“真面目にやれ!”…政治家に猛省を促す
272回目のブログです。
“ 山路来て 何やらゆかし すみれ草 ”
(芭蕉・野ざらし紀行)
山路を越えて来て、ふと道端をみると、すみれ草が咲いているのに気づいた。こんな山路で思いがけなく目にした菫(すみれ)の何とゆかしく、心がひかれるものだ…。
たしかに、すみれ草は姿や色合いが可憐であり、その情趣や品位には何となく気をひかれますが、一方、現実の社会のなかで、すみれ草のように品位のある人に会うことは少ないように思えます。
ところで、第二次大戦(大東亜戦争)後最大の国難ともいうべき未曽有の大震災に対処している「政治家」に、はたして“ゆかしさ”はあるでしょうか。まあ、所詮、無理だとは思いますが、実態を見てみましょう。
■ 石井民主副代表らマニラでゴルフ「目につかないと思った」
民主党の震災対策副本部長を務めている石井一副代表ら同党議員3人が、訪問先のフィリピン・マニラ首都圏郊外のゴルフ場で5日、在留邦人らとゴルフをしていたことが6日、分かった。
石井氏は、東日本大震災後、ゴルフをするのは初めてで「国外であれば目につかないと思った」と説明。「被災者の方から見れば『何だ』という気持ちになるでしょうね」と述べた。
ゴルフをした他の2議員は生方幸夫元副幹事長と那谷屋正義参院議員。
(2011.5.6 共同一部抜粋)
開いた口が塞がりません。未だ11万人以上の被災者が避難所生活を余儀なくされている、このような時、あろうことか、与党(民主党)の震災対策副本部長(…菅総理に次ぐNO.2)、しかも阪神淡路大震災の地元兵庫を選挙区とする政治家が“目につかない場所・フィリピン”でコソコソとゴルフに興じようとは!
生方幸夫元副幹事長は核マル派支持、那谷屋正義参院議員は元日教組教育政策委員長、三人とも胡散臭い連中であることは明白であるとともに、政治家というより、人間としても最低の存在です。代議士になる資格はゼロ。このようないかがわしい人物に投票する選挙民は今こそ“覚醒”(目を覚ますこと)しなければなりません。
■「友愛の伝道師」鳩山前首相の変なあいさつに北京の観衆戸惑い
鳩山由紀夫前首相が7日、北京で開かれたファッションイベント「2011北京・東京ガールズコレクション(TGC)」にゲストとして出席、東日本大震災による混乱が続く日本国内を顧みない“外遊”にまたまた批判が集まりそうだ。
冒頭、ステージで鳩山氏は「ニイハオ、友愛の伝道師、鳩山由紀夫です」と切り出した。「雨天の友という言葉が好きだ」と述べ、被災地に対する中国の支援に謝意を示したが、場違いなあいさつは数千人の観衆を戸惑わせただけ。
(2011.5.7 MSN産経ニュース一部抜粋)
これも驚きです。前首相がノコノコと北京へ外遊とは、そしてファッションショーに参加しての場違い挨拶。鳩山由紀夫氏の頭の中では、未曽有の大震災はどのようにインプットされているのかと思うと、これが「前総理」のビヘイビアですから、ほんとうに怒る気も失せ、情けなくなるというよりも、悲しくなります。
◆ 異様な菅内閣の「中国」・「台湾」への姿勢
わが国の大震災に対し、世界各国より支援がありましたが、中国に対しては、菅首相は首相特使として笹森内閣特別顧問を4月10~11日派遣し、胡錦濤国家主席宛ての菅首相親書を渡すとともに、東日本大震災での中国政府の支援(派遣15人・義援金約3億円)に謝意を伝えました。
また、政府は、中国、韓国、米国、など7か国の新聞に支援(義援金&派遣)に対する感謝の広告を行いました。
しかし、政府としては、中国が約3億円、韓国が約16億円に比して、圧倒する金額157億円(4月27日現在)の義援金を贈っていただいた『台湾』の新聞には一切“お礼広告”をしなかったのです。
157億円です!台湾の人口から言えば、巨額の義援金であり、一人当たりの金額に直せば、わが国民と同程度であり、驚嘆すべきことではないでしょうか。この最も親日的な国、台湾に対して、菅首相以下菅内閣の人は、あまりにも冷淡であり、人間性のかけらもない輩と言っても決して言い過ぎではないでしょう。
菅内閣は、おそらく、台湾は中国に属するものとして無視したのでしょうが、それならば、日本赤十字名で広告するなりの手立てはいくらでも考えられたと思います。もういい加減中国に、恐れおののいたり、ペコペコ、平身低頭、自虐、へつらい、拝跪、服従したりは止めたらどうでしょうか。
