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2021年2月19日 (金)

ワクチン接種順位に異議あり!

 778回目のブログです

20212191
    (尖閣諸島)

 “まつりごと よこしまならぬ 國にこそ さかしき人も 多くいでけれ”
              明治天皇御製(明治45年<1912>)

 政治に不正が横行しない国であればこそ、賢い人もたくさん排出するものだ…。

 わが国を取り巻く国でよこしまな国と言えば、即座に浮かぶのは、1党独裁・民族迫害・覇権主義・軍拡・尖閣沖縄狙いの中華人民共和国(中国・中共)、独裁・拉致・軍事強国の朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)、慰安婦・竹島・徴用工・条約無視の大韓民国(韓国・南朝鮮)、加えて、北方領土を返還しないロシア連邦。…これら近隣諸国は横に置いて、はたしてわが国はよこしまでないと言い切ることができるかどうか、いささか躊躇を覚えるところもあります。

 『政治』とは西洋語では「ポリティックス」(思慮ある・智慧ある・策略ある・如才ない・抜け目ない・国民より成る)、漢字では「政」(正を致す<ただす>)、純粋の日本語では「まつりごと」(神を祭ること・祭祀)を意味します。

 何よりも、わが国の政治が、神に祈ることであるとするならば、決して「よこしま」であってはならず、正義、人道を貫かねばなりません。そして、たとえ隣国であっても、よこしまなことを見習うことは厳しく避けたいものです。

 さて、いよいよ、念願であった新型コロナワクチンの国内接種が始まりました。良い結果になることを期待していますが、基本的な問題点について考えてみたいと思います。

  ワクチン接種ようやく始動 17日から、欧米に2カ月遅れ

 新型コロナウイルスワクチンの国内での接種が17日、欧米に2カ月遅れて始まる。医療従事者から着手する。臨床試験で発症予防効果が確認されており、経済の回復を後押しできる可能性がある。円滑な普及には、デジタル化した流通や履歴管理のシステムを有効活用できるかが問われる。
               (2021/2/16日経電子版一部抜粋)

 厚生労働省により特例承認されたのは、ファイザー社と独バイオ企業ビオンテックが共同開発したワクチン「コミナティ」で、ウイルスの遺伝情報を担うRNA(リボ核酸)の一部を体内に入れ、抗体を作る新しいタイプのワクチン。

 今、新型コロナワクチンは世界で接種されつつありますが、これまでは海外が先行しています。

 【新型コロナワクチン接種・人口100人当たりの回数】

    イスラエル     73(人)
    アラブ首長国連邦  51
    英国        22
    米国        17
    チリ        10
    欧州連合(EU)   5
    日本         0
       (2月13日現在・Our World in Data/日経)

 さて、次が問題です。

 【新型コロナワクチンの接種順位】(厚生労働省)

  (1)医療従事者(国立病院機構などの医師や看護師)
  (2)  〃  (新型コロナ患者と接する医師や看護師など)
  (3)65歳以上の高齢者
  (4)高齢者施設等の従事者・基礎疾患を有する人
  (5)それ以外の人(16歳以上)

      (妊婦を優先するかどうかや、子どもが接種の対象となるか
     どうかなどは、安全性や有効性の情報などを見ながら検討される

 これには大きな疑問を持ちます。問題は「国防関係者」「エッセンシャルワーカー」(日常生活における必要不可欠な仕事に従事する人)が優先接種者になっていないことではないでしょうか。

 この点を鋭く指摘しているのが軍事アナリストの小川和久氏です。小川氏の切実な訴えに目を向けてみましょう。(2/9 MAG2NEWSより)

 『コロナ以外の医療が重要であるように、電力、電話、エネルギー、水、交通など重要インフラを担う人たち、食料の生産販売と流通を担う人たち、清掃業務の担当者など、いわゆるエッセンシャルワーカーへのワクチン接種は、最優先されるべきだと申し上げたい。そして、なによりも消防、警察、自衛隊、海上保安庁など「平時の戦い」の最前線にいる人たちも、ワクチンの最優先接種の対象であることを忘れてもらっては困ります』

