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2015年12月11日 (金)

中国は「発展途上国」…???             

 511回目のブログです。

 

 “川舟の くだるはやすき 世なりとも 棹に心を ゆるさざらなむ”
 
              明治天皇御製
(明治39年<1906>

 

 川舟が川の流れにそって下るのは易しいようであるけれども、棹をしっかり操り、けっして油断してはならないのだ…。

 

 ものごとが順調にすすんでいるように見える時こそ、それなりの注意を必要とするものです。ましてや上手く進んでいない時、ゴタゴタしている時は、細心の注意を払い、舵取りを誤らないようにしなければ、舟は転覆してしまうに違いありません。

 

 国の指導者、あらゆる組織のリーダーは、ゆるぎない信念と自立心を心に秘め、緊張感をもって舵取を行うことが使命でもあります。

 

 いよいよ師走も半ば、平成27年も終わりを迎えようとしていますが、わが国の姿が、何かしら真の意味における緊張感を欠いている一年であったように思えてなりません。

 

 その証拠。年末になって、不思議な、考えられないニュースが流れてきました。

 

 中国の緑化、日本政府が100億円拠出へ

 

  政府は3日、中国で植林・緑化事業を行う民間団体を支援する「日中緑化交流基金」に対し、100億円弱を拠出する方針を固めた。
2015年度補正予算案に盛り込む。民間交流を通じ、両国の関係改善につなげる狙いがある。
植林などにより、発がん性の微小粒子状物質(PM2.)が中国から飛来する「越境汚染」の低減が期待されている。
   
          (12/4 The Yomiuri Shimbun一部抜粋)

 

 えっ! 中国(中華人民共和国)へ、PM2.5対策費として100億円 … 驚愕、面妖、不思議、ありえない話、加えてわたしは怒りさえ覚えた次第です。

 

 中国へのODA(政府開発援助・発展途上国の経済発展や福祉の向上のために先進国が行う援助)について、私の考えを述べます。

 

 中国は、GDP(国内総生産)においても日本をはるかに凌駕し(日本の2.3倍)堂々たる世界第2位、現在も高い経済成長率を誇っています。したがって、もはや発展途上国でないことは明白ではないでしょうか。

 

 1130日、IMF(国際通貨基金)は、準備資産であるSDR(特別引き出し権)に中国人民元を加えることを決定。そして、その構成比率は、米ドル41.73%、ユーロ30.93%、人民元10.92、日本円8.33%、英ポンド8.09%となり、中国人民元は日本円を抜いて、アジア共通通貨のトップになったことに着目しなければなりません。これを見れば、中国は発展途上国というよりも、世界経済の牽引車、先進国というべき存在です。何せ、通貨が世界第3位ですから。

 

 日本のODAは、円借款・無償資金協力・技術援助の3種類がありますが、対中国には平成19(2007)円借款は中止するも、無償資金協力と技術援助は今も続いています。

 

 わが国の対中国ODAは平成23年までに、何と、3兆6,500億円にものぼっていることを知らなければなりません。

 

 中国は、時には最先進国の面をし、時には発展途上国然とした顔でうなだれてみせるという、自分に都合のいい演技で、世界を、特に日本の政治家、外務省、政府、メディア、財界を手玉に取っているのは間違いないと思います。何とも甘い、甘い日本人…。

 

 現在も毎年、無償資金協力と技術援助をあわせた贈与は300億円、延々とつづいていますが、外務省の自民党外交部会への説明では、中国緑化事業の100億円は別枠とのこと。外務省などは日本から中国への援助を、もっともっと増額しようと企んでおり、外務省と自民党外交族の中国へのメンタリティは親中・媚中・屈中そのものであり、日本人としての気概を全く欠いているとみなすべきではないでしょうか。

 

 中国はPM2.5などの環境問題で悩んでいます。しかし、それはただ中国の問題だけではなく、その飛来が越境、越国し、わが国にも深刻な影響を与えており、大変な迷惑と損害を被っていることは明らかです。日本は、中国自身に対して、異常な軍拡よりも環境改善を厳しく求めるべきですが、媚中派メディアや親中派の政治家は、わが国の環境技術をもって解決に協力すべきだと主張。要するに、世界第2位の大国を日本の金と技術で助けてあげようとの、やさしい、やさしい言動なのです。

 

  バカも休み休み言ってもらいたい。そのお金も、技術も、すべては盗まれたと同様、その分だけ、かの国の軍事力膨張に貢献することになります。国際政治はまことに厳しいもので、親中派などの甘い願望などは蹴散らされて終わりです。

 

