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2017年8月18日 (金)

「酒蔵めぐり」①…蔵元・藤居本家!

 599回目のブログです

 

 “淡海の海 夕波千鳥 汝が鳴けば 心もしのに いにしへ思ほゆ”
 
                柿本人麻呂(歌聖・万葉集)

 

 琵琶湖(近江の湖)の夕暮れ時に波の上で群れて飛んでいる千鳥よ、お前が鳴くと、心もしんみりとして、昔のことが思い出されるよ…。

 

 万葉集でも秀逸な歌にあげられる人麻呂の近江の湖を詠ったリズミカルな調べ、…思わず声に出して読みたくなります。

 

 古より、琵琶湖は近江の海と呼ばれ、その美しき景色や豊かな風物を、歌聖・人麻呂や俳聖・芭蕉など、多くの歌人、俳人が歌や俳句にしてきました。

 

 豊かさと言えば、何はともあれ、近江米、そして近江牛。近江の真ん中には日本最大の水瓶である琵琶湖が鎮座しており、鈴鹿山系がもたらす清らかで美味しい水にめぐまれた穀倉地帯や勤勉で仕事熱心な民俗が豊かさの背景にあることは間違いないでしょう。

 

 いままで、近江、琵琶湖周辺と言えば、蒲生氏郷の日野市(日野祭り)、近江八幡市、近江神社(天智天皇)、多賀大社の名所旧跡を訪ねたことがあります。

 

 今回は、生まれて初めて、本格的な酒蔵めぐりに参加しました。総人数は6名、田舎の高校OB連中ですので気の置けない人達ばかりです。

 

 大阪茨木駅 ⇒ 京都駅 ⇒ JR稲枝駅(集合) (送迎バス) ⇒ 蔵元・藤居本家 ⇒ (送迎バス) ⇒JR稲枝駅(解散) ⇒大阪茨木駅

 

 【蔵元・藤居本家】は、滋賀県愛知郡愛荘町にあり、JR琵琶湖線稲枝駅からバスで10分です。創業は天保2年(1831)ですから180年を超える老舗。現在、七代目の蔵元が引き継いでいます。

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 8月13日、日曜日、お盆の最中ではありましたが『旭日縁日』という催しが行われ、試飲(無料と有料)利き酒コンテスト、酒蔵見学、バンド演奏、庭園での飲食歓談、など楽しいイベントが盛りだくさんありました。

 滋賀県には何と50の酒蔵があり、これは滋賀県が豊かな近江米の産地でもあることを示しています。それにしても、こんなに多くの酒蔵があるとは想像外です。

 藤居本家のお酒は、大吟醸・吟醸・純米など、お米の銘柄は、滋賀渡船六号・志賀短稈渡船・山田錦・吟吹雪・玉栄、銘柄は「旭日」「渡船」「稲力」「山田錦」など多彩さを誇っています。

 

 「旭日」という力強い銘柄があるので、それなりの蔵元だと思っていましたが、想像通り、宮中で行われる新嘗祭(にいなめさい)の御神酒(白酒)を献上する栄誉ある酒蔵であることを知りました。(新嘗祭は宮中祭祀のひとつ。1123日に、天皇陛下が五穀の新穀を天神地祇に勧められ、また、自らもこれを食されて、その年の収穫に感謝される大祭)

 

 やはり、歴史のあるものは風格があります。藤居本家の建物を概観しても、樹齢700年のけやき丸柱や梁が縦横にめぐらされ、そのスケールの大きさにため息あるのみ。天井も極め付きの高さを誇り、見る目を圧倒させ、NHK朝の連続テレビ小説「甘辛しゃん」のロケに使われたというのも納得します。
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 試飲は500円でグラスを受け取り各種銘柄のお酒を飲み放題。とは言っても、味わいながら飲んでいくと、ついつい欲が出て有料の最高級のお酒を飲んでみたくなります。しかし、それも超安価、たったの300/1杯、申し訳ないお値段です。

 

 利き酒コンテストは、5銘柄のお酒を利き酒して、対面にあるお酒の番号と合すものですが、正解者は数人あるのみ、わたし達はみごとに全員ハズレ。残念。

 

 『酒蔵見学』は当主(7代目・藤居鐡也氏)みずから案内していただきました。

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 前もって幹事から注意事項の申し渡し。酒蔵見学の時は、前日から
  納豆を食べないこと、強い匂いの香水も禁止。とのことですが、
  初めての経験であり、納得しました。おそらく命よりも大切な
  麹菌に悪さをするのでしょう。幹事に感謝。
 

 酒造りの場所は、試飲販売コーナーとは別棟の酒蔵。11月から3月までが仕込み。最初のところで全員お水を飲みましたが、非常に口当たりが柔らかく美味しい水でした。当主にどこからの水ですかと質問しましたら、鈴鹿山系を源とする100年の伏流水とのこと、道理で美味しいはずです。

 

 稲穂が展示してあり、近年復活した酒米「渡船」の穂に触らせていただきました。長さ160cmあり、通常の食用米よりもはるかに高いため栽培も難しく、農家の熱のこもった努力により復活したとのことです。

 

 酒蔵は夏にも、冬にも適温を保てるように建物に色々な工夫が凝らしてあるようで、真夏であるにもかかわらず、わたし達も結構涼しく感じました。

 

 さいごに話された当主の言葉が特に耳に残りました。

 

「優れた文化を持つ地には麗しい酒が育つと言います。近江には、自然の恵みに育まれた文化と歴史と伝統があります。」

 

「世界で、国の名前で呼ばれるお酒は“日本酒”のみです。春夏秋冬、ぜひとも日本酒を味わってほしい。」

 

 素晴らしい酒蔵の案内でした。それにしても、世界で国の名前で呼ばれるお酒は“日本酒”だけだということは全く知らず、お酒大好きながら、無知を晒してきたと恥じています。これからは、じっくりと“日本酒”を味わいたいと思う心境になった今回の酒蔵めぐりでした。

 

 酒蔵見学のあと、2時間ぐらい広大な中庭でお酒を嗜みながら会話を楽しみ、帰路へと向かいました。
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充実した一日であり、天の神、地の神、お酒の神に感謝。

 

 みなさんにも酒蔵めぐりをお薦めします。

 

次回は
時事エッセー
です。

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コメント

野宗先生

 過日、何度かお目にかかりご挨拶はさせていただきました。今年も、楠公祭でお目にアッ買ってます
 稲葉先生、野崎先生、真杉様とはいつも交流を持っております。
 このたびは稲葉先生から転送でいただきました。
ありがとうございました。
 小生、岸和田健老大学にて理事を務めております。
今後とも、ご指導方よろしくお願い申し上げます。
                  古江常太郎拝

投稿: 古江常太郎 | 2017年8月23日 (水) 08時32分


野宗先生

 過日、何度かお目にかかりご挨拶はさせていただきました。今年も、楠公祭でお目にアッ買ってます
 稲葉先生、野崎先生、真杉様とはいつも交流を持っております。
 このたびは稲葉先生から転送でいただきました。
ありがとうございました。
 小生、岸和田健老大学にて理事を務めております。
今後とも、ご指導方よろしくお願い申し上げます。
                  古江常太郎拝

投稿: 古江常太郎 | 2017年8月23日 (水) 08時31分

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