« 偽装・不当表示・やらせ…企業の不祥事激発を憂う! | トップページ | 韓国の反日姿勢…その暴走にどう対応するか! »

2013年11月22日 (金)

素晴しきかな古都…晩秋の「室生寺」を訪ねる!

 404回目のブログです。

“山深み 落ちてつもれるもみじ葉の かわけるうへに 時雨ふるなり”
 
     大江嘉言(
おおえのよしとき・平安中期・詞歌和歌集)

 山が深いので、散り落ちて積み重なった紅葉――その乾いた葉の上に、時雨の降る音が聞こえる…。

 秋と言えば紅葉、古来紅葉を詠った和歌は数多く、人口に膾炙した歌もまた数えられない程あります。それは、わたしたち日本人が、古より、秋の紅葉(こうよう)をそれがもみじであっても他の落葉樹の葉であっても、秋の深まりとともに徐々に、あるいは急速に、緑色から紅色や黄色に変化する光景を愛でてきたからに他なりません。上に掲げた大江嘉言の和歌は紅葉を詠った和歌のなかでも名歌のひとつに挙げられています。

 先日の日曜日、気の置けない友人らと8人で、紅葉盛んであろうと思われる奈良の室生寺路を散策しながら「室生寺」を訪ねることにしました。ルートは…

 京都駅集合 → 近鉄/室生口大野駅下車 → 徒歩 → 室生寺 → バス → 近鉄/室生口大野駅解散

 このグループでは、これまで春・秋の年2回、歴史と文化の散策として、京都、奈良、滋賀などの名所旧跡を訪ねてきましたが、早13回を数えました。関西の地は、まさしく歴史の宝庫、訪ねるべきところはまだまだ幾らでもあり、今後の期待もふくらむばかりで、しぼむことはありえないのではないかと思います。

 京都駅から近鉄線に乗車、目指すは室生寺。皆久しぶりの顔合わせであり、ワイワイガヤガヤ、取り留めのない話から始まり、歴史の薀蓄やら政治経済社会教育問題など、それはそれなりの話題で盛り上がるうち、あっというまに室生口大野駅に到着。

 降りた室生口大野駅では、当然周囲を見渡しましたが、ほとんど紅葉は見ることは出来ず、1週間か10日ほど早かったのかなと心配しましたが、後ほどわかったことですが、それは全くの杞憂でした。

 さて、ここから室生寺まではウォーキングを兼ねた散策となります。宇陀川からその支流である室生川沿いの道を約7km、ずっとなだらかな坂道を上り、三重県に近い山岳寺院である室生寺を目指しました。

 駅からすぐの所に室生寺の西の大門といわれる「大野寺」があり、宇陀川の対岸に「弥勒磨崖仏」(みろくまがいぶつ・岸壁に彫刻された仏像)を見ることができます。大野寺の弥勒磨崖仏は高さ13.8mでわが国最大級を誇っており、なかなか見事でした。

 11171_2 

 

 室生川の川底は、大、中、小の岩々がそれぞれの岩角を水の流れで丸く削っているため、滑らかな優しい風情を示しています。歩いていく間ずっと谷間のせせらぎが耳に気持ち良く響き、加えて、宝石のエメラルドのような明るく爽やかな緑色(emerald green・エメラルドグリーン)の水流。そして、途中から紅葉が目立ち始め目を楽しませてくれますから、なだらかな長い上り坂でも飽きが来ず、疲れも感じません。

 室生寺がすぐ近くになりましたので門前の「室生路茶屋」というところで昼食をいただきました。全員とろろ定食。大和芋のとろろ、ニジマスの甘露煮、小芋と蒟蒻の煮つけ、岩のりと普通海苔の佃煮、田舎漬沢庵、いずれも美味であり、大満足でした。特に大和芋のとろろは奥深い味であり、皆絶賛していました。(…お薦めです)

 11172

 いよいよ、鮮やかな朱色の欄干の太鼓橋を渡り、室生寺に到着しました。室生寺は、奈良時代末期の草創で真言宗室生寺派大本山。歴史を誇る室生寺は、厳しく女人を禁制してきた高野山に対し、女人の済度をもはかる真言道場として女性の参詣を許したことから「女人高野」と称されています。

 まず驚いたのは「女人高野室生寺」という大きな石柱」であり、そこに彫られている文字の素晴らしく雄渾な筆致でした。それはおそらく、室生寺として種々のことで悩める女性を、力強い気持ちで受けとめる姿勢を示したのではないかと推察しましたが…。

 11176

 続いて、うっとりするほどの紅葉(もみじ)一色に染められた仁王門をくぐり、鎧坂の階段を登り「金堂」に至りました。金堂は平安時代初期の造営で、さすがに歴史を感じさせ、国宝となっています。内陣には、釈迦如来像、薬師如来像、地蔵菩薩像、文殊菩薩像、十一面観音像および十二神将像の国宝、重文の仏神像が安置されています。

 11173

 とにかく驚きますのは、室生寺の建造物や仏像などは全てと言ってよいほど、国宝、重要文化財のオンパレードだということです。

引き続き「弥勒堂」「本堂(灌頂堂)」です。優美かつ厳粛な様式の伽藍ですが、弥勒堂には弥勒菩薩立像と釈迦如来坐像、本堂には如意輪観音菩薩像が安置されています。

 さいごに「五重塔」に辿りつきました。更なる上には奥の院がありますが、あまりにも急坂でもありますのでここで終わりとしたのです。室生寺は屋外に建つ五重塔では最小です(16.1m)が、法隆寺の塔に次ぐわが国2番目の古さを誇っています。因みに、最も高いのは京都にある東寺の五重塔で54.8mです。とにかく、穏やかで優美であり、こう言ってはいけないのでしょうが、かわいらしさも感じました。女人高野に相応しいと思います。

 11174

 打ち上げとして、バス停の近くで一献を傾け、心地よい疲れを癒し、いよいよ家路へと向かいましたが、非常に充実した一日だったことは疑うべくもありません。

 この一日、日本人としての心が柔らかく刺激され、永い歴史と文化の中に佇んでいることに大いなる喜びを感ずるとともに、日ごろの雑念を解き放つほどの充実感を覚えた次第です。

 歴史と文化の散策…その一端に、室生寺を加えることをお薦めします。

 みなさんはどのようにお考えになりますか。

次回も
時事エッセー
です

|

« 偽装・不当表示・やらせ…企業の不祥事激発を憂う! | トップページ | 韓国の反日姿勢…その暴走にどう対応するか! »

コメント

横浜に住んでおり紅葉の室生寺を訪ねたいと思いますが、かないません。私の故郷の京都市右京区京北比賀江町に通じる高雄は紅葉の真っ盛りだとテレビ報道で知りました。11月下旬、12月初めが京都市内の紅葉の見頃と思いますが、今年は訪ねるチャンスはなさそうなので残念です。

投稿: 比賀江 克之 | 2013年11月22日 (金) 19時06分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 素晴しきかな古都…晩秋の「室生寺」を訪ねる!:

« 偽装・不当表示・やらせ…企業の不祥事激発を憂う! | トップページ | 韓国の反日姿勢…その暴走にどう対応するか! »