マスコミよ真面目にやれ!…偏った報道に思う
332回目のブログです。
“緑濃き 日影の山の はるばると おのれまがわず 渡る白鷺”
徽安門院(南北朝時代歌人・風雅和歌集)
緑の濃い、日の光が射す山が遥々と見渡され、そこに自身の姿を紛れることなくくっきりと見せて飛んでゆく白鷺よ、清々しいものだなあ…。
梅雨の季節、連日、しとしとと雨が降り続いていますが、時に五月晴れ(さつきばれ・梅雨の晴れ間)の日もあり、その日は心も晴れ、何となく生き生きとした感じを持ちます。
ところが、上の和歌が詠う、緑の山を背景におのれ自身の姿を紛れることなくくっきりと見せて飛んでゆく白鷺のように、純真、純白な世の中を見ることはできず、逆に汚濁、真黒、灰色の鷺ばかりが闊歩しているように思えてなりません。
■ 朝日新聞社長、新聞書籍に軽減税率を
超党派の国会議員でつくる活字文化議員連盟(会長・山岡前国家公安委員長)は20日付で、消費税が引き上げられる場合、新聞・書籍には軽減税率を適用し、現行税率を維持するよう求める声明を発表した。
議連総会には秋山日本新聞協会長(朝日新聞社長)も出席し「新聞購読料に対する消費税率をこれ以上引き上げるのは、民主社会の健全な発展を損なう懸念がある」との意見を発表した。
(2012/6/21時事ドットコム一部抜粋)
今、消費税増税が最もホットな話題。民・自・公が3党合意のもとで増税に賛成、民主党小沢一派が反対、離党し新党結成へとなり、政界の乱も加速化する見通しです。
増税について国民には反対が多いようですが、識者のなかには、増税に賛成の人もおれば、反対を唱える人もいて、何が正当なのか論争の最中です。しかしながら、野田首相は消費税増税法案を「命をかけて」「政治生命をかけて」成立させると言明し、それに全力をあげていることは連日のマスコミ報道から窺うことができます。
ところで、マスコミ、特に新聞各社は消費税増税に揃いもそろって賛成しており、何か裏があるなと思っていたところ、案の定でした。新聞社は自分だけは『軽減税率』を政治家や官僚との阿吽(アウン)の裏取引で認めてもらう手筈になっているのではないか、と憶測されても、まんざら間違っているとは言えないのではないでしょうか。
新聞が「民主社会の健全な発展のために」という大義名分で軽減税率を求めるならば、中小企業も「日本経済の健全な発展のために」という大義名分も成り立ちますし、大企業も「日本を経済的に維持発展するために」と言い、更には国民も「健全なる市民生活を維持するために」と言い出したら、全ての分野で増税回避となってしまいます。
何ともはや、自分だけが安易で良い目をしようとする胡散臭さがぷんぷんします。マスコミに白鷺を要求することは、八百屋で魚を求めるのと同じであることは重々承知していますが、さはさりながら、いい加減にしろ!と言い放ちたいのです。
(わたしは、消費税増税の前に、デフレ対策、成長政策をすべて実施するとともに、大陸や半島を利する政治から厳しく脱却すべきだと考えています)
■ 原監督騒動 日テレは「ミヤネ屋」でも触れず
プロ野球読売巨人軍の原監督が現役時代の女性問題で恐喝され、1億円を払った問題で、21日に放送された日本テレビ系の情報番組「情報ライブ ミヤネ屋」と「スッキリ!!」は、騒動を一切報じなかった。
球界の盟主・巨人の大スキャンダル。読売グループである日本テレビは騒動に触れない姿勢をとった。
(2012/6/21 デイリスポーツ一部抜粋)
たしかに、企業の立場から言えば、自社グループのスキャンダルを隠したいと思うことには同情しますが、ことは、テレビです。テレビ会社は、日本国から特別に超安価な電波料で認可、電波を割り当てられた会社(電波特権)ですから、本来は、準公共的存在です。したがって、報道したくないことでも、淡々と事実を報道しなければならないのです。そうでなければ、認可の条件を満さないことになり、電波使用の権利を返上し、解散しなければならないことは理の当然と言わねばなりません。
最近のテレビはあまりにも恣意的であり、傲慢すぎるように思えてなりません。例えば、フジテレビも、反日的捏造歪曲報道に対する大掛かりな“反フジ”デモ行進さえ、自社にとって都合の悪いこととして一切報道しなかったのです。私物化の度が過ぎているのではないでしょうか。
■ 皇族への不穏当な言葉づかい
近年、言葉が軽くなったり、正しく使われなかったりして、問題になっています。自分自身のことはなかなか自覚できませんが、例えば有力な政治家の言葉を聞いて、心から感動したり、唸ったりしたことは全くありません。
大分以前ならば、政治家の言葉にも、それなりの風格が漂い、含蓄のある言葉も使われていたように記憶しています。どうして今日のようになったのか。その一因に、マスコミが正しい敬語をイデオロギーの立場から使わないようにしたことを挙げることができます。
たとえば、先日、マスコミは「三笠宮寬仁さま、ご逝去…」or「三笠宮寬仁さま、逝去…」と報道しましたが、この報道の内容で良かったのでしょうか、正しかったのでしょうか。
正しくは「寬仁親王殿下がご薨去(こうきょ)され…」です。皇室典範により「さま」ではなく「殿下」の尊称を使うとともに「ご逝去・逝去」は「ご薨去・薨去」でなければなりません。
わが皇室に対して尊崇の言葉を用いるのは、日本国、日本人としては当然のことですが、わたし達は、これは世界の常識でもあることを認識しなければなりません。メディアが伝統ある正しい日本語を使用しなければ、われわれ一般の国民はなかなか知り得ないでしょうし、こういう時にこそ、きちっと使うべきです。
さらに言えば、今NHKの大河ドラマ「平清盛」が大不評(視聴率わずか10%強)なのは、全体としてマルクス主義的階級史観に基づいており、皇室を王家と表現するなど、皇室に対して明らかに悪意を持ち、歴史を蔑ろしているからと言われています。
NHKは、もっと、歴史に敬意を払うべきです。わが国は卓越した文明と優れた文化を豊穣に持ち合わせており、もう、安物の、歴史に否定された左翼・マルクス主義イデオロギーに寄りかかるのは止めなければなりません。それが、真の誠実さというものです。
メディアは、NHKを含むテレビ、新聞ともども、世界に誇るわが国二千数百年の歴史に愛情を持ち、敬意を払うとともに“風格ある日本”“存在感のある日本”を目指すべきではないでしょうか。日本のメディアであり、日本のマスコミですから。
みなさんはどのようにお考えでしょうか。
次回も
時事エッセー
です
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コメント
日本のメデアイの劣化には、私は10年以上前から国家崩壊の危機を感じ、まず朝日新聞社への発信とそれへの回答内容に激怒して祖父の代からの購読中止を宣言しました。その後も長年併読していた新聞の購読も中止しました。
今は欠陥商品(記者クラブ所属新聞=大手新聞)の購読中止を接する仲間に呼びかける活動を継続しています。
投稿: 岡村昭 | 2012年7月 6日 (金) 10時34分