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2009年7月31日 (金)

理性なき「バラマキ合戦」を止めよ!

 179回目のブログです。

 北九州地方や西中国地方の大量降雨による大きな災害が伝えられていますが、
古来、治山治水は政治の責任であり、まずもって、政治家は、自民党議員も民主党
議員も襟を正さなければなりません。しかしながら、彼等にはそんなメンタリティは
皆目ないとしか思えないのが残念で仕方ありません。

 ところで、関西では京都の祇園祭、大阪の天神祭がとっくに終わったにもかか
わらず、いまだに梅雨は明けませんが、早く明けて、夏本来のカッとした暑さを期待
したいものです。

 さて、いよいよ衆議院選が始まり、駅頭ではマイクを握った民主党や公明党、また
幸福実現党や共産党などの応援者が、連日、支持を訴えるようになっています。

 各党もいわゆるマニフェスト(政権公約)を発表しつつありますが、今回の台風の
目となっている民主党やその他を見ても(自民党は31日)、どれもこれも、口当たり
の良いバラマキ公約のオンパレード
となっています。

 それらの政策が“できる”“できない”は別として、また、財源があるのかどうかは
別として、はたしてこのような薄く広いバラマキ政策は、国の政策として正しいのか
どうか、冷静に、理性的に、歴史に照らして検証する必要がありそうです。

 これについて、故・京大教授の会田雄次先生は、昭和51年の産経新聞正論欄で
「国費のバラまき憂う」と題して鋭い指摘をされています。ほんの一部抜粋要約して
みましょう。

 イタリア・ルネサンスは、小国、小都市の上に、奇跡的な芸術、学問、文芸の
  華が咲いた驚嘆すべき時代である。都市国家や小国が戦争を繰り返し、国内
  では、騒乱・革命・陰謀による政権の転覆や交代が絶え間ない血腥い時代でも
  あった。民主国も独裁国もすべて政治は腐敗し乱れていた。

 あれほど内戦、革命、社会騒動があっても、文人、学者、芸術家が輩出し、
  名建築が建てられ、芸術品が町を埋め尽くすことになったのは、為政者がそれ
  に一点集中させたからであり、国民は、その偉大な成果を今日でも享受して
  いるのである。

 民主主義式人気取りの必然的結果として、広くうすく撒くことは国民の乞食根性、
  たかり根性を助成する以外何の効果もない。政治家も、経営者も、国民一人
  一人も、目先の自分の身の回りだけ考えず、百年先の子孫のために何か残
  そうと考えるぐらいの気持ちになりたいものである。

 さすがに碩学・会田先生の素晴らしい論ですね。ルネサンス時代が乱れに乱れて
いたことは知っていましたが、時の人々が一点集中の意識を持ち、将来に繋がる
偉大な遺産を残したとは知りませんでした。これは、今のわが国に深い示唆を与える
ものといっても良いものだと思います。

 おそらく、自民党も民主党も、もちろん公明党も、バラマキにつぐバラマキ、それも
広く薄くでしょうから、国民のなかでも心ある人たちは、大いに疑問に感じているので
はないでしょうか。

 民間企業では、この苦しい10数年間、いわゆる“選択と集中”をスローガンに、
企業体質の強化に努めてきましたが、この努力は今も続いています。集中はバラ
マキと真逆の考え方です。

 わたしの考える1点集中策は、治山治水は大前提として、<抜本的な少子化
対策>
です。わが国の生き生きとした活力が削がれている最大の要因は少子化
ではないでしょうか。現時点においては、いろんな問題点、解決すべきことが数多く
あることは、百も承知、ニ百も合点ですが、他のことは置いておいて、まず一つに
しぼるべき
です。

   『子どもの育児、教育(学力・体力・しつけ・道徳心)などに、真剣にあたる
   ため、国家として、次のような思いきった支援(支給+他の方法)を行う。
        生後~小学生 ⇒   50.000円/月
        中学生     ⇒   70.000円/月
               高校生     ⇒ 100.000円/月
   財源は、65年国債でまかなう。』

 これぐらい思いきったことを行い、少子化を防ぐべきであり、この国債発行の及ぼ
す「経済的影響と問題点」については、実証的数理経済学者に分析してほしいと
思います。今、わが国は八百数十兆円の借金を抱えていますが、その処方箋を
書き得るのは、憂国の政治経済学者であり、その出番がここに来ています。

 1点集中の政策は他にもあるでしょうが、現在論戦されているのは、ひろく薄くバラ
撒くことばかりであり、会田先生の言われる、国民の“乞食根性”“たかり根性”を
助成することにつながることばかりであることに、危惧を覚えます。

 次に、もう少し理性で考えてほしいこととして、高速道路料金問題を挙げたいと
思います。

 自民党は高速道路料金を1000円に、民主党は無料にと主張していますが、
これは、はたして、理性的に考えたのでしょうか。環境汚染問題、地球温暖化問題
につながる“CO2”との整合性について、どう説明するのか、もっと納得できる説明
を願いたい
ものです。

 さらには、環境問題論者も、いつもの歯切れの良い発言をしませんね。いつも
いつも環境、環境と言う人々が、マスコミを含めて、この件について口を閉ざして
いるのは、何か魂胆があるとしか思えません。

 わたしは、自民党案も民主党案も、真の良案ではなく、人気取り、大衆迎合の
悪しきポピュリズムだと思っています。

   『 高速料金問題については、業務用のみ無料、ないしは値下げする 』

のが上策だと考えます。業務用のみ無料化・値下げすることで、沈滞するわが国
経済の活性化につながりますし、CO2を配慮したことにもなるのではないでしょうか。

 わたしは環境論者ではありませんが、理性的な環境論者であれば、このくらいの
政策を提言すべきだと思います。また、どの程度マイカーを使用すべきかは、未来
への総合的政策のなかで位置づけられなければなりません。

 今や、政治に信頼がなくなりつつありますが、民主主義、民主政治は、100点で
はなく、60点を合格点と考え、辛抱強く育てていくべきで、現在の自民党から共産党
までのポピュリズムは、厳しく排除されなければなりません。

 それにしても、“信なくば立たず”<論語・顔淵第十二>(国民に政治家や政治を
信用する気持ちがなくなったら、国家はなり立っていかない)の感を強くする今日この
ごろです。
党利党略に走るわが国の政治は由々しき問題でしょう。

 今回は、バラマキと高速料金について考えてみました。

みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回も
時事エッセー
です

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