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2012年3月 9日 (金)

日本が危ない!…わが国のチベット化を危惧する

 315回目のブログです。

 “ 梅遠近 南すべく 北すべく ”
    (うめおちこち みんなみすべく きたすべく)
         (与謝蕪村・江戸中期・俳人・画家)

 かわいい花と微かな香り、梅の開花の知らせが遠くからも近くからも届いた。さあ、梅見だ、南へ行こうか北へ行こうか、どちらに行っていいのか、ほんとうに迷ってしまうほどだ…。

 遠近、南北…リズミカルな調子、まるで漢詩のような俳句ですが、初春の梅見の明るい雰囲気を絵画的に表現した、蕪村ならではの俳句。

 今、花が開いている梅やこれから咲く桜に囲まれる姿は、まことにのびやかな春の情趣を感じさせますが、わが国を囲む勢力の強烈な威嚇や自然界の大災害に思いを馳せれば、それどころではなく暗澹としたものを感じざるを得ません。

 3月11日は東日本大震災一周年です。ところが、意に反し、一年も経過したにもかかわらず、復旧、復興はなかなか進捗しておりません。それに加えて、近隣諸国の中国、韓国、ロシアの動向、特に中国(中華人民共和国)が、強烈な軍事力をバックにわが国を本格的に威嚇するという、極めて憂慮すべき厳しい局面を迎えています。まさに内憂外患というべきか。

  中国の国防費、公表分だけで日本の1.85倍に

中国の李肇星報道官は4日、2012年の国防予算が前年実績比11.2%増の6702億7400万元(約8兆7068億円)になると明らかにした。

日本の12年度予算案での防衛関係費は前年度比1.3%減の4兆7138億円で、中国の国防予算は公表分だけでも、日本の約1.85倍にまで拡大することになる。

  中国の国防費の伸び率は、2010年を除き、1989年以来、常に2桁を維持しており、軍備拡大路線が続いている。
          (2012/3/4 読売新聞一部抜粋)

 中国の所業には驚きを超え、慄然(りつぜん・恐ろしさにゾッとすること)とせざるを得ないところがあります。中国の国防費は過去20年以上も2桁の伸びという異常な姿を露呈していますが、この数字にはステルス戦闘機、空母建設計画、対艦弾道ミサイル、宇宙・サイバー空間攻撃などの莫大な開発費や、外国からの武器購入費、人民武装警察の予算などが除外されています。

したがって、実態は、最低でもこの1.7倍、高ければ3.0倍になる(英・国際戦略研究所)そうですから、中国の国防費とわが日本の防衛関係費を比較してみましょう。

        中華人民共和国   日本国   中国/日本
 公表数字    86490億円 47138億円 .8倍
 最低1.7倍  147033億円   ∥     .1倍
 最高3.0倍  259470億円     ∥     .5倍
         (3/6為替レート)

 実態は15~26兆円弱、わが国の3.1~5.5倍、桁違いのものすごい数字です。この急拡大させている軍事力をバックに、中国は、いよいよ尖閣諸島はもとより、沖ノ鳥島、沖縄までも自国領土に略取し、領土・領海の版図を有史以来最大のものにしようと虎視眈々(じっと狙っているさま)、というよりも、具体的にスケジュールを組んで行動を始めているのです。

  ■ 中国、尖閣71島命名 日本の名称公表に対抗

中国政府は3日、日本政府が沖縄・尖閣諸島(中国名・釣魚島)の周辺を含む無人島に命名したことに対し、独自に71の島に命名する対抗措置に出た。中国外務省の報道官は「釣魚島と付属の島は中国固有の領土で、中国は争いのない主権を有する」とする談話を発表。

  中国国家海洋局がウェブサイトで発表したリストには「釣魚島」「海豚島」「鳥巣島」といった名称に加え、中国本土や台湾からの距離、釣魚島からの距離や方角が記載されている。

  日本政府は2日、日本の排他的経済水域の基点でありながら名称がなかった39の離島に付けた名称を公表したが、中国側は「日本側の一方的な措置は違法で無効だ。日本側がいかなる名称を付けても、これらの島が中国に帰属するという事実は変えられない」と強調。
            (2012/3/4 産経新聞一部抜粋)

 帰化中国人防大生問題と自衛隊外国人妻問題

  わが国に帰化した優秀な防大生(例えば日本に入国した小4の時すでに日本語を習得、母親は超名門大学卒・東大留学・博士・現在地方在住)の奇妙な行動や、自衛隊の外国人妻(陸上500人・海上150人・航空150)の70%が中国人だということが報道されています。要するに防衛省が、ジワリジワリ、着々と浸食れつつあるということ。わが国には「スパイ防止法」が存在せず、安全保障、国家防衛の高度な情報がザルからダダ漏れであることに政治が無関心、無能となっていることに危機感を持たねばならないのではないでしょうか。

