民主党の生きる道…それは「国民目線」だ!
522回目のブログです。
人間の真価は分数のようなものだ。
分母は自己の評価、分子は他人による評価である。
分母が大きくなるほど、結局、真価は小さくなる。
(トルストイ)
トルストイは、帝政ロシアの文豪。代表作には『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』『復活』などがあります。箴言、名言が数多く残されており、どれも人間の本質に迫ったものであり、そのまま現代に通じるものがあります。
人間は、悲しい性でしょうか、他人からの評価が低いにもかかわらず、ともすれば自己を高く評価し勝ちであります。
しかしそれは、一般の人たちに限ったことで、高位高官の人たちは決してそうではないと信じたいものです。ところが、何と、元総理大臣だった方々のその後の言動は見るに堪えなく、聞くに及ばず、それがお国の為にはすべてマイナスという体たらくです。彼らの言動は、本来ならば、人生を学ぶ見本として、その爪の垢でも煎じて飲むべきものとは思うのですが、残念ながらこれぽっちも役立たないとは誠に情けない限りではないでしょうか。
というわけで、今回は、中身はどうであれ何と言っても野党第1党である「民主党」に登場願いましょう。年に1度は取り上げないと申し訳なく、そうする以上は、厳しいけれども暖かいアドバイスとし、ほとんど不可能かもしれない民主党の生きる道を考えてみたいと思います。
来る3月には、民主党は維新の党と合流し、党名の変更や綱領の策定を行うことになりました。これは次の選挙対策と政権奪還の願いを込めたものでしょうが、この合流劇は、維新の党にいる元民主党議員が元のサヤにおさまり、若干数の旧結いの党が吸収されるということにすぎないと思われます。その意味では新鮮さを感ずることはありません。
現在、政権を担っている最大政党の「自民党」は、最近、失言や不祥事の続出で、品のない表現をすれば「ユルフン」そのもの、不正な行為、知識・教養なし、能力なし、粗雑な発言、のオンパレード。
甘利明(前経済再生担当相) 斡旋収賄現金受領問題・閣僚辞任
宮崎謙介(前衆議院議員) 議員「育休中」不倫行為・議員辞職
丸山和也(参議院議員) オバマ大統領を奴隷と発言
丸川珠代(環境相) 除染目標に科学的根拠なしと発言
島尻安伊子(沖縄北方担当相) 「歯舞」群島を読めず
溝手顕正(参議院議員会長) 宮崎氏を羨ましい人もいると発言
岩城光英(法相) TPP・秘密保護法で答弁二転三転
高鳥修一(副内閣相) TPP署名式でブルーチーズ美味しいと発言
出るは出るは、これだけ自民党の問題ある言動が続出すれば、民主党の支持が急上昇してもおかしくないのですが、民主党の支持率はどん底に低迷したままであり、一向に上向く兆しはありません。
おそらく、国民は、民主党には何か根本のところで問題があると認識しているのではないでしょうか。そういう観点から、民主党の生きる道をあげてみたいと思います。
①国家(主権・国民・領域)防衛に注力し、豊かな社会を目指すこと
政治の一番の役割は、国をまもることです。誰が考えても、これなくして他のことはすべてが絵空事となるのではないでしょうか。従来民主党の欠陥は国の防衛を軽視し、憲法前文および9条の、現実から逃避した「空想的独善的平和主義」に酔いしれてきていることです。一番分かりやすいのが尖閣諸島での中国軍船への「屈辱的かつ卑屈な対応」でした。国民の怒りの原点の象徴がこの場面だということに、反省を込めて認識しなければ、党の再生は全く不可能と言うべきでしょう。その意味で、党内で国家観を真摯に議論し、一致したものを「綱領」に掲げなければなりません。綱領のない政党(=民主党)は政党ではありません。
民主党は、過去70年間一度も改定されてこなかった現行憲法が、誰が考えても現実の国際政治や国内政治に対応できないことを認識し「根本的に検討する」姿勢を明確に示すことが肝要ではないでしょうか。主なところは、前文と9条と緊急事態条項の3点です。
豊かな社会は、旧套墨守ではなく、積極的、創造的政策を立案し、実行すること。そのためには、既得権を打破する真剣な戦いに挑む、ひるまない精神がなければなりません。はたして、何人の議員が該当するでしょうか。
②「日本国」「日本人」を基準におくべし
民主党は、朝鮮(北・南)および中国(中華人民共和国)寄りであると言われています。中国との摩擦を恐れ、北朝鮮には甘く、韓国にはさらに甘い。近隣3ヵ国に卑屈になる必要などは全くないはずであり、この関係を断ち切らないと国民との信頼を築くことはできません。
最も大事なことですが、現在、民主党の党員資格に外国人が含まれていることです。わが国の政治に外国人の介入を喜んで受け入れるメンタリティ(精神性)をわたしは全く理解できません。考えられないことです。民主党はなぜ、日本国と日本人のための政治を志向しないのでしょうか。党員資格に「外国人」(実質的には南北朝鮮人と中国人)を除外しなければ党の再建は不可能だと考えます。
③合理的な判断を基準にする
現実の政権運営はなかなか思うようにはいかないものです。そこで、自民党の弱点をついて、建設的な案を主張すべきではないでしょうか。
たとえば、平成29年(2017)に消費税率が10%に引き上げられる予定ですが、閣議で、酒と外食を除く飲食料品と新聞購読料に「軽減税率」が適用されることに決定しました。
軽減税率の適用品目をめぐっては、業界と政治家の利権争いが生じ、ヨーロッパの例を見るまでもなく、力の強弱による無用の混乱が生じるのは必定。8%→10%であれば、全てを10%にするのが妥当であり、経済学者のほとんどすべてが軽減税率に反対していることも考えなければなりません。
であるとすれば、民主党は、新聞業界からは睨まれても、すべてを10%という簡便な方法で無用の混乱を避け、低所得層には別途手当を支給する案などを論議、国民にアピールしてもいいのではないでしょうか。こういう時こそ「合理的」にものごとを考えるべき。
あるいは、約束を覆しても、消費税率アップを先送りするとか。
④「市民目線」よりも「国民目線」へ
民主党は、無国籍の「市民」を標榜しますが、この用語は禁止し、有国籍の「国民」という言葉に替えるべきでしょう。
⑤所得再分配に力点を置く
当然ながら経済成長を第1に置きますが、自民党ではやりにくい所得再分配に力点を置くことも考えるべき。ただし、その際、基本的に日本人を対象とすること。
⑥元最高幹部の言動を剥奪すべし
わが国の政治史において、史上最低の首相と言われる菅直人元総理、史上最悪の首相と言われる鳩山由紀夫元総理の巷や外国での言動は目に余るものがあります。特に外国では、彼らを元総理として見ますから、わが国益を損壊させることはあっても、国益に資することは皆無といっても言い過ぎではなく、民主党にとってもマイナスばかりです。現執行部は当人たちに対して「だまれ!」とピシャリ言うべきではないでしょうか。
その他いろいろ言いたいことはありますが、こんなところだと思います。それはそうと、民主・維新の合流によって、党の体質は変わるのでしょうか。わたしは、悲観論で、体質転換の可能性は限りなくゼロに近いと予測しているのですが…。
みなさんはどのようにお考えでしょうか。
次回も
時事エッセー
です
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