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2009年12月11日 (金)

赤穂義士・萱野三平邸を訪ねる!

 198回目のブログです。

 12月・師走は、何となく慌しい気分になりますが、それでも、師走と言えば、何と
言っても“赤穂義士”(赤穂浪士の義挙・赤穂事件)を忘れるわけにはいきません。

 赤穂義士と言うよりも、「忠臣蔵」の名前の方が世に知られていますが、忠臣蔵は
映画、TV、歌舞伎、講談で度々演じられており、わたし達で知らないものはいません
が、近来の歴史教育のゆがみで、若い世代にあまねく浸透していないのが多少
気掛りです。

 “元禄15年(1702)12月14日”は歴史に名を残す赤穂浪士の討ち入りの日。元
赤穂藩家老の大石内蔵助良雄(おおいしくらのすけよしお)以下四十七士が、主君
・浅野内匠頭長矩(あさのたくみのかみながのり)の仇討ちという義挙に成功する
前後のドラマは、「忠臣蔵」として多くの人々の共感を得、その人気は今も色褪せる
ところはありません。

 その討ち入りの日に遡ること1年数ヶ月前の元禄14年3月14日、主君・浅野
内匠頭が江戸城松の廊下で吉良上野介義央(きらこうずけのすけよしひさ)に刃傷。
中小姓であった萱野三平重実(かやのさんぺいしげざね)は早籠で赤穂へ「第一報」
をもたらしました。

 当時、江戸から赤穂までは普通の旅で17日、飛脚で8日かかるところを、急ぎに
急ぎ、4日で走破。途中、偶然にも自分の母親の葬列に出くわすも、涙をこらえて、
お家の一大事と先を急いだのです。このエピソードは実話として今に伝えられて
おり、涙を誘います。まさしく萱野三平の実直一途な人柄が偲ばれます。

 赤穂藩においては籠城論、開城論、殉死論などが議論されましたが、最終的には
無血開城となり、赤穂藩士は浪人になったのです。幕府は、浅野内匠頭には切腹
を命じ、吉良上野介にはお咎めなしとの処分を下しましたが、これに対して、大石
内蔵助は、吉良邸討ち入りを決意し、心ある藩士と血判の盟約を交わしたとされて
います。

 この盟約を交わしたなかに、萱野三平がいたのですが、三平は仇討ちを固く決意
するとともに、急進派として自宅(現在の大阪府箕面市萱野)で満を持していました。

 ところが、仇討ちに強硬に反対する父重利に対する“親孝行”と、主君浅野内匠頭
への“忠義”の板ばさみに、
悩みに悩み、元禄15年1月14日、自宅長屋門の一室
で自刃したのです。ここに27歳の短い一生を終えました。

 忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず。まさに「忠」と「孝」は
誠実な人間の永遠のテーマ。赤穂浪士は四十七人ではありますが、人々は、今に
至るも、三平の思いに万感の心を寄せ、この萱野三平を「四十八番目の義士」
して厚く敬っています。

 先日、箕面市萱野の旧西国街道沿いにある史跡「萱野三平邸長屋門」を訪れ
ました(わたしの家から自転車で約15分)。三平が切腹した長屋門と土塀が残され
ており、現在は、萱野三平記念館「涓泉亭」(けんせんてい)として広く一般公開されて
います。なかなか静かな佇まいであり、往時を偲ぶに相応しい雰囲気を有しています。

 三平は、俳諧をたしなみ、「涓泉」(細い水が湧きでる泉)という俳号を持つ実力派
の俳人としての足跡を残しており、中庭には辞世の句碑が、どっしりと厳かに建って
いました。

     “ 晴れゆくや 日ごろ心の 花曇り ”  涓泉

 ひとわたり遺品などを鑑賞したあと、田圃のあぜ道を通り、すぐ近くにある、「萱野
三平の墓」にお参りしました。お墓掃除をしている方のお話によれば、今もいろんな
人々のお
参りがあるそうです。

 このことは、“人情紙の如し”というギスギスとした今の世の中にあっては、一服の
清涼剤とも言え、わが国も、まだまだ捨てたものではないなとの思いを強く持った
次第です。

 それにしても、「忠臣蔵」はいいですね。小説、演劇、映画、TVドラマ、講談、
これらに描かれる物語は実際とは多少異なってはいるでしょうが、本質はみな同じ、
いずれも日本人の心の琴線に触れるものがあると思います。何度読んでも、何度
観ても、何度聴いても心が洗われます。

 わたし達のすぐ近くには、このような歴史や文学に触れる場所が、探せばまだまだ
あるようです。生きた歴史の現地を訪れると、何となく精神がキリッとするとともに、
また、何となく心に落ち着きを覚えます。

 近くの史跡を訪ねられることをお薦めします。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回も
時事エッセー
です

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