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2008年12月12日 (金)

「校庭の芝生化」…これがいじめ撲滅の秘策だ!

 146回目のブログです。

 いよいよ師走、今年も残り少なくなりましたが、この一年、世相は相変わらずと
言いたいのですが、実際は、徐々に悪化してきていると見る方が正しいのではない
でしょうか。その中で、わたし達は、今まで耳にしたことがない無差別的な凶悪犯罪
の増加に注目し勝ちですが、忘れてならないのは、「いじめ」の問題でしょう。いじめ
問題は、未だ解決していないのです。

 いじめほど陰湿で陰惨なものはなく、これはまさしく心の病であり、放っておけば
蔓延する傾向があります。“朱に交われば赤くなる”わけですから、低学年の時から、
その芽を摘んでおかねばなりません。

 近年、いじめは一種の社会現象となっており(もちろん、これは昔から存在して
いたものですが)一般社会人においてはもちろんのこと、子ども、それも、今や
低学年にまで及んでいると指摘されています。これを防止する策、それも、秘策と
いうものはないのでしょうか。

 今月はじめ、たまたまテレビを見ていたら、TV朝日系列のニュースステーションと
いう番組で≪校庭の芝生化≫を取り上げていました。この番組は日頃より、独断、
偏向、上から目線、煽りの度合いが強く、あまりにも品を欠くため、日頃はほとんど
見ないのですが、時にはこんな良いことも報道するのかと感心しました。

 小中学校の校庭の芝生化は、2000年ごろからぽつぽつすすめられ、2006年
ごろから積極的な取り組みが見られるようになり、今年7月、全国で『鳥取方式』
テレビ報道されてから、俄然注目を浴びるようになったのです。

  だって気持ち良いんだもん~自分たちの力による校庭芝生化~

  今、校庭の芝生化が全国で注目されています。その普及拡大の一翼を
  担っているのが「鳥取方式」と呼ばれる新たな芝生化です。日本で芝生と
  言えば綺麗な庭園や競技場を想像します。芝生が傷むからとの理由で
  立ち入り禁止や利用制限があるのが常です。一般人にとっては敷居が高く、
  こうした状況が「芝生は高価で維持管理が大変」という芝生に対する固定
  観念
を日本人の中に自然に植え付けてきたのかも知れません。

  そんな日本の常識に風穴を開ける人物が現れました。鳥取市在住の
  ニュージーランド人ニール・スミス氏です。彼は6年前にNPO法人を立ち
  上げ、鳥取県が管理していた2万平方米の牧草地を借り受け、地域住民と
  芝生専門の大学教授の力を借りながら、安価で維持管理が容易な新たな
  芝生化のスタイルを確立しました。そして全国の校庭を芝生化しようと踏み
  出したのです。

  「校庭は土であるべき」という声や行政の壁にぶつかりながらも、彼は地道
  に賛同者を増やし、全国各地に鳥取方式による校庭の芝生化が広まりつつ
  あります。ニール氏の情熱と気概、校庭の芝生化が地域住民や子どもたち
  の心身両面に何をもたらしたのか?
                         (民間放送教育協会HPより抜粋)

 提唱者のニールさんは、NPO法人「グリーンスポーツ鳥取」を立ち上げ、スポーツ
の振興・子どもの健全育成・まちづくりの推進活動を行っていますが、その一環が
「校庭・空き地芝生化運動」です。

  「グリーンスポーツ鳥取」おすすめ芝の利点

   夏芝(バミューダグラスを用い、ポット苗を6月に移植)、冬芝オーバー
    シーディングにより、年中青々とした芝生
   短期間(3~4ヶ月)で芝生化
   芝刈りと施肥のみで、年間維持管理費は100円/㎡以内
   除草剤や農薬を一切使用しない、環境と利用者に優しい芝生化が可能
   専門業者でなく、誰でも施工可能な芝生化
                       (グリーンスポーツ鳥取HPより)

 とにかくびっくりします。芝生がこんなに安く簡単にできるのか、自分の目を疑い
ましたが、間違いなくできるのです。サッカー会場の芝生はもちろんそれなりの芝生
と管理を要求されますので、20000円/㎡かかるそうですが、この芝生では何と
100円/㎡ですから、全国の注目を集めるのも不思議ではありません。

 ましてや、大阪府の橋下知事のように、小中の校庭を芝生化しようとしても、大幅
赤字財政で、予算的に厳しい自治体では、この鳥取方式を導入すべきでしょう。
東京でも、従来は、補助額を2800万円もつけていたのですが、この方式だと、
120万円で済みますから、財政難の今日、採用しない手はないと思われます。

 大阪府橋下知事は、学力向上を目指すために、来年から小中学生の学校への
携帯電話持ち込みを原則禁止にするなど、積極的な教育改革を次々と打ち出して
いますので、鳥取方式によって、持論の校庭芝生化を実現してほしいものです。

  小中学校の校庭芝生化の効果

  教育活動が活発化する
     豊かな情操を育む(いやし効果、いじめ・キレる子の減少、遊び増加)
    ② 心の教育に貢献(生き物への慈しみ、自然環境への感受性)
     集団活動により協調性を育む(芝刈り・除草作業の集団活動)
     体力づくりに効果(50m走で平均1秒短縮の実績報告あり)
    ⑤ スポーツ技術の向上(ボールコントロールの上達)
    ⑥ 安全面の効果(身体への衝撃緩和)

  やさしい環境が生まれる
    ① 大気の浄化を促進(CO2吸収)
    ② 都市の高温化を防止(照り返し・ヒートアイランド現象の改善)
    ③ 砂塵飛散の防止、降雨によるグラウンドを守る
    ④ 景観上の効果(自然美・調和美・色彩美)

  地域交流が深まる
    ① 助け合いのコミュニティが生まれる(学校・生徒・地域の交流)
    ② 社会活動の場を提供(造成にかかわる喜び)
                         (インターネットより)

 すでに校庭芝生化を実現した学校は、その著しい効果に、もっと早くやれば良か
ったと言っているそうですから、かなりの成果が期待できるのではないでしょうか。
ある学校では次々と「教育効果」が現れたと報告されています。

  ・子どもたちが外で遊ぶのが1.5倍に増えた。
  ・「靴隠し」などの陰湿ないじめがなくなった。
  ・3、4年生の50m走の記録が全員10秒を切った。

 今後、既に導入した学校に望みたいのは、どのような効果があったのか、いかなる
変化が生じたのかなどを把握し、それを全国的に持ち寄り分析し、世界に遅れを取り
つつあるわが国の初等教育に生かすようにして貰いたいことです。

 それにしても、これをわたしだけが知らなかったのでしょうか。校庭の芝生化
(…特に鳥取方式)は、素晴らしいものであり、わたしの直感ですが、おそらく、
「いじめの防止・撲滅」に著しい効果があるように思えてなりません。

 善は急と言います。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか

次回も
時事エッセー
です
 

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