« 時事エッセー・色彩のことば | トップページ | 「ホワイトカラー・エグゼンプション」 »

2007年1月19日 (金)

時事エッセー・国を守るもの

 47回目のブログです。

 昨年は、経済面においては、偏りは随所に指摘できるものの、なだらかな非
不況感(ゆるやかな好況感)を続けていましたが、一方、政治社会面においては、
軍事・外交の弱体、社会の混迷、人心の荒廃、教育の大幅劣化、社会秩序の崩
壊、指導層(藩屏)の堕落など、押しなべて暗いこと、心配なこと、不安なことの
オンパレードではなかったかと思われます。

 こういう中で、わが国や社会を健全に建て直し、安心して暮らせ、希望のある
姿にしていく為には、あらためて、「国」というものの根本を考えてみる必要があ
ります。

 昔、中学・高校生のころ社会科で習いましたが、国家を構成する3要素は
     ① 主権(独立の権利)
     ② 国民(生命・安全・財産)
     ③ 領域(領土・領海・領空)

といわれています。今、この3つの要素は、十分に満たされているでしょうか。
すべてに亘って危うい状態にあると言わねばなりません。

 主権については、数年前より、近隣諸国から内政干渉が際立って行われてき
ました。もちろんわが国を揺さぶり、利得を得ようとする外交攻勢ですが、残念
なことは、国内に、これに呼応する人々がかなり存在するということでしょう。危
ういと思います。

 国民の生命・安全・財産については、日本人同士でも事件が多発しているの
に加えて、外国マフィア、不良外国人、スパイなどが暗躍していることが指摘さ
れています。今まで考えられなかった様相の悪質事件は、彼等の存在抜きに
は語れません。この取締りを強化しようと努力は重ねられていますが、こういう
人々を擁護しようとする、いわゆる人権・イデオロギー派の抵抗に苦心している
のが、実情でしょう。この人々は、一部の人ですが、有力国会議員、有力メディ
アからいわゆる市民派まで、結構口の達者な人が多いようです。これまた、危
ういですね。

 領土についてもみてみましょう。現在はっきり問題となっているものだけで、
    ① 北方領土 ロシアに60年以上占領されたまま
    ② 竹島         韓国が独島と称し李承晩ライン設定以来支配中
    ③ 尖閣諸島 中国が自国領土を主張
    ④ 沖の鳥島 中国が日本の領土を否定(領土でなく岩であると主張)
    ⑤ ガス田    中国が日中中間線を越えてガスを吸い取り
の5ヵ所もあります。その他、琉球や周辺海洋なども、近隣諸国から、軍事・
外交の力を駆使しての奪取が目論まれています。これを見ると、大変な状況に
あることが分かります。

 これらの国を守るには、もちろん軍事力は基本的に不可欠の要素ですが、
わが国の指導層が、いわゆる藩屏の意識をもって、事に当たることが肝要だと
思量します。もしも、藩屏感覚があれば、そんなに間違った方向に行くことは考
えられないのではないでしょうか。

 それでは、実態をみてみましょう。新年早々インターネットで遊んでいましたら、
驚愕の事実がありました。先に記した「竹島」を、インターネットこども用検索
サイトで検索すると、「竹島」では、蒲郡市竹島水族館の1件が検索されるだけで、
「独島」(韓国の主張名)は膨大な件数にものぼります。一度、下記のアドレス
または、キーワードから確認してみてください。

        http://kids.goo.ne.jp/navi_top.html   

    (or) キッズgoo 
       
 このキッズgooは、小中学生向けのインターネット検索サイトであり、NTTコミュ
ニケーションズ株式会社の100%子会社である、NTTレゾナント株式会社が運
営する「ポータルサイトgoo」に属します。
 このサイトの注意書きをじっくりとお読みください。
『「キッズgooサーチ」では、お子様が安全にインターネットを楽しめるように、独
自のフィルタリング技術を用い、不適切だと思われるページや有害な言葉が含
まれるページは表示しないようにしています。』

 竹島を入力しても、わが国の領土である「竹島」は表示されません。一方、韓
国名の「独島」は数多く表示されます。これから判断すると、「竹島」は不適切、
有害な言葉であり、わが国の小中学生は「独島」(韓国領土)を正当なものとして
覚えなければならないことを意味します。えっ!、まさか!、と驚きを通り越し、
絶句しますが、これが赤裸々な現状です。危ういかな日本、脆いかな日本を象
徴する事柄
ではないでしょうか。

 このサイトを運営するのは、あのNTTグループであり、元は、昨日まで国民の
共有財産であった、公共企業体の日本電信電話公社です。会社の歴史を知る
ならば、本来は、最も忠実な国の藩屏でなければならないのではないでしょうか。
国家公務員、地方公務員は当然のことながら、同じことは、JT(元日本専売公
社)、JR(元日本国有鉄道)、あるいはNHK(日本放送協会)などにも言えるで
しょう。彼らが積極的に藩屏の役目を果たさずに国を守ることが可能でしょうか。
それとも彼らは、国を守る必要はないと考えているのでしょうか。

 NTTは、巨大かつ代表的な日本企業であり、大きな影響力を有していますから、
速やかに、訂正、修正されることを望みます。確信犯であるならいざ知らず、論語
には、「過則勿憚改」(過ちてはすなわち改むるに憚るなかれ)という言葉もありま
すから。
 
 みなさんはどのように考えられますか

次回は
時事エッセー
です。

|

« 時事エッセー・色彩のことば | トップページ | 「ホワイトカラー・エグゼンプション」 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 時事エッセー・国を守るもの:

« 時事エッセー・色彩のことば | トップページ | 「ホワイトカラー・エグゼンプション」 »