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2009年6月12日 (金)

奥深き京の都…平安京~南禅寺を歩く!②        

 172回目のブログです。

 先週に引き続き、“閑話休題”(それはさておき、あだしごとはさておき、
さてところで、はなしかわりまして)として、京都散策の後半をたどります。

 新熊野神社(いまくまのじんじゃ)を経て、昼食後、右側に大きなお寺、智積院
(ちしゃくいん・真言宗)を見上げながら、賑やかな門前通りである、『清水坂』
『三年坂』を歩きます。日曜日ですから、本来ならば人・人・人で溢れかえるのが
通常ですが、例のインフルエンザ発生による修学旅行の中止などで、三分の一
くらいだったでしょうか。

 京都は、このインフル騒ぎで、修学旅行などの観光客が激減し、その直接的損失
は40億円~60億円と言われていますから、大打撃であり、この秋予想される流行
には、今から備える必要があります。まさに、新型インフルエンザはわれらの敵です。

 それでも、人波を掻き分けてすすむことには変わりなく、高台寺、八坂神社から
『円山公園』に着きます。ここで注目したのは、円山公園の象徴と言われる「祇園
枝垂れ桜」
です。数年前であれば、この巨木が、それはそれは、豪華絢爛な櫻の
花を、花見の客に惜しげもなく誇らしげに誇っていたのですが、何と今は、衰弱し
切り、上半分くらいは枯れかけている有様で、いかにも“無残”としか言いようがあり
ません。原因は、環境の悪化といわれていますが、この櫻の木がどこかもの悲しく
見えたのは、わたし一人ではないと思います。

 次に、除夜の鐘で有名な知恩院(浄土宗総本山・法然上人)、楠の大木で知られる
青蓮院(天台宗門跡・皇室や摂関家の子弟が入寺する寺院)、巨大な朱の鳥居の
ある平安神宮、わが国が誇る京都市美術館を経て、疎水蹴上げに至ります。

 京都の歴史を語る時、ややもすると、古の平安の御世に目を奪われ勝ちですが、
もちろんそれはそれで間違いではないのですが、近代、明治時代へ目を向けること
も大切です。その重要なポイントが、蹴上げ(けあげ)の疎水関連です。

 明治維新後の沈滞した京都に活力を取り戻すための政策が、京都人の永年の
夢であった琵琶湖から水を引く“疎水”(灌漑・給水・発電などのために土地を切り
開いてつくる水路)計画です。明治18(1885)年着工、明治23(1890)年完成。また、
明治24(1891)年、この蹴上げにて日本で最初の商業用水力発電所が稼動した
ことは、わが国文明史に特筆されています。

 ここの小さな公園に、疎水計画を設計、推進した偉大な人物(田邊朔郎氏)の
銅像が建っています。わたしは、全く知らなかったのですが、この設計を担当した
のが、当時工部大学校(現在の東京大学)を卒業したばかりの青年技師、田邊
朔郎氏
だったのです。

 何と21歳。若さも若し。それに加えて、当時の京都市予算の十数倍という莫大な
費用を、若い田邊氏に任せたのですから、明治時代の偉大さに目が眩みます。
田邊氏は、その輿望(よぼう・世間一般の人々から寄せられる信頼、期待)に応える
べく、想像を絶する努力を重ね、既存の技術に新技術を加味し遂に成功したのです。
それにしても、あらためて、“明治の凄さ”を実感します。

 蹴上げには発電所などの景観がありますが、何と言っても目を引くのは『インク
ライン』
です。インクラインとは傾斜面にレールを敷き、動力で台車を動かして船や
貨物を運ぶ装置ですが、上側の蹴上げと下側の南禅寺船溜には、そのレールが
現在も残されており、わたし達はそこを歩いて上りました。なかなか情緒がある
ところですし、まさしく明治の建設の息吹を感ずることができます。

 さて、いよいよ終わりに近づきます。蹴上げから南禅寺疎水閣まで、高い位置
にあり、満々とした水が流れている疎水に沿っている、人ひとりが歩ける狭い裏路、
それも鬱蒼とした薄暗い路をゆっくりと歩きました。
こういう所であればこそ、歴史
に生き、技術を極め、明治という時代を担った有為の人物に、自然と頭が下がり
ます。この裏路は、琵琶湖から毎日200万立方メートルの水が流れる“疎水”を
実感するには最適ではないでしょうか。

 ここで終着点の南禅寺、疎水閣に着きました。『疎水閣』は、今や京都の風土に
溶け込み、古びた煉瓦のアーチ(アーチライン)の数々は、観光客などが写真を
撮る際の、格好のバックグラウンド(背景)となっています。いわば最高のロケー
ションとして、わたし達もここで全員の記念写真を撮りました。京都でも有数の名所
でもあり、穴場でもありますので、あらためて推薦しておきます。

 『南禅寺』は、臨済宗の大本山であり、鎌倉五山(建長寺・円覚寺・寿福寺・浄智
寺・浄妙寺)、京都五山(天龍寺・相国寺・建仁寺・東福寺・万寿寺)の別格上位の
名刹であり、わが国全ての禅寺のなかで最高の格式を有しています。開基は亀山
法皇。

 国宝、重要文化財は目白押し、建造物、障壁画はもちろんのこと、枯山水の庭園
は有名ですが、特に秋の紅葉狩りには最適ではないかと思います。

 さて、10kmにわたる京都散策、ウォーキングは、新しい発見もあり、なかなか
面白く、また有意義でもありました。自分では知っているつもりではあっても、無知
であることがよくわかり、“謙虚さ”をもつことを教えられました。京都はまだまだ奥
が深いことを理解したところです。

 10km…この距離は適当な距離であり、10時~16時…この時間も適当であり、
トータルで快適な疲れを催し、素晴らしい散策となりました。

 最後に、恒例によりうどん屋に入り、ビールで乾杯! 乾いた喉に、ごくっごくっ。
次回の企画を歓談しながら……散会。
 
 歴史あるところの散策…これは、なかなか興味を引きます。

 あらためて、みなさんにもぜひお薦めします。

次回も
時事エッセー
です

 

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