“令和維新に向けて”…新しき時代を展望する!
723回目のブログです
“昨日こそ 年は暮れしか 春霞 かすがの山に はやたちにけり”
山部赤人(奈良時代・歌聖・万葉集)
つい昨日、年が暮れたばかりなのに、春霞がはやもう、春日の山に棚引き始めた。いかにも春めいたことだ…。
みなさま、あけましておめでとうございます。本年も小ブログを何とか続けていきたいと思いますので、引き続きご愛読くださいますようお願いいたします。
昨年は、平成から令和の御代へと替わって行くに際し、三つの皇位継承儀礼が行われました。
・「践祚の儀」…皇祖以来の神器を受け継がれる。
・「即位式」…新しい天皇が高御座に昇られて即位の事実を宣明される。
・「大嘗祭」…公民が育てた稲を天皇が皇祖に奉り、ご自身も召し上がる。
厳かな儀式も無事終わり、いよいよ今年は令和2年、凛然とした冷気を肌に感じるのはわたしだけではないと思います。これはおそらく、この一年の空気を予感しているのではないでしょうか。
【今年の暦】を見てみましょう。
令和2年 (年号)
皇紀2680年 (神武天皇ご即位を紀元・BC660)
子 (十二支・ね)
庚子 (十干十二支・かのえね・こうし)
西暦2020年 (キリスト生誕を紀元)
干支の「庚」はあらたまるの意であり「子」はふえるの意。また、「子」は「了」と「一」に分解され、今までのことは終わり、今年は一からスタートするというもの。すなわち、今年は、これまで継続してきたことや経緯をもとに、将来の発展に向けて長期的な歩みを始める時を意味しています。
碩学・所功先生は、元号は時代を面で捉え、時代のくくりに適していると言われていますので、それにならい、過ぎし時代を次のように簡潔に表現してみました。
・骨太の明治
・揺動の大正
・激動の昭和
・不安定な平成
それでは、新しき御代「令和」の時代はどのようなイメージになるのか、明治は↑、大正は↓、昭和は↑、平成は↓、であれば、次の令和は「↑」のはずですが、大切なのは、そんな消極的な姿勢ではなく積極的な姿勢のなかで、どのような“令和の肖像”を描くのかが問われているのではないでしょうか。その意味で、わたしは「自立した昇り龍の令和」を描きたいと思います。
単なる夢を描くのか、洞察力をもって描くのか、現実的な対応をするのか、…というようなことを、お屠蘇をいただきながらをつらつら考えていたら、ある著名な実力ある評論家が、何ともドラスティックな見通しを立てていることに目が行きました。
・在日米軍は2026年までに撤退するだろう。
・ドル基軸が廃止されるだろう。
・ジャスダック上場会社「日本銀行」は上場廃止となり、財務省と同列の
国家機関になるだろう。(国家の通貨は国家が発行する)
・政府の国債は政府が発行する通貨(円)で払う。
・他国に借金がない日本だけが日本と世界に必要なだけ通貨(円)を発行
して国民と世界に貢献できる。
・絶対にハイパーインフレにはならない。
・だから、令和時代、日本は世界の盟主になる!
瞠目すべき大胆な見通し。新しい日本に生まれ変わろうとする時代、それが令和の時代と言わねばなりません。平成の時代は、日本人はすべて上も下も、縮こまったまゝ、適切な対策、大胆な政策を打ち出せないできたことは疑いのない事実です。そして、国民自身も自立精神に欠け、他者に頼ることで徐々に弱体化してきた感は否めません。そうであれば、今までの失地を挽回すべく、これからは実力に応じた昇竜の成果を求めていかねばなりません。
そこで、正月ということで、思いつくことを記してみました。
・昭和27年(1952)サンフランシスコ講和条約で、わが国は占領体制から独立しましたが、あくまでも一応独立したにすぎません。それは、以後68年、実質的には占領軍から与えられた憲法、いわゆる新憲法が一言半句も変更されることなく現在に至っているからです。安倍首相は真の改憲ではなく公明党(創価学会)の主張する加憲に軸足を移し、憲法改正を呪文のように唱えていますが、自民党、野党を含めた国会の議論は牛のようにのろい歩みとなっているのはご存じの通りです。自民党はもとより、国会を動かさねばならない安倍首相に真に改憲の熱意があるのかどうか、少しく疑わしくなってきたと言わざるを得ません。
・わが国の課題は、外交面においては、尖閣諸島防衛・北方領土返還・拉致被害者帰国・日韓関係・日中関係などがあり、内政面では、憲法改正・少子化・エネルギー・デフレ・増税・教育・科学技術・安全保障・スパイ天国・島嶼防衛・海洋権益・農業近代化・国内反日勢力・いじめ・貧困・経済格差など多岐にわたります。
これらについて、安倍首相に望みたいのは、政策にメリハリをつけてほしいことです。例えば、少子化や憲法や科学技術を特Aランクにおき徹底した対策を講じるなど。
次に、出来もしないことをさも出来るように広言するのは、国家のリーダーとしてはよろしくありません。例えば、北方領土は進展どころか後退へ、拉致被害者は一向に帰国できず、憲法改正議論は遅々として進まず、…これでは、国民にフラストレーションをためさせるだけにすぎません。
これに対し、中曽根元首相の「外交4原則」というものがあります。中曽根氏がその通りとは決して思いませんが…、参考にはなるでしょう。
・国力以上の対外活動をしてはならない
・外交はギャンブルであってはならない
・内政と外交を混交してはならない
・世界史の正統的潮流を外れてはならない
そうはいっても、できるならば大きな政治を行ってほしいと希うものです。ドイツの文豪の言葉を…。
「小さい夢をみるな。それには人の心を動かす力はないからだ。」
ゲーテ(18世紀中頃~19世紀前半)
安倍首相の任期はあと1年9ヶ月ですが、実質的には1年半でしょう。安倍首相には “レガシー”(遺産)をつくりたいという“私心”は拭い去り、あと1年9ヶ月、虚心坦懐に「日本国」「日本の歴史」のための政治を、“公の心”で積極的に進めてほしいと念願します。
わたし達国民も、令和の時代を真に豊かな時代とすべく、努力したいものです。
みなさんはどのようにお考えでしょうか。
次回は
時事エッセー
です。
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