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2017年4月21日 (金)

「自然環境の重視」…素晴らしき日本人の価値観!

 582回目のブログです

 

 “見るままに 花も霞も なかりけり 春をおくるは 峰の松風”
 
      藤原良経
(平安末期~鎌倉初期・新古今集仮名序作者)

 

 みるみるうちに櫻の花も霞もなくなってしまい、峰を吹く松風のみが春を送っている…。

 

 ついこの間の満開を楽しんだばかりなのに既に散ってしまうとは、これは毎年のことではありますが、何と淡くて儚い盛りだなあと自然のあわれを感じざるを得ません。

 

 桜と言えば、韓国にもあり、今、その起源や原産地が韓国だと言う主張が喧しくなされています。世界の事物の始まりは韓国だという韓国起源説(ウリナラ伝説)が韓国内に広く流布していればこそ、桜も当然韓国の原産ということになるのでしょう。しかし、韓国では、桜をモチーフにした文学や料理、芸術は全く痕跡がなく軽んじられてきたことは疑いもありません。

 

 昭和20(1945)以前は、桜は日本の代表的な花と考えられ、朝鮮半島の各地に植えられ、それなりに観られていましたが、日韓合邦から解放されるや、逆に、日本の代表的な花であるがゆえに、韓国人の手により、伐採されてしまいました。戦後は在日の人々が韓国に桜の木を贈り、今や美しい花を咲かせ、韓国民の目を楽しませています。

 

 しかし、これが日本原産の花であるならば心から楽しむことが出来ず、韓国原産であれば大手を振って楽しめるという心情のようであり、その意味で、昨今、桜は韓国が原産だとの主張を強め、何としても桜を愛でることを正当化したいと考えているのではないでしょうか。

 

 いやはや、こんなひねくれた心情は理解に苦しみますが、韓国の中にもこのことに苦言を呈している人がいます。たとえばジャーナリストの崔碩栄氏などは、民族が違ったとしても、美しいものを見ては美しいと思い、それを愛でればいいではないか、「原産地」や「起源」よりも、その対象を認め、評価し、愛してきたのかということの方が、よほど重要な問題に思えてならない、と述べています。(4/13 WEDGE REPORTより)

 

 これは、歴史的な国民性、民族性によるものではないかと考えます。わたし達日本人は、世界中の花々の中で、原産地が自国であろうが他国であろうが、美しいものは美しいと評価し、純粋に愛でているのではないでしょうか。日本人は、古より自然を愛し、その中に奥ゆかしい「美」を感じ、それを和歌、俳句、絵画、小説、随筆、陶芸、その他のあらゆる芸術において崇高に表現してきました。

 

 ここで、わたし達日本人が、それほど意識していないことかもしれませんが、最も重視している価値観が「自然環境の価値」であるという世界的な調査結果がありますので見てみましょう。世界の異なる国の人々の社会文化的、道徳的、宗教的、政治的価値観を調査するための「世界価値観調査(World Values Survey)のデータです。

 

 【自然環境の価値の相対的重視度世界ランキング(60ヶ国中)

 

    1位 日本       1.71
 
   2位 オランダ     1.46
 
   3位 スウェーデン   1.39
 
   4位 ニュージーランド 1.36
 
   5位 スロベニア    1.35
 
   6位 台湾       1.34
 
   7位 ルーマニア    1.33
 
   8位 オーストラリア  1.31
 
   9位 スペイン     1.31
 
  10位 エストニア    1.30
 

   22位 中国       1.22
 
  25位 アメリカ     1.20
 
  26位 ドイツ      1.19
 
  34位 韓国       1.14
 
  39位 ロシア      1.12
 
  46位 インド      1.07
 
  60位 チュニジア    0.86
 
 
4/12 DIAMOND online 本川裕氏論稿より)

 

 これを見れば、日本人は、自然環境の価値を最も重視しており、2位のオランダを圧倒し、ダントツの1位にあることが分かるとともに、日本文明の特徴のひとつがこのことであるとすれば素晴らしいの一言につきます。

 

 さらに「自然は支配すべきものか、共存すべきものか」との設問に対して、日本は96.1%の人が「自然とは共存すべきだ」と答えており、これも世界でトップですから、自然環境に対する思いのほどが理解できるでしょう。

 

 このわたし達日本人の感性は、一朝一夕に持ち得たものではなく、縄文以来、日本列島での度重なる自然の災厄を、共に手を携えながら克服してきた経験の積み重ねを知恵として、永い歴史の中で育まれてきたものではないでしょうか。

 

 しかし、わたし達はそこまでの意識を明確にしているのかどうか、多発する自然環境の破壊などを耳にするにつけ、疑問なしとはしません。

 

 そうとすれば、現代に生きるわたし達は、今いちど、この問題を真剣に考え、先人が培ってきた麗しい歴史のバトンを次世代に引き継ぐ努力が必要ではないかと思います。

 

 大正11(1922)、天才物理学者のアインシュタイン博士が来日、わが日本の印象を次のように記しています。(伊勢雅臣氏論稿「来日したアインシュタインを感動させた神秘の国ニッポン」より)

 

 “日本では、自然と人間は、一体化しているように見えます。…

 

 この国に由来するすべてのものは、愛らしく、朗らかであり、自然を通じてあたえられたものと密接に結びついています。

 

 かわいらしいのは、小さな緑の島々や、丘陵の景色、樹木、入念に分けられた小さな一区画、そしてもっとも入念に耕された田畑、とくにそのそばに建っている小さな家屋、そして最後に日本人みずからの言葉、その動作、その衣服、そして人びとが使用しているあらゆる家具等々。

 

 …どの小さな個々の物にも、そこには意味と役割とがあります。そのうえ、礼儀正しい人びとの絵のように美しい笑顔、お辞儀、座っている姿にはただただ驚くばかりです。しかし、真似することはきません。”

 

 わが国の基本は「和をもって貴し」としてきました。自然と人間が一体化している姿こそがわが国に相応しいものであり、そのためには、日本の自然環境は、単なる物質ではなく、偉大なる生命そのものである考えるべきではないでしょうか。

 

 

 みなさんは自然環境についてどのようにお考えでしょうか。

 

次回は
時事エッセー
です。

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