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2020年2月14日 (金)

景気動向の深刻化…安倍首相に提案する!

 729回目のブログです

20202141

  “世の中は とてもかくても 同じこと 宮も藁屋も 果てしなければ”
                蝉丸(平安時代前期の歌人)

 この世の中ではどんな生活をしていても、同じことなのだ。立派な屋敷に住んでいても、みすぼらしい草ぶきの家に住んでいても、人の欲望には際限がないのだから…。

 蝉丸は目が不自由で琵琶の名手と称され、上掲の和歌にあるような心境に至った人ですが、また、百人一首に“これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも 逢坂の関”という人口に膾炙した和歌を採録されている和歌の名手でもあります。

 ところで、私たち一般の市井の民は、少しでも良い生活をと願い、苦しく厳しい生活からは抜け出したいとの思いは捨てきれません。もちろん、そんなに高望みをしているのではなく、平々凡々な営みを続けながらも、将来にほんの少しの光明を見出したいと思っているのではないでしょうか。

 その思いに応えるのが政治というものであり、政治家は国民の気持ちを吸い上げるとともに、国民をリードしていく役目も持たねばなりません。

 そういった観点で、先般消費税の増税が行われ、その結果がどうなっているのかについて、目を背けずに直視してみたいと思います。

【12月度の実績】

 〇 景気動向DI指数(1/10帝国データバンク)
    DI値 42.5   前月比▲1.1ポイント、3か月連続▲
    (全国2万3000社以上を対象に調査、50が判断の分かれ目)

 〇 商業動態統計(1/31経産省)
    卸売業  前年同月比▲6.3%
    小売業      〃  ▲2.6%
    (計)        〃 (▲5.1%)

 〇 貿易統計(1/23財務省)
    輸出  前年同月比▲6.3%
    輸入     〃   ▲4.9%

 〇 鉱工業指数(1/31経産省)
    生産   前年同月比▲3.0%
    出荷     〃  ▲3.7%

 〇 一般職業紹介 有効求人倍率(1/31厚労省)
             1.57倍 前月と同水準

 〇 家計調査(2/7総務省)
    2人以上世帯の実質消費支出 前年同月比▲4.8%

 〇 景気動向指数(2/7内閣府)
    基調判断:悪化
    景気の現状を示す一致指数 前月比横ばい 3か月後1.9%下降
             2015年を100として94.7ポイントと悪化

 わたしは、昨年10月度の経済指標を、小ブログ720回(12月13日付)で取り上げ、消費税の影響による景気指数の大幅な落ち込みが顕著であることに言及し注意を促しました。

 上掲の景気指数見ても、横ばいなのが有効求人倍率だけであり、その他すべての指標が大きくダウンしたままになっていることに気づきます。大変な事態が始まっているのではないかとの危惧を抱かざるを得ません。

 ところが、日銀をはじめ、政府、与党国会議員ともども、景気の先行きについて「海外経済減速の影響が続くものの、国内への波及は限定的となり、緩やかな拡大を続ける」との見方を示しているのです。

 一体、どの数値を見れば、景気が緩やかな拡大を続けていると言えるのでしょうか。わたしもほんの少しは経済学を学んだものですが、マイナス(▲)をプラス(△)という議論なんて聞いたことがありません。

 ~まあ、私の知能があまりにも低いということなのでしょう~。と、冗談を言っている場合ではなく、緊急に対処しなければ禍根を残すことは必定ではないでしょうか。

 このままいけばマイナス成長となるは必至であり、その時、安倍首相はおそらく、その要因に「新型コロナウイルス」の流行をあげるに違いありません。安倍首相は、自らの政治姿勢や政策の失敗を認めたことは皆無であり、今回も他に要因を当てはめるはずです。

 我が国の経済的低迷は、デフレを克服する前に、増税を繰り返してきたことであり、決して新型ウイルスのせいではないと考えるべきです。もちろん、多少の影響はあるでしょうが…。

 安倍首相の任期も押し詰まってきました。残された課題も多々あるなかで、政治家・安倍晋三としての最後の願望が憲法改正であるとするならば、その実現に向けて全力疾走しなければ実現は覚束ないものと思われます。

 そのために、次の提案をしたいと思います

早急に消費税を5%に戻し、消費の喚起をはかり、デフレ脱却、
     経済全般の
活性化を期す。

減税による経済の活性化を背景に衆議院解散を断行し、勝利を得て、
     念願の
憲法改正(九条・緊急事態法など)に全精力をつぎ込む。
    (トランプ大統領の人気は、活発な経済が背景にあることだ)

これ以外に安倍首相のレガシー(政治的遺産)はない。折角の歴史上の
  最長期政権という“花”に、レガシーという“実”を加えてこそ真の政治家
  として歴史に名を留めるはずである。

 と書いたところで、IMF(国際通貨基金)が、日本の政治経済に容喙(ようかい・嘴をいれること)してきました。消費税率を、2030年までに15%に、2050年までに20%に引き上げるようにとの勧告です(2/11)。

 もういい加減にしてほしいもの。IMFの副専務理事は財務省出身者であり、IMFの鎧の下には財務省があることは周知の事実であり、要は、財務省が消費税大幅アップを長期的に狙っていることを示しています。IMFの発言=財務省の発言なのです。

 もしも、安倍首相が真に理想を実現しようとするならば、渾身の勇気を払って財務省と対峙しなければならないことが読み取れるのではないでしょうか。安倍首相にその覚悟ありやなしや…。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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