真面目にやれ!と言いたいものです。
ところが、政府よりも良識と人情があるわが日本人が、民間人のなかに数多くいたのが救いになります。川崎市の木坂さんという女性が、台湾2紙に感謝広告をしようと計画を立て、ツイッターで広告費用を募集したところ、一口1000円、6000人以上の有志から総額1900万円以上のお金がまたたく間に集まり、5月3日「自由新報」「聯合報」の2紙に感謝広告が掲載されました。
「ありがとう、台湾」(日本語)、「私たちは永遠の友達です……」(中国語メッセージ)といったものであり、費用は240万円、残りは被災地への義援金にまわされたそうです。
素晴らしい話です。菅内閣の硬直し歪んだ人間性と柔軟な良識ある民間人のどちらが真摯なのでしょうか、…言うまでもありません。(尚、政府は冷淡でしたが、衆議院副議長の衛藤征士郎氏が5月4~5日台湾を訪問し感謝の意を伝えました)
さて、問題は政治家だけではありません。マスコミも大問題です。
◆ 異様な「京都新聞」記事内容
4月24日の京都新聞。ジュニア版の「もっと好奇心」欄、「東日本大震災世界から『がんばれ』」「たくさんの国が応援してくれているよ」(見出し)の内容に大きな問題があります。
ここには、あの世界最高額の義援金を贈っていただいた『台湾』が全く触れられていないのです。パラオのような小国(人口20,300人)を支援国として書いているにもかかわらず、台湾の救援隊や義援金には全く触れていません。
この新聞も左翼イデオロギー色が強く、中国に対し卑屈であるのはやむを得ないにしても、少なくとも、台湾の救援隊と巨額の義援金を紹介しないのは、新聞としての価値(事実だけは最低限報道すること)を自ら否定するものと言わざるを得ません。京都新聞よ、事実を無視、捏造してまで、何故そこまで中国にへつらい、卑屈にならなければならないのか!
◆ 異様なフジテレビの放送内容
今年のフィギュアー世界選手権は、当初は東京で開催される予定でしたが、東日本大震災の影響で開催不能になり、急遽、1ヶ月遅れでのロシア開催(4/24~5/1)となりました。ロシアはわずかの準備期間しかないところを、わが日本に多くの配慮をし、特に、何とか日本国民がテレビ中継を楽しめるよう計らってくれたのです。(小塚銀メダル・安藤金メダル)
主催サイドは、開会式もフィナーレも被災地「日本」を応援するという演出まで配慮しました。
それにもかかわらず、フジTVはそういう場面の多くを省略し、ロシアの好意に背を向けたのは、いかにどこかの国を贔屓しているとはいえ、異常というべきでしょう。最近、ちょっとおかしいと感じています。
ここに、放送されなかった、ロシアのフィギュアースケート連盟から大震災に苦しむ日本へ贈られた「応援メッセージ」(詩)を取り上げます。
『日本にささげる詩』
地球がいたみでうめき声を発した
自然の強さに全世界がショックをうけ
あらゆるものを水は深海に流した
しかし 何があっても太陽は東から昇る
地震と津波は光には勝てない
我々の神様が
地球の皆の命を保ってくれることを祈る
桜が咲く公園はたくさんあることを
白樺が咲く公園はたくさんあることを
鳥が春の歌を歌えることを
旗が勝利の祝いで挙げられることを祈る
子供たちが大人たちへと願う
友の皆さん 手をつないで
われわれがこの地球において
ひとつの家族になっていることを忘れないでほしい
各国からの暖かいメッセージを素直に受け取りたいと思います。それにしても、政治家は真面目にやってほしい、もちろん、マスコミもそうです。…こんな時ですから。
みなさんはどのようにお考えでしょうか。
次回は
時事エッセー
です
| 固定リンク
コメント
フィリピンのゴルフも、不謹慎の極みと思うが、何よりも情けないのは「コソコソ」とやっていることだ。
「隠す」という心理は消極性そのもので、国難に対峙する勇気のかけらも感じられません。今回の災害はまさしく戦争に匹敵するものだが、気概も勇猛心もないようです。これで戦えるのでしょうか?
天皇皇后の被災地慰問の姿に比べていかにも「落ちる」。
英明な君主と愚昧な臣どもですか。
投稿: kamakura | 2011年5月13日 (金) 09時43分