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2018年3月23日 (金)

昔の名前で出ています…自民党OBの蠢き!

 630回目のブログです

20183232

    「偶感」   西郷 南洲
 
  幾歴辛酸志始堅(いくたびか辛酸をへて 志始めて堅し)
 
  丈夫玉砕恥甎全(丈夫玉碎するも せんぜんを恥づ)
 
  我家遺法人知否(わが家の遺法 人知るや否や)
 
  不為児孫買美田(児孫の為に 美田を買はず)

 

 幾たびも辛酸を舐める体験をして、私の志ははじめて堅固なものになった。男子ならば玉砕するを良しとし、何もしないで生き延びることこそ恥づべきことである。皆さんはご存知かどうかわからないが、我家では先祖代々の守るべき訓えがある。それは、我が身や子孫のために田畑や財産を残し安住して暮らすことを絶対にしてはならないということである…。

 

 西郷隆盛は、明治政府の要職者たちに対して、暗に、私腹を肥やすことなく、私欲を捨て公に尽くすことこそ上に立つ者のあるべき姿だと諭したのです。

 

 いま、NHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」で、明治維新の傑物、西郷隆盛の姿が放映されています。西郷隆盛「命もいらず、名もいらず、官位も金もいらぬ人は、始末に困るものなり。この始末に困る人ならでは、艱難(かんなん)を共にして国家の大業は成し得られぬなり」との言葉を残し、その生き方を貫いた人物です。

 

 上に掲げた漢詩は、明治政府の要職者たちが西洋かぶれの贅沢な暮らしに呆けている姿を厳しく批判したものでしょう。

 

 西郷隆盛ほど国民に尊敬され、慕われ、愛された維新の傑物はいないのではないでしょうか。隆盛の伝記を繙いてみれば、現在のような、公への志が薄汚れ乱れしままの社会であればこそ、なおさら、隆盛の偉大さに目がくらむばかりであり、我ながら、甎全(せんぜん/何もしないで生きながらえていること)を恥じるばかりです。

 

 今、わが国での政治のテーマは「モリ・カケ問題」一色の様相を呈しています。モリ・カケ問題とは、森友学園と加計学園の許認可や払下げをめぐっての、政・官・学の間で、便宜をはかる癒着があり、不正が行われたのではないかという疑惑をめぐる政治闘争のことです。

 

 その政治闘争が、報(マスコミ)の煽りを受けて、政(政治家・政党・与野党・官邸)・官(官僚・省庁)・学(小学校新設・大学学部新設)を交えた新局面、すなわち安倍政権に対する“倒閣運動”の様相を見せてくるようになってきました。

 

 特に、森友関連において財務省サイドの文書改竄があきらかになってから、盤石を誇っていた安倍体制に綻びが仄かに見えるようになってきたと思われます。そろそろ、きれいな政治に飽きを感じ始めたのではないかとの見方もあるようです。

 

 倒閣運動とは言っても、まだまだ明確なものではないのですが、これを見ていくには、最大政党である自民党の人的分布を表わす“派閥”の勢力を考えなければなりません。

 

   清和政策研究会(細田派)  96人(衆  59・参  37
 
  志公会(麻生派)      60 (衆  45・参  15
 
  平成研究会(竹下派)    55 (衆  34・参  21
 
  宏池会(岸田派)       47 (衆  31・参  16
 
  志帥会(二階派)      44 (衆  36・参   8
 
  水月会(石破派)      20 (衆  18・参   2
 
  近未来政治研究会(石原派) 12 (衆  11・参   1
 
  無派閥          73 (衆  50・参  23
 
    (計)      (407)(衆 284・参 123

 

 ほんの昨日までは、首相出身派閥の細田派96人・副総理の麻生派60人・幹事長の二階派44人・菅官房長官の無派閥G30人・その他を加えて約6割が安倍支持で安泰と言われていたのですが、政界は、自民党の副総裁や幹事長を歴任した川島正次郎氏の言葉を借りれば、まさに「一寸先は闇」を地で行くような状況です。

 

