国際政治の奇々怪々…武漢ウイルスをめぐって!
734回目のブログです
“ 石走る 垂水の上の さ蕨の 萌え出づる春に なりにけるかも ”
志貴皇子(万葉集)
水が激しくぶつかり落ちる滝のほとりの若い蕨が芽を出している。ああ、春になったのだなあ…。
雪解けのために水かさが増し、水がはげしく岩にぶつかり「垂水」の勢いが、春の浮き浮きした気分をみごとに表しており、万葉集の中でも秀歌と言われています。
さて、季節は春、靖国の桜も蕾がほころびを見せ3月14日開花宣言されましたが、世の中は武漢ウイルス感染問題の一色となっています。武漢新型ウイルスは今やパンデミックス化し世界を席巻していますので、浮き浮きした春の気分に浸ることは出来そうもありません。
本来ならば、地球レベルで世界各国が協力して対策を講ずるべきでしょうが、各国の思惑が渦巻いており一筋縄にはいきません。
いま、ヨーロッパ、アメリカは、新型コロナウイルス感染対策に必死ですが、このような状況にもかかわらず、国際政治のエゴがむき出しになっている現状も直視しなければならないと思います。そのうちの一つか二つピックアップしましょう。
■ 中国、WHOに21億円寄付 新型コロナ対策で「お返し」?
中国の駐ジュネーブ国際機関代表部大使はこのほど、世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長と会談し、中国政府がWHOに2,000万 ドル(約21億円)を寄付することを決めたと伝えた。新型コロナウイルスをめぐる国際協力のためとしているが、この時期の寄付は、中国の対応に賛辞を繰り返すテドロス氏への「お返し」とも受け取られかねない。
(2020/3/9 時事通信)
武漢市の市長は、昨年、早い段階において新型コロナウイルスの存在を認識していたにもかかわらず、共産党中央政府の強大な圧力で発表できず、初動に大幅な遅れを来たしました。その結果、中華人民共和国は、新型コロナウイルスを武漢市・湖北省・中国に封じ込めることができず、世界に拡散しました。
WHOのテドロス事務局長は、①初動の遅れなどには全く目をつぶり、②武漢の全面封鎖を絶賛(封鎖した時にはすでに500万人脱出済)、③中国政府の圧力により緊急事態宣言を一時見送り、④3月11日になってやっと、新型コロナウイルスについてパンデミック(世界的な大流行)とみなせると表明。
WHOと中国には裏に何らかの取引があったと考えざるを得ません。
とにかく、テドロス事務局長はズブズブの親中派であり「中国寄り」との批判が相次いでいるのです。
この時期の21億円でWHOが中国の下請け機関であることがバレバレ。どう考えても支払う相手が違います。本来ならば、感染を広めてしまった世界各国に謝罪し、賠償金を支払うべきではないでしょうか。
しかしながら、今日まで中国は「謝罪」を拒否、その上、新型肺炎ウイルスの発生源は「中国ではない」との主張を強め「中国外」(例えばアメリカ・日本・カナダなど)を匂わせる陰謀論をプロパガンダ展開しているのです。(事実は、人民解放軍・武漢ウイルス研究所で何らかのミスが発生し、感染者が出たものだそうです)
盗人猛々しいとはこのことをいうのでしょうか。感染者が初めて出たという武漢ウイルス研究所の当該棟は既に爆破されて無くなっています。(中国SNSに爆破画像あり:石平氏)
陰謀、駆け引き、買収、収賄、プロパガンダ、…武漢ウイルス拡散のような人類の悲劇の場であっても、これらを駆使するのが権力のみを志向する世界のリーダーであり、注意を要します。なかでも特にそれらが顕著な独裁国家のリーダーには常々警戒を怠ってはならないことを肝に銘じたいものです。
■ 韓国、対抗措置を検討 日本の入国制限強化で
韓国の丁首相は6日、ソウル市内の会合で、新型コロナウイルスの感染拡大防止で日本政府が韓国からの入国制限を強化したことについて「非常に遺憾だ」と述べ「このような過度で不合理な措置」の速やかな撤回を求めた。その上で、韓国政府も「適切な対応措置」を講じる考えを表明した。
(2020/3/6 時事通信)
韓国の冷静さを欠く言動には、いつもながら、驚きを超えてまたかとの思い以外浮かんできません。私にはよくわからないのですが、これも、特有の「火病」(かびょう:韓国人にだけ現れる珍しい現象で複合的に現われる怒り症候群)なのでしょうか。
