“狂騒のマスコミ”…森友学園騒動に見る!
579回目のブログです
「松島」 釈 南山
天下有山水(天下山水有り)
各擅一方美(おのおの一方の美をほしいままにす)
衆美帰松洲(衆美<しゅうび>松洲<しょうしゅう>に帰す)
天下無山水(天下山水無し)
山水と言うに値する景勝地は至るところにあり、それぞれ、その地で美しい景観を誇っているであろう。しかし、それらのすべてをまとめたような素晴らしい景観を呈しているのがここ松島であり、松島の他に山水無し、と言っても決して過言ではないだろう…。
松島は、東日本大震災のあとでも、その景観を美しく誇っているように思えます。しかし、それから6年も経っているにもかかわらず、被災地の復興は道半ば、避難されている方も、いまだに12万3千人(平成29年2月現在)という大勢の方々であることを、わたし達日本人は認識する必要があるでしょう。
国難は、震災だけではなく、防衛、外交、経済などあらゆる場面に横たわっており、わたし達日本国民は、上下こもごも、全ての分野にわたり、絆をより強くして事に当たらなければ、この難局を乗り切ることは難しいと言わねばなりません。
しかしながら、TV、新聞、などのマスコミに目を向ければ、今や、連日の如く「森友学園騒動」に真っ逆さま、まさに「狂騒」の事態を演出しており、大所高所の議論はそっちのけ、このままでいいのかの素朴な疑問を持たざるを得ないのです。
森友案件は、ベースはそんなに複雑なものではなく、関西の人であればよくわかるように、企業で言えば総務部マターであり、八方丸く収まっていたものが何かの手違い(無知な政治家の勇み足)で枠組みが崩れたということに尽きるのではないでしょうか。薮をつついて蛇が出てきたというべきでしょう。
それを、東京のメディアが朝から晩まで、自らが理解できていない事の本質に迫ることは決してしようとはせず、政局と政争にからめて、無責任に周辺で一層騒ぎを大きくしているに過ぎません。
それは、次の事実を知ればはっきりします。同じ国有財産です。
①(野田中央公園用地)平成22年、森友学園の隣地9492㎡を近畿財務局は豊中市に14億2300万円で売却。しかし、さまざまな国の補助金が14億262万円つけられ、実質の購入価格は、何と2124万3000円ということになりました。
②(森友学園小学校用地)平成28年、野田中央公園の隣地8770㎡を近畿財務局は9億5600万円と査定、地下埋設物撤去費用を約8億円と算定、森友学園に1億3400万円で売却しました。
これらを比較すれば、①が正常とすれば②も正常、というよりも、見方によれば②の方が、面積も小さく価格も高すぎると考えても不思議ではありません。
マスコミのニュースの取り上げ方は異様な感じがします。森友も豊洲の問題も、センセーショナリズムを排除し、もっと冷静に報道してもらいたいと思います。
冷静さを欠いた報道はとかく偏向となりやすく、時には捏造に繋がることもあります。報道は、あくまでも事実を根底に、公平さと中立性を失わない立場で行うことが大事ではないでしょうか。
捏造は悪。国益を大きく損壊させるような朝日新聞の従軍慰安婦記事捏造などは論外としても、テレビでも過去において捏造は頻繁に起きています。これも、イデオロギー偏重、視聴率至上主義、上から目線、倫理感の欠如、公感覚の喪失などに起因すると思われます。ここで、一つの例として、TBSの捏造をほんの一部振り返ります。
・平成元年(1989)坂本弁護士一家殺害前、坂本氏インタビュー未放送映像をオウムの早川・上祐・青山に見せ一家惨殺の引き金になる。
・平成6年(1994)松本サリン事件で「サリンは農薬から簡単にできる」と報道し、第一通報者を犯人に仕立て上げる。
・平成14年(2002)「NEWS23」で、筑紫哲也が「拉致被害者の過失は“日本人”に生まれてきたこと」と驚くべき反日発言。
・平成15年(2003)石原都知事「日韓併合を100%正当化するつもりはない」発言を「100%正当化する」と逆に捏造。
・平成18年(2006)「NEWS23」で、ハイド米下院国際関係委員長が「靖国神社に行くべきではないと強く思っている」と語ったと捏造。実際の発言は「行くべきでないとは思わない」と真逆だった。
・平成18年(2006)安倍晋三氏のイメージダウンを狙い「イブニング・ファイブ」731部隊特集の冒頭、全く無関係の安倍氏の顔を3秒間も放映。
・平成24年(2012)重ねて安倍晋三氏のイメージダウンを狙い、「朝ズバッ!」NHKアナウンサー痴漢事件で全く無関係の安倍晋三氏の顔をサブリミナルした。(サブリミナル手法とは、視聴者に分からないように映像をワンカット忍ばせ、潜在意識に自然に植え付けようとする悪魔の手法)
あるはあるは、いくらでも捏造のデータが出てきます。それでも…。
【各メディアへの信頼度】(100点満点)
NHKテレビ 69.8(点)
新聞 68.6
民放テレビ 59.1
ラジオ 57.6
インターネット 53.5
雑誌 44.7
(2016年メディアに関する全国世論調査・新聞通信調査会)
という具合に、いまだに日本人はメディアに高い信頼を寄せています。毎年すこしづつ信頼度は落ちていますが、わたし達はお人好しなんでしょうか、マスコミがあれだけ問題を露呈しても、結構高い数字であることに驚きを隠せません。
今回の森友学園騒動を見ても、マスメディアは、周辺を含めた事実の確認を怠り、タブーには一切切り込まず、事を煽りに煽り、政争や政略にからめ、偏向報道にまっしぐら…これはまさに「狂騒」「狂奔」の姿を露呈していると言わねばならないのではないでしょうか。
今、わが国は大変な岐路に立っています。そのことに静かに思いを馳せる報道、メディアを期待したいと思っている時、わが意を得たりの新聞論稿を目にしました。
「最近の日本の政界やメディアを見ていて、異様に感じることがある。それは、国会でもメディアでも、国政の本質ではない目先の政争問題が大々的に扱われ、例えば北朝鮮の核・ミサイル問題などわが国の安全や主権の危機が、一過性の出来事のように軽く扱われていることだ。そのような対応の結果が、今の北朝鮮絡みの深刻な状況を生んだのではないか…」(3/28 袴田茂樹 新潟県立大教授 産経 正論欄より抜粋)
もう、狂騒から目を覚ましませんか。
みなさんはどのようにお考えでしょうか。
次回は
時事エッセー
です。
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コメント
南アジアの旅から帰国してみると、今年に入ってからの貴論、特にマスコミ報道に対する切り込みの鋭さ・鮮やかさが冴えており、教えられるところ多し。そのうち本にまとめて、メールをあまり読まない日本人に対してもおつむの体操に役立つことを期待し、ますますのご健筆を念じます。
投稿: 岡本幸治 | 2017年4月10日 (月) 10時31分