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2019年12月 6日 (金)

中共政府・ウイグル強制収容所・公文書流出!

 719回目のブログです

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 “見てあれば 一葉先ず落ち また落ちぬ 何思ふとや 夕日の大樹”
                                               若山牧水(歌人『別離』)

 見ていると一つの葉が落ち、続いてまた一葉落ちた。こうして樹は次々とその葉を落としてゆく。夕日を浴びて立っているこの大樹は何を思ってこうして葉を落とし続けるのだろうか…。

 木枯らしが吹いて、その力で葉が落とされるのではなく、自らの意思によって葉を振るように落している姿、…そこに牧水は大樹の知恵自然のたくましさを感じているように思えます。

 自然のたくましさとは逆に、人間社会の争闘による栄枯盛衰の象徴となった古城に深い哀感を詠じた有名な詩もあります。それは、中国の詩聖と言われた杜甫が、戦いの跡である昔の城跡を訪ねて詠ったもので、人口にも膾炙した、「春望」という漢詩です。

    『春 望』
  国破山河在 (国破れて山河在り)
  城春草木深 (城春にして草木深し)
  感時花濺涙 (時に感じては花にも涙をそそぎ)
  恨別鳥驚心 (別れを恨んでは鳥にも心を驚かす)
  烽火連三月 (烽火三月に連なり)
  家書抵万金 (家書万金にあたる)
  白頭掻更短 (白頭掻けば更に短く)
  渾欲不勝簪 (すべて簪に勝へざらんと欲す)

 今、中国大陸では暴虐の沙汰が随所に起こっています。例えば、ウイグル。この国は、一つの葉が落ち、続いてまた一葉落ちるように、自らの力が弱体化して苦難の淵に存しているのではなく、中国共産党の暴虐の限りを尽くしたあくどい弾圧のもとに非人間的な生活を余儀なくされていると言わねばなりません。

 先日、国際調査報道ジャーナリスト連合は、中国政府がウイグル人を強制収容所で「洗脳」している公文書(文書24通・403頁)を密かに入手したことを明らかにしました。その内容を見てみましょう。新疆ウイグル自治区治安当局のトップ朱海侖が、収容施設を高度に警備された刑務所として運営するよう現場に指示した通達などから…。

 絶対に脱走や騒ぎ、職員襲撃、死亡事件を許すな
  警備室、歩哨塔、監視カメラ、警報装置を完備せよ
  出入する人員、車両、物品を厳しく監視せよ
  宿舎、施設各階の出入り口は複数人で二重に施錠せよ
  24時間体制の当直を置け

 ・収容者の違反行動には厳しい規律と懲罰で対応せよ
  施設内に秘密チーム(スパイ)を配置し騒ぎを防げ
  外界との接触を禁止せよ(携帯電話没収、職員/収容者の私的交流禁止)

 ・中国標準語への矯正学習を最優先せよ
  イスラム教の「ハラル」(食品)「長ひげ」「ブルカ」を規制せよ

 ・思想教育によって人格を改造せよ
  収容者の思想動向を把握し、違法性・犯罪性・危険性を認識させよ

 身の毛もよだつ生々しい現実に恐怖を覚え、あの忌まわしいナチスのアウシュビッツやソ連のラーゲリーを想起させます。これを見れば、厳格な管理体制、厳しい懲罰、民族言語の排除、宗教・文化への圧力、自由の剥奪、人間性の否定、人権の完全無視…、ウイグル、ウイグル人への聞きしに勝る政治的弾圧、人権弾圧の実態は明白ではないでしょうか。

 これに対し、中国政府は一応、収容施設が「職業技能教育訓練センター」であり、文書は偽物だと主張していますが、習近平国家主席が2014年春、暴動発生のあったウイグル自治区を視察した際、非公開の場で「テロや分離主義との戦いだ」「情け容赦は無用だ」と述べ、弾圧を督励したところを見れば、毛沢東を超越しようとする習近平主席のウイグル人の民族浄化、弾圧政策を虚偽だとすることはできないのではないでしょうか。

 ここで、日本人が知らない『新疆ウイグル自治区』の衝撃的な日常風景が、ちゅうさまというブロガーによって報じられていますので、ひとつの参考として一部を抜粋します。(mag2news 2018/11/06より)

 ●「少数民族の弾圧が行われている」と話題の、中国・新疆ウイグル自治区に4泊5日の旅行に行ってきた。

 ウイグル自治区内の市街地には、異常な数の監視カメラが設置。約20mおきに最新式と思われる数種類のカメラが死角を作らないような形で置かれ、どこに居ても常に監視下にある状態になっていた。

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 ・街中では、アサルトライフル等で武装した警官が一定間隔で立っていた。武装警官は無差別で現地民を呼び止め、IDをチェック。また、1ブロックごとに『便民警務所』が置かれ、その周囲には金網のついた公安の車両が停車して警戒していた。

 地下鉄のみならず、商業施設やバザールなどに入る際にも手荷物検査を実施。漢人や我々外国人はそれ以外ノーチェックだが(顔立ちで判断?)、ウイグル人はそれに加えてIDの提示と、機械による顔認証によって初めて入場が許される。

 ウルムチのバザール内にあるモスクは「清真寺(モスク)」の看板こそ出ているものの、実態は民俗工芸品市と化しており、宗教的なものは一切排除されている。

 カシュガルにおいても、宗教色のあるものは排除。ほぼ全てのモスクが閉鎖され、シンボルである屋根先端の月が取り外されていた。入り口にある「神は偉大なり」との記載も、塗り潰されたり、共産党賛美のスローガンに置き換えられたりしている。

 ウイグル最大のモスクと言われる「エイティガール寺院」は、完全なる観光施設と化していた。寺院内部にはご多聞にもれず共産党賛美のスローガンがかかり、シールドを持った武装警官が警備に当たっていた。大量の監視カメラも設置されていた。

 カシュガル老城内のイスラム学校。看板こそ残っているが閉鎖されており、中は荒れ放題となっていた。壁には最新鋭の監視カメラが取り付けられていた。

 日本人ブロガーのウイグル人社会への鋭い観察に敬意を表したいと思います。それにしても、わが国の声高な人権論者は、一党独裁である中国共産党がウイグル、チベット、内モンゴル、香港などを弾圧、人権蹂躙する現実を見てどうしてそれを非難しないのでしょうか。あまりにもサヨクイデオロギーに偏向し過ぎており、人間性を欠いていると思います。

 わたしたち日本人は、気の毒なウイグル人、悲劇のウイグル民族に深く同情するとともに、中国政府のウイグル弾圧や人権意識の欠如に対し異を唱えなければなりません。

 また、わたしたちは、ウイグルの悲劇を反面教師とし、日ごろより、国家の安全保障、国家の防衛、民族の絆、民族の団結が極めて重大であることを今一度認識しようではありませんか。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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