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2008年4月11日 (金)

忠臣蔵ゆかりの郡山宿本陣を訪ねる!

 111回目のブログです。

 桜の木は、北は北海道、南は鹿児島まで日本全国に植えられていますが、その
開花状態は各地でかなり異なり、つぼみ、咲き始め、5分咲き、7分咲き、満開、
散り始め、終わりと様々な段階にあります。

 わたしは一昨年に続いて、今年も、来週にも造幣局の桜の通り抜をしたいと
思っていますが、丹精込めて育て上げられる123種類の豊穣な桜花は、まさしく
目の保養となるに違いないと期待しています。

 それにしても、春の桜シーズンには、特に夜桜見物の時には、ついつい「春宵
一刻……」の詩が口をついて出ます。

      春宵一刻値千金(しゅんしょう一刻 あたい千金)
      花有淸香月有陰(花に清香あり 月に陰あり)
      歌管樓臺聲細細(かかん楼台 声さいさい)
      鞦韆院落夜沈沈(しゅうせん院落 夜ちんちん)

 これは、11世紀支那北宋第一の詩人・蘇東坡(そとうば)の漢詩「春夜」ですが、
素晴らしい七言絶句として、人口に膾炙しています。“春の夜の一刻は千金の値
打ちがあるほど素晴らしく、花には清らかな香りが漂い、月は朧にかすんで見える
ようだ。先ほどまで歌声や笛の音が賑やかだった高殿も、今はすっかり静かになり、
ブランコのある中庭に夜は静かに更けて行く。”という意味でしょうか、なかなかの
味を感じさせます。

 このような好季節でもあり、つい先日、西国街道にある、史跡「郡山宿本陣」
(大阪府茨木市)の特別公開に、ウオーキングを兼ねて訪ねてきました。およそ
1時間弱の適度な距離でした。

 郡山宿本陣は西国街道の京都から西宮の中間地点の宿駅として、重要な役目を
はたしてきました。江戸時代そのままの状態で保存されており、宿場の面影、参勤
交代の往時のにぎわいを彷彿とさせてくれます。

 御成門(正門)のそばには見事な椿の大木が五色の花を咲かせており、それゆえ
に別名を「椿の本陣」と呼ばれ、人々に親しまれています。椿の木が数メートルもの
高さになるものとは知りませんでした。

 大名が休息・宿泊した上段の間、カマヤ(かまど)、納屋、茶室、米倉、中庭を
はじめ、宿帳、和時計、武具、関札など、どれも興味は尽きません。

 特に、忠臣蔵で有名な播州赤穂の浅野内匠頭をはじめとし、各地の大名が宿泊
したその証しである関札が数多く保存されているのが印象に残りました。

 本陣は、大名や旗本、幕府役人、勅使、宮、門跡などが使用した宿舎のことです
が、全国では現在、16ヶ所公開されているそうです。
   奥州街道(有壁宿本陣)
   水戸街道(取手宿本陣)
   東海道(草津宿本陣・二川宿本陣・由比宿本陣)
   中山道(和田宿本陣・下諏訪宿本陣・桶川宿本陣)
   甲州街道(日野宿本陣・小原宿本陣)
   北陸道(糸魚川本陣)
   大和街道(名手宿本陣)
   西国街道(郡山宿本陣)
   山陽道(矢掛宿本陣・神辺本陣)
   山陰道(木幡家<八雲本陣>)

 今回、郡山宿本陣(椿の本陣)を訪れて勉強になったのは、街道の知識でした。
確かに、東海道、中山道、山陽道などの名前は知ってはいますが、そんなに詳し
い知識があるわけではなく、刺激になりました。

 「西国街道」は忠臣蔵の大石内蔵助が主君・浅野内匠頭の仇・吉良上野介を
討ち果たすために、東下りをした街道として有名。西国街道は江戸時代において
の山陽道の呼称であり、京都東寺から下関までの大路です。その間に50ヶ所の
宿場があり、京都東寺からはじまる、山崎(大山崎)、芥川(高槻)、郡山(茨木)、
瀬川(箕面)、昆陽(伊丹)、西宮(西宮)の六宿を山崎道と言い、大坂を経由しない
脇道として西国大名の参勤交代に頻繁に利用されました。

 街道という言葉から思い浮かべるのは、古代日本の律令制において、五畿七道
と言われた広域地方行政区画
です。五畿七道は畿内七道とも呼ばれます。

   畿  内(山城・大和・攝津・河内・和泉のこと)
   東海道
   東山道
   北陸道
   山陰道
   山陽道
   南海道
   西海道
     (これに明治2年、北海道を加えて、五畿八道という)

 いかがでしょうか。古代の日本人は、広域地方行政区画という、現代に通ずる
素晴らしい考え方をしていましたね。先日、3月24日、道州制ビジョン懇談会は
道州制のありかたをまとめ、10年以内に道州制に移行すべきであると政府に答申
しました。保身のために道州制に冷淡な政治家が極めて多い現状を見れば、何と、
古代の人達の方が、スケールが大きいことに気付きます。わたし達は、わが国の
豊かな歴史の叡智に、謙虚に学ぶ必要があるのではないでしょうか。

 ところで、わが国の世界遺産は、文化遺産として11ヶ所(法隆寺・姫路城・京都・
白川郷・原爆ドーム・厳島神社・奈良・日光・琉球・紀伊霊場・石見銀山)、自然遺産
として3ヶ所(屋久島・白神山地・知床)の14ヶ所があります。これらに触れることは、
大いなる意味を持ちますが、まず、身近な史跡を訪れることを薦めたいと思います。
わずか1時間のウオーキングによる、史跡「郡山宿本陣」を訪れただけで、わが国
の永い貴重な歴史の中から、新しい観点を見出すことができるのです。

 あらためて、近くの史跡(文化&自然)を訪れられることをお薦めします。探して
みれば、いろいろな史跡(古墳・城跡・神社・仏閣・建造物・土木・住居・環境・文学
・民俗などなど)が結構あるものですね…。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回も
時事エッセー
です。

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受信: 2008年4月23日 (水) 14時04分

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