潘基文国連事務総長…その奇怪な言動!
498回目のブログです。
“萬葉の 流れこの地に
留めむと 生命のかぎり 短歌詠みゆかむ”
呉 建堂(大正15~平成10年・台北・医師/歌人)
『万葉集』の心を伝える短歌(うた)を、この地(台湾)に残すため、生命(いのち)のある限り詠み続けて行こう…。
作者は、台湾の台北高校、台湾大学を卒業した医師。そして『台北歌壇』を創刊、『台湾万葉集』を発行した著名な歌人でもありました。
日本の台湾統治が終わり、中国の領土に戻った台湾で、日本語による短歌を格調高い万葉調を目指して詠み続けて行こうとする、自らへの覚悟の短歌です。この歌を素直に詠めば、本当に目頭が熱くなる思いがします。
わが日本の伝統文化がこんなにも台湾人の心の底に分け入り、文化的情緒として浸透していたのかと思うと、驚きとともに、深い感動を覚えざるを得ません。
というのも、近年の韓国(朝鮮)のさまざまな反日言動が、日本人の琴線を切り裂き、わたしたちの理解の遠くの彼方にあることが分かり、同じ日本統治下にあった台湾とは余りの乖離があることを認識するに至ったからです。
台湾と韓国朝鮮、やはり心性・情緒が大きく異なるように思えてなりません。タイトルに書きましたように、潘基文国連事務総長の奇怪で異様な言動に、当初は不思議な感じを抱いたのですが、彼が韓国人だと知れば、それは納得。彼が国連事務総長であることがそもそもの間違いだということではないでしょうか。
潘基文氏の言動をみてみましょう。
●潘基文氏は、国連事務総長として、中華人民共和国(いわゆる中国)の「抗日戦勝70周年軍事パレード」に参列。そして、なんと「軍事パレードには心を揺さぶられた。中国人民の平和への願いが示された」と激賞したのです。
これに対して、日本国の菅官房長官は「国連は中立であるべきだ。加盟国に対して、いたずらに特定の過去に焦点を当てるのではなく、未来志向の姿勢を取るよう促すべきだ」と不快感を示しました。(8/31読売新聞)
潘基文国連事務総長の反論
●「国連は中立であるべきだと誤った考えをしている人がいるが、実際はいわゆる『中立』ではなく、公平公正だ」「歴史を直視しなければ正しい方向に進むことはできない」
これに対する菅官房長官の批判は「国連は公平公正というのは当たり前のこと。言葉の遊びをしているような感じにさえ受け止められる」(9/7朝日デジタル)となかなか厳しいもの。
潘基文国連事務総長の中国軍事パレードに参列したことについて、わたしなりに思いつくままを記します。
・昨今の中国の並外れた軍事膨張が東アジアに紛争と軋轢と不安を呼んでいるのは自明のことであり、国連事務総長としては、中国の軍拡に懸念を示し、歯止めの対策を講ずることを推し進めるのが本来の職務のはずです。
・そのような険悪な情勢であるにもかかわらず、中国の軍事パレードに参列するとは、言語道断。中国の軍拡、紛争を称賛するとは国連事務総長の資格はありません。
・潘基文氏は朝鮮半島・韓国の歴史的心情である事大主義(自分の信念をもたず、支配的な勢力や風潮に迎合して自己保身を図ろうとする態度・考え方)が沁みついているので、中国様に低頭するのが当然だと考えているのではないでしょうか。
・これでは、国際機関としての公平・公正・中立の立場を維持できないでしょう。自己の為、自国の為を最高の正義とする心情の持ち主のようですから、史上最低の事務総長と揶揄されており、そもそも、このような人物、このような出身背景の者を選んだのが失敗だと考えます。公的な感覚が少ないであろう利己主義者を選んだことを反省し、次の選出の時は各国が良識を働かせて立派な事務総長を選んでほしいと思います。
・これに関連して、中国共産党機関紙人民日報系の「環球時報」は、菅官房長官が潘基文国連事務総長の行事参列に不快感を示したことに「ほとんど狂っている」と強烈に批判。…しかし、よく考えて欲しい。間違っているのは潘基文国連事務総長であり、“狂っている”というえげつない言葉を使う人民日報系の「環球時報」こそ、頭を冷やし、もっと冷静になるべきではないでしょうか。激越な言葉、えげつない言葉は、最も痛い所を突かれた時に反射的に出てくるものと言われていますから。
