「校庭の芝生化」…これがいじめ撲滅の秘策だ!
146回目のブログです。
いよいよ師走、今年も残り少なくなりましたが、この一年、世相は相変わらずと
言いたいのですが、実際は、徐々に悪化してきていると見る方が正しいのではない
でしょうか。その中で、わたし達は、今まで耳にしたことがない無差別的な凶悪犯罪
の増加に注目し勝ちですが、忘れてならないのは、「いじめ」の問題でしょう。いじめ
問題は、未だ解決していないのです。
いじめほど陰湿で陰惨なものはなく、これはまさしく心の病であり、放っておけば
蔓延する傾向があります。“朱に交われば赤くなる”わけですから、低学年の時から、
その芽を摘んでおかねばなりません。
近年、いじめは一種の社会現象となっており(もちろん、これは昔から存在して
いたものですが)一般社会人においてはもちろんのこと、子ども、それも、今や
低学年にまで及んでいると指摘されています。これを防止する策、それも、秘策と
いうものはないのでしょうか。
今月はじめ、たまたまテレビを見ていたら、TV朝日系列のニュースステーションと
いう番組で≪校庭の芝生化≫を取り上げていました。この番組は日頃より、独断、
偏向、上から目線、煽りの度合いが強く、あまりにも品を欠くため、日頃はほとんど
見ないのですが、時にはこんな良いことも報道するのかと感心しました。
小中学校の校庭の芝生化は、2000年ごろからぽつぽつすすめられ、2006年
ごろから積極的な取り組みが見られるようになり、今年7月、全国で『鳥取方式』が
テレビ報道されてから、俄然注目を浴びるようになったのです。
■ だって気持ち良いんだもん~自分たちの力による校庭芝生化~
今、校庭の芝生化が全国で注目されています。その普及拡大の一翼を
担っているのが「鳥取方式」と呼ばれる新たな芝生化です。日本で芝生と
言えば綺麗な庭園や競技場を想像します。芝生が傷むからとの理由で
立ち入り禁止や利用制限があるのが常です。一般人にとっては敷居が高く、
こうした状況が「芝生は高価で維持管理が大変」という芝生に対する固定
観念を日本人の中に自然に植え付けてきたのかも知れません。
そんな日本の常識に風穴を開ける人物が現れました。鳥取市在住の
ニュージーランド人ニール・スミス氏です。彼は6年前にNPO法人を立ち
上げ、鳥取県が管理していた2万平方米の牧草地を借り受け、地域住民と
芝生専門の大学教授の力を借りながら、安価で維持管理が容易な新たな
芝生化のスタイルを確立しました。そして全国の校庭を芝生化しようと踏み
出したのです。
「校庭は土であるべき」という声や行政の壁にぶつかりながらも、彼は地道
に賛同者を増やし、全国各地に鳥取方式による校庭の芝生化が広まりつつ
あります。ニール氏の情熱と気概、校庭の芝生化が地域住民や子どもたち
の心身両面に何をもたらしたのか?
(民間放送教育協会HPより抜粋)
提唱者のニールさんは、NPO法人「グリーンスポーツ鳥取」を立ち上げ、スポーツ
の振興・子どもの健全育成・まちづくりの推進活動を行っていますが、その一環が
「校庭・空き地芝生化運動」です。
■ 「グリーンスポーツ鳥取」おすすめ芝の利点
① 夏芝(バミューダグラスを用い、ポット苗を6月に移植)、冬芝オーバー
シーディングにより、年中青々とした芝生
② 短期間(3~4ヶ月)で芝生化
③ 芝刈りと施肥のみで、年間維持管理費は100円/㎡以内
④ 除草剤や農薬を一切使用しない、環境と利用者に優しい芝生化が可能
⑤ 専門業者でなく、誰でも施工可能な芝生化
(グリーンスポーツ鳥取HPより)
とにかくびっくりします。芝生がこんなに安く簡単にできるのか、自分の目を疑い
ましたが、間違いなくできるのです。サッカー会場の芝生はもちろんそれなりの芝生
と管理を要求されますので、20000円/㎡かかるそうですが、この芝生では何と
100円/㎡ですから、全国の注目を集めるのも不思議ではありません。
ましてや、大阪府の橋下知事のように、小中の校庭を芝生化しようとしても、大幅
赤字財政で、予算的に厳しい自治体では、この鳥取方式を導入すべきでしょう。
東京でも、従来は、補助額を2800万円もつけていたのですが、この方式だと、
120万円で済みますから、財政難の今日、採用しない手はないと思われます。
大阪府橋下知事は、学力向上を目指すために、来年から小中学生の学校への
携帯電話持ち込みを原則禁止にするなど、積極的な教育改革を次々と打ち出して
いますので、鳥取方式によって、持論の校庭芝生化を実現してほしいものです。
■ 小中学校の校庭芝生化の効果
教育活動が活発化する
① 豊かな情操を育む(いやし効果、いじめ・キレる子の減少、遊び増加)
② 心の教育に貢献(生き物への慈しみ、自然環境への感受性)
③ 集団活動により協調性を育む(芝刈り・除草作業の集団活動)
④ 体力づくりに効果(50m走で平均1秒短縮の実績報告あり)
⑤ スポーツ技術の向上(ボールコントロールの上達)
⑥ 安全面の効果(身体への衝撃緩和)
やさしい環境が生まれる
① 大気の浄化を促進(CO2吸収)
② 都市の高温化を防止(照り返し・ヒートアイランド現象の改善)
③ 砂塵飛散の防止、降雨によるグラウンドを守る
④ 景観上の効果(自然美・調和美・色彩美)
地域交流が深まる
① 助け合いのコミュニティが生まれる(学校・生徒・地域の交流)
② 社会活動の場を提供(造成にかかわる喜び)
(インターネットより)
すでに校庭芝生化を実現した学校は、その著しい効果に、もっと早くやれば良か
ったと言っているそうですから、かなりの成果が期待できるのではないでしょうか。
ある学校では次々と「教育効果」が現れたと報告されています。
・子どもたちが外で遊ぶのが1.5倍に増えた。
・「靴隠し」などの陰湿ないじめがなくなった。
・3、4年生の50m走の記録が全員10秒を切った。
今後、既に導入した学校に望みたいのは、どのような効果があったのか、いかなる
変化が生じたのかなどを把握し、それを全国的に持ち寄り分析し、世界に遅れを取り
つつあるわが国の初等教育に生かすようにして貰いたいことです。
それにしても、これをわたしだけが知らなかったのでしょうか。校庭の芝生化
(…特に鳥取方式)は、素晴らしいものであり、わたしの直感ですが、おそらく、
「いじめの防止・撲滅」に著しい効果があるように思えてなりません。
善は急げと言います。
みなさんはどのようにお考えでしょうか
次回も
時事エッセー
です
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