 織田信長『絶対は絶対にない』という名言があります。絶対に大丈夫だと思った時点で隙が生れる」「絶対に不可能と思えることでも突破口を見出すことはできる」という、防禦と攻撃の要諦を力強く示したものであり、これは戦国時代であっても現代であっても通用する心に刻むべき真理ではないでしょうか。

 

 この政界の動きのなかに早速首を突っ込んできたのが、何と、既に引退した自民党の長老たちとは驚きを隠せません。大ヒットした小林旭の名曲「昔の名前ででています」を連想させますが、これは、まさに、スズメ百まで踊りを忘れずという諺がぴったりの蠢きだと言えるでしょう。

 

 昔の名前ででているのは、山崎拓(81)・青木幹夫(83)・古賀誠(77)・小泉純一郎(76)・森喜朗(80)の各氏。

 

 錚々たる経歴の持ち主であることは確かです。山崎拓氏は幹事長・副総裁・大臣、青木幹夫氏は官房長官・大臣・自民党参議院会長、古賀誠氏は大臣・幹事長、小泉純一郎氏は総理大臣、森喜朗氏も総理大臣。皆さんいずれも輝くばかりの高位高官であり、権勢を極められた方々です。

 

 それを、引退しても尚現役の権力争いに加担しようとするのは、僭越ではありますが、私の目から見ると、どうしても「暗い」「臭い」「古い」に加えて『私心』を感じてしまうのですが、これは私の感性が間違っているのでしょうか。

 

 自民党は、いまでも古い体質を引きずっていると思わざるを得ません。政治の世界では、しばしば“義”“理”“情”が美徳として語られますが、この長老政治家の方々は何を基として動いておられるのか、まさか各個人の安倍総理に対する怨念からではないでしょうね、ぜひ聞かせて欲しいものです。

 

 この中には、懐かしい「YKK」(山崎・加藤・小泉)のうちの二人の名前が見えます。YKKは“友情と打算”のトリオと言われていましたが、今回も友情と打算で動いているのでしょうか。もう、本当の意味での長老になってほしいと願い、ここに「七年成人説」を参考に記しておきます。

 

     【7年成人説】 (数字は年齢)
          1 ~  7  生
 
        8 ~ 14  整
 
       15 ~ 21  青
 
       22 ~ 28  性
 
       29 ~ 35  盛
 
       36 ~ 42  精
 
       43 ~ 49  政
 
       50 ~ 56  成
 
       57 ~ 63  征
 
       64 ~ 70  清
 
       71 ~ 77  正
 
       78 ~ 84  聖

 

 安倍総理は、今、国内政治による政争で危機にさらされていますが、激動する世界情勢の中での安全保障・外交においては、拉致問題の解決を除いて、優れた成果を出してきたと思います。

 

 隣国の中国は習近平主席の個人独裁を一層強め、北朝鮮も核・ICBMの軍事力を背景に、わが国へ執拗に挑戦することは必至の情勢です。これに対処する首相として、安倍首相に替わる適格者は、はたしているのかと考えると、思い浮かぶ人物はおらず、安倍首相には今秋までは足を引っ張らず、外交・安全保障に全力を傾けてもらい、総裁選の時点で総理の当否を判断することが望ましいのではないかと考えます。安全保障を間違えれば国が危うくなりますから。

 

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

 

次回は
時事エッセー
です。

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コメント

占領中に改正された憲法は明らかな国際法違反であって、憲法そのものが無効である。現憲法に規定された条項に賛成であれば、内閣総理大臣が現憲法の無効かつ改正まで当面は現憲法の条文を維持するとして、改正条文がいかなるものであれ、改正して自主憲法とするのが日本国民及び政治家の務めであろう。日本の文化や伝統などの国是を否定するイデオロギー政党は放置して、健全な与野党の政治家たらんとするのであれば、憲法を改正したうえで、それぞれの主義主張に基づいて党派を為せばよい。何が何でも現憲法を維持する、という輩が自民党の長老にも数多見えるが、彼らは保守政治家ではなく、権力を握った政権与党に組したいという私利追及の低級な人たちである。地方政治はともかく、国政に関わらんとする政治家は国益第一で滅私奉公の精神を持った人であるべきだ。

投稿: 齋藤仁 | 2018年3月23日 (金) 08時49分

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