朝日新聞200億円の赤字?…新聞はどうなる!
147回目のブログです。
今年も残り10日あまりとなり、何となく慌しさが増してきますが、それにしても、
この一年、激動の連続だったように思えます。あるいは、激動というよりは、激震と
いうべきで、その余震はさらに大きくなる予感さえする今日このごろです。
米国の金融崩壊から始まった景気の失墜、財政の更なる悪化、政治の矮小化と
液状化、国民意識の喪失など、難問が未解決のままで年を越しますが、ここで、注目
すべきは、マスメディア(新聞・テレビ)各社の経営悪化が際立ってきたことではないで
しょうか。
その中で、天下を睥睨し、第四権力を欲しいままにしてきた、あの『朝日新聞』が、
強烈な経営不振に陥っていることが明白になってきました。(もちろん、毎日、産経、
読売、地方紙も不振傾向にありますが…。)
■ 朝日新聞の9月中間、最終赤字103億円 広告不振で初の赤字に
朝日新聞社が21日発表した2008年9月中間連結決算は、営業損益が5億円
の赤字(前年同期は74億円の黒字)になった。販売部数の減少や広告収入
の落ち込みなど新聞事業の不振が響いた。テレビ朝日株の売却損などで
44億円の損失を計上し、最終損益も103億円の赤字(同47億円の黒字)だ
った。
同社が中間決算で営業赤字や最終赤字になるのは、中間決算の公表を
始めた00年9月以降初めて。売上高は4.4%減の2698億円だった。
(2008/11/21 日経ネット)
驚愕!9月中間決算で、何と、103億円の最終損益が赤字でしたから、厳しい
状況であることに違いないのですが、最近、今期末(2009/3)には200億円の赤字
になるのではと言われており、まさに大変な事態、危機そのものに直面していると
言っても言い過ぎではありません。
朝日新聞に限らず、他の新聞も厳しい局面に位置しており、また、テレビも同じで
あり、赤字の会社も多く出てきています。一方、海外のマスメディアに目を向けて
みましょう。
■ <トリビューン>経営破綻、負債総額1兆2000億円
ロサンゼルス・タイムズやシカゴ・トリビューンなどを発行する米メディア大手
トリビューンは8日、会社更生手続きの適用を米連邦破産裁判所に申請した
と発表した。事実上の経営破綻で、複数の米メディアによると、負債総額は
約130億ドル(約1兆2000億円)にのぼる。
トリビューンはイリノイ州シカゴに本社を置く1847年創業の老舗新聞社で、
ロサンゼルス・タイムズなど日刊紙8紙を傘下に置き、発行部数は計約
800万部。新聞のほか米国内に23のテレビ局を保有し、従業員約2万人
を抱える全米最大規模の総合メディア企業。
広告収入の落ち込みが続き、今年9月以降には金融危機の深刻化で一段
と資金繰りが悪化していた。
(2008/12/9 Yahoo!ニュース 毎日新聞)
現在、国内の新聞発行部数は、今年7月で、全国紙の読売新聞1000万部、朝日
新聞800万部、毎日新聞380万部、日本経済新聞310万部、産経新聞220万部
であり、地方紙(ブロック紙・県紙)を加えた総部数は4550万部と言われます。
新聞の危機については、いろいろな見方がありますが、わたしは、一つには通信
情報革命、すなわち、PC、インターネット、携帯などの驚異的な普及の影響であり、
二つには新聞の使命の逸脱と精神の堕落であると考えます。朝日新聞を中心に
素人なりの思いつくままを書いてみましょう。
① 10代~30代の若い世代が、新聞と言う情報手段にあまり魅力を感じなくな
ってきた。パソコンや携帯などを見れば、情報収集だけであれば、十分ことが
足るような社会風景となってきた。特に、インターネットの情報は無限と言える
ほどであり、実際、単なる情報だけであれば、新聞はほとんど必要はない。
② 新聞経営に、従来の“ビジネスモデル”が通用しなくなってきたのに対し、革新
的な経営に踏み切れていない。
・ 共同配送、共同配布、共同集金システムの構築
・ 広告効果の科学的分析の公表
・ 編集と制作の完全分離システムの確立
・ 情報企業コングロマリットへの移行
・ 「押し紙」問題の根本的解決
・ 企業としての“私”と国益追求の“公”の認識
・ 新聞ならではの“価値ある紙面・魅力ある紙面”の追求
・ 左翼イデオロギー(共産主義・社会主義・独裁主義・市民主義)
