驚愕…岡田外相の防衛外交思想!
191回目のブログです。
秋も深まり、いろんな所で菊花展が催されはじめました。絶好の清涼感あふれる
雲ひとつない晴天、暑からず寒からず、微かな風も肌に心地よく、まさに自然を満喫
できる好季節といえます。
“ 秋深き 隣は何を する人ぞ ” 芭蕉 (元禄7年)
晩秋は静寂の季節でもあり、隣に住む人は沈黙の世界にいる…しみじみとした
雰囲気が漂っており、人口に膾炙(じんこうにかいしゃ:詩文などが広く人々の口に
のぼってもてはやされること)されている名句ですが、世の中は、特に政治経済の
世界は、これと真逆の状態であると言わざるを得ません。
■ 岡田外相:「核の先制不使用」米に求める方針
岡田克也外相は、核保有国が核攻撃を受けた場合の報復以外には核兵器を
使わないと宣言する先制不使用について「大きな方向性としての先制不使用は
否定できない。日米間で議論したい」と米国に先制不使用を求めていく考えを
示した。
先制不使用は核兵器の果たす役割を限定、核軍縮につながるが、日本政府は
これまで、米国の日本に対する核の傘に影響するとして消極的だった。
米国が先制不使用を宣言した場合、北朝鮮が弾道ミサイルに搭載した生物
化学兵器で日本を攻撃しても、米国は核兵器では反撃しないという保証を
与えることになる。今回の外相発言は日米両政府内で波紋を呼びそうだ。
(毎日新聞 一部抜粋 2009/10/18)
いやあ、吃驚しました! 本当にこんな発言をしたのでしょうか。しかし、岡田外相
は、京都の講演で、間違いなくこう述べたのです。まさしく、倒錯した精神からの発言
だと指弾せざるを得ません。その問題点をアトランダムに記しましょう。
① 日米安保条約を締結している以上は、それの積極的有効的活用を図ることは
当然のことであり、米国が先制不使用を宣言した場合、その有効性が損なわ
れることは、常識です。先制使用か不使用かは、黙っていればいいのであり、
そのことが核抑止力となり、これが、岡田氏に理解できないとは到底思えま
せん。
② 岡田氏のメンタリティとして、現行憲法の“他国の性善にわが国の存立を委ね
る”思想が刷り込まれていると思われます。本来は、世界の常識から遊離した
このような考えを、自らの勉学と思考で超克しなければならないのですが、
それができていないのが残念です。
③ 「攻撃は最大の防御なり」という格言があります。いつでも攻撃できる態勢にある
ことが最大の防御になることは、わたし達の知識のなかでは、常識ではないで
しょうか。
④ 中国はもとより、北朝鮮の不気味さに対して、どうしてこんなに鈍感になれる
のか、不思議でなりません。拉致あり、核兵器あり、生物兵器あり。これの脅威
に晒されているにもかかわらず、性善説の思想で臨める岡田さん(敢えて、外相
と言いません)は、まことにおめでたく、元通産省エリートとしての知性はどこに
行ったのでしょうか。
⑤ たとえば、わが国はかつて、オーム真理教による「サリン」テロを経験しており、
岡田さんが北の異常さに無感覚であることに、全く理解に苦しみます。次の
ニュースを読んでいただきたい。背筋が寒くなるニュースです。
■ 北朝鮮、最大5千トンの化学兵器保有、13種の生物兵器も製造可能
韓国国防省は、国会委員会所属の議員に提出した資料で、北朝鮮が1960年代
から故金日成主席の指示で生物化学兵器の開発を続け、現在2,500から5,000
トンの化学兵器剤を複数の施設に分散して保有していることを明らかにした。
同報告書によると、北朝鮮はこのほか、炭疽(たんそ)菌やペスト、コレラ、
ボツリヌス毒素など約13種類の生物兵器用の菌体も保有しており、有事の際
にはこれらの菌を培養し、生物兵器を生産する能力を備えているという。
(韓国国防省 2009/10/06)
岡田さんや、北朝鮮に宥和的な人々はこのニュースをどのように感ずるのでしょう
か。また、いつやってくるかもしれない侵略、拉致、化学兵器・生物兵器テロなどに、
どのように対処しようとするのでしょうか。岡田さんの発言は余りにも無責任であり、
幼稚としか言えず、国家防衛の意識の低さには、開いた口がふさがりません。そうは
言っても、最高学府をでた人ですから、常識と良識で対処し、わが国を毀損(きそん、
こわすこと)することだけは避けて欲しいものです。
それにしても、わが国のマスメディアであるTVや新聞、特にTVに、中国のとんでも
ない軍備拡張(軍拡)、北朝鮮の化学兵器、生物兵器、また、それに対する政治家
の対応、姿勢についての報道が、極めて少ないのには、どうしても納得がいきま
せん。わが国の安全を脅かす行為に対して、どうしてここまで遠慮しなければなら
ないのか、これも全く腑に落ちないところです。
わが国の防衛については、政治家やマスコミを含め、全国民が、真剣に、誠実に
取り組まなければならない重要なテーマであると考えます。
みなさんはどのようにお考えでしょうか。
次回も
時事エッセー
です
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