「安全」・「安心」はコミュニティ意識の確立から!
169回目のブログです。
先週末には、野党第1党の党首に新しい人、と言っても古い人、鳩山氏が選出
されましたが、これから重要な総選挙に向けて、権謀術策の限りを尽くすのでしょう
が、最低限、日本という国の安全だけは守って欲しいと願うものです。
前回のブログでも触れましたが、来る総選挙では、1テーマ(イシュー)だけで争う
のではなく、「安全保障」、「景気対策」、「財政」、「教育」くらいは対立軸を明確に
して、真の“民意”を問うべきであると考えます。
そんな野党党首の選出騒ぎの折も折り、関西では、いわゆる新型インフルエンザ
が猛威をふるい、人人感染状態に至りました。感染者は、今週初めには200人
近くになり、兵庫県と大阪府の幼稚園・小中高校・大学など4000校以上が休校に
なるという異常、緊急事態を招いています。
連日、テレビや新聞などのマスメディアで報道されていますから、全国民は、それ
なりの情報を得ていると思いますが、政府、地方自治体の主導のもと、必死の対応
策が講じられていると実感されます。
と言いますのも、わたしの住む市が神戸市に次いで感染者(高校生)発生という
ショッキングなニュースが、TVの画面に何回もテロップとして流れ、大騒ぎになり、
街の風景は一変しています。
今回の新型インフルエンザはそれこそ新型ですから、全体的には、政府が対処
の指導を行うわけですが、国民・市民一人一人が自ら防衛策を講じなければなり
ません。
その防衛策は次のようなものです。
① 手洗いの励行(外出から帰った時は必ず、毎回行う)
② マスクの着用(ウイルス対策用マスク)
③ うがいの励行(外出から帰った時は必ず、毎回行う)
④ 不用不急の集会を避ける
⑤ できるだけ人ごみへの外出を避ける
マスクなどは既に完売状況であり、わたしも、散々探しあぐねて、やっと1箱買えた
だけですが、それでも、街中はマスク、マスクで溢れていますから、早くから準備して
いた人も少なからずいたということでしょう。当初はマスク姿に異様さを感じましたが、
慣れるとそうでもありません。それにしても、早くから買い求めておけばよいことで
あり、日頃からの危機管理の甘さを少々反省しているところです。
このような身近な危機に遭遇して、「安全」、「安心」がいかに重要なことかという
ことを、肌でひしひしと感じていますが、安全や安心を脅かすものは、一つ、インフル
エンザだけでないことはいうまでもありません。
食品(偽装・毒物汚染)、犯罪(異様・外国人)、災害(耐震・治山治水・火災)、
育児(環境・変質者)、教育(防犯・偏向)、医療(医師不足)、年金(制度・運営)、
情報社会(ウイルス・漏洩)などの国内問題から、国家安全保障問題などの大問題
など挙げれば切がなく、安全や安心への道にははなはだ遠いものがあります。
それでも、今や、安全・安心は現代のキーワードとなっており、現代の象徴的な存在
である「携帯」では、家族や自分を守るサービス機能(ex.NTTドコモ)として、
① 有害サイトへアクセスできないようにする
② 子ども向けメニューを利用する
③ 子どもの居場所を確認する
④ 留守中の自宅の様子を確認する
⑤ 災害速報をメールで受け取る
⑥ 緊急通報(110番・118番・119番)した場所を通知する
など、安全・安心をサポートするようになっていることに注目しなければなりません。
しかしながら、機械や機能が、如何に安全・安心志向をしていても、また、一人一人
が策を講じても、国民や市民が意識を共有するようにならなければ、その実をあげる
ことは難しいのではないでしょうか。
今回のように、新型インフルエンザの感染者が、わが町や市に発生という事態に
なれば、地域コミュニティ(共同体)がお互いの信頼感のもとに対処、行動することが
最も重要になります。安全や安心を脅かそうとする「危機」に際しては、国民、市民
一人一人が、自ら積極的に“私”ではなく、“公”の認識を持たなければなりません。
その観点からいけば、このたびの兵庫県、大阪府の県民・府民一体の対処は
それなりに高く評価できるのではないでしょうか。特に、兵庫県などは過去には、
阪神淡路大地震で自衛隊の救出支援を拒否するという非国民的な馬鹿げた判断
をした知事がいましたが、今回はそんなことはないようです。
同じことは国についても言えるでしょう。政府の役割は、安全、安心な国家を維持
発展させることであり、そのためには、広義の意味での『安全保障』を追求、確立し
なければならず、それを支えるのが国民です。
その意味で、国や国民の安全は、すべての人が国家意識やコミュニティ意識、
すなわち“公”の感覚を持っているかどうかに掛かっていると言えますが、はたして、
すべての国民がそのような認識をもっているのでしょうか。次の記事をご覧ください。
■ 「反対、でも守って」 ピースボート、海自が護衛 ソマリア沖
海賊対策のためアフリカ・ソマリア沖に展開中の海上自衛隊の護衛艦が、
民間国際交流団体「ピースボート」の船旅の旅客船を護衛したことが13日、
分かった。ピースボートは海賊対策での海自派遣に反対しており、主張との
ギャップは議論を呼びそうだ。
ピースボート事務局によると、船旅の企画・実施会社が護衛任務を調整する
国土交通省海賊対策連絡調整室と安全対策を協議し、海自が護衛する
船団に入ることが決まったという。
ピースボートは市民団体による海自派遣反対の共同声明にも名を連ねて
いる。事務局の担当者は「海上保安庁ではなく海自が派遣されているのは
残念だが、主張とは別に参加者の安全が第一」
(5/14 MSN産経ニュース抜粋)
えっ! 耳を、いや、目を疑いますね。ピースボートは辻本衆議院議員が率いる
名うての左翼市民団体であり、自衛隊の海賊対策派遣に強烈に反対した組織です。
その組織が、あろうことか、海の守りである、派遣された自衛隊に海賊から守って
もらいたいとお願いし、実際に護衛してもらっていたのです。
“ピースボートよ、甘ったれるにも、いい加減にせよ!”
彼ら、彼女らは、日頃は、自衛隊を敵視する発言を繰り返し、あらん限りの侮蔑的
言辞を弄し、時には実力行使も行ったりするにもかかわらず、いざ自分達の命が
危うい時には、国民の安全と生命を守る『命がけの崇高な組織である自衛隊』を頼り
にするなど、本当にとんでもない精神分裂者か、幼児的甘ちゃんとしか考えられ
ません。
普通の大人、良識と常識ある人ならば、余りにも恥ずかしくて、穴に隠れてしまう
ところでしょう。そういう意味で、わたし達国民は、早く甘ったれた姿勢から脱し、自国
と自身を自ら厳しく守っていくように努めるべきだと考えます。
最後に、新型インフルエンザ感染府の一府民の立場から言えば、民主党は、
この点に関しては、全国民一体となった対応を行うために、反自民・反政府の立場
を離れ、政府の諸策にすべて同調するくらいの声明を出すべきだと考えます。
それで始めて、“国民政党”だと認識されるのではないでしょうか。それとも、政局
優先で、そんなことは論外なのでしょうか。
みなさんはどのようにお考えでしょうか。
次回も
時事エッセー
です
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