からの脱却
③ 若い世代が、特に朝日に反発し購読を避けるのは、その内容に、あやまり、
捏造、偏向、煽りがあるからと言われる。誤りがあれば素直に謝ればよいにも
かかわらず、そこに素直さがほとんど見えない。捏造があれば、即時懲戒免職
の厳罰を下せばよいのもかかわらず、これもなかなかすんなりと行わない。
④ 自社以外の企業や官僚の不祥事については、時には感情的に、時には恣意
的に、ある時は針小棒大に、徹底的に非難する以上は、自社についても同じ
スタンスで当たるべきことは言うまでもない。いろんな事例を見れば、朝日には
いわゆる“Wスタンダード”が多すぎるように思える。
⑤ あまりにも観念的な左翼イデオロギーが強すぎ、今時の若者から総スカンを食
らっているのではないか。「どうして、朝日新聞が、わたし達の「日本」よりも、
中華人民共和国(中国/チャイナ)、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、
大韓民国(韓国)、ロシア(旧ソビエト連邦)、戦勝国連合の国連にシンパシー
を覚えるのか理解できない」…これが、今の若者なのだ。若者は戦争体験が
ないだけに、歴史的事実、歴史的真実のみを冷静・客観的に捉え、朝日の
“古さ”、“イデオロギー臭”“胡散臭さ”を感じている。
⑥ 国を愛するということは、わが国の歴史を愛するということと同じ意味である。
2008年12月19日現在の視点で、過去を論難するのではなく、小林秀雄が
いみじくも言っているように、「追体験」(同じ時代感覚で体験する)の中で考え、
感じることである。それを朝日は、現在の視点で、恣意的に、論難ばかりを繰
り返そうとしているが、これは、若い世代の感覚からズレており、異常、異様と
映ってきている。
⑦ 反日、自虐の思想で、現在の視点から、国を貶め、歴史を蔑む、このような新聞
を純真な若者が購読しようとするであろうか、これまさに、疑問の3乗である。
⑧ その意味で、新聞は、上から目線ではなく、同じ目線で、暗くいじけた偏向記事
は少なくして、明るい活力を生む記事で、若者に夢と正義と公(国家)の精神
を与える記事を満載すべきであろう。そうすれば、自ずと購読者も増えるはず
である。今のままでは、崩壊への道を歩んでいると言えるかも知れない。
⑨ 朝日は、日頃より憲法護持を強く唱えているが、皇室に関しては、敬いの気持
ちを全く持たないため、敬語を使用していない。しかし、憲法第1条に天皇は
象徴として位置づけられている。これをどう説明するのか。護憲を主張する
ならば、天皇・皇室を尊敬する表現をしなければ、筋が通らない。また、皇室
関係の本を出版して、金儲けをしているが、これぞ、ご都合主義そのものでは
ないだろうか。
⑩ 「押し紙」とは、新聞社が新聞販売店に販売した新聞のうち、購読者に届けられ
なかったもの。各社丸秘だが、朝日で2~3割あると言われる。広告価格維持
のための策だが、資源の無駄使いからも即時廃止すべきだろう。全国では、
押し紙は1000万部という膨大な量と推定。朝日で、2割なら実売数は800万
→640万部、3割ならば800万部→560万部となり大問題。日頃の“正義の
論”(偽称・環境問題)との兼ね合いはどう取るのだろうか。
⑪ インターネットやテレビが新聞記事をふんだんに引用しているように、わが国
の新聞は、まだまだそのコンテンンツでは圧倒的に優位に立っている。これぞ
まさしく、知的財産の宝庫である。これをどうして≪飯の種≫にしないのだろう
か。知的財産を無料開放するのではなく金銭に換算すべき。
⑫ 新聞には、ぜひとも頑張って欲しい。
最近では、インターネットのおかげで、新聞の嘘、新聞の偏向が即座に確認でき
るようになり、真実を知らさない偏向新聞は強烈に営業不振に陥りつつあります。
はたしてこれからどうなるのか、予断は許せないでしょう。新聞人が心を入れ替え
て、まともな人、真の日本人、公を理解できる人による、日本国民のための新聞、
日本国家のための新聞を志すならば、再生の可能性はあるようには思いますが…。
激震、新聞業界よどこへ行く!
新聞よ、頑張れ!
みなさんはどのようにお考えでしょうか
次回も
時事エッセー
です
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