子どもは宝…子どもを守り育てよう!
107回目のブログです。
いよいよ春本番。寝床(ベッド)から起き上がる時、何となく気だるさを感じ、つい
つい「春眠暁を覚えず…」の言葉が口の端から出てしまいます。
春眠不覺曉(春眠暁を覚えず)
處處聞啼鳥(処々啼鳥を聞く)
夜来風雨聲(夜来風雨の声あり)
花落知多少(花の落つること知りぬ多少)
中国、唐の有名な詩人、孟浩然が詠んだ漢詩「春暁」ですが、この詩は高等
学校の漢文の授業で習い今も覚えています。この漢詩の心境、優雅で牧歌的な
雰囲気に浸りたいのは山々ですが、現実の世の中はこんな悠長なことを許しては
くれません。
大阪以外の方々はそんなに関心を持てないかもしれませんが、今、大阪では、
府民から圧倒的な支持を得て当選した橋下知事の発言と行動、それも若さと覚悟
あふれた言動が大変な注目を集めています。
周知のように、大阪府は財政破綻寸前(実際は破綻)であり、その解決なくして
は大阪の再建は難しい状態です。
橋下知事の基本政策(目標と挑戦)の一つに、“子どもが笑う、大人も笑う大阪
に”があります。
① 安心して子どもを産み育てられる大阪に
② 公立小学校に緑があふれる大阪に
③ 食育教育の充実で、子どもが伸びやかに育つ大阪に
④ 明るく豊かな学校生活がおくれる大阪に
⑤ 多様な府立高校が選べる大阪に
⑥ ボランティア団体・NPOに活気がある大阪に
⑦ 専門的な公立病院のある大阪に
これらの政策を実行するには財政の裏付けが必要ですが、現在5兆円の赤字を
かかえている状態を脱却しなければ、絵に描いた餅になりますので、橋下知事は、
予算をゼロベースから始めたいと精力的に行動しているようです。
しかし、上手くいくかどうか、府民は固唾を飲んで見守っています。と言いますの
も、例えばいわゆる「ハコモノ」でも、ムダな団体でも、当事者は絶対必要との主張
を強烈に行っていますから。
わたしなどが見ても、府政にとって本来不要な外郭団体、今すぐにでも不要な
もの、例えば、大阪府男女共同参画推進財団ドーンセンターや財団法人大阪国際
平和センター(ピースおおさか)など多数ありますから、ぜひ信念を貫き徹してもら
いたいものです。
先日テレビで、府会議員(自民・民主・公明・共産)が橋下知事に八つ当たりして
いましたが、彼等は利権と惰性で過去の悪政に荷担した人たちであり、責任は
彼等、府会議員にも大きくあり、何をか言わんやです。蛙の面にションベンと言う
べきか、責任感のかけらもない、本当にどうしようもない府会議員のセンセイです。
橋下知事は、子どもを重視する政策をかかげていますが、果たしてその政策を
実行できるでしょうか。たしかに、子どもはわが国、わが郷土にとっては大切な
存在であり、国力、府県力の源です。とはいうものの、近年の少子化傾向は下記
のように一向に回復の兆しが見えてきません。
出生率 出生数
昭和24(1949)年 4.32人 270万人 (第1次ベビーブーム)
48(1973)年 2.14 209 (第2次ベビーブーム)
平成 元(1989)年 1.57 125
18(2006)年 1.32 109
このような少子化のなかにおいては、子どもは宝であり、大切に育て上げること
が必要でしょう。近年、子どもの世界でいわゆる「いじめ」問題が続出していますが、
その解決策に抜本的なものはありません。しかしながら、マスメディアからの評判
は悪いのですが、橋下知事の唱える、“運動場に緑の芝生を”の策は案外大変な
効果をもたらすかもしれません。
と言いますのも、全国の小学校で、運動場に芝生がある学校ではいじめ問題は
ないとのデータがあるそうですから、すすめる価値は大いにあるでしょう。それに
しても、財源が必要です。財源確保のためには、とにかく不要なものは切り捨てる
ことと、経済活性化による増収をはかることしか考えられません。
子どもの教育とか環境に対しては、言いがかりをつけるメディアが一部にありま
す。例えば、朝日新聞はこのように言います。
・ 学力低下については、一人一人の学習の進み具合をつかみ、授業に
ついてこられなくなったら、そのつど手助けをする。そのためには、十分
な教員の確保とその質を上げることが必要。
・ 全国学力調査の結果、都道府県、学校の序列がオープンになることは
問題であり、このような調査はすべきではない。
・ 特に、学力向上のためのゆとり教育を見なおす必要はない。
・ 「徳育」の教科化に強く反対。今の「道徳の時間」で十分。
この考え方は、要するに、天から降ってくる莫大な財政(税金)をもとに、いわ
ゆる戦後教育の制度と内容を旧套墨守しようとする主張にほかなりません。一種
の旧い旧い現実離れのイデオロギーと言ってもよいでしょう。子どもを持つ府民の
目線からかなりズレているのではないでしょうか。
はたして子どもの学力と環境はこのままでよいのか。親の立場からすれば、
大阪府の学力が全国で45位、下から3番目という最悪のランクから脱却すること
と、真の徳育による志・情操の涵養については、心底から切望しているのではない
でしょうか。
その意味で、あらためて子どもは宝であると考え、社会全体が子どもを守り育て
ていくことが肝要です。
とは言うものの、現代は「危険」に次ぐ「危険」が溢れかえっています。いじめ、
交通事故、虐待、理由なき暴力、殺人などなど日常に問題点ありありですから、
子をもつ親としての心構えも必要になります。ある本を読んで、わたしが感銘した
“育児の基本”をご紹介しましょう。(因みに、わたしは自分の息子や娘にこれを
便箋に書いて配りました)なかなか含蓄のある言葉だと思いますが…。
一、赤ん坊の時は肌を離すな
一、幼児の時は手を離すな
一、子どもの時は目を離すな
一、少年の時は心を離すな
もうひとつ、心優しい和歌を引きましょう。
“ 世の中の 憂きも辛きも 情けをも
我が子を思ふ ゆへにこそ知れ ”
良 寛
いろいろ書きましたが、みなさんはどのようにお考えでしょうか。
次回も
時事エッセー
です。
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コメント
いつもお読みいただき感謝します。
大阪府政も再建の議論が活発化し、それが実行に移されること
を望みます。それにしても、市民・府民の意識がどれだけ継続
するかが問題でしょう。
これからも気合を入れて書きたいと思います。
投稿: のんちゃん | 2008年3月19日 (水) 14時40分
府のトップが変わるだけで、いままで全く関心を持たなかった
府政や市政に目がいくようになりました。お役人や議員は真面目に仕事をしているのでしょうか。最近大いに疑問を感じています。(もっとも、わたしのような一府民もだらしなかったのですが、反省!)
「育児の基本」4ヶ条、気に入りました。さっそくわが家にも
取り入れたいと思います。
このブログは世相に鋭く切り込んでおり、面白いので、これからも期待します。
投稿: 一府民 | 2008年3月19日 (水) 10時09分