・軍事パレードを参観した要人のなかに、国際刑事裁判所から逮捕状(ダルフール紛争での集団虐殺に関与)が出ているスーダンのバシル大統領がいました。人権問題の重視が使命のひとつでもある国連の事務総長が、世界最悪の独裁者と並んで参観するなんて、どう考えればいいのでしょうか。もっと真面目にやれ!と言いたい。
・今回の軍事パレードに参列した世界の要人を眺めれば、まさに「非民主主義国家連合」(鈴置高史氏談)と言うことも言えなくはありません。ロシア・プーチン大統領、韓国・朴大統領、北朝鮮・崔竜海労働党書記、スーダン・バシル大統領、国連・潘基文事務総長などが主ですから。
ところで、国連ということで考えるべきは、わが日本が、いまだに『常任理事国』ではないことです。しかし、わが日本国は予算の分担金では第2位にあることを考えれば、官・民・メディアを挙げて、常任理事国を積極的に目指すべきだと考えます。(ここで事実を押さえておきましょう)
国際連合安全保障理事会常任理事国(5ヶ国)
アメリカ
イギリス
フランス
ロシア
中華人民共和国
国連通常予算
分担率・分担金(2015年<平成27年>上位国)
分担率(%) 分担金(百万ドル)
①アメリカ 22.0 654
②日本 10.8 294
③ドイツ 7.1 193
④フランス 5.5 151
⑤英国 5.1 140
⑥中国 5.1 139
⑦イタリア 4.4 120
⑧カナダ 2.9 81
⑨スペイン 2.9 80
⑩ブラジル 2.9 79
⑪ロシア 2.4 66
⑫豪州 2.0 56
⑬韓国 1.9 54
⑭メキシコ 1.8 50
⑮オランダ 1.6 44
(外務省/国連文書)
中国国防費の推移(公表分のみ)
昭和63年(1988) 215億元( 4,266億円)
平成16年(2004) 2,100億元( 4兆1,572億円)
平成26年(2014) 8,082億元(16兆0,380億円)
(参考:平成26年の日本の防衛関係費
4兆8,000億円)
潘基文国連事務総長の言動を見てきますと、朴槿恵韓国大統領の言動と重なってきます。おそらくは同じ民族のDNAがなせるのでしょうが、アメリカからはどんどん距離を置き、中国へはますます擦り寄っていく姿、…これらの状況の変化は、これからの朝鮮半島の紛争・動乱を予告しているようなきな臭い雰囲気さえ漂わせています。
このような時代認識に立てば、いわゆる「安保法制」(正式名称:我が国及び国際社会の平和安全法制)の成立は必須としか思えてならず、野党や大方のマスコミの感情的な反発には、わたしの乏しい知識ではとうてい理解が及びません。
みなさんはどのようにお考えでしょうか。
次回も
時事エッセー
です
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コメント
前回の国連事務総長選でわが国は潘基文を推したのではなかったでしょうか。また潘基文は事務総長になってから既に何度か日本の国益に反するような言動をとってきたという記憶があります。彼が、というより韓国人が事務総長に立候補した時点で、在任中に日本の国益に反する言動を取る可能性が高い事を外務省は予測できなかったのか。日本の税金(世界第二位の国連分担金)で高給を取り、更にそれで箔をつけて次の韓国大統領になって反日で韓国人の人気者となる(?)としたら、まさに笑いものとなるのは嘗て彼を推した日本の外務省ではないでしょうか。しかしこの日本のカネを使って反日のヒーローとなる韓国人という構図は、明治以降の日韓関係で幾度となく見てきた風景のような気がします。骨の髄まで善人すぎる日本人の愚かさに愛想が尽きます。
投稿: 齋藤仁 | 2015年9月11日 (金) 08時48分