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2012年1月13日 (金)

甘~い寛容の時代は終わったのだ!

 307回目のブログです。

『山のあなた』カール・ブッセ
山のあなたの空遠く
幸ひ住むと人のいふ
ああ、われ、ひとと尋()めゆきて
涙さしぐみ、かへり来ぬ
山のあなたのなほ遠く
幸ひ住むと人の云ふ
  (上田敏訳『海潮音』より)

カール・ブッセ(Carl Busse,1872-1918)はドイツ新ロマン派の詩人。平成24年が幸せな一年であることを望みたいところですが、カール・ブッセの美しい詩にあるように、幸せがあるのは、遥か向こうの山のかなたではないでしょうか。

ここで現実に目を向け、ロマンチシズムからリアリズムに心を変えてみれば、わたし達は、わが国・世界・近隣諸国や、社会・他人などからの甘い寛容的な姿勢を期待する時代は終わったということを基本的に認識したうえで、幸せを求めていく必要がありそうです。

 わたし達国民は、この一年を大東亜戦争(第2次大戦)後はじめての厳しい時であり“時代を拓く”勇気を持たなければ、わが国とわが社会が内外から浸食され溶解してしまう可能性もあることを心に刻まなければなりません。

  <橋下市長>「労組活動、条例で規制」庁舎内事務所退去も

 大阪市の橋下徹市長は、幹部職員への年頭あいさつで、市役所と職員組合の関係を適正化する条例案と、職員が政治関与しないことを定める条例案を市議会に提案する方針を明らかにした。これに先立ち、最大労組「市労働組合連合会」(市労連、約2万8000人)の中村義男執行委員長と面談し、庁舎内にある組合の事務所について、退去するよう求めた。

  条例案について、橋下市長は「中堅や若手の職員が、組合が人事に介入していると感じている。組合ににらまれると冷遇されるという不安感を抱かせる組織はだめ。市役所と組合の関係をルール化する」と説明。市と組合の交渉を全面公開することを定めるとした。

 市の職員組合は21あり、市役所本庁舎には、市労連、市労組連のほか4組合が事務所を構える。賃料は6割減免。法的根拠はなく、便宜供与として行われてきた。
         (14  毎日新聞一部抜粋)

 誰が見ても橋下市長の指摘は当を得ています。今まで、大阪市労組は市長選挙での支援をエサに市政に対し大幅に容喙(ようかい・くちばしを入れること)、イデオロギー闘争や人事介入も含めて己だけの利権拡大に狂奔してきたのは明白な事実です。

 この薄汚い利権墨守の大阪市労組(いわゆる組合貴族)に、果敢にメスを入れようとしているのが橋下新市長に他なりません。市長になってからの間髪を入れずの攻勢は誠にあっぱれ、見事という他に言葉が浮かびません。

 大阪弁で言えば、「橋下市長はん、いい仕事してまんな!」というところでしょうか。

橋下市長は、大阪の二重行政を根本的に解決する「大阪都構想」、抜本的公務員改革を目指す「職員基本条例」、教育水準全国最下位からの脱却や日教組的微温的教育体制を維新する「教育基本条例」に加えて、このたび公務員労働組合の正常化を厳しく求める「大阪市公務員組合条例」を掲げる政治姿勢を明確に示しました。

 このまま突き進めば、大阪は大きく変わるでしょう。

…ところがどっこい、そうはさせじと、反橋下、反日本国家の動きも先鋭化してきました。

 橋下市長が唱える教育改革に猛烈に反対する学校の先生が3月の卒業式で大阪府条例に定められている「君が代斉唱時の起立」を阻止するために、集団で実力阻止(国歌も歌わず起立もしない)する動きが顕著になってきました。

彼らはその結果、免職処分(クビ)になるはずですが、その人数が多くなれば学校教育に支障が生ずるため、免職処分できなくなる可能性があり、軽い注意処分に終わるかもしれません。彼らはそこを狙っているのです。

 左翼日教組の先生と橋下市長(一般国民支持)との全面対峙。…もう、今までのような甘~い寛容の時代は終わりました。まさに、食うか食われるか、反日か国を愛するか、サヨクか普通の国民か、混迷と低迷…これが大阪教育界の実態です。

橋下改革が着々と進もうとしており、教育界からいよいよ本当の流血の時を迎えるのではないかと囁かれています。ガチンコの血みどろの闘いを左翼教師(要するに政治活動家)が仕掛けてくると予測されているからです。橋下市長の身が危ない!

  「紳助君の復帰、信じている」吉本興業社長が言及

 暴力団関係者との親密な交際を理由に昨年8月、芸能界を引退した吉本興業の元タレント、島田紳助さんについて、同社の大崎洋社長は4日、大阪市内で行った「創業100周年プロジェクト発表会見」で、紳助さんの復帰を希望する考えを明らかにした。

  大崎社長はあいさつの中で「私たちは(島田)紳助君の才能を惜しみます。願わくば、社会、ファン、マスコミの皆様のご理解をいただければ、いつの日か吉本興業に戻ってきてもらえるものと全社員、全タレントが信じています」などと話した。
       (2012.1.4 MSN産経ニュース一部抜粋)

 吃驚(びっくり)! 紳助が引退してからまだ半年にもならず、また紳助の暴力団との絶縁が確認されていない現時点で、芸能界「復帰」を吉本興業の社長が語るとは、まったく腑に落ちません。

 常軌を逸した発言ではないでしょうか。昨年10月には「暴力団排除条例」が全国で出揃ったばかりであり、企業関係者はその対処に苦心に苦心を重ねている真っ最中です。

今、企業には、いわゆるコンプライアンスが厳しく求められています。

 コンプライアンス」とは
法令・社内規定/マニュアル・企業倫理・社会貢献の遵守

 コンプライアンスという言葉は、新しい概念のカタカナ用語ですが、わかりやすく言えば、品位と節度をもって常識的社会的な倫理にしたがうことに他なりません。ところが、吉本興業社長の発言にはコンプライアンスのニュアンスが寸分も感じられないのです。吉本は大企業であるとともに、多数の芸人や文化人をマスコミに登場させているため社会的影響の大きな企業でもあるにもかかわらず、このような発言を易々と行う背景には「社会に対しての大いなる甘え」があると思います。それだけに、こんな甘ちゃんの吉本興業に対して警察や社会が一層の疑惑と警戒の目を向け始めたのは間違いないと思われます。

 時代は変わりました。タイトルに掲げたように、甘~い寛容の時代は終わったのです。社会はいよいよ真に厳しい時代に突入したのではないでしょうか。

 わたし達はこのことを明確に認識すべきだと考えます。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回も
時事エッセー
です。

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コメント

何時もながらのご高説に感動致しました。100%同感です。法学の専門家であられ、そのご人格も含め私が深く尊敬しています元東大学長が、さるTVインタビューで「橋本改革」への意見交換を求められ即時に「、、極めて正論である、、先延ばし政治ではに日本は沈没する今までの政治への不審が沸騰てしていなかった事こそ異常、、やっとまともな政治家が現れた、、」なる発言にいたく感動しました。  

投稿: 岡村昭 | 2012年1月13日 (金) 10時44分

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