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2020年3月 6日 (金)

中国「知財」躍進…その闇を注視しよう!

 732回目のブログです

2020361

  “物言はば 問ふべきものを 桃の花 幾代か経たる 滝の白糸”
            弁乳母(平安中期歌人・後拾遺集)

 もしも桃の花が口を聞けるのであったならば質問をしようものを、…この美しい滝の白糸は幾世代を経ているのであろうかと。

 3月3日は桃の節句。ひな人形を飾り、女の子の健やかな成長と健康を願う季節の行事です。優雅な伝統行事ですが、今年は武漢肺炎ウイルスの蔓延現象により、家族で内々にお祝いしているのではないでしょうか。

 【五節句】(1月を除いて奇数の重なる日)
  1月7日 人日(じんじつ)  「七草」の節句
  3月3日 上巳(じょうし)  「桃」の節句・ひなまつり
  5月5日 端午(たんご)   「菖蒲」の節句
  7月7日 七夕(たなばた)  「竹」・星祭
  9月9日 重陽(ちょうよう)「菊」の節句

 上掲の弁乳母(べんのめのと)の和歌に関連する言葉としては、

       『桃李不言 下自成蹊』(史記)
   “ 桃李もの言わざれども 下自ずから蹊を成す ”

  (とうりものいわざれども したおのずからみちをなす)桃や李(すもも)は何も言わないけれど、その花や実にひかれた人々が集まってきて、自然に道ができる。徳望のある人物のところには、自然に人が慕い寄ってくることのたとえ。

成蹊といえば成蹊大学、といえば安倍首相。とすれば、徳望のある人物として、それに慕い寄ってくる人たちの力を得て、多くの国難を打開してほしいものですが……。

 ところで、ウイルス震源地の中国は、徳望や正義は放り投げ、覇道や邪道によって政治を進めようとしています。報道をごらんください。

  中国「千人計画」参加隠した米ハーバード大教授を起訴
       …世界トップ研究者を好待遇招聘

 米司法省は、世界のトップ研究者を好待遇で集める中国の人材プログラム「千人計画」への参加を巡り米政府に虚偽の説明をしたとして、ナノテクノロジーの世界的な権威として知られる米ハーバード大化学・化学生物学科長のチャールズ・リーバー教授(60)を起訴したと発表。ハーバード大は「極めて深刻で、捜査に協力する」とコメント。トランプ政権は中国への技術流出への警戒を強めている。
         (2020/01/29 読売新聞 一部抜粋)

 中国が世界覇権を狙い着々と地歩を重ねてきているのは世界に知れ渡っていますが、マスコミを含むわが国のサヨクリベラルはそのことに関しては口を閉じたままです。

 現在の中華人民共和国が成立したのが1949年、その100年後の2049年に焦点を当て、世界覇権に向けた100年マラソンを走り続けてきています。1党独裁の強みを生かし、主要な外国から1000人の超ハイレベルな研究者・技術者・知財担当者を呼び集め、科学技術の総合力を世界覇権の基盤に置こうとの目論見が「1000人計画」です。

 わたしは、寡聞にしてこのことを知らなかったのですが、見れば見るほど、聞けば聞くほど、とんでもないことが進行しているとの認識を持つにいたりました。以下に、気づくことを記しましょう。

 「千人計画」とは、中国当局が給与・研究資金・研究室スペース・その他に潤沢な優遇措置を与え、その見返りに、例えば米国で得た研究成果・技術・知財ノウハウを中国へ渡すことであり、要するに超高度なスパイを増やすことを目論んだものといえるでしょう。

 その待遇には目を開かされます。逮捕されたハーバード大学の化学・化学生物学部学部長チャールズ・リーバー教授の例を引きます。(リーバー教授はノーベル化学賞候補に名前が挙がったこともある世界をリードする化学者と言われます)

  毎月の給料: 5万ドル(約 540万円)
  年間生活費:15万ドル(約1620万円)
  「武漢理工大ハーバード共同ナノテクノロジー研究所」設立費
        :150万ドル(約1億6200万円)
  米中を往復するビジネスクラス航空券代金を中国側が負担する
  支払いは、半分を現金、半分は武漢地元銀行口座へ。

  研究費など必要経費は潤沢に。
  教授は、米国国防総省と国立衛生研究所から研究資金を受け取って
   いた期間においても、中国共産党中央組織部が率いる「千人計画」
   に加わっていた。
  武漢理工大学の学生は毎年2カ月間、ハーバード大学化学部に
   所属できる。

 聞きしに勝る好待遇だとわかります。しかし、教授が中国から求められたのは、米国の技術をスパイせよとのことです。以前にも小ブログで書きましたが、中国共産党政府は、自国民は、国内に居ても外国に居てもすべてスパイ、外国人も中国と接点を持てばすべてスパイにせよという発想であり、先年法制化もできており、スパイが悪いことだとの認識は全くありません。これは孫子の兵法であり、中国共産党政府が心の底から孫子を崇拝していることを改めて認識させられます。

 今、7,000人以上の米国人が中国で採用されていると報じられていますが、超ハイレベルな科学技術者は、未だ1,000人に満たず半数弱、習近平主席も頭を悩ませていると思います。しかし、敵もさるもの引っ掻くもの、邪であろうが、悪徳であろうが、あらゆる手段を弄して千人確保に全力投球するのではないでしょうか。

 中国の先端技術開発の意欲は半端ではありません。2/12日経新聞1面によれば、先端技術10分野(AI・量子コンピューターなど)の特許出願で、中国が9分野で首位を占めています。恐るべき進展であり、その元には、もちろん中国自身の向上があるでしょうが、技術先進国の知的財産権をスパイ、乗っ取り、不公正取引などで奪取していることは明白です。

 中国の籠絡対象は米国が第1。あとはドイツ、日本、北欧など、先端技術の研究開発に携わっている人々に美味しい人参をぶらさげ、甘言を弄して陥れようとするものです。わが日本も警戒に警戒を重ねるべきではないでしょうか。日本政府は中国に対しては大甘で親中、媚中の姿勢が強く、いまだに警戒心を持ち合わせていないように思います。

 ・いよいよアメリカは本腰を入れ始めました。これからは中国の手先に降った科学技術者ひとりひとりを裸にすべく全力を挙げて調査にあたるはずです。

 アメリカと連携する国が動き始めたと言われています。中国 何するもの! と待ったをかけたのがUKUSA協定国。エシュロンと呼ばれる通信傍受を使い、情報を共有する防諜組織フィブアイズ(Five Eyes)です。

      【Five Eyes】

  アメリカ合衆国 - アメリカ国家安全保障局(NSA)
  イギリス - 政府通信本部(GCHQ)
  カナダ - カナダ通信保安局(英語版)(CSEC)
  オーストラリア - 参謀本部国防信号局(英語版)(DSD)
  ニュージーランド - 政府通信保安局(GCSB)

 日本はFive Eyesの準構成国だそうですが、スパイ防止法さえない国が大きな顔は出来ません。本当にこんなことで国を守れるのでしょうか。

 というのも、中国は、昨日のことはもう忘れ、武漢肺炎ウイルス蔓延の責任は中国ではなく日本だとプロパガンダ、日本に責任を押し付けようとしているのですから。何とも…。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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