 尖閣諸島を守る海上保安庁、日本列島の空の守りを担う航空自衛隊、国民の目に触れないところで地道に日本の海を守っている海上自衛隊については、最優先すべき部隊や職種を絞って、医療従事者と同じタイミングでワクチン接種を実行に移してもらいたい

 確かに、小川和久氏の指摘の通りです。コロナへの対処はなぜ行うのかを冷静に考えてみれば、それは、国民の命を守ると同時に、国家の命を守ることにあります。今、尖閣諸島が中華人民共和国から連日の攻勢を受け、累卵の危うき状況になっている時ですから、国の領域(領土・領海・領空)を守らねばならない政府はその役目を明確に認識しておかねばならないはずです。

 にもかかわらず、ワクチン接種の順位において、海上自衛隊・航空自衛隊・海上保安庁を医療関係者と同等に置いていないのは、菅政権に、安全保障、国防の観点が全く抜けているからだと思わざるを得ません。大丈夫でしょうか、菅内閣への不信感さえ覚えそうになります。

 ところが、さすがにアメリカ。ワクチン接種についての最優先を、最前線の医療従事者(病院・高齢者施設・在宅医療・救急隊)及び医療施設で輸送や清掃を行う労働者と明記しており、地域的な状況によっては警察・消防の初動要員も含むとしています。

 そして、何と、小川氏によれば、医療従事者よりも最優先される接種対象として「米軍将兵」に対する接種が進められ、「在日米軍」を見ても、昨年のクリスマス頃から接種が始まっているとのことです。・・・唸らざるを得ません!

 理由は明らか。ワクチンの接種によって他国よりいち早く軍事的能力を回復した国が、外交的にも有利な立場を確立し、それによって政治的、経済的優位を実現することができるからです。

 道理で、中国やロシア、そして米国がワクチン開発において熾烈な競争をしたわけです。ワクチン開発が、単なる人道上のことではなく冷徹な国際政治の駆け引きの道具でもあるということを改めて認識させられます。

 何はともあれ、菅政権には、ワクチン接種において、国防関係者、特に尖閣諸島の守りに命を懸けている最前線の自衛隊や海上保安庁の戦士に医療従事者と同じ扱いをしていただくことを切望します。

 菅総理には、国防への強い意思を示してもらいたいものです。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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コメント

何らかの疾病を持っている人や病弱者の場合は新型ワクチンが体内でどんな副作用を起こすか不明な点も少なくないが、健常者へのワクチンは感染防止に有効であることは間違いないだろう。その場合の優先順位の基準は当然、国民の生命財産を守るのに不可欠の職業に就く人たちであって当然である。火事が発生したときに消防車はあっても消防士が感染し消防署がクラスターとされたら、消防施設が眼前にありながら町全体が火災に包まれる。海上保安庁や自衛艦や防衛ミサイルが国民の安全と財産を守っているのではない。生身の人間、スタッフ、自衛官が私たちを守っているのである。医療関係者と警察官・自衛官・消防士は優先順位の筆頭に置かれて当然の人たちだ。ついでに首相と閣僚も必要か‥?現状を見ると政治家の優先順位はもっともっと下位におくべきかも。敗戦後の日本人は反米を叫ぶ人も反日運動をしている人も含めてすべて、終戦後にアメリカが作った日本列島という大きな檻の中で、すべての日本国民が平等に、脱脂粉乳を飲み、アメリカの映画や音楽を聞き、アメリカのスポーツに興じ、アメリカのファッションを楽しむこと、その上、檻の外から与えられる公的扶助や無償の教育があれば家族の助け合いも不要。自由万歳、平等万歳、アメリカ万歳、である。福沢諭吉が叫んだ不羈独立の日本人はどこへ。異人に守ってもらう自由と安全とは宗主国の下、ご主人様の下で身の安全と生活を守ってもらっていた植民地の人たち、奴隷制度下の人たち、と精神状態においてどの程度違うのか。そして世界有数の経済大国と称される今も、ワクチンを接種された駐留アメリカ兵が日本人の檻を守ってくれている。貧しい江戸の侍でも、この状態を見たら、笑止千万と嘲り、私よりもっと激しい言葉を発してやまないだろう。

投稿: 齋藤仁 | 2021年2月19日 (金) 08時37分

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