「新型コロナ」…WHO・調査・呼称・米国について!
781回目のブログです
“鳥の音も のどけき山の 朝あけに 霞の色は 春めきにけり”
藤原為兼(鎌倉後期・玉葉和歌集)
鳥の鳴き声ものどかに聞こえてくる山の明け方に、たちこめる霞の色はすっかり春めいてきたことだなあ…。
もう春ですね。同じ気象ではあっても、季節の言葉では、霞は春、霧は秋、靄は冬というように分けられていますが、春の山に霞む風情