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2007年9月14日 (金)

真の革新は道州制から!

 81回目のブログです。

 9月も半ばとなり、朝晩は涼しくなってきました。気候は徐々に過ごしやすくなって
行くのに反し、わが国の政治業界(?)は、混乱と怒号と混迷のなかで、ますます
方向性が安定せず、ジグザグ運転となっています。

 国の政策は、どのような立場であれ、少なくとも外交においては、国益と継続を
重視することで一致し、国内政策で各党の差異を強調し、策を競って欲しいもの
です。

 国内政治の大きな課題に、年金問題、教育問題、治安問題、財政問題などなど、
問題は山積みですが、そのなかで、都市部と地方の格差(較差)という問題が大き
く浮上してきています。それへの対策として、各党は、補助金の増額、公共事業の
拡大などを提示しました。

 これらの政策は、財源さえ不問にすれば、なかなか口当たりが良く、美味しいも
のですが、これは、短期的微縫策としては、一定の役割を果たすかもしれません。
しかしながら、現在の国内政治に、ある種の閉塞感が漂うことに対しての、根本的
対応策には全くなり得ないのではないかと考えます。

 かなり以前から、「改革・改革・改革…」の大合唱が続いてきましたが、国鉄改革
の成功くらいが特筆視されるものであって、その改革に注がれたエネルギーは、
今思い出しても、並大抵のものではなかったと思われます。

 その意味で、真の改革には大きなエネルギーを必要とするでしょうが、国のあり
様を根本から見直す時が来たと考えます。それが、「道州制の断行」ではないで
しょうか。

 歴史を顧みれば、明治の廃藩置県以来、いわゆる歴史的な行政改革はなされて
おりません。明治初年と現在を比較すれば、わたし達の移動距離、情報伝達速度、
コミュニケーション手段の多様性などは、100倍から1000倍、ものによれば、
1億倍は、を越すでしょう。それにもかかわらず、行政区分などは旧態依然。
これ如何に。

 昨年、平成18年2月28日、政府の地方制度調査会は、道州制のあり方に関し
て答申しました。

 ・ 前文 「道州制は国と地方双方の政府を再構築するもので、地方分権を加速さ
      せ、国家の機能を強化し、国と地方を通じた力強く効率的な政府を実現
      する有効な方策となる可能性を有している。」
 
 ・ 道州制の基本設計抜粋(区域案)
   〇 9道州案(北海道・東北・北関東信越・南関東・中部・関西・中国四国
            ・九州・沖縄)
   〇11道州案(北海道・東北・北関東・南関東・北陸・東海・関西・中国・四国
            ・九州・沖縄)               
   〇13道州案(北海道・北東北・南東北・北関東・南関東・北陸・東海・関西
            ・中国・四国・北九州・南九州・沖縄)

 詳しくは、全文を見ていただきたいと思いますが、なかなか良く纏められています。
ただ、これらの道州制導入の考えに対して、何と27名の知事しか賛成しておりま
せん(朝日新聞3月5日)。色んな意見がありますが、純粋に国のため、地方の
ため、国民のために反対するのであれば、立派ですが、私益のための反対でない
ことを祈るばかりです。知事とか、市長は、そこでは、最大の権力者であり、ある
種の大統領ですから、権限を失いたくないという気持ちは分からなくもありません
が、それでは、真の政治家とは言えないでしょう。

 今、道州制を必要とする根拠は、①国や地方の役割を明確に区別し、効率の
良い行政を確立するための分権の哲学が求められていること、②生活圏や環境
問題は、広域で政策実現しないとどうしようもない状況であること、③財政改革等
の行革を早急に実施しなければならないことにあると思われます。もう、待ったなし
でしょう。

 国と地方公共団体に関する行財政システムの改革は、三位一体の改革といわれ
ています。①国庫補助金の廃止ならびに縮減、②税財源の委譲、③地方交付税
の一体的な見なおしが三位一体というものですが、未だ歪な形でしか実行されて
いません。なかなか難しいことですね。

 今、国と地方をあわせて、800兆円の借金を抱えるなかで、地方と都市の歪な
格差のバランスを取り、均衡ある地方の発展のためには、『道州制を断行』し、国
への依存をやめ各地に「小東京」を創り出すことや、自立できる「地域経営」を目指
すことが必要だと考えます。

 しかし、言うは易く、行うは難し、これは明治維新に匹敵する、歴史に残る一大
改革です。そのためには、『平成の竜馬』、坂本竜馬の出現が待たれます。昭和
56年から61年まで行財政改革(三公社民営化など)に邁進されたのは、あの目刺
しで有名な、人格高潔な土光敏夫氏でした。土光さんだからこそ実現できたと言わ
れています。今、土光さんのような見識を有し、国士の風格を備え、とてつもない
荒業を成し遂げる現代の竜馬は誰でしょうか。竜馬よ出でよ!その際は、国民
こぞって支援しようではありませんか。

 もう、平成も19年経っていますが、未だ、わたし達周辺において、道州制の話題
はほとんど出ません。平成の竜馬が出現した時に、大応援をするためにも、今から、
道州制の議論を、わいわい、がやがや、何処でも、誰でも行う必要があるのでは
ないでしょうか。このブログを読まれた方には、ぜひ盛り上げをお願いしたいと思
います。

 政治家については、それこそ、小異を捨てて、大同につくという政治家本来の
ビベイビアを望みます。全ての知事が、新州の長にはなれませんが、大企業でも
企業合併(M&A)が盛んになり、名誉会長・会長・副会長・社長という名称の処遇
で、人事を上手くやっているじゃありませんか。当然ながら、新州の長を含む高位
の役職には、天皇陛下から認証官としての名誉を与える必要があります。

 昨今、国会議員は、政争のために細かい重箱の隅をつつくことが多いようです
が、(もちろん、これも極めて重要なことですが)もう、ここらで、国会議員らしい
スケールの大きい議論をスピーディにすすめてもらいたいと熱望します。

 それにしても、待望久しい“竜馬よ!出でよ!”

みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回も
時事エッセー
です。

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コメント

ソムリエ森山さんへ

健康第一ですね。お早い回復をお祈りいたします。
健康は足からとよく言われますが、「筋力」が大事なんですね。
おっしゃる通り、政治家も、その他社会のリーダーも、筋力を
つけ、大いなる挑戦をして頂きたいと思います。
挑戦する「勇気」を望みたいものです。

投稿: のんちゃん | 2007年9月21日 (金) 06時24分

ご無沙汰しています!夏のお盆前に、なんど椎間板ヘルニアになり、酷暑の中、18日間も入院してしまいました。ずっと寝ていたので筋力がおとろえること甚だしく、退院して3週間たちやっと松葉杖なしで家のまわりを散歩出来るようになりました。人間にとって筋力ってホント大切なんですね。
職業柄、ワインの筋力はなんだろうとか考えていたのですが・・・
今の日本の政治家にもなにか筋力のようなものが欠けている気がしますねぇ~。

投稿: ソムリエ森山英子 | 2007年9月20日 (木) 20時24分

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