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2007年8月 3日 (金)

日本のこころ再発見!『日本人のしきたり』

 75回目のブログです。

 連日暑い日が続きます。
 喧騒著しかった参議院選挙も終わりました。政治は、古来、重要かつ厳粛な、
ある種のお祭りとして位置づけられてきました
が、現代の政治状況はどのように
位置づければよいのでしょうか。

 先々週は京都祇園祭、先週は大阪天神祭、どれも華やかななかに、歴史の持つ
重要な意味と厳粛さを感じさせます。それに較べ、本来、国の存立と国民の生活を
問うものであろう参議院議員選挙の政治状況は、結果はどうであれ、真のお祭り
に程遠かったと思えてなりません。今回の選挙で、立候補者の言のなかに、国の
リーダーとしてのスピリッツや歴史観が見て取れないという意味で、残念ながらと
言うべきでしょうが、やはり、祇園祭や天神祭の方が重厚で、心に響くものがあり
ます。それは、祇園祭や天神祭には、日本の心があるからでしょう。

 難しい意味ではなく、わが国のリーダーは、純粋に日本の心を背景にしてほしい
ものです。あらためて、わたし達は、ここで、平凡な日常生活にスポットライトを当
て、いろいろな事象の意味合いを考えてみることが大切だと思います。タイトルに
書きましたが、わたし達は日常のなかに“日本のこころ”を再発見し、日本人の
気質と歴史の見方、先人の歩みなどから滲み出る感性を大事にしなければなら
ないのではないでしょうか。

 これに応える格好の本があります。先日新聞でも紹介されていましたが、中学生
でも読める、非常に分かり易いものです。今年上半期新書部門ベストセラー第1位
だそうですから、国民は、伝統的なものに結構関心を持っているということですね。

     著 者  飯 倉 晴 武
     書 名  『日本人のしきたり』
            ――正月行事、豆まき、大安吉日、厄年…
                        に込められた知恵と心――

     出版者  青春出版社
     価 格  667円+税
     書 式  青春新書(2003年刊・現在31刷)

 戦後、驚異的な経済復興をとげ世界先進国の仲間入りを果たしましたが、その
間、忘れてきたものが、さまざまな伝統です。著者はわたし達の日常生活の節目、
行事、しきたりのなかに、日本人の豊かな人生観を見出しています。

  序 章  日本人の自然観と信仰
          旧暦、二十四節季、干支、八百万の神、神と仏、氏神と鎮守、
          ハレとケ

  第1章  正月行事のしきたり(初詣、門松、お年玉、書き初め、左義長、…)
  第2章  年中行事のしきたり(節分、お彼岸、お盆、除夜の鐘、…)
  第3章  結婚のしきたり(婚姻、結納、三三九度、お色直し、披露宴、…)
  第4章  懐妊・出産のしきたり(へその緒、お宮参り、赤飯、…)
  第5章  祝い事のしきたり(七五三、成人式、長寿の祝い、…)
  第6章  贈答のしきたり(中元、水引、のし、贈答品の表書き、…)
  第7章  手紙のしきたり(手紙と葉書、表書き、頭語と結語、…)
  第8章  葬式のしきたり(末期の水、焼香、戒名、香典、…)
  第9章  縁起のしきたり(大安・仏滅、神輿、絵馬、お百度参り、…)
  終 章  しきたりに関することわざ

 年中行事のありとあらゆるものが解りやすく解説してありますが、ここで、一部を
拾い出してみます。

 『お盆』――日本ならではの行事だった

  『七月十五日を中心とした祖先供養の時期をお盆といい、現在では旧暦の七月
  に行う地域と新暦の八月に行う地域があります。
   このお盆は、精霊会、盂蘭盆会などともいいます。精霊とは祖先の霊のこと
  で、盂蘭盆とは、“逆さに吊るされた苦しみを救う”という意味のサンスクリット語
  (古代インドの言語)です。
   
   盂蘭盆会は、釈迦の弟子である目蓮が「死んだ自分の母親が、地獄に落ちて
  逆さ吊りの罰を受けて苦しんでいますが、どうしたら救われるでしょう」と釈迦に
  教えを請うたところ、「七月十五日に供養しなさい」といわれたという話に由来
     します。そこで目蓮は、この日に手厚く母親の供養をしたところ、母親は救わ
  れて極楽浄土に行くことができたことから、盂蘭盆会の行事が生まれたといわ
  れます。

   この盂蘭盆会の行事が日本に伝わり、独自の祖先信仰と融合して、日本なら
    ではのお盆の習慣がつくられていきました
。……。』

 ほんとうに分かりやすい説明です。むずかしい漢字にはすべてルビが振ってあり、
さらに読みやすくなっています。お盆のいわれなど、わたしは全く知らなかったので
非常に参考になりますね。著者は、この説明のあとに、供物、精霊迎え、新盆、
精霊流しなどの解説を加えていますので、お盆については完璧でしょう。

 ぼつぼつお盆を迎えます。お盆のもつ意味合いを理解してそれを迎えれば、
今までとは異なった意識になり、清々しい、心やさしいものになるのではないで
しょうか。

 その他いろいろありますが、わたしが注目したのは、成人式について、その意味
と元服の言葉「元」・「服」のそれぞれの意味や、元服年齢などを丁寧に説明して
あり、あらためて、現代の成人の未熟さを実感させられます。

 わたし達は、自己の足元を見つめ、祖先との関係、地域との交流、歴史との
会話を真摯に、静かに実行してゆくことが求められているように思います。その
ためにも、若い人を含めすべての人が、このような分かりやすい本に触れ、
わが国、わが郷土、わが親族、わが家の伝統に、自然な形と気持ちで向き合って
欲しいと思うや切なるものがあります。
 『日本人のしきたり』をお薦めします。肩肘こらずに気楽に読めます。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回も
時事エッセー
です。

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