薬は見当たりませんが、敬語などのセンスを磨く
ためには、詩(漢詩を含む)、和歌(短歌)、俳句などに親しむか、近現代
の『名作と言われる小説』を読まれることをお薦めします。たとえば、三島由紀夫の「春の雪」、これが難しければ、「潮騒」など、あるいは、川端康成、夏目漱石、森鴎外、などなどです。あまり現存のちゃらちゃらした小説家は避けたほうが良いと思います。

投稿: のんちゃん | 2006年11月14日 (火) 10時29分

突然の書込み申し訳ありません。
ネットサーフィンを繰り返しているうちにこちらにたどり着きました。

私は現在24歳、リフォーム関係の仕事をしています。基本的には工事管理として、現場の工事管理をする仕事なのですが、やはり顧客や取引先(不動産)の方達と打ち合わせなどで会話をする事が多いのですが、どうしても自分の敬語に自信が持てません。

敬語に自信が持てないというよりも社会的な会話や、返答ができていないのだと思います。今までは自分が若いという理由で許されると勝手な解釈をしていましたが、やはり24歳ともなると立派な大人であり、社会にでているなら、尚更なのでは?と思う毎日であります。

自分をもっと良く見せたいと背伸びしすぎて、空回りしている部分や、実際経験や場数が少ない分、実力に比例していないのだと思います。

取引先の相手は、皆さん年上のお姉さん(30代まで)ばかりです。たいしたお世辞も言えませんし、お世辞の言い方もわかりません。自分の言いたい言葉が敬語として発する前に、どういう言い方をすればよいのか、考えに詰まってしまい、言葉を発する事ができなときもあります。

どうすれば、バリバリの営業マンのような敬語や、社会的な対応ができるようになるでしょうか??

やはり、今の仕事だけではこれ以上の能力アップは目指す事ができないでしょうか??このまま年をとっていく事に不安を覚える毎日であります。

急にこのような書込み失礼を承知で書き込ませて頂きました。なんとか、もっと社会的な人間になる方法はないでしょうか?教えて頂けないでしょうか?

投稿: ☆ | 2006年11月 5日 (日) 01時27分

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