子供を守り、育てよう…神戸女児殺害遺棄事件に思う!
449回目のブログです。
“物言はぬ 四方の獣 すらだにも 哀れなるかな 親の子を思ふ”
源実朝(鎌倉3代将軍・金槐和歌集)
物を言わない、いたる所にいる獣でさえも、しみじみと胸を打たれることよ。親が子を愛するということは。(ましてや人間ならば、親が子を愛するのは、なおさらのことであろう…)
征夷大将軍・源実朝の歌は、清澄な調べのなかに細やかな情愛、情感が溢れており、これが武門の長の歌かと驚かされるほどです。上の和歌は、現代にも、未来にも通ずる、人間の“真理”をうたいあげた素晴らしいものだと思います。
歴史に残る和歌を鑑賞しながら、ふと足元に目をやれば、凄惨、残忍な事件が多発していることに気が付きます。
9月11日、神戸市長田区の小学校一年・生田美玲ちゃん(6歳)が行方不明になり、24日、バラバラに切断された遺体として発見されました。容疑者も逮捕されましたが、この事件は、話に聞くだけでおぞましく、残酷、残忍極まりなく、まさしく異常者・変質者の仕業と言わねばなりません。
なぜこのような事件が起こったのでしょうか。警察庁によれば、13歳未満の子供の誘拐事件は今年すでに94件も起こっているそうですから、ある意味で、現代日本の闇を暗示していると言えるのかも知れません。
と言うのも、先般、わが国の知的リーダーを自ら認めてきた朝日新聞が、永年にわたり、数々の「誤報・虚報・捏造」をしつこいほど繰り返し、この“日本”を貶めることに全力をあげてきたことが明らかになりました。その結果、これらの記事は、今どきですから世界に拡散され、それがさも真実かのように受けとめられ、わたしたち日本人が下劣な国民、民族として強く非難されるようになってきたのです。朝日の狙いはピタリ当たったと言えるでしょう。
自らが依って立つところの国(=日本国のこと)を貶めること、傷つけることに喜びと快感を覚えるのは、まさしく異常性癖者の行状と言わねばなりません。天下の朝日新聞が変質者的言動を悪びれることもなく行ってきていることと、下々がそれにならって異常な行動に駆り立てられていることとは同根であり、この風潮こそ、現代日本の暗い闇と言えるのではないでしょうか。
ところで、神戸で思い出されるのは、神戸連続児童殺傷事件(別名は酒鬼薔薇聖斗<さかきばらせいと>事件)です。平成9年(1997)14歳の中学生が、ハンマーやナイフで、2名を殺し、3名を負傷させ、中学校正門の前に殺した男児の首を置くという、変質者的異常性を示した凄惨極まりない事件です。
当時、どうしてこのような事件が生じたのかについて様々な識者の発言がありましたが、どれも決定的な原因を特定することはできませんでした。しかし、わずかに目を引いたことは、この地域は新興住宅地で神社仏閣などの静謐な環境が無く、子供の心のやすらぎの場が少ないことも一因ではないかと指摘する声があったことくらいです。
子供の生命はかけがえのないものです。特に少子の時代においては、家庭で、学校で、世間(社会)で、お互いに相携えて、子供を守り、育てることが大切ではないでしょうか。子供を守る親子の約束についての専門家からの提案をご参考ください。
■ 子供を守る親子の約束
① 一人で遊ばない、出歩かない
② 家族以外の車に乗らない
③ いつも防犯ブザーは身につける
④ 知らない人と話すときは、
手を前に伸ばしても届かない距離を保つ
⑤ 大事なランドセルを捨てて逃げてもかまわない
⑥ どこかへ移動しなければ果たせない頼まれごとは断る
(宮田美恵子・日本こどもの安全教育総合研究所理事長による)
(産経新聞9/27掲載)
さて、子供を育てるということは、言うは易く行うは難し「Easier said than done」ですが、次に記す、教育者による長年の教育経験を踏まえての「訓え」(おしえ)には耳を傾ける価値があります。
■ 育児の基本…「子育て四訓」
1.乳児はしっかり 肌を離すな
2.幼児は肌を離せ 手を離すな
3.少年は手を離せ 目を離すな
4.青年は目を離せ 心を離すな
乳児は母親の肌と自分の肌とは触れ合うことで、無意識の安心感を覚えるもので、できるだけ「肌を離さない」ことが大切。乳幼児の時の本能的な暖かい愛情が将来の心豊かな人間性を育むことにつながると言われています。
幼児は、すぐ近くに親がいることで安心感を持つもの。自立のための第一歩を踏み出すにあたって「手を離さない」ようにします。
少年になると友達との付き合いがふえるにしたがって社会性を育んでいきます。ただ、同時に悩みも抱える段階であり「目を離さない」ことが肝要。
完全に自立する直前が青年期。将来への希望と不安のない混じった段階であり「心を離さない」姿勢で見守ることが大事です。
現代は「危険」に次ぐ「危険」が溢れかえっており、誘拐、殺人、いじめ、交通事故、虐待、理由なき暴力、などなど日常に問題点ありありの状況です。本来ならば、これらの危険は社会的に解決することが望ましいのですが、それも限界があり、子をもつ親としての心構えも必至ではないでしょうか。『子育て四訓』は育児の基本として、なかなか含蓄のある言葉だと思います。(…因みに、わたしは自分の息子や娘にこれを便箋に書いて配りました)
“子供は宝”、お互いに精一杯、子供を守り育てる努力をしたいものです。
みなさんはどのようにお考えでしょうか。
次回も
時事エッセー
です
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