  東日本大震災支援隊の奇妙な行動と義捐金

  中国政府は東日本大震災支援隊をいち早く15人派遣、わが国もその好意に感謝しましたが、そのなかで中国は関係のない写真を撮りまくり、支援活動をしながら裏で敵情視察に徹する姿勢には口あんぐり、やはり中国はそうだったのかとの思いです。また、義捐金は3億円にもかかわらず、台湾の超大金157億円(昨年4月)も中国からのものだと発言。台湾のかたがたの日本への暖かい善意の心根を蹂躙、略取、まさに「自分のものは自分のもの、他人のものも自分のもの」を地で行く思想のはびこる特殊国家です。

  「南京事件」の異様さ

先日、名古屋市の河村たかし市長は、姉妹友好都市である南京市の共産党一行の表敬訪問を受けた際、1937年の南京大虐殺について「一般的な戦闘行為はあったが、南京事件というのはなかったのではないか」と発言しましたが、これに中国政府は激怒し、交流中止などのゆさぶりにでました。

  そもそも、南京事件(30万人~50万人の大虐殺・参考までに当時の南京市民20万人)は、世界の歴史学者において歴史的事実の有無が現在問われていることであるにもかかわらず、中国は、これを外交交渉の切り札としてダンビラ(幅の広い刀)のように振り回し続けています。

  それに対して、わが国政府は常に平身低頭、媚び、怯(ひる)み、卑屈、規制、謝罪、お説ごもっともと一切反論なし。その先導(扇動)役が、事実資料皆無の100人斬り事件や朝鮮慰安婦連行でも深い永久の反省と多額の賠償を主張するわが国のマスコミですが、もう冷静になるべきではないでしょうか。

際限なく続く「遺棄化学兵器処理事業」

わが国政府は、すでに860億円も使い中国の遺棄化学兵器の処理を続けてきましたが、曖昧模糊とした内容で、このまま行けば8000億円にもなりそうだと言われています。法的には、本来はすでに完璧に終了している事業であるにもかかわらず、中国となれば、外務省は先方の言うがまま、利権も絡み、平気でお金(われわれの税金)を差し出していることに深い憤りを感じざるを得ません。これを締結した河野洋平氏の罪は重い。

  日本国土の中国政府への売却が加速

野田政権はわが国の土地(たとえば新潟市中心部の一等地など)を中国政府へ何の国益懸念もなく売却する方向に加速。とんでもないことですが、このような異常、異様な振舞をするのを先進の諸外国では“売国奴”と言います。…大変なことになりますよ。

  依然として「共産党一党独裁政治」だということ

中国は、わが国のような立憲君主体制にもとづく民主政治とは異なり、依然として、『共産党の一党独裁政治下』にあることを認識しなければなりません。わが国民は、とくに政治家はそこから目をそらし、常に宥和的であろうとしますが、そこに中国はきちっと付け込んできていることに留意と厳しい反省が必要ではないでしょうか。

 以上、中国について記しましたが、異常な国防費、尖閣諸島、防衛に携わる中国帰化人、大震災支援の実態、南京事件、遺棄化学兵器、どれをとっても看過できない、見逃せない事柄だと思います。中国は硬軟織り交ぜて、わが国を骨抜きにしようとしているのは疑いもないことを、わたし達は明確に認識しなければなりません。

ここで、わが国の姿勢、わたし達の思想が問われています。今、今、今、毅然とした姿勢、凛とした姿勢を示さなければ、ほんの近い将来、わが日本国は中華人民共和国の一自治区になるのは必定ではないでしょうか…たとえばチベットのように。

 チベットでは、1950年~1984年に、中国(中華人民共和国)によって多数の国民が弾圧され、虐殺・死亡していることを知らなければなりません。(ペマ・ギャルボ「チベット入門」)

【西蔵(チベット)人虐殺死亡者数】
蜂 起   432,705(人)
飢 死   342,970
獄 死   173,221
処 刑   156,758
拷問死    92,731
自 殺     9,002
 計   1,207,387(人)

 驚くなかれ!現在のチベット自治区は、西蔵(チベット)人600万人、中国人750万人、人口の面でも本来のチベット人と中国人が完全に逆転したのです。一旦流れを許してしまえばどうなるか、チベットの悲惨な直近の歴史がその結末を証明しています…日本の明日(あす)、明後日(あさって)の姿を暗示しているようで、何とも言えない、暗く重い気持ちになります…。

   友好と阿(おもね)りの“日本

   反日の“中国

 日本が危ない!…わが国のチベット化を危惧します。そのためにも、国民の団結と自立、国家意識の確立、安全保障体制の整備、憲法の本然的改正は喫緊(きっきん・さしせまって重要なこと)の課題ではないでしょうか。民主党も自民党も、公明党もみんなの党も、社民党も共産党も、そして大阪維新の会も“日本国”を語ってほしいものです。

みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回も
時事エッセー
です。

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