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2010年12月31日 (金)

マイブログBEST3…この1年を振り返る!

253回目のブログです。

“ 野ざらしを 心に風の しむ身かな ”

       (芭蕉・野ざらし紀行)

芭蕉が遠い旅立ちにあたり心境を詠んだ有名な俳句です。「旅の途中で野垂れ死にし、野ざらしの白骨になる覚悟で旅立ちしようとすると、折りから吹く秋風が冷たく心にしみ込み、何とも心細い我が身であることか…」

いよいよ大晦日。この一年を振りかえってみようとすると、芭蕉の名句ではありませんが、何ともはや、寒~い風が心の奥深いところまでしみ込んでくるようで、わが国がどうなるのか、暗然としてきます。

本当にどうなっているのでしょうか。政治も、経済も、社会も、基盤がガタガタになってきているにもかかわらず、根本の議論は行われず、小手先、目先ばかりの対応で、このまま来年(平成23年・西暦2011年)も経過していくのでしょうか。

…それにしても、この一年、政治は「無惨な一年」と言っても決して言い過ぎではないと思います。

さてここで、一年の締めくくりとして、今年のわたしの50数回にわたる未熟なブログ(時事エッセー)から、反響の大きかったベスト3を選びたいと思います。

【1】10月29日(244回)

   「危機感と責任感…今、リーダーに厳しく問う!」

さる12月27日、郵便制度悪用に絡む厚生労働省の文書偽造事件で無罪が確定した元局長の村木厚子氏が国家賠償(3670万円)を求め、東京地裁に提訴する方針を固めたと報道されました。

悲劇のヒロインである村木氏が国家賠償を求めるのは仕方のないことかも知れませんが、果たして「厚生労働省印」の押印管理の責任はとらなくてもいいのでしょうか。その押印により220億円の損失が生じているのですから、どう考えても納得がいきません。

わたしは、ブログで、組織の上層部は「危機感」「責任感」を持つべきであり、村木局長は上層幹部であるが故に、その責任を厳しく追及しました。<村木氏は、犯罪はなくても責任はある>と判断したからに他なりません。

このことに、テレビや新聞などのマスコミは一切触れておらず、まさに奇妙奇天烈。お涙ちょうだいの、悪しきセンチメンタルジャーナリズムそのものであると言われても、反論できますまい。

ブログを読まれた方々から、「何となくモヤモヤとしたものを感じていたが、“危機感”と“責任感”というキーワードにより、全体がスッキリと見えるようになった」と、多くの好意的な感想をいただき、大変恐縮しました。

それにしても、官もメディアも揃って異常、異様であり、あらためて、わが国のリーダーに「危機感」と「責任感」を求めたいものです。

【2】9月24日(239回)

   「風雲急!…尖閣諸島があぶない」

この時は、日本の領土である尖閣諸島付近で、中国(中華人民共和国)の漁船がわが国の巡視船に体当りをしたため、海上保安本部が船長を逮捕し取り調べを続けている時でした。

当局はわが国内法に基づき、淡々と取り調べているようであり、わたし達多くの国民は“毅然とした姿勢”を貫いてほしいと望んでいました。それは、従来から、自民党政権の時でさえ、中国とのトラブルには触らぬ神にたたりなしと「へりくだり」「卑屈」「自虐」の恥ずべき姿勢をとり続けてきた経緯があったからです。

中国は、ガス田共同開発の協議延期や10,000人の訪日団体旅行を突然中止などで「脅し」を掛けてきました。マスコミはと言えば、そのほとんどが例によって「冷静に」「穏やかに」と言うばかりで、尖閣諸島が歴史的にも日本の領土であるという明確な主張や中国の理不尽な振舞いに対し厳しくたしなめることは決してありませんでした。

中国は、軍事力の強烈な増強(軍事力こそ力の源泉と認識)、領土(版図)の拡大(歴史上での最大版図を目指す)、あらゆる資源の確保(食糧・鉱物・レアメタル・エネルギー・水など)、世界の支配(軍事・マネー・資源の三位一体+政治による)、国家資本主義の維持発展(もちろん独裁体制の強化)を着々と目指しており、わが国は容易ならざる局面に立たされていることを強調しました。

