時事エッセー・旧暦表現
42回目のブログです。
12月も半ばとなり、ことしも、余すところあとわずかとなりました。12月と言え
ば、すぐ、師走という言葉が思い浮かびますが、旧暦の言の葉もなかなか滋味
深いものを感じさせます。
以前、5月5日の当ブログで、祭日、祝日、休日のあり方を書いた時に感じた
ことですが、一部には、旧表現の方が適切だと思うこともありました。
現代は、スピード is ベストで、ゆったりした表現や情緒的な表現よりも、金属
的、先鋭的表現が多く、かなり味気ない言葉が増えているように思えます。その
意味で、ためしに、「月」を旧暦で表してみます。
1月 睦月(むつき)
2月 如月(きさらぎ)
3月 弥生(やよい)
4月 卯月(うづき)
5月 皐月(さつき)
6月 水無月(みなづき)
7月 文月(ふづき)
8月 葉月(はづき)
9月 長月(ながつき)
10月 神無月(かんなづき)
11月 霜月(しもつき)
12月 師走(しわす)
久しぶりに旧暦表現をしましたが、この内使うのは、わずか1点、12月の師走
だけだということが良くわかりました。和歌や俳句を嗜む方は、このような睦月か
ら師走までの言葉を自由自在に使えるのでしょうね。羨ましい限りです。
それでも、折角の詩情豊かな月表現ですから、わたしなども、時折使うべきか
も知れません。旧暦表現は、わが日本民族、われらが民俗の貴重な資産です
から、今流の金融表現で言えば、資産活用、資産運用を積極的に行う必要が
ありますね。心したいと思います。
ところで、金融といえば、金融に携わる人々、ディーラーなどは、わが国の暦
を大切にし、特に太陰暦、いわゆる旧暦には、極めて高い関心を払っていると
聞きます。相場の大きな流れを読み取るには太陰暦(月の満ち欠けを基準)が
不可欠であるといいますので、これから、少し勉強しようかなと考えています。
ちなみに、阪神淡路大地震は満月の欠ける瞬間に生じたそうです。世の中の
大きな事件は、月のいろんな現象に左右されるとも言われますから、月の引き
起こす現象を注視しなければなりません。
歴史的に見て、純粋な日本人は、月にもののあわれと詩情、人生と歴史を感
じてきました。わたし達は、太陽と月、表と裏、真実と嘘、建前と本音のなかの
半分、すなわち、月を理解しなければ、物事の本質を理解したことにならない
のではないでしょうか。
そのためには、時には、旧暦の表現(睦月、如月、弥生~師走)をしてみる
ことも必要でしょう。そして、それが、世の中の流れの本質を見つめることに結び
つくはずです。
みなさんはどのようにお考えになりますか。
次回は引き続き
「時事エッセー」
です。
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