« 風雲急!…尖閣諸島があぶない             | トップページ | “デフレ脱却”こそ最重要課題だ!  »

2010年10月 1日 (金)

日本政治の大幅劣化!…尖閣に思う 

 240回目のブログです。

   “ いざ歌へ われ立ち舞はむ ひさかたの 今宵の月に 寝ねらるべしや ”
                            (良寛和尚 1758-1831)

 朝夕はめっきり涼しくなり、まさに秋本番が到来し、中秋の名月を眺める風情に
浸りたい季節となりました。秋を歌った詩歌は数多あり、それらを楽しむ心の余裕
を持ちたいものですが、今、わが国を取り巻く情勢は、先週のタイトルに記したよう
に、まさに、風雲急!を告げる事態になっていますから、そんな心境には到底なり
得ません。

 それは、先刻ご承知のわが国の領土である「尖閣諸島」をめぐる、中国(中華
人民共和国)の容喙(ようかい・くちばしをいれること)や脅迫、恫喝と、わが日本
政府のドタバタ、コトナカレの卑屈的、屈辱的対
応を見るにつけても、日本政治の
大幅劣化を実感したことに起因します。

 それにしても、当初、わが政府は「東シナ海に領土問題は存在せず」として、国内
法に基づき、船長を“淡々と”取調べるとしていましたが、何を血迷ったのか、何を
気狂ったのか、最後は、那覇地検をして、処分保留として送還してしまいました。

 まさか! またか! この日は、戦略なき日本、基本方針なき日本が、中華人民
共和国の“ほんの軽いジャブ”に完膚なきまでにノックアウトされた日であり、日本
外交の敗北した日でした。…日本破れたり!

 多くの国民は呆気にとられ、唖然とし、そのビビリ、卑屈、土下座的な対応に、
今、怒りを爆発させているのではないでしょうか。わたしの身の回りの人たちは、
それが熱烈な民主党支持者であっても、リベラルであっても、余りにも無残な状況
に苛立ちとともに、政府、政治家への失望をあらわにしています。

 逆に、中国も吃驚しているのではないでしょうか。ガス田共同開発の協議延期、
日中間閣僚級以上の交流停止、日中間航空路線の増便交渉中止、SMAP(人気
アイドルグループ)上海コンサートの延期、10,000人訪日団体旅行の突然中止、
上海万博日本人学生1000人招待中止、APEC観光相会合(奈良)レセプション
欠席、JATA世界旅行博2010(東京)出展中止、在中フジタ4名拘束などの、わず
かな脅し、
わずかな軽いジャブ(…こんなのは本当に微々たるもの、軽いもので、
本来はおどしにもならないほどの、子どものいたずらに対しての親のシッペ程度の
もの)
で日本国が腑抜けになるとは、思っても見なかったと考えられます。

 そうは言っても“日本破れたり”と高みの見物をしているわけにはいきません。
敗北から勝利への回復の道筋を考え、それを果敢に実行する以外に進む道は
ないのではないでしょうか。ここで「尖閣諸島」が中国の容喙を許した大因について
考えてみたいと思います。

 過去数十年、自民党政府は尖閣諸島を日本領土として近隣諸国に明確に示す
   手立て(ex.灯台設置、自衛隊配備、国有地買上げ、漁業基地建設)を行なわ
   なかった。また、その主張を中国への卑屈な配慮から押さえてきた。この領土
   を守るという強い姿勢を徹底的に欠いていたことが現在の不様な状況に繋がっ
   てきている。その間の自民党以外の政党は更に腰が引けており、領土意識が
   極めて薄い政党であった。

 民主党政権は、友愛とか市民とかを機軸に置く特異な左翼リベラル政党であり、
   世界標準ともいうべき「国家」意識がほとんどない言っても過言ではない。
   国家意識がまるで薄い市民運動家上がりの菅首相や全共闘左翼上がりの仙谷
     官房長官、反日日教組や自治労などをバックにした党幹部、内閣幹部では、
     国家の基本である領土を守ろうという気概に乏しく、中国の恫喝に安易に、容易
   に、即座に三跪九叩頭するというバカげた判断に陥るのも自然の成り行きか。

 国民も、戦後65年の永きにわたり、“国の根本”についての覚悟や心構えを
   徐々に失い、また、そのことを考えることさえしなくなり、今や、国や政府や
   政党からできるだけ多額の施しを貰う「たかり体質」に変貌してきた。それを
   更に助長しているのがバラマキ政治であろう。国は生活が第1ではなく、国民
   の生活を良くするためにはその基盤である“国家”の安泰が第1でなければな
   らないことを、今回の事件が教えているのではないだろうか。

 中国は「中華人民共和国」という1党(共産党)独裁国家であり、党中央が独
   裁的に、人治的に政治経済を動かしていることを、わたし達多くの日本人が認
   識していない。これは、誤った日教組教育もベースにあるが、わが国のマス
   メ ディアの左翼独裁を尊敬する傾向の影響が大きいと思われる。わが国の
   マスメディアにおける「国家は悪だ」(ただし、日本という国家のみ)という偏った
   思想風潮が、わが国政治の弱体化を助長し、今回のような結果を招いてきたと
     考えるべきであろう。

 ところで、わが国の現状を概観すれば、「権威」というものが著しく失墜してきている
ことに気づきます。自民党は堕落し、民主党は市民友愛政治で国を危うくし、正義を
追求すべき検察も不信を生じ、財界も国を憂う姿勢に乏しく、今や、どこに権威を
見出すことができるのか…。