まさしく、風雲急!…尖閣諸島があぶない。無防備日本、メディアも政治家も目を覚ませ!と訴えました。

しかし、誠に残念なことに、船長釈放、中国船衝突攻撃ビデオ非公開、などなど「官・仙谷・前原内閣」は全くの腰砕けであり、中国への屈服・服従という体たらくは、みなさんご承知の通りです。完敗、敗戦とは、まさに口あんぐり。

「風雲急!…尖閣諸島があぶない」というタイトルが目を引いたのでしょうか。結構好評でした。

【3】1月22日(204回)

   「“脱税”のすすめ!…鳩山総理に学ぶ…」

鳩山由紀夫氏が総理大臣の時、毎月1500万円、5年間だけで9億円の母親からの贈与に対し、贈与税を脱税しており、このことは、「健全な気高い国民精神」を育成していく上では、小沢氏よりも悪質であると、論を張りました。

国民が税金を払わなければ、国家(日本国)は成り立ちません。特に、国家社会のリーダーは率先して納税すべきことは言うまでもありません。しかるに、が国では、最高指導者である鳩山由紀夫総理大臣が、みずから、永年にわたって脱税してきており、それが国税にみつかり、見つかった以上はということで、しぶしぶ税金(贈与税)を払ったのです。

鳩山総理は、自らが“脱税”を進めてきましたし、それが発覚しても、国民への謝罪や責任をとることはしておりません。総理の責任とは、その座を降りること、すなわち首相を辞め、さらに議員も辞めることです

わたしは、ここで皮肉を込めて次のように記しました。

『さて、一般社会では、いよいよ「確定申告」の季節がきます。悩んだり苦しんだりすることが多いとは思いますが、今年からは、何も悩むことはないでしょう。申告もしなければいいのです。わたしたちのTOPである総理大臣からそのやりかたをお示しいただいております。

すなわち、バレなければいいのです。もしもバレたならば、その時申告すればいいのです。それも、知らなかったと言い続ければ「重加算税」さえも支払う必要はありません。素晴らしい国になりましたね。

ほんとうに真面目に納税する必要はさらさらありません。繰り返します。総理自らが“お手本”をお示しになっているのですから、そのお教えに従いましょう。

“脱税”のすすめ!…を総理から学ぶなんて、まさに、ブラックユーモアであり、まことに情けないことと言わなければなりません。 

…ああ!それでもわたしはきちんと納税します。』

「“脱税”のすすめ!…鳩山総理に学ぶ…」というタイトルが目を引いたのでしょうか、なかなか評判が良かったようです。

それにしても、鳩山氏の言動は何ですか! まだ議員を続けるそうですから、言葉の軽さはまさに鴻毛の軽さ以上のもの、開いた口が塞がりません。 論語より

「民無信不立」“民は信なくば立たず”(顔淵第12章)

という有名な言葉を贈っておきましょう。

みなさん、この1年、勝手なことばかり述べたような気がしますが、ご愛読いただき本当にありがとうございました。来る年が佳き年であり、みなさまがたがますますご健勝でありますように、心よりお祈り申しあげます。

来年もひきつづきお付き合いください。

それでは良いお年を!

次回も
時事エッセー
です。

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コメント

意思 (will) の内容は、未来時制で表される。
だが、日本語には時制はなく、未来時制もない。
日本人には意思がなく、未来 (非現実) の姿を脳裏に描くことが難しい。

意思のあるところに方法がある。(Where there’s a will, there’s a way).
意思がないので、問題が生じても無為無策でいる。
理性がないが、感性がある。
問題を解決する能力はないが、事態を台無しにする力を持っている。

「民の感情を無視した」と言いつつ、あたかも自分が反対することにリーズン (理性・理由・適当) があるかのごとく思い込んでいる。
「感情を抑えて、理性的になれ」と諭す指導者がこの国にはいない。
始めから終りまで国民は理性を等閑視しているから、問題を解決する能力は得られない。


投稿: noga | 2011年1月 1日 (土) 00時01分

今年も読破いたしました。
ますますのご健勝をお祈りし来年も拝読させていただきます。

投稿: 高田大輔 | 2010年12月31日 (金) 19時49分

この1年、金曜日朝は楽しみな一時でした。来年もご健筆楽しみにしております。

投稿: 東田 | 2010年12月31日 (金) 07時42分

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