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2007年10月26日 (金)

日常雑感④…「パリコレ」の想い出!

 87回目のブログです。

 わたし達日本人は、古から豊かな四季に恵まれて生活してきました。最近では、
地球温暖化などにより、そのサイクルが狂い勝ちになっていますが、それでも、
意識の底には、明確に、四季の変化を感じ取っています。

 わたしにとっては、秋は10月、この10月で想い出すのは、もう10年以上前の
ことですが、パリ・コレクション、いわゆるパリコレの大舞台です。

 当時、自分の仕事としては、先端技術開発による事業展開にまっしぐらでしたが、
一方、その基盤技術である、繊維素材への特殊プリントのファッション展開にも
注力していました。

 その特殊プリントの技術と表現力は、他の追随を許さないと自負はしていました
が、まさか、モードの頂点である、パリコレに大々的に展開されるとは考えてもいま
せんでした。三宅一生さんと川久保玲さん(コム・デ・ギャルソン)のコレクションに
採用されたのです。そして、パリコレのファッションショーに招待され、そのファッ
ョンショーの表から裏までつぶさに観察することができました。

 世界的なデザイナーとの接触で得たものは多く、いろんなエピソードもあります
ので、ブログでも、おいおいその言葉を伝えたいと思いますが、ここでは、パリコレ
の四方山話をすることにしましょう。

 わが国は今や世界の大国であり、様々な分野で世界に誇る傑出した人物を産み
出してきましたが、忘れてはならないのが、ファッションデザイナーです。現在でも
活躍している、高田賢三、三宅一生、川久保玲、山本耀司氏などは、欧米での方
が著名であり、高い評価を受けています。彼等は、世界に誇る、日本を代表する
一流の人物と言っても過言ではありません。

 これらのファッションデザイナーの作品は、ファッショントレンドの発信都市である、
ミラノ、ニューヨーク、東京、パリなどで発表されますが、春は3月、秋は10月に
催されるパリ・コレクション(パリコレ)が、最も権威があります。

 パリコレは例年、ルーブル美術館内の仮設テントを中心に行われますが、最近
では、レストランなどでも行われます。パリッ子はこのパリコレに誇りを持っており、
場所の提供は名誉なこととして、無償での申し込みが殺到しているのです。(わが
国も、パリにならって、文化発信にはこれくらいの情熱を掛けるべきでしょうね。)

 仮設テント内の会場では、およそ千人くらい入れますが、ファッション雑誌、新聞、
TVのカメラマンが数百人も集まり、押し合いへし合い、良い場所を確保しようとして
います。お客は、バイヤー、ジャーナリスト、カメラマンの招待客であり、一般人は
見られません。従って、わたしは特別待遇だったということになるのでしょう。

 花の都パリを象徴するこのパリコレは、一流のモデル(これも、自薦・他薦、無償
出演殺到とのことです。)がファッションデザイナー苦心の新作を装い、舞台を華麗
に舞う一大ページェントと言えます。

 パリコレそのものは、いわゆるショーですが、実はそんなに甘いものではありま
せん。ここには、実に厳しいビジネスの論理が控えているのです。

 まず、年2回、バイヤーとファッションジャーナリストにより、人気投票が行われ、
ランキングが発表されます。世界でのファッションデザイナーの序列であり、特に
1位から20位までが注目されています。どこにこんな厳しい業界があるでしょうか。
これに較べれば、他の業界などは生ぬるいものだということがよく分かります。

 ここ数年の序列は知りませんが、数年前までは、三宅一生、川久保玲、山本
耀司さんは常にベストテンを賑わしていました。彼等の感性と知性は世界に冠たる
存在だと言えるでしょう。

 さらに、ショーの翌日からは、各デザイナーのパリ店などで、世界のバイヤーと
商談
を行います。最大の関心事はここです。ここで営業業績を確保しないと、翌
シーズン、翌年へと繋がりません。したがって、ショーはビジネスのためであり、
ショーとして単独に存在するものではありません。

 今年も、現地時間で9月30日から始まったパリコレ(2008年SPRING&
SUMMER)には、世界のデザイナーが参加しましたが、わが国からは、

   KENZO(高田賢三)
   JUNYA WATANABE(渡辺淳弥)
   ISSEY MIYAKE(三宅一生)
   COMME DES GARCONS(川久保玲)
   KEITA MARUYAMA TOKYO PARIS(丸山敬太)
   YOHJI YAMAMOTO(山本耀司)

など13ブランドが参加したようです。

 彼等デザイナーは、何を表現しようとするのでしょうか。一般的には、感性と知性
を駆使し、時代のトレンドを表現すると言われますが、わたしは、彼等は時代の
空気をデザインするとともに、自らの精神を表現
するのだと考えます。

 たとえば、当時、世界を震撼させた湾岸戦争の時、川久保玲さんは、モチーフと
して、教会のステンドグラスのデザインをとりあげました。これは、世界がより静か
に平和であってほしいとのメッセージであったと、わたしは考えています。川久保
さんは、情熱を内に秘めたもの静かな方なので、そう明確には言われませんでした
が、一流の感性は、歴史を語り、CREATION(創造)を行のではないでしょうか
そうであればこそ、彼等はあのパリで高い評価を得ているように思えてなりません。

 パリコレに行っていろいろ学びましたね。ファッションショーの緊張のなかの華麗
な舞台、翌日のバイヤーとの商談現場、一流デザイナーとの朝の会食、イギリス
BBCテレビの取材立会いなど、懐かしい想い出はたくさんありますが、わが国は、
幸いにして、いろいろな芸術に恵まれた歴史を有しており、その精神を現代に生か
すことが、これからの世界に生きていく道だと理解した次第です。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回も
時事エッセー
です。

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