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2017年3月 3日 (金)

「移民“ノー”」…驚愕すべき欧州の世論調査!

 575回目のブログです

 

“春霞 たつやおそきと 山川の 岩間をくぐる 音聞ゆなり”
 
           和泉式部
(平安時代中期・後拾遺和歌集)

 

 春霞がたつのを今や遅しと待っていたように、谷川の水の岩の間をくぐるさわやかな音が聞こえるよ…。

 

 “春の鼓動”が聞こえてくる名歌として有名であり『和泉式部集』の巻頭を飾っています。和泉式部といえば、燃えるような恋の歌がすぐ頭に浮かんできますが、上掲の和歌のように、感性豊かに季節の移ろいに眼を向けた心静かな素晴らしい歌もたくさんあります。

 

 こんな春の情趣を心ゆくまでのんびりと感じたい。…それでこそ日本に生まれた甲斐があろうというものですが、世界はキナ臭くなってきており、それどころではない状況です。

 

 先日は、北朝鮮の最高指導者、金正恩朝鮮労働党委員長の異母兄である金正男氏がマレーシアの空港で殺害。大方、金正恩委員長の指示と言われていますが、まだ動機や背後関係には謎が残されたままです。

 

 殺害方法は毒ガスであるVXガスと断定されたようです。北朝鮮は毒ガスはもとより核兵器及びその運搬手段も保持しており、金正恩個人の恣意的な独裁政治が凶暴性を発揮すれば、日本はどうなるのか、世界はどのようになるのか、今や、本気で恐怖心を懐かなければならないところに直面していると言わざるを得ません。

 

 ところが、わが国のマスメディアや一部の政治家は暢気なもので、スパイ防止法はもとより共謀罪にも強く反対。その真意は、国家・国民の防衛を金正恩朝鮮労働党委員長の「善意」に託そうとする日本国憲法万歳の旧態依然たる敗北者意識丸出しというところでしょうか。

 

 その他、世界は移民問題で大きく揺れています。トランプ米大統領が特定国の短期の移民制限と移民管理の厳格化を唱道してから、アメリカのリベラルは猛反発。つい先日の映画のアカデミー賞授賞式でも、特に、米大統領の移民政策への批判が相次いでいます。この移民問題は、アメリカではどのように収束していくのか見当がつきません。

 

 一方、トランプ大統領の移民政策に対しては、ヨーロッパの首脳、例えばドイツのメルケル首相やフランスのオランド大統領などが激しく非難していますが、欧州各国の国民はどのように考えているのかを見てみましょう。(27日世界有数のシンクタンクとして信頼度の高い英王立国際問題研究所が発表した調査結果より)

 

 【イスラム圏から、これ以上の移民流入を停止するべきか?】

 

           同意  不同意 どちらでもない
 
   ポーランド   71   9  19 (%)
 
   オーストリア  65  18  17
 
   ハンガリー   64  12  24
 
   ベルギー    64  15  21
 
   フランス    61  16  23
 
   ギリシャ    58  20  22
 
   ドイツ     53  19  28
 
   イタリー    51  23  26
 
   イギリス    47  23  30
 
   スペイン    41  32  26
 
    (平均)    (55) (20) (25)

 

 驚愕のデータ! じっくり目を凝らせてみてください。この10ヶ国の国民は、イスラム圏からこれ以上の移民流入を停止するべきかとの問に対して、明白に同意していることが判明しました。同意と不同意には圧倒的な差異があります。

 

 EU主要国の首脳はトランプ大統領の入国制限を批判、また、欧州メディアの大半が反入国制限の立場で報道していますが、これは、為政者とマスメディアの意識が共に国民と大幅に乖離していることを示しているのではないでしょうか。

 

 民主主義が国民の意思を尊重するということであるとすれば、EUの為政者も、メディアも、ともに“反民主主義者”であり、民主主義者を標榜することはできません。

 

 同じように、わが国のメディアが上掲の貴重なデータを取り上げようとしないのはなぜでしょう。日頃の自分らの上から目線の主張が国民の支持を得ていないことが明かになるのを恐れたとしか思えません。マスコミは真面目にやれと言いたい。

 

 移民の問題は、アメリカやヨーロッパだけにあるのではありません。わたし達が属するアジアのマレーシアで中国からの大移民が行われようとしているのです。(石平氏のチャイナウオッチ2/26より)

 

 計画の主導者は年商23,300億円を誇る中国の巨大な不動産企業「碧桂園」であり、習近平主席ら政府の支援を受け、巨大投資プロジェクト「森林都市計画」を推進しています。

 

 この計画は、中国国内で展開するのではなく、何とシンガポールに隣接するマレーシアのイスカンダル地区に「住宅30万戸」を建て「中国からの移民100万人」を定住させようとするもの。

 

 また、このような計画は、中国の国家戦略である「一帯一路戦略」に則ったものであると明言していますから、他の国にも進出してくるのは間違いないと思われます。

 

 マレーシアは、面積は約33万㎢(日本の約0.9倍)、人口約3,000万人。民族構成は、

マレー系(67)、中国系(25)、インド系(7%)であり、既に中華人とは上手く折り合っており、中華人が100万人や数百万人増加しても、何も問題は生じないとの認識でしょうが、将来への警戒は怠るべきではないと思います。マレーシアが将来中国に乗っ取られないことを祈るのみです。

 

 中国は、マレーシアで100万人の中国人移民をなしとげ、経済効果を上げ、他の諸国にもその例を数多く拡げ、いずれはアジア全体を包み込む計画(=実質乗っ取ること)ではないかと思われます。

 

 そう考えれば、中国が尖閣諸島や沖縄諸島を略取しようと企んでいることにも繋がります。沖縄も大いなる警戒が必要。

 

 それにしても、移民問題は難しい。しかし、事は大事、じっくりと日本の民族性と日本文明の観点から判断すべきではないでしょうか。

 

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

 

次回は
時事エッセー
です。

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