 権威がなくなれば、あるいは権威を求めようとする姿勢がなければ、人間、所詮は
私益のみの追求に走るのではないでしょうか。

 今の政治家、官僚、財界、組合、彼等は確かに私益を追求するのは当然では
ありますが、こと、公のことに関しては、“公益”の観点から判断を下さなければなり
ません。

 もしも、政治家や官僚が“公益”を考えていさえすれば、尖閣諸島における今回の
ような不様な姿は決してなかったと言えるでしょう。政治家も、官僚も、マスコミも、
いわんや国民も総反省し、わが国の態勢を立て直さなければならないのではない
でしょうか。

 「尖閣諸島」については、とりあえず、短期的対応と中期的対応に分けて対処する
必要があると考えています。

  短期的対応

    尖閣諸島に灯台を設置する
    尖閣諸島を国有地として買上げる(現在民有地を借上げの形)
    尖閣諸島に自衛隊分屯を置く
    尖閣諸島に漁業基地を設置する
    日米軍事演習をこの海域で展開し、護衛艦隊を常駐させる
    衝突時のビデオを至急公開するなど、実態を世界に発信し、中国の
    不当性を訴える
    政府は、○○謝罪ではなく、これこそ「総理談話」を発する
    全政党は尖閣諸島に関する「党見解」or「党声明」を出し、政府を全面
    支援する
    「島嶼防衛基本法」の制定を急ぐ
    NHKの電波のうち1電波を完全国営放送とし、国家防衛のためのもの
     にする
    自衛隊予算の大幅増額&自衛隊大幅増員(これこそ成長戦略だ)
    沖縄担当大臣(専任)を設け、領土保全と経済発展に政治力を発揮する
    レアメタル(希土類)代替物の開発を急ぐ(ほとんど即時可能だ)

 (2)中期的対応

    憲法改定による国家防衛の徹底を図る
    国民輿論(よろん・Public Opinion)の喚起
   北方領土担当大臣(専任)、竹島担当大臣(専任)を設ける
    外国人参政権法案の完全廃案(極めて危うい法案である)
    資源確保のための外交に注力する

 一般に政治は国民のレベルに合ったレベル以上にはならないとは言いますが、
わが国では、藩屏たる国のリーダーの力量によって大きく左右されると思います。
今のわが国の政治家はセンチメンタル・ポリティックス(Sentimental Politics・感傷
政治)に流されていますが、ぜひ、リアル・ポリティックス(Real Politics・現実主義
政治)に目覚め、中国、ロシア、南北朝鮮との外交交渉に勝利を挙げて欲しいもの
です。

 たとえば、仙谷長官は「14人と船がお帰りになれば、違った状況が開けてくるの
ではないか」など情緒的な語法(敬語)を連発!し、穏やかな対応を期待していま
したが、事態はまるで逆、…考えても面妖なことではないでしょうか。違法な連中や
違法な物体に敬語を使用するなんて、甘チャンもいいところ、まさにSentimental
Politicsの最たるものと言うべきでしょう。

 中国に対しては、わが政治家は、常に、どこでも、「ハイ、ワカリマシタ」「リカイ
シマス」「キコクモタイヘンデスネ、ドウジョウモウシアゲマス」ばかり言ってきて、
まともな交渉や議論をしてこなかったと言われています。

 文豪・太宰治も言っているではないですか。「議論においては、理解した方が
負けである」
と。

   王道の日本 ⇒ Japan Going Along Rules of Right
   覇道の中国 ⇒ China Going Along Rules of Trickery
                    (独立総合研究所社長・青山繁晴氏)
   
 わが国が「Right」なのに対して、中国は「Trickery」なのですから、よほど脇を
かため、褌を締めてかからないと王道の日本を貫くことはできません。覇道は無茶
苦茶をやり、駆け引きも上手く、あらゆる搦め手を仕掛けてきます。すでに、わが
国では、ハニートラップ(Honey trap・女性の諜報活動)などに掛かった有力政治家
もかなり存在すると言われていますから。

 わたし達全国民は、政治家を筆頭に、今こそ歴史に学び、聖徳太子の凛とした
お言葉をかみしめるべきではないでしょうか。

  “日出ずるところの天子、書を日没するところの天子にいたす、恙なきや”

   【聖徳太子が隋の皇帝である煬帝に送られた手紙の始めのお言葉】
      (遣隋使・小野妹子が持参、太陽の昇る東の日本の天皇が、
       太陽が沈む西の隋の国の皇帝に手紙を送るという意味)

 真の政治家の一大奮起を期待します。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回も
時事エッセー
です。

         

|

« 風雲急!…尖閣諸島があぶない             | トップページ | “デフレ脱却”こそ最重要課題だ!  »

コメント

全く同感です。中国は日本の領土意識の低さの虚を突いて、中国の歴史学者達に国際場面に論文を書かせながら世界世論洗脳行動を開始している事は既に毎日新聞でさえ報道しています。
 菅・仙石・枝野、、なる旧弊な左翼引導根性が染込んだ政権では日本は破壊されます。菅は解散をチラつかせて延命を図るのでしょうが、早い解散・総選挙を大歓迎します。

投稿: 岡村昭(神戸市) | 2010年10月 1日 (金) 21時15分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/166202/49605003

この記事へのトラックバック一覧です: 日本政治の大幅劣化!…尖閣に思う :

« 風雲急!…尖閣諸島があぶない             | トップページ | “デフレ脱却”こそ最重要課題だ!  »