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2011年1月14日 (金)

“デノミ実施”・“新札発行”…これが経済成長への起爆剤だ! 

 255回目のブログです。

   “ 冬ながら 空より花の 散りくるは 雲のあなたは 春にやあるらん ”

                      (清原深養父・きよはらのふかやぶ)

 この和歌は、古今和歌集にありますが、「冬でありながら空から白い花…雪…が降ってくるのは、雲の向こうはもう春ではないのだろうか。早く春が来てほしいものだ」という意味でしょうか、非常に分かりやすい和歌です。

 先週記しましたが、去年は無残な一年であり、さんざんな政治・経済・社会であったように思われます。今年こそは、この沈滞した国家社会を打破しなければなりません。知的で優雅な和歌を鑑賞するのも、厳しい課題を解決していかねばならない一年を覚悟するためでもあります。

本当に、「日本の春」はいつ来るのでしょうか。

 毎年のことではありますが、今年も、新年早々お年玉を準備しました。お年玉はお札ということにしていますが、現在のお札に描かれた肖像はつぎのとおりです。

      一万円札券  福澤諭吉(慶応義塾創設者・江戸~明治)

      五千円札券  樋口一葉(女流小説家・明治)

      千円券     野口英世(医学者・明治~昭和)

 改めてじっくり眺めましたが、この3人は小学校か中学校の時の教科書に載っており、歴史上の偉大な人物であることは、わたし達国民のすべてが知っていると思われます。

 さて、お札と言えば「聖徳太子」が浮かびます。明治、大正、昭和、平成、…今までお札の肖像に描かれた偉人は17人(神功皇后・板垣退助・菅原道真・和気清麻呂・武内宿禰・藤原鎌足・聖徳太子・日本武尊・二宮尊徳・岩倉具視・高橋是清・伊藤博文・福澤諭吉・新渡戸稲造・夏目漱石・野口英世・樋口一葉)いますが、最多登場は聖徳太子でした。

 聖徳太子はお札に7回、その肖像画がとりあげられていますが、最も発行期間の長かったのが、昭和33年(1958)~昭和61年(1986)であり、この時が日本経済華やかなりし時でもありました。

 それ以後は、経済は低迷につぐ低迷、それに加えて、政治も混迷につぐ混迷、経済と政治は一体のものという観点から考えれば、ここで、今一度“聖徳太子”にご登場願わねばなりません。

 聖徳太子は存在しなかったというほんの一部の学者に引きずられて、マスメディアや文化人が「反日」的立場で聖徳太子をないがしろにし、我が国日本を弱体化しようとしてきたことが現在の経済不振、政治混迷に至ってきている一因でもあると考えることもできます。

聖徳太子の偉大な事績は、大化の改新として位置づけられ、我が国最初の成文法である「十七条憲法」の制定など日本国家の礎を固めましたが、最も注目すべきは、中国(支那・シナ)と対等な立場をキッパリと貫いたことです。

 このブログで何度か取り上げましたが、遣隋使として小野妹子が隋の煬帝に渡した国書の最初の言葉をあらためて確認しなければなりません。聖徳太子の“凛”とした姿勢を感得することができます。

  “ 日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す、恙(つつが)無きや 

 素晴らしいですね! 聖徳太子のこの言葉は何度読んでも、これほど素晴らしいものはありません。現在の菅内閣・民主党内閣の姿勢に、このような姿勢が見られないことが、わが国の悲劇と言えるでしょう。

 国民は、このままの状態が惰性的に続くことに危惧を覚えていると思いますが、そうであるならば、気分一新のため、この際、現在のお札の肖像を次のように変えてはどうでしょうか。『新札の発行』です。

      一万円札券 聖徳太子(日本国の礎) ←福澤諭吉

      五千円札券 緒方洪庵(学問・技術)  ←樋口一葉

      千円券    清少納言(芸術・女性)  ←野口英世

 わたし達は歴史に学ぶべきであり、総合的に考えれば、聖徳太子にあやかるのが一番だと考えます。聖徳太子は国の姿勢を明確にされたお方であり、その肖像がお札に描かれた時代は経済が活気に満ち溢れていたわけですから、今一度そのような時代の到来を期すべきだと考えます。

お札の肖像と経済は何の関係もないという唯物的な主張もありますが、世の中は、えも知れない “気”や“天命”“運命”もあるはずだと謙虚になることも必要でしょう。特に政治は、歴史と国家と国民と自然に、ある種の人智の及ばない“畏れ”を感じなければならないのではないでしょうか。

 「世直し」「気分一新」ということであれば、忘れてはならないのが『デノミの実施』です。

デノミとはデノミネーションの略であり、通貨呼称単位の変更(redenomination)を意味します。分かりやすく言えば現在の100円を新1円(あるいは1両)と呼ぶことであり、通貨価値の変更ではありません。

 現在、1米ドル=83円、1ユーロ=108円ですが、もしもすべて100分の1にデノミすれば、1米ドル=0.83円、1ユーロ=1.08円となるにすぎません。単なる呼称変更であり、世界での有力通貨が1対1前後に落ち着きます。

 デノミのメリット

   世の中の気分が一新される(呼称変更、デザイン変更、聖徳太子肖像採用)

   各国通貨の交換レートが1ケタとなり、わが国の威信につながる

  新たな需要が喚起される

   多少インフレ気味となるため、現在の長期デフレを脱却する方策として最適である

     (たとえば、大根1本98円→0.98新円⇒1新円)

 一方、デノミ反対論者の主張するデメリット

   便乗値上げが生ずる

   新紙幣、自動販売機ソフト変更、帳簿変更などコストアップにつながる

   資産家が換物に走る

   単なる呼称変更は意味がない

 さあ、現在の経済情勢でどちらが優位でしょうか。わたしは従来からデノミ実施を主張してきましたが、現在デフレスパイラルで苦難の状況にある日本経済は大胆なインフレ政策をとるべきであり、その起爆剤がデノミだと考えます。

 デノミを実施することに躊躇は必要ありません。今が絶好のチャンスではないでしょうか。そのためには、菅内閣のようなヘッピリ腰内閣では不可能であり、「ポスト菅内閣」の目玉政策として取り上げるべきだと思います。

 もう、そろそろ景気を良くしようではありませんか。打てる手はすべて打つべきです。打つ力のない政治家は引退、蟄居してもらいたいものです。

 「デノミ実施」と「新札発行」いかがでしょうか! それにしても不思議でなりません。経済学者もエコノミストもマスメディアも官僚も、文化人も、デフレ脱却の起爆策である、これらの政策をなぜ議論さえしないのでしょうか。わたしの発想が間違っているとはとうてい思えないのですが、…マイナスになることはほとんどないのですから。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回も

時事エッセー

です。

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コメント

こんにちは。
私も、シロウトです。
2年前のページのようですが、現在にも当てはまりますね。

新札に交換する期間も2年限定とかにすれば、訳ありの現金が消費にまわりそうですね。公共事業よりも効果がはやいかも。

投稿: フー | 2013年1月25日 (金) 13時54分

はじめまして、こんにちわ。

経済のシロウトです。

デノミ実行、おなじ思いです。

安倍政権に期待はできないが、今こそそのタイミングと思います。

デノミで損気が生まれるのは富裕層だと思いますから、出金購買に動くでしょう。

投稿: kinmei | 2013年1月14日 (月) 13時59分

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