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2011年3月 4日 (金)

「子ども手当」見直し…これは民主党崩壊の第2幕だ!

 262回目のブログです。

  “ほのぼのと 春こそ空に 来にけらし 天の香具山 霞たなびく”
                 
            後鳥羽院(ごとばいん)

 春がほんのりと、もうそこに来ているらしく、今ちょうど、天の香具山に、霞がゆったりと棚引いている。…うららかな春を感じさせる名歌と思います。

 当ブログも早いもので、先週で丸5年を経過し、今回から6年目に入ります。最初はよちよち、おぼつかない内容からスタートしましたが、お読みいただくみなさまのご支援のお蔭で、何とか格好だけはつけることが出来るようになりました。のべにするとかなりの方がお読みになったことになりますが、継続は力なりとも言います、これからも続けますので、何分にもよろしくお願い申し上げます。

 さて、後鳥羽上皇のお歌にあるような、ゆったりした“春”が自然界には訪れてきましたが、わが国の人間界、とりわけ政治の世界はその真逆であり、混迷から混沌、いまや混濁、汚濁の雰囲気さえ漂わせています。

   児童手当の復活の可能性…菅首相

  菅首相は28日午前の衆院予算委員会の「菅内閣の基本姿勢」に関する集中審議で、民主党の岡田幹事長が子ども手当法案に関し、児童手当の事実上の復活を容認する意向を表明したことについて、「今後の与野党協議のいろいろな可能性として発言したと理解している」と述べ、与野党協議の中で検討することもあり得るとの考えを示した。
                  (読売新聞一部抜粋2011/2/28

 吃驚しましました。岡田幹事長は予算関連法案を成立させるためには「何でもアリ」ということで、自民党時代の児童手当に戻ることさえいとわないことを表明し、菅首相も追認したものと思われます。

 これには閣内からも異論続出ですが、そもそも、民主党は党内で議論して「合意形成」した形跡もなく、これではきちっとした政党(理念や政策の方向が同じであること)の体をなさないのではないでしょうか。

 小沢派1年生の16名が造反したりしている異常な背景ではありますが、民主党政権交代の象徴ともいえる1丁目1番地の目玉政策である「子ども手当法」への考え方が四分五裂、バラバラであるとともに、丁寧な議論さえ行われていないことは驚きを越して無責任のそしりは免れないと思います。

 このような事態に至ったのは、この「子ども手当」の政策目的が明確ではないからに他なりません。それゆえに、いつまで経っても“バラマキ”ではないかと指弾され続ける状況となっています。

 先日、3月10日の衆議院厚生労働委員会で、厚労大臣は、子ども手当についてこのように述べました。

 「社会全体で子どもを育てる経費をシェアーしようとすることが最大の目的であり、結果的に、少子化の流れが変わり、子どもの生活改善がなされ、子どもの貧困が解消される」

 そもそも「子ども手当」の政策目的はなんでしょうか。大きく分けて次の三つがあげられます。

  社会政策(低所得層が景気の低迷により困窮し、子育てに苦しんでいるから、支援をする)

  少子化対策(人口減少に歯止めをかけ、経済活性化をはかる)

幼児教育対策(幼稚園・保育園への入園費用補助)

 これらのどちらを政策目的にするかにより、具体的内容は大きく異なることは誰が考えても明白でしょう。低所得層支援ということであれば、所得制限と支援期間を設けなければ筋が通りません。一方、少子化対策ということであれば、2人目以降に支給、3人目には思いっきり大幅に支給するなどの方策が必要でしょう。また、待機児童対策であれば、幼稚園、保育園、の増設や民間委託策などがあげられます。(いづれにしても費用対効果の観点を欠くことはできません)

 社会全体で子どもを育てるという民主党の主張は、本来ならば第2項の少子化対策になるでしょう。それならそれにあった具体策を明示すれば済む話です。(余談ですが、子どもは社会で育てるというのはナチの言葉だそうです。子どもは家族が育てるものであり、国家・社会が後ろ盾になるのが、本来のあり方ではないでしょうか。)

 民主党が行っている現行政策は、目的が明確でなく、上記の3項目において国民の目線から大幅にずれています。社会政策にも少子化対策にも教育対策にも、すべてが中途半端と言わざるを得ません。

 したがって、すべての野党から「バラマキ」と攻撃されても適切な反論ができず、党幹部は、ついに旧来の自民党政策に戻さざるを得ない段階にきていると判断したものと思われます。

