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2016年8月19日 (金)

“競争”に勝つ力を…大学入試を考える!

 547回目のブログです

 

 “今日よりは 幼心を 打ち捨てて 人となりにし 道も踏めかし”
 
                橋本左内
(幕末・勤皇の志士)

 

 今日からは、お前も大人になったのだから、幼い心を捨てて大人と
しての道を歩みなさい…。

 

 この歌は元服祝歌として詠まれたものです。昔は、12歳~16歳(数え)になると、男子の成人を示すものとして“元服”という儀式が厳かにとり行われました。

 

 室町時代に有名な細川頼之の漢詩「海南行」に“人生五十、功無きを愧ず”(じんせいごじゅう/こうなきをはず)という言葉があるように、当時の寿命は50歳でした。

 

 現在の男性の寿命を80歳とすると、比例計算では、11()×80/5017.6歳、15()×80/5024.0歳ですから、元服の年齢も18歳~24歳となります。毎年成人の日に行われる成人式は20歳が対象ですが、今年の参議院議員選挙から選挙権は18歳に引き下げられましたから、18歳は元服、押しも押されもせぬ成人と言わねばなりません。

 

 しかし、18歳と言えば、大学受験の年齢。本当に成人の感覚があるのかどうか、また、社会も大人として期待しているのかどうか、いささか危ういと言わねばなりません。その一端を大学入試から覗いてみましょう。

 

 大学の数
   大正09年(1920)  20(校)
 
  昭和25年(1950) 201
 
  昭和60年(1985) 460
 
  平成22年(2010) 778

 大学生の数
   昭和45年(1970) 134(万人)
 
  昭和60年(1985) 185
 
  平成22年(2010) 288

 

  大学志願者数と倍率
   昭和41年(1966) 513,000(人) 2.63(倍)
 
  平成 4年(1992) 920,000    1.94
 
  平成23年(2011) 675,000    1.17

 

 AO入試
   平成12年(2000)   75(校)  8,000(人)
 
  平成18年(2006)  425    35,000
 
  平成24年(2012)  532    51,000
   AO入試とはアドミッションズ・オフィス入試のこと。
   学力試験だけでは測れない才能や適性を、主に書類選考
   と面接などで判定。

 

 現在の入試方法はどんな割合になっているのかをご覧ください。

 

         平成12年(2000) 平成24年(2012)
    一般入試   65.8(%)   56.2(%)

 
   推薦入試   31.7      34.
 
   AO入試    1.4       8.
 
   その他     1.1       0.

 

 今では、特別入試(推薦・AO)が5割を超えていると推定され、特にAO入試の激増が注目されます。大学側にとっても、AOでの入学率が95%と歩留りが非常に高く、願ってもない制度となっており「早いところでは3年の1学期のうちに合格を出す」大学もあるそうです(東洋経済より)

 

 国立大学でも57%の大学が実施しており、京都大学も新規実施するなどAO入試はますます盛んになるように思います。ここで、AO入試合格者の特徴をピックアップしてみましょう。

 

 大学での成績は、一般入試での合格者に比較して、AO入試、推薦入試、での合格者の方が多少優れている傾向が見える。

 

 ある上場企業の人事担当者の話として入社2年目ぐらいから伸びない、つまずく若手社員にある共通点がある。それは大学入試を一般受験ではなく、AO入試や推薦で入学していることである。」

 

 AO入試の長所と欠点がズバリ指摘されていると思います。確かに、大学での成績は一般入試合格者よりは多少は良いのでしょうが、永い人生を歩んでいく実社会で力を発揮できない傾向にあることは大きな問題だと考えます。

 

 実社会が新卒学生に求めるのは、基本的には学力があるとして、ひとつにはコミュニケーション能力であり、ふたつには強い競争心ではないでしょうか。

 

 現代は、政治も経済も技術も、世界を相手に打ち勝っていかねばならない時代になって来ています。そんな時代であればこそ、ひ弱な大人、軟弱な成人では存在感を発揮できず、相手から軽くあしらわれて終わりでしょう。ストレスからノイローゼになるのが落ちというもの。

 

 そんなひ弱さを克服し、強靭な精神力を持つためには、コミュニケーション能力を高めるとともに、強い競争心を秘めることが求められますが、そのためには、経験のひとつとして厳しい入試の「洗礼」をあびることも重要なポイントだと思います。

 

 本来、受験というものは「一発勝負」が基本。

 

 それ故に、挑戦する覚悟と渾身の集中力が求められるのです。そして、覚悟と集中を経て幸いに合格したならば、その喜びは、AO入学者や推薦入学者には決して味わえないものであり、まさに「凛然とした精神の糧」を得たものと言えるのではないでしょうか。また、運悪くその大学に不合格になったならば、それはそれとして、人生の厳しさと悲哀を体得したことになるのではないでしょうか。

 

 その体験がその後の大学生活や社会人生活の中に必ずや生きると確信します。

 

 人生を実り多きものにするためにも、現代の元服の年齢で、初陣、すなわち現代の戦場ともいうべき厳しい一般入試の受験に体当たりすることを考慮すべきではないでしょうか。

 

 絶対にとは言いませんが、できればAO入試や推薦入試は避け、一般入試で人生の突破口を開くことを薦めます。

 

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

 

次回も
時事エッセー
です

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