韓国の感染者が急増したことにより、各国が韓国からの入国禁止措置を取り始めました。日本が韓国からの入国を禁じたのが遅れて3月5日。その時点で韓国が入国禁止になっている国は103ヶ国・地域。現時点では136ヶ国・地域となっています。(ちなみに、日本が入国禁止になっている国は35ヶ国・地域)
韓国はなぜ、日本にだけ「対抗措置」を取るのか。なぜ『 No Japan 』を掲げるのでしょうか。考えてもみてほしいものです、隣国の中国やその他100ヶ国には一切文句を垂れず、わずかに「日本」だけに怒り狂うのはどう考えても論理的ではなく、尋常でない精神構造だと思わざるを得ません。結局、韓国は、日本に対してはどんな言動をとっても許され、日本は韓国の方針に従うべきだと考えているとしか思えません。
中国のWHOへの21億円のお礼、韓国の日本の入国禁止への対抗措置、…これらは国際政治の矮小化されたえげつない奇々怪々の政策と言えるかも知れません。
しかし、これらは国際政治と言うことも憚られる低レベルのやり口ではないでしょうか。二つの隣国には困ったものですが、わが国としては、もう、正々堂々と両国と渡り合うべき時が来たように思えてなりません。新型コロナウイルスに対する今回のわが国の初動が遅れたのは、安倍首相が、中国のトップ習近平氏(<党首>党中央委員会主席・<国家元首>中央人民政府主席・<軍の統帥者>党中央軍事委員会主席)に忖度し過ぎたのが原因のひとつですから。
何はともあれ、わが国は有史以来「清らかな水」を中心におき、山、川、海、田、畑の美しい姿をつくり「山紫水明」を理想の場としました。清らかな水を索めてきた清潔な日本人…これは日本の誇りです。
もしも、私たち現代の日本人が「美しい国土」と「清らかな水」を大切に育んできたとするならば、武漢ウイルスなど、蔓延するはずもなく、しばらくすれば落ち着くのではないでしょうか。
(フランスの大手雑誌『ル・ポワン』は、今のところ日本で爆発的な感染が抑えられている背景として「規律ある国民性」と「完璧な衛生観念・環境」の2点を挙げています。日本人の「規律」と「衛生観念」の2つのキーワードは、フランス人にとっては非常に納得のいくもののようです。)
“ 山は青き故郷 水は清き故郷 ”(唱歌・故郷の一節)
みなさんはどのようにお考えでしょうか。
次回は
時事エッセー
です。
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コメント
いずこの国でも政治的宗教的に敵対する勢力を弾圧してきた歴史があるが、キリスト教やイスラム教のような一神教の国は他の宗教とその信徒を国内から徹底的に抹殺してきた。またジンギスカンに代表される大陸の権力者は敵対勢力を地上から抹殺してきた。旧約聖書の世界で繰り広げられたジェノサイドこそ大陸の政治文化であり、ナチスのホローコーストはその一例に過ぎない。政治権力を握った勝者が現在の歴史を書くだけでなく、過去の歴史も書き換えて、それに違背する歴史書は焼却する。(社会が豊かに、かつ多様化した現代は、権力者が情報を統制して歴史の書き換えても、歴史的事実をすべて抹消することはできなくなったが)。国際連合もその関連機関も、それを牛耳る国家や指導者の権力の保障と永続のためのモノでしかない。日本にはこのような峻厳冷酷な政治文化がないため、世界の国々にも日本と同じような、いわば社会の底流に性善説的文化があると思い込んできた。それが戦後長らく、国際連合やソ連や中国などの社会主義諸国を信じさせてきた。国連を操る常任理事国が犯してきた数々の戦争犯罪や不正を知っても、自国民を大量虐殺しながら外に世界平和を唱え、内で原爆増産に勤しんできたソ連や中国の欺瞞を知っても、それでもなお国連や社会主義に幻想を抱き続けてきた。「武漢ウィルス」を抽象的な言葉に変えることは、事件を曖昧にするだけでなく、問題の真相を闇に葬ることになる。GHQは「大東亜戦争」を「太平洋戦争」へ変えることで日本人が必死に戦ったあの戦争の「義」を忘却させることができた。(*日本の左翼メディアが大東亜戦争という歴史用語を忌避する理由はそこにある。)
投稿: 齋藤仁 | 2020年3月20日 (金) 09時56分