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2017年1月 6日 (金)

“日本”覚醒の年になるか!

 567回目のブログです

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     「山のあなた」  カール・ブッセ
 
              上田 敏 訳(『海潮音』)

     山のあなたの空遠く
 
    幸ひ住むと人のいふ
 
    ああ、われひとと尋
()めゆきて
 
    涙さしぐみ、かへりきぬ
 
    山のあなたになほ遠く
 
    幸ひ住むと人のいふ

 

 軽快なリズムと平易な訳と瑞々しい感性で人口に膾炙している上田敏の名訳詩「山のあなた」は、新年にあたり、変わりのないわが身の周辺を静かに寿ぐに相応しい名歌といえるのではないでしょうか。

 

 明治時代、西洋の詩を訳すに当たり、日本語を縦横無尽に、まるで細い糸を紡ぐように表現した繊細さにあらためて驚嘆するばかりです。

 

 みなさま、明けましておめでとうございます。本年もよろしくご愛読くださいますようお願いします。

 

 今年の暦を見てみましょう。

平成29年  (年号)
 

    皇紀2677年(神武天皇ご即位を紀元・BC660 

    酉      (十二支・とり) 

    丙酉     (十干十二支・ひのととり) 

    西暦2017年(キリスト生誕を紀元)

 

 そして、今年は、明治維新後149年、大東亜戦争(第2次世界大戦/太平洋戦争)敗戦後72年となります。

 

 干支にちなんだ相場の格言に「申酉騒ぐ(さるとりさわぐ)という言葉があります。昨年は申(さる)年、世界が激動の坩堝と化したことは周知の通りであり、まさに、格言を地で行った年でした。そうであるならば、今年は酉(とり)年、昨年に引き続いて、日本は言うに及ばず世界も、未曽有の大変動と大変革が待っているのかも知れません。

 

 昨年は、国際ニュースでは、米次期大統領にトランプ氏選出、英国民投票でEU離脱、中国の南シナ海略奪、韓国大統領の弾劾訴追、パナマ文書の公開、北朝鮮初の水爆実験、露国主導ドーピング、など目白押し。

 

 国内ニュースでは、天皇陛下ご譲位の思召、熊本大地震、小池都知事と豊洲・五輪問題、米大統領の原爆謝罪なき広島慰霊、安倍首相真珠湾で慰霊、18歳選挙権施行、リオ五輪メダル41個の快挙、など色々ありました。

 

 それでは、今年はどういう変化が内外に訪れるのかということについて考えてみます。

 

 世界に最も大きな影響を与えるであろうと思われるのが120日に就任するトランプ第45代アメリカ大統領です。新大統領がいかなる政策を掲げるのか、そして、それらをどのように強力に実行していくのか、言と動が一致しているのか、について世界が注目していることは疑いのない事でしょう。

 

 トランプ次期大統領は、明確に「自国第一主義」をとり、国際警察・国際協調主義の立場を離れると明言しています。今や、この潮流は滔々として世界を席巻するような状況を呈しているのではないでしょうか。英国もEU離脱、欧州各国も不穏な動きを示していますから。

 

 もとより、中国(中華人民共和国)やロシアは、自国のみしか考えていないことは明らかであり、場合によっては、中国などはアメリカと対峙するかも知れません。

 

 自国第一主義は、自国中心主義とも言われ、ナショナリズムや愛国主義を刺激することは間違いなく、わが国もそれ相応の対処をしなければ蹴散らかされて終わりになること必定ではないでしょうか。

 

 わが国は、大東亜戦争(第2次世界大戦/太平洋戦争)後は自国の安全保障をアメリカに委ね、専ら経済的利得の向上に邁進してきました。それはそれで成果は上がったのですが、世界の平和と安全に寄与することは少なく、その存在感は影の薄いものだったと思います。

 

 その期間がすでに70年、わたし達国民は、国を守ることの意義を失いかけているように思えてなりません。こうした時、今や、自国は自国で防衛しなければならない時代に突入しました。アメリカも、アメリカ自体が危機に瀕すれば日本を共同して防衛するにやぶさかではないでしょうが、そうでなければ(たとえば尖閣諸島)、手を差し伸べることを控えるかも知れないということを肝に銘じなければなりません。

 

 中西輝政・京都大学名誉教授「『国家の時代』が再びやってきた。このことは、日本だけではない、どこの国でもそうです」(「日本」正月号)と語っています。

 

 そうであるならば、わたし達は、日本という国について、その本質を今一度考えてみる必要があります。難しく考えなければ、それは、国の特徴であり、国の歴史であり、国柄というものではないでしょうか。

 

 それを形あるものに表わしたのが「日本国」の象徴と言われるものであり、次の3つです。

 

   一、天皇(および皇室)
 
一、国歌(君が代)
 
一、国旗(日の丸)

 

 天皇は、初代神武天皇以来2600年を超える万世一系、日本国の歴史を体現し、しろしめす(統治する・知らす)存在であり、日本国そのものを象徴しています。

 

 『君が代は 千代に八千代に
 
さざれ石の 巌となりて 苔のむすまで』
 (古今和歌集巻七・賀歌巻頭歌から、我が君は⇒君が代は)

 日本の国旗(法律上は日章旗)は、古くから日の丸と呼ばれ、赤い日の丸は日の出の太陽を象徴。 紅白は日本の伝統色で、めでたいものとされており、赤は博愛と活力、白は神聖と純潔を意味するとも言われています。

 

 世界は混沌としてきました。新しい秩序を創りあげるには、わが国もそれなりの役割を果たさねばなりません。そのためには、真の日本人としての精神、情熱、知識、教養、勇気を高めるよう努めなければならないと思います…。

 

 “日本”覚醒の年にしたいものです。

 

 みなさまはどのようにお考えでしょうか。

 

次回は
時事エッセー
です。

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コメント

 改めて貴兄に心境吐露すべくもなく、決して傍観者や安っぽい評論家的な人間であってはならぬ→時代々々に祖国日本の今までの基盤形成に献身下さった先輩の魂に思い傾けつつ、後世への使命行動に追い立てられる想いの日々であります。
 この1年間もご高説のご発信下さいます様に、よろしくお願い致します。

投稿: 岡村昭 | 2017年1月 6日 (金) 07時40分

上のブログの間違い部分を訂正します。

 丙酉(ひのととり)ー(誤)
  ↓
  丁酉(ひのととり)-(正)

正月早々、お酒が多少入ったためでしょうか、
間違ってしまいました。お詫びして訂正します。
(前途多難! 気を引き締めていきます) 

投稿: のんちゃん | 2017年1月 6日 (金) 06時48分

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