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2007年3月16日 (金)

時事エッセー・中国への素朴な疑問

 55回目のブログです。

 わが国の経済も、まだまだと言われながらも、歪ではあっても、それなりに順調
に推移してきているのが実態でしょう。もちろん、地方経済や、中小企業、市町村
財政など問題点は山ほどありますが、これを力強く解決していくには、わたし達
国民の、それなりの覚悟が必要になります。そのためにも、わたし達は、まず
問題のありかを把握しなければなりませんが、まだ十分に実態を認識しきれて
いないのではないでしょうか。

 これだけ自由民主主義を謳歌しているわが国でさえ、真実の実態が見えにくい
わけですから、今世界で最も注目されている、独裁政権の中国(中華人民共和
)に至っては、本当のところはどうなっているのか、皆目不明と言えるのでは
ないでしょうか。ここに、わたし流の素朴な疑問を呈しますので、コメントを頂戴
するなり、推薦図書をご紹介いただければ幸いです。

① いわゆる中国は、中国共産党という独裁権力下にある国家であり、明治維新
  以来自由民主主義に慣れ親しんだ、わが国日本とは、体質的に合わないの
  ではないか。

② 中国は、チベットを侵略したり、周辺領土、海域を狙うなど、覇権国家そのも
  のであり、平和愛好国家という、わが国マスコミの好意的判断は間違いでは
  ないのか。

③ 天安門事件などで数千人が無差別大量虐殺されたことや、法輪講活動など
  も弾圧されるなど、人権意識が世界で最低レベルだと思われるが、人権問題
  に厳しいわが国のメディアからは、中国の人権に関しての報道はほとんど無い
  ように思える。どうして報道しないのだろうか、実態を知りたいものである。

④ インターネットなどかなり普及しているようだが、中央権力を批判、非難、揶揄
  したり、事実を伝達することにおいて、言語規制、キーワード規制をかけている
  と言われているが、具体的な事例は、わが国では全く報道されていない。実際
  はどうなっているのだろうか。

⑤ 中国では、年間25000件位の暴動が生じていると、欧米では言われているが、
  わが国のTVや新聞ではほとんど報道されないので、実態がわからない。

公害の問題は、過去の先進国の事例に学んで、適切な対応をしているのだ
  ろうか。(ある在日の中国人大手企業経営者は、中国は大したことはなく、日本
  の方が公害を世界に撒き散らしていると発言している。これから判断すると、
  中国人は、体質的、歴史的に、いわゆる“公害”の公という意味がわからない
  のではと危惧するが…。)新聞、TVではほとんど伝わらない。

⑦ 中国は漢人を主とした、数十を数える多民族国家であるが、このまま、統一
  保っていけるのだろうか。

軍事費の伸び率は、年間20%をを超えており、例えばこのままの率で推移
  すれば、10年後には、現在の500%、5倍の驚異的な数字となる。驚異的と
  いうよりも、脅威的というべきであろう。今や、東アジアだけでなく、世界制覇
  を目論んでいるのではないか。これも、新聞の報道では、好意的に表現して
  いるように見えるが…。

⑨ 先般、中国は、中距離弾道ミサイルを人工衛星に命中させることに成功した。
  衛星とミサイルは200万個以上の破片となって宇宙空間を永久に汚染した
  ことになるが、公害もさることながら、宇宙も軍事力で制覇しようとしているの
  だろうか。わが国のジャーナリズムに答えて欲しいものである

経済成長は著しく、このまま、例えば年間10%の成長を重ねると、10年後に
  は、現在の250%、2.5倍の所得水準となるが、いろいろな問題を抱えなが
  ら順調に成長して行けるのだろうか。

⑪ その間の所得較差は、どのように克服するのか。社会問題、政治問題になら
  ないのか、あるいは、もうすでに大きな問題になっているのだろうか。

⑫ 日本経済新聞などによると、わが国のかなりの企業は中国に進出し、成功を
  おさめている記事ばかりが目立つが、失敗例はひとつも報道されない。どうに
  も解せないのである。事業などは、成功も失敗も、両方存在するのが普通では
  ないのだろうか。