 中国は経済力をバックに年々軍事拡張を続け、南シナ海を自国の領土・領海と宣言、更には、東シナ海でも、わが国固有の領土である尖閣諸島および沖縄を、公然と自国の領土として奪い取ろうとしており、そして西太平洋での軍事演習も頻繁。この厳然たる事実は、わが国のマスメディアが、たとえどのように偏向していたとしても、全て報道していますから、外務省や自民党政治家、政府中枢が知らないわけがありません。

 

  『今、ここにある危機!』~日本の安全保障と中国~。これは、先日の講演会で聴いた中西輝政・京大名誉教授のタイトルですが、まさしく、日本は、今、危機にあることを認識しなければなりません。明日か明後日か、あるいは、もっと先に“危機”が来るのではなく、既に今、ここにあるのです。

 

 中国の国防費(公表分)の推移を見てみましょう。
      昭和63(1988)   215億元(    4,266億円)
 
     平成16(2004)  2,100億元( 41,572億円)
 
     平成26(2014)  8,082億元(160,380億円)
              
7/30 zakzakより一部抜粋)

 

  この10年間で4倍、恐るべきスピードの軍拡路線。これは公表分だけであり、米国防省によれば実態は1.32.0倍とのこと。ちなみに、日本の防衛関係費が48,000億円ですから、中国の軍拡は、背筋の寒くなる恐るべき脅威と言わねばなりません。

 

 「反日」を国是とし「軍備」を激増させ、アジアと世界の「覇権」を握ろうとする『中国』(中華人民共和国・一党独裁/共産主義)。その国に“資金援助”することは、まさしく利敵行為そのものであり、そのメンタリティを、わたしは全く理解できません。

 

 激変する国際情勢、特に中国の軍拡から目をそむけ、環境支援という平和主義者の仮面をかぶり、それを自己の誇りとするのは偽善者そのものであり、あきらかに、わが国の国益を損なう「日本人による反日行為」ではないでしょうか。

 

 日本の舵取り役にはぜひ緊張感をもっていただきたいと願うものです。安倍総理、外務省、自民党には猛省を促したい。今からでも遅くはありません。100億円の資金援助を中止すべきだと考えます。

 

 そして、中国は異形の国、今後、中国への資金援助はすべて止めるべきではないでしょうか。なぜならば、中国サイドから感謝の意は全く示されず、それどころか、その金額分だけ中国の軍事費が増加するのですから……。

 

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

 

次回も
時事エッセー
です

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コメント

人は親しい関係になりたいと切望する余り相手に同化(或いは服従)しようとする性癖をもっているが、他人との関係は「和して同ぜず」を基本とすべきである。「同じて和」しようとすると、結局、己を失った上に、パートナーの地位から下位者・従者の地位へと落とされることになる。国家間においても同様であり、和米や和中の姿勢は是としても親米親中といった「肩入れ・思い入れ」の姿勢は日本の国益を害うだけでなく、己の何たるや・日本の何たるやといったアイデンティティまで喪失することになる。嘗て朝日新聞の社長は「これから友好関係を結ぼうという国のあらさがしをして何になる」といった趣旨の発言をしたが、これこそ外交喪失・亡国の輩の発想である。現時点でいかに友好関係にある国であっても、外国にはそれぞれの国益がある。まして潜在的な敵国となればなおのこと、徹底的に当事国の長所短所を調査し、報道し、国民に情報をわかつことによって、国民の甘えを排すべきであろう。

投稿: 齋藤 仁 | 2015年12月11日 (金) 08時57分

 <中国は「発展途上国」…???> にかかれた塾長のご意見に全く同意します。
 日本人同士は昔から相手に与えた「好意」「恩義」には「お返し」が期待され、たいていの場合は相手は、「感謝の意」と何らかの形での「お返し」をするという付き合いの「心がけ」があります。
 日本の政治家の多くは外国との折衝でも、同様の期待をもって接しているのではないでしょうか。そして、おうおうにして期待を裏切られていませんか。
一般の仕事の上で、外国の会社との折衝でも同様なことがあります。日本側が相手に示し実行した「好意」や「譲歩」は、外国の人々にとっては、自分たちが、その時々の議論や折衝で「勝ち取った」結果であり、自分たちの「手柄」以外の何物でもなく、後日の「お返し」などは全く念頭にないのが普通なのです。つまり、日本側の「思惑」を期待するのが間違っているのです。
もちろん個人的な付き合いでは、贈り物のやり取りはありましょうが、会社間、国家間の折衝は日本人の考えるような、甘いものではないことを、しっかりと心がけて、交渉をしなければならないのです。

中国人や韓国人は自分たちと同じ東洋人だからと、日本人同士と同じ感覚で付き合うのは、いい加減に懲りてもらいたいものです。
          

投稿: 中島邦彦 | 2015年12月11日 (金) 06時57分

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