 そもそもの遠因は、民主党が政権奪取に向けて「夢のマニフェスト」をでっちあげ、それをマスコミが最大限に持ち上げ、国民(菅民主党においては市民)が賛同したことにあり、結果的には「ダマサレタ」ことになりました。

国家と国民を裏切ったのが、民主党・マスコミ・市民の連合体と言うことが出来ますが、マスコミが主導するポピュリズムは恐ろしいですね。選挙のためならば何でもアリ、嘘も方便(鳩山前総理も自ら嘘を連発したことを告白!)、20兆円の埋蔵金はほぼゼロ(本当はいくらでもあるが、それを掘り起こす覚悟がない!)、バラマキにつぐバラマキ、パーフォマンスまずありき、夢と幻想の目くらましに市民どころか国民までも舞い上がりましたが、今、やっと反省する気分になってきているのがわが国の状況ではないでしょうか。

 今、わたし達国民には冷静さが求められています。熱狂も時には必要ですが、わが国には連綿と続く永い歴史があり、その歴史を静かに肌に呼吸する落ち着きを持ち、これからのことを考えねばなりません。

 わが国は、デフレ状態が10数年続いてきているために、社会は何となく気息奄々(きそくえんえん・息が絶えそうになって今にも死にそうなさま)の状態ですが、何のその、わが国はまだまだ大国です。活力あふれる大国に相応しい政策を講ずればいいだけのことです。

 まず、アンフェアー(不公正)なことを極力排除しなければなりません。子ども手当の不正受給(多数の養子を持つ外国人など)や年金よりも生活保護手当を優遇するなど、不公正なことは枚挙にいとまがありません。苦しいなかで普通に生活している国民よりも、国の税金にのみたかろうとする輩(やから)を厚遇するとは言語道断。真に厳しく選別しなければ社会の公正は保てないのではないでしょうか。

 次に、国の枢要な部署に日本人として優れた人材をあてることが重要だと考えます。つい最近、失望を返せなかったのは中国大使の丹羽氏(元伊藤忠商事会長)の発言です。丹羽氏は、中国(中華人民共和国)が経済力において日本を凌駕し、さらに20年間軍備を大幅に増強しているにもかかわらず、わが国からの「ODA」(政府開発援助)を続行することを強く主張したのです。中国は環境技術などで世界水準に至っていないから日本が援助すべしというのが理由です。

 何たることか! 開いた口が塞がりません。中国は有り余る外貨があるわけで、有償で、日本から環境技術などを買ったり、また技術指導料を通常に払えば済むことであり、何ら問題はありません。

尖閣を脅し、大軍事力を誇示する一党独裁国家・中国に無償援助をすべきであるという思考回路にはついていけないどころか“怒り”さえ覚えます。日本国民としての常識さえあればこんな発言は決してできないのではないでしょうか。ついこの前を思い出せば、尖閣問題の時、中国共産党幹部に深夜呼びつけられてノコノコ会いに行った丹羽大使ですから、ほんとうに、商人出身の政府要人ではダメなことがよくわかります(わたしは民間人ですので、彼が例外であることを祈るのみ!)。

 さいごに、民主党・菅政権は崩壊寸前といわれていますが、政策の過ちを見直すことは良いことだと思います(…あまりにも遅きに失していますが)

“ 過ちては即ち改むるに憚る(はばかる)こと勿(なか)れ ”
                         (論語)

 単に見直しすればいいというものではありません。論語のこの箴言(教訓の意味をもつ格言)の裏には“真摯な反省”を求めています。はたして、民主党・菅政権に真摯さがあるのでしょうか。わたしは、子ども手当見直しは民主党の根幹を揺るがすものであり、崩壊への第2幕が下りたと考えています。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です

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コメント

何時もながら実に的確なご高説に感服します。今回のお説に全く同感です。
 勿論マニフェスト(私はこの言葉に疑義を感じ、日本語で”政見公約”と呼称すべきと思っています)には実行至難な項目もありましょう。 私が民主党の公約の1丁目1番地と認識しましたのは ①記者クラブ廃止(政府の報道機関化した大手メデイアの許し難い国民洗脳行動の阻止)と ②毎年20兆円規模の埋蔵金発掘(埋蔵金の最初の発掘者である高橋洋一氏の継続出版発言=埋蔵システムを追及出来る見識者でないととても発掘出来ない。民主党は無知すぎて財務官僚の掌でにぎり潰されてる)の2点でした。

投稿: 岡村昭(神戸市) | 2011年3月11日 (金) 10時33分

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