⑬ 北京オリンピック以後も、国家として、上手く機能していくのかを見通す、人、
  書物、ジャーナリズムはないのか。

⑭ TVや新聞は、中国に関することで、本当に自由に報道できているのだろうか。
  もしも、束縛があるならば、クレジットを入れた上で報道してもらいたい。
  それが、真の、あるべきメディアだと思う。

⑮ 靖国問題などで日本人の内面に強烈な刃を向けるのは、中国が世界の中心
  でなければならないという中華思想によるものであろうか。中国は強大な歴史
  ある隣国であり、その点を直視し、どのようにつき合うかを判断すべきだと
  思われるが…。

 ぱらぱらと勝手な、素朴な疑問を投げました。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 なお、コメントどこに書けばよいのかと質問されましたのでお答えします。
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コメント

矢野さんのコメントに頷くこと多々あります。わたし達日本人には、中国
の「実相」を、情緒的な親中感情で見誤ってはならないとのご指摘は、
おっしゃる通りだと考えます。
“実相”という言葉はいいですね。
これからは、中国に対しては、情緒的感覚から脱皮し、冷厳な目で、実相を捉えるように努めたいと思います。

投稿: のんちゃん | 2007年4月 6日 (金) 10時45分

 中国に関する疑問、ご尤もだと思います。
 中国は、逃げ場のない中原に四周から次から次へと異民族が乱入し、それまでの支配者とその遺産を破壊しつくした上に新王朝を建設するという、易姓革命の歴史を何千年来繰り返してきました。
 皇帝独裁と取り巻きの官僚群、それに対抗する砂のようにばらばらの生命力逞しい民の鬩ぎあいが、中国の王朝の盛衰を決定してきました。
 今の共産王朝も同じ過程を踏んでいるようです。民が皇帝の権力を恐れることなく反旗を翻し始めた時、王朝は天命を失い瓦解します。中共独裁政権も瓦解の兆しを既にみせています。
 ただし問題は、その過程でこのグローバル化時代に、日本など周辺国や世界にどのような迷惑を及ぼすのかという点です。
 地球は狭くなりました。人が多すぎます。中国の混乱は中国国内に収まりません。世界を巻き込みます。軍事的脅威から資源・食糧の収奪、人口侵略まであらゆる事態を予測し、火の粉を払う備えが必要だと思います。
 一番迷惑を被るのは豊かで自由な一衣帯水の隣国、日本でしょう。そのような脅威感が日本人にはあるのでしょうか。江戸初期の儒者のような情緒的な親中感情に溺れている余裕など今の日本にはありません。中国の実相に目覚めた各界の人が、周囲の日本人に声を上げて実態を訴えるべきだと思います。
 ご指摘のように、既存の日本の言論機関はあてになりません。利権に絡めとられた人の声ではなく、生の声をもっと伝えるべきだと思います。
 中国は謀略に巧みな国柄です。今の中共政権も政権奪取の過程で謀略を駆使してきました。今、日本に対しその動きを強めています。
 日本人の後の世代に誤判断やいわれのない負い目を強いるような、誤った情報に基く世論誘導は早急に正されるべきです。教科書問題も歴史認識も靖国問題も、そのような視点から捉えられるべきです。
 謀略に乗せられ心理的に敗北すれば、日本は戦わずして中国に飲み込まれ、利用されるだけの存在に成り下がります。中国の膨張とそれに続く崩壊の最大の被害者になりかねません。
 中国に対しては、情緒に流されることなく、冷厳な眼でその実相を見極めることが肝要です。その適否が日本の将来を左右すると言っても過言ではないと思います。

投稿: 矢野義昭 | 2007年3月27日 (火) 00時50分

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