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2017年5月12日 (金)

「非核平和都市宣言」…意義ありor意義なし! 

 585回目のブログです
 

   “自らの安全を
自らの力によって守る意思を持たない場合
いかなる国家と言えども
独立と平和を期待することはできない”
 (マキャベリ・ルネッサンス期の政治思想家)

 

 いよいよ季節もかわり、空はあくまでもパステルの青さで覆われ、皐月はそれに鮮やかな色を添え、木々は若緑あふれる情趣豊かな初夏となり、肌に汗を滲ませる毎日が続いています。

 

 このような素晴らしき自然の恩恵にあずかっているわたし達ですが、世界や近隣諸国を俯瞰すれば、危機感あふれる情勢にあることを認識させられます。

 

 特に「核」「ミサイル」の挑発を続ける北朝鮮の若き独裁者の一挙手一投足は、わが国の安全を守るという観点からすれば、それを看過することは決して出来ず、じっと凝視しなければならない日々の連続です。

 

 そんな時、70年にわたる平和ぼけのなかで、地方自治体が掲げている『非核平和都市宣言』に着目し、それについて考えてみたいと思います。

 

 日本非核宣言自治体協議会は、昭和59(1984)設立。現在、1県・189市・7区・109町・17村の合計323の地方自治体が加盟しています。地方自治体の総数は1718791市・744町・183村)ですから、非核宣言をしている自治体の率は、およそ18.8%ということになります。

 

 さて、先日、わたしが住んでいる大阪府の茨木市(人口28万人・JR大阪駅まで12)

が「非核平和都市宣言」の大きな看板を掲げていることを知っていましたので、市役所に電話し、北朝鮮の核やミサイルの実験に抗議しているのかどうかを質問しました。

 

 茨木市は、核実験などが実施された時は、市議会の決議をもって、市長名で抗議文を送付しており、広報にも記されています。たとえば、昨年度は2回。

 

  平成28(2016)17
      「北朝鮮核実験に対する抗議文」
  平成28(2016)99
      「北朝鮮核実験に関する抗議文」

 

 抗議文を読みますと、宛先は『朝鮮民主主義人民共和国 国務委員会委員長 金 正恩 閣下』『国際連合 朝鮮民主主義人民共和国 代表部大使 慈 成男 閣下』となっています。

 

 平成21(2009)から平成28(2016)までを見れば、北朝鮮、ロシア、アメリカに抗議文を送付。この間、中国の名前がありませんが、これは核実験をしなかったのか、公表しなかったのかは詳らかではありません。因みに「非核平和都市宣言」関連の担当部署は、人権・男女共生課でした。

 

 それでは、非核平和都市宣言について吟味していきましょう。

 

  【非核平和都市宣言】
世界の平和と安全は全人類の願望であります にもかかわらず 核軍拡競争はとめどなく拡大しており 私どもは生存の危機に立たされています
 
日本は世界ではじめて広島・長崎に原爆の被災を受け 今もなお数十万の人びとがその後遺に苦しんでいます 再びその惨禍を繰り返させず 人類を滅亡から救うために 核兵器の使用を許してはなりません
 
私たちは太平洋戦争の苦しみの中から世界に誇るべき平和憲法を制定しました その精神に基づき 核兵器の廃絶を世界の人びとと共に強く主張し 「核兵器を作らず 持たず 持ち込ませず」という非核三原則の厳守を政府に求めます
 
更に市民に向けて平和のための諸施策を推進することを誓い ここに「非核平和都市」とすることを宣言します
 
     昭和59(1984)1217日  茨木市
 
(この宣言は 茨木市議会が決議し 議決されたものであります)

 

 これを読んでみると、言わんとすることは理解できるとしても、時代が変わっているのに古いままだなあ、絵空事、人が善い甘ちゃんだな、との思いを覆すことはできず、違和感を拭えません。

 

 「人類を滅亡から救うために核兵器の使用を許してはなりません」と高邁な言葉が目を引きます。しかし、地方自治体が、非核平和都市を宣言し核兵器実験などに抗議を、過去数十年にわたって繰り返してきましたが、ただの1国でも核を放棄した国はありません

 

 そう考えれば「非核平和都市宣言」そのものが、効果があるのかないのか、意義があるのかないのか、意味があるのかないのか、に対する答えは自ずから明らか。残念ながら、効果も意義も意味もなかったと言えるでしょう。

 

 「世界に誇るべき平和憲法を制定しました」という言葉がありますが、これは、先日の北朝鮮の日本に対する恫喝“日本列島が沈没しても後悔するな”を聞けば、厳しい現実の世界から遊離した文言と言わねばなりません。

 

  日本国憲法前文には≪平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。…≫と記されていますが、どこにそんなに優しく立派な国が存在しますか、あれば教えてほしいものです。中国や北朝鮮などのえげつない現実を直視すれば、日本国憲法そのものが全く間違った認識を示しており、まさしく『世界に恥ずかしい偽平和憲法』と言えるのではないでしょうか。

 

  わたし達は、過去70年、甘い世界観を刷り込まされ、ユデガエル理論そのままに軟弱な動物に成り下がってしまったような感があります。これを背筋のピンとした本来の日本人にしていくには、憲法の改正、その中でも、前文と9条の根本的な改正は避けて通れません

 

  先日、安倍自民党総裁(首相)が投げかけた憲法改正指針は、あくまでもタタキ台にして、必ずや国家の防衛と繁栄に真に役立つものにすべきだと考えます。

 

 「核兵器を作らず 持たず 持ち込ませず」という非核3原則で、はたして、わが国を守れるのかどうか、安全保障の専門家や政治家は真剣に検討し、答えを出す時機に来たのではないでしょうか。

 

 ただひとつ、茨木市の名誉のために言えば、核実験について全てに抗議している点については一応敬意を表したいと思います。効果はゼロだと思いますが、やらないよりはましでしょう。しかし、つけ加えて、ミサイル(誘導弾)発射についても抗議しなければ片落ちと言わねばなりません。

 

 地方自治体としては、本来は地方自治体のテーマではない「非核平和都市宣言」よりも、身近なこと、たとえば、学校教育の充実、偏向教育の是正、いじめの根絶など、いくらでもある課題を市民とともに掘り下げていくべきだと考えます。

 

 それにしても、近隣諸国(中・北・韓・露)の厳しさと、わが国のぬるい対処を見るにつけ、冒頭に掲げたマキャベリの箴言には、身につまされます。今一度、マキャベリの箴言に目を通してみてください。

 

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

 

次回は
時事エッセー
です。

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