分をわきまえよ…前川前文科省次官の言動!
631回目のブログです
“嘘つきは真実を語りても信じられず”
(キケロ「箴言」)
キケロは、紀元前1世紀、共和政末期ローマの政治家、雄弁家、哲学者。キケロは、こうも言っています。「普段から嘘をついている人は、何を言っても、誰からも信用されなくなる」と。この言葉は現代でもまったく綻びることなく生き生きと通用するのではないでしょうか。
今、政界は、朝から晩までのべつくまなくいわゆるモリ・カケ問題で政争を繰り返していますが、その中で、異質さの点において一頭他を抜きんでていたのが、加計学園の獣医学部新設問題での中心人物であった前文部科学省事務次官の前川喜平氏です。
前川喜平氏は、昭和54年(1979)東大卒後文部省に入省、平成28年(2016)6月文部科学省事務次官に就任、まさにエリート街道まっしぐらで頂点へ。しかし、平成29年(2017)3月に文科省の天下り斡旋問題で「懲戒処分」(停職相当)を受けました。ところがどっこい、事前に自主的に辞職したため退職金5000万円超支払われたとのこと。ちなみに、前川氏の妹は中曽根弘文元文科相(大勲位・中曽根康弘元総理の長男)の夫人。
加計学園の問題は、獣医学部新設を認めるかどうかということを巡っての、既得権擁護の賛成派と国家戦略特区を使っての新規参入の賛成派との壮絶なバトルです。前川氏は文科省の実質的なトップとして既得権を擁護する新設反対の旗頭。しかし、52年間も一切学部新設がなかった異様な状況も、官邸の積極的な特区構想の前にダウン。
前川氏は「行政が政治に歪められた」と猛反発しましたが、元文部官僚の前愛媛県知事加戸守行氏は「歪められた行政が正された」と積極的に学部新設を支持しました。わたしは、常識的に考えて“52年間!”に亘って一切の新設を認めなかった官・学・政の癒着の方が問題だと考えます。この間の国内社会の変化、世界の学問・技術の進展を考えれば、これを異常、異様と考えない神経を疑います。何か裏があったとしか思えません。
前川氏が積極的な反官邸の論を張っていた時、読売新聞に、何と、前川氏が数年にわたり、新宿歌舞伎町の怪しげな「出会い系バー」に夜な夜な頻繁に出入りしていることが暴露されました。
これに対して前川氏は「女性の貧困に関する実地の視察調査」をしていたと説明しましたが、真っ赤な『嘘』であることは誰しもわかること。「一緒に食事し、小遣いをあげ、お話を聞いた」とのことですが、何があったかは言わずもがな、たとえなかったとしても、これは駄目でしょう、李下に冠をたださずという言葉もありますから。そして、文部科学省の事務方トップが夜な夜な歌舞伎町のいかがわしき準風俗店に週に3回も通うことが何を意味するのか理解できないとは…。
たしかに、個人が何をしようが自由ですが、それも内容によりけりであり、見え透いた言い逃れをすることも駄目です。この件は、前川氏が人格において相当問題を持っているばかりでなく、氏が統括していた文科省の仕事が緊張感を欠いており、出鱈目な仕事ぶりだということをはからずも示していると言えます。文科省の仕事ってそんなに軽いのでしょうか。教育は百年の計と言いますから、わが国にとっては極めて重要な省庁のはずです。
まず、こんな人物を信頼することはできません。
しかし、驚くなかれ、ほとんどのマスコミは、前川氏を擁護し、立派な人、正義の人としてもちあげているのですから、開いた口が塞がりません。おそらく、社論に沿う、反安倍の旗手として重宝しているのでしょう。
■ 前川前次官授業の報告を要求 文科省、名古屋市立中に
名古屋市内の公立中学校が二月、前川喜平・前文部科学次官を授業の講師に呼んだ後、文科省が市教育委員会を通じ、授業内容の確認や録音データの提出を求めていたことが分かった。国が個別の授業内容を調査するのは異例で、批判の声も上がりそうだ。
(2018/3/16 中日新聞一部抜粋)
マスコミは、文科省が公立中学校に授業内容の問い合わせをしたことを批判しています。
これは国会議員が文科省に問いあわせをしたので、それに対応すべく文科省が教育委員会を通じて確認をしたものです。文科省の課長は「文科行政の事務方トップを務めた人で、かつ天下り問題で国家公務員法に違反して引責辞任した人。そういう人を授業に呼ぶ必要があったのか、事実確認する必要があった」と話しています。
