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2011年2月 4日 (金)

“海洋国家日本”を確立しよう!                    

258回目のブログです。

    “ 袖ひちて むすびし水の こぼれるを 春立つけふの 風やとくらむ ”
                  
               (紀貫之・古今和歌集選者)

 暑い夏の日、袖が濡れるにもかまわず、手に掬って楽しんだ山の“清水”、それがこの寒さで凍っていたのを、立春の今日の暖かい風が、いまごろは解かしているだろうか…。

 早いもので、もう2月(如月・きさらぎ)になりました。昨日3日は節分、今日4日は立春。古今和歌集、土佐日記で有名な紀貫之の和歌にあるように、いよいよ暖かい春が待ち遠しくなりますが、春はただ自然の温度が暖かいだけでは充分ではなく、世間(政治・経済・社会)が凛とした真の春風をそよがせ、わたし達のこころを穏やかにしてほしいものです。

 先日、1月21日、尖閣諸島中国船侵略事件でそのビデオを公開した、海上保安庁の一色正春保安官が起訴猶予となりましたが、それは当然のことであり、むしろ、国益を大幅に損ねた民主党内閣、なかんずく菅・仙谷・前原の各氏と検察庁こそ責任を取るべきことはいうまでもありません。 一色氏は自らの利得を捨てて職を賭したわけであり、まさに真の国士、義士であると言うべきでしょう。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                               

 それにしても、わが国、日本は周囲を海に囲まれており、海を守ること、海を防衛すること(海防)の大切さ、重要さを、この尖閣諸島をめぐる侵略大事件で教えられましたが、ここに、海や国境についての良書を紹介します。(本を紹介するのは久しぶりです)

   書  名  『 日本の国境 』
     
著  者  山田吉彦(東海大学海洋学部教授)
   出版社   新潮社(新潮新書)
   価  格  680円(税別)

第1章 海洋国家日本の肖像
第2章 日本の国境を行く(沖ノ鳥島・石垣島・大東諸島・根室羅臼)
第3章 領土紛争最前線から(尖閣諸島・対馬・竹島・北方領土)
第4章 「日本の海」を守る

 非常に読みやすく、わかりやすく、オーソドックスに書かれており、一般のイデオロギーに満ち溢れた偏向書とは一線を画しています。特に、実際に現地を訪れてその国境の島を肌でとらえ、豊かな学識を基本とし、さらにベースに日本人としての常識的な愛国心を置いていますので、肩肘張らずに安心して読むことができます。

 この本を読んで、あらためて認識したことを一部ピックアップしましょう。

  日本は極めて広い国である

                最北端:択捉島(北緯45゜)

最西端:与那国島(東経122゜)   最東端:南鳥島(東経153゜)

          最南端:沖ノ鳥島(北緯20゜)

東西(与那国島~南鳥島)の距離は3143km、南北(択捉島~沖ノ鳥島)の距離は3020kmもあり、とても広い国である。さらに、気候は亜寒帯から熱帯までの分布を持ち、南北間の気温差は冬季で30℃にもなる、それほど広い国でもあることがよく理解ができた。

   日本の領土

国土(領土)面積            38万㎢ (世界で60番目)
領海面積                 43万㎢
排他的経済水域面積(含領海)  447万㎢ (世界で6番目)

領土とは一国の主権を行使し得る地域であり、統治権の及ぶ範囲であり、領海や領空をも含むものである。我が国の領土は、陸地の面積だけを見れば確かにそんなに広いとは言えないが、排他的経済水域を含めれば、世界で6番目であることをあらためて認識しなければならない。

 因みに、1位・米国、2位・オーストラリア、3位・インドネシア、4位・ニュージーランド、5位・カナダ、続いて6位が日本である。(旧ソ連はわが国と同等)

 わが国が漁業管轄権や海底資源の調査・採掘権を持つ「日本の海」=「排他的経済水域」(EEZ―Exclusive Economic Zone)が447万㎢もあるとは、驚きである。わたし達国民は、官民挙げてこれを死守し、資源を守りつつ、資源開発のために、日本の真の技術力を発揮すべきであろう。

 中国(中華人民共和国・軍事増強大国)が尖閣諸島・沖ノ鳥島・沖縄などに焦点を合わせ、長期戦略を視野に、着々と領土分割をもくろんでいるのは、あきらかに海底資源の略取が目的である。尖閣はその一環であることは間違いない。

   領土紛争

 尖閣諸島は中国が、対馬は韓国が、竹島も韓国が、北方領土はロシアが狙いをすませ、すでに実効支配している島もあり、これは国家主権をめぐる課題であるため、日本政府を先頭に、全国民が領土回復に関し、強く意識する必要がある。しかし、先日の日教組教研集会で判明したことだが、左翼・反日の日教組が、学校教育でそれらの紛争地域を日本のものではないなどと出鱈目なことを教えているという体たらくである。

 従来の自民党もそうであったが、民主党はそれに輪をかけて、中国などの主張に唯々諾々とへりくだり、卑屈な姿勢を示しているのが現実である。自己保身に汲々とした法匪(法律知識を悪用する法律家)的存在である仙谷氏のような政治家が幅をきかすと、碌な結果にならないどころか、国益を著しく損なうことは、尖閣で証明済みだ。

   北方領土

 北方領土をめぐる歴史がわかりやすく解説してある。
  1855年日露通商条約
         (日本領=国後島・択捉島・歯舞島・色丹島)
  1875年樺太千島交換条約に基づく国境確定
         (日本領=千島列島・国後島・択捉島・歯舞島・色丹島)
  1905年ポーツマス条約に基づく国境確定
         (日本領=南樺太・千島列島・国後島・択捉島・歯舞島・色丹島)
  1951年サンフランシスコ平和条約に基づく国境
         (日本領=国後島・択捉島・歯舞島・色丹島)
         (帰属未定=南樺太・千島列島)

 先般、ロシアのメドベージェフ大統領が、菅内閣の弱腰外交を見透かし、日本国民を嘲笑うかのように、堂々と北方領土に足を入れ、声高らかに、北方領土はロシアのものと宣言。菅・仙谷・前原外交の尖閣稚拙対応が北方領土の返還を一層難しくさせたといっても決して間違ってはいないと思う。

 海防対応組織

 現状は、外務省、国土交通省(海事局・海上保安庁)、財務省(国税庁)、農林水産省(水産庁)、警察庁、都道府県(港湾管理)と複雑多岐にわたっていることをはじめて知った。

さて、以上記したように、わが国には統一された海洋政策というものが存在していないことが問題であり、早急に政府機関を一元化し、単独の担当大臣のもとで明確な政府方針をうちたてるべきでしょう。

 急がなければなりません。時々刻々と野蛮な国家が押し寄せようとしているのは明瞭ではありませんか。善は急げですが、今の政治家、総理を含めたリーダーに、果たして日本という国のアイデンティティを保持しようとする“志”があるのかどうか、極めて怪しいと思わざるを得ないことが残念です。

 それでも、日本の「海」、「海洋国家日本」が危ないのです。それに力を注がんとする真の政治家、を後押ししようではありませんか。海洋国家日本を確立する日まで…。

 「日本の国境」(山田吉彦著・新潮新書)を推薦します。ぜひお読みください。

みなさんはどのように考えられますか

次回は
時事エッセー
です

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