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2018年11月30日 (金)

凋落する新聞業界…朝日ついに400万部割れ?

 666回目のブログです

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 “時雨つつ もみづるよりも 言の葉の 心の秋に あふぞわびしき”
 
                詠み人知らず(古今和歌集)

 時雨が降りしきって木々の紅葉する秋もわびしいが、人の心に飽きが来て、あれほど頼みにさせたあなたの言葉が褪せて行くのを知るのはもっとわびしいものだ…。

 平成18(2006)、朝日新聞は「言葉は感情的で、残酷で、ときに無力だ。それでも私たちは信じている、言葉のチカラを。ジャーナリスト宣言。朝日新聞」として、言葉の力を信ずるジャーナリストとして進むことを宣言しました。

 

 この背景には、いわゆる従軍慰安婦などの虚報問題で国民から激しい反発を食らうとともに、SNSなどの急激な発達による時代環境の変化により、新聞購読者が激減してきた状況があったのです。

 

あらためて強固な先祖がえり、すなわち、朝日が発する言葉は重いものとして、国民を自社路線に沿わせるよう強くリードして行こうとの決意を述べたものでしょう。

 

 しかしながら、経営的観点から見た新聞業界の実態はそんな浮ついた宣言で向上するものではなく、泥沼の厳しい環境に陥っていることを知らねばなりません。新聞業界の激変について真実を探ってみたいと思います。

 

 平成28(2016)、朝日の「販売局有志」が、経営上のガバナンスが欠如しているとして、取締役会を告発。その内部文書により朝日の押し紙の実態が明らかになりました。

 

  発行部数(2016)   654万部
  残紙数(ほぼ押し紙) 209万3千部(押し紙率32%)
  実売部数      444万7千部
  ※「押し紙」とは、新聞の発行部数を増大させるため、実際
   には配っていないのに印刷し、配ったことにすること)

 

  吃驚しますね。内部告発資料で、押し紙率が32%、209万部とは、唖然として口が塞がりません。209万部の刷り上がりの新聞が直接古紙として製紙工場へ。この実態を聞けば、新聞社が真面目そうに環境問題を語る資格はないと思います。

 

 (そんなわけで、直近では、用紙代、印刷代、運搬費などを節約するため、実際は最初から印刷もせず、搬入もせず、押し紙数を配達部数として記帳しているところもあるとのこと。ああ…。)

 

 日本だけではなく、世界的にも紙メディアの苦戦が伝わってきます。(DIAMOND online1025日から)

 

 【米国での超富裕層によるメディア買収】(一例)

 

    アマゾン創業者:「ワシントン・ポスト紙」
    アップル創業者の夫人:「ジ・アトランティック誌」
    医師兼実業家:「ロサンゼルス・タイムズ紙」
    セールスフォース創業者と夫人:「タイム誌」

 

 【公称】【全国紙の発行部数の推移】(万部)

 

        (2002) (2018年上)  (減少数)
        読売  1013  851   ▲162

        朝日   825  595   ▲230
        毎日   393  282   ▲111
        日経   303  243   ▲ 60
        産経   205  150   ▲ 55

 

 DIAMOND誌は実売数を推定するために、大手新聞社の現役・OB役員らとプロジェクトを結成。①夕刊合計部数は基本的に押し紙がない、②朝刊単独部数には4~5割の押し紙が含まれているとの前提を設け、推定値を算出。

 

 【実売】【全国紙販売部数】(推定・万部)

 

                 (中心値)
 
    読売  546~607  577
 
    朝日  389~430  410
 
    毎日  177~198  188
 
    日経  179~192  186
 
    産経   94~105  100

 

 新聞各社によって、押し紙率に大きな差異があると思われますので、上の数字はあくまでも推定値に過ぎませんが、巷間、朝日は400万部を割っているのではないかと囁かれています。

 

 今後、新聞業界はどうなるのか。DIAMOND誌のプロジェクトは次のように示唆しています。果たしてどうなりますか。

 

 産経と毎日が「MSホールディング」を結成
 共同通信を束ねた持ち株会社の設立(中心は中日新聞社)
 読売以外の全国紙が地方取材の新組織を立ち上げ

 

 産経が一番危ないと言われていますが、新聞業界の苦境は想像を絶するものがあります。この苦境を脱するためには、初心に帰ること、創業の精神に戻ることが大切。普通に日本を愛する、サヨク・イデオローギーに偏向しない、国家・国民を目線に据える、国民の信頼を勝ち取る、自虐思想を排除し未来への明るい展望をひらく、日本の文明と文化と歴史に心からの共感を示す、などであり、その上で、時代の進展、革新的技術への対応を積極的に行うべきではないでしょうか。

 

 そして、基本的な観点として、新聞の有用性も考える必要がありそうです。例えば、全国学力テストに伴う児童生徒を対象にしたアンケートでの、新聞と正答率の関係をごらんください。

 

 【新聞を読む頻度と算数・数学の正答率】

 

              ≪小6≫   ≪中3≫
 
 ①「ほぼ毎日」     62.3%  56・5%
 
 ②「週に1~3回程度」 58.4%  54・8%
 
 ③「月に1~3回程度」 53.2%  50・0%
 
 ④「読まない」     48.7%  45・8%
 
   (①と④の差)   (13.6) (10・7)

 

 小中学校ともに、算数・数学では、新聞を読む子どもと読まない子どもでは、正答率で10%以上もの差があることがわかりました。新聞を読むから成績が良いのか、成績が良いから新聞を読むのか、卵か鶏かとの論もありますが、ともかくも、新聞の有用性を認めてもよいのではないでしょうか。

 

 本を読むことで成績が向上するように、新聞を読めば成績が上向くとするならば、新聞は、子ども達に誇れるような紙面づくりに邁進すべきでしょう。

 

 「正統な新聞」づくりにエールをおくりたいと思います。

 

みなさんはどのようにお考えでしょうか

 

次回は
時事エッセー
です。

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コメント

毎週金曜日を楽しみにしています。新聞業界の実態を紹介していただき,内情が良く分かりました。この苦境を脱する方法を7項目あげてありますが,まことに同感です。占領政策の欺瞞と便乗から未だに脱することが出来ずにいる我が国に,いかにして道義的な再興をはかることができるか。
物の真実を明らかにして,大和心に根ざす愛国心を復活させる努力が,マスコミ,報道関係者に必要ではありませんか。そのためには自分が愛国者となる必要があると思います。

投稿: 安見隆雄 | 2018年11月30日 (金) 11時27分

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