これから2日後、同じ名古屋の私立高校で、1時間の講演を行い、そのうちの半分以上は加計学園の獣医学部新設問題で「今の首相が一個人としてとある学園の理事長に斡旋利得をはたらいた」「細かな情報が官僚だった頃に内部で噂されていた」と暗に安倍晋三首相批判を繰り返したとのこと(3/24夕刊フジより)
中学校や高等学校が、前川氏をなぜ招聘する必要があったのかなどについて私の考えを記します。
・まず、前川氏は、自分の言動を反省するため、また、内面を見つめ直すために「天龍寺管長」の次の言葉の解説をぜひお読みください。今は謹慎期間として静かにすべきではないでしょうか。
「正」⇒「一」+「止」= 一度止まってみることだ
・文科省は現場の教育、授業内容に積極的に関与すべきではないでしょうか。いままで、関与を控えていたために「いじめ」や「自殺」そして「思想教育」(特にサヨク思想)の実態を解明できなかったのではないでしょうか。「いじめ」などについては文科省が積極的に現場に赴くなどして実態を把握し、解決の道をさぐることをすべきではないでしょうか。
その意味で、今回、文科省が過去の上司のことであっても、問題がありそうだと判断し、前向きに問い合わせをしたことはむしろ正しい姿勢だと思います。
・名古屋の公立中学校がなぜ、前川氏を招聘したのか大いに疑問があります。前川氏の辞職の原因は…。
①文科省の天下り斡旋問題で懲戒処分を受けた。
②「出会い系バー」という準風俗店に頻繁に通った。
ですから、現時点において、前川氏を招聘する理由は見当たりません。少年少女を前に、大きな法律違反を犯し出会い系バーの愛用者である人物に、堂々と授業をしてもらう神経を理解できません。
・招聘するには、まず何を語ってもらうのかが重要であり、それに相応しい人物を選ぶべきであって、過去の肩書や、偏ったイデオロギーや、変った人間性に依るべきではないと考えます。
・特に、前川氏のような、今や政治、政争のど真ん中に位置する人に、少年少女を対象とした授業を行ってもらうのは完全に間違っています。校長の見識を疑わざるを得ません。
・素晴らしい人材は、もっともっといます。人格にすぐれ、識見も豊かな人はまちがいなく存在します。そういう人物を日頃より探す努力をすべきではないでしょうか。
最近の世相をみると、どうもがさつで慎み深さがないように思えてなりません。教育を変な政争に巻き込むのは愚の骨頂。真摯に、地道に取り組もうではありませんか。
みなさんはどのようにお考えでしょうか。
次回は
時事エッセー
です。
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コメント
前川問題は現代日本の病巣の幾つかを示している。その最大なるものはモブと化した日本国民を操作するマスコミである。モブ(大衆)は具体的な証拠やその反証例を考えずに、マスコミが流す曖昧な言葉の連鎖から受ける印象(即ちプロパガンダ)だけで是非を判断し行動する。朝日新聞やNHKはそうしたモブ化した国民の性向を熟知した上で、印象報道を流し続けて、国民の思考力を奪ってきた。報道のさいに多くの資料を提供しているように見せているが、その反証となる資料は紹介しない。一種の洗脳である。そうしたマスコミ人の根底にあるのは歪んだ正義感即ち偽善主義である。嘗て大阪の首長だった橋下氏と朝日新聞が対立したとき、朝日新聞は橋下氏の生い立ちを書いて、国民の差別意識を利用した。それは朝日新聞が唱えてきた人権尊重がまやかしだったことの証左に他ならない。文科省のトップが夜な夜な10代の女性と遊びまくれば、叩きに叩くのが従来の朝日だが、これが政敵打倒に利用できるとなれば問題視せず、利用できる言動だけを報道し続ける。朝日新聞やNHKは今後も「特定の目的」達成のためのプロパガンダであり続けるだろう。民主主義国であっても強権なしに情報統制が可能という日本のマスコミは、習近平にとって垂涎の的だろう。
投稿: 齋藤仁 | 2018年3月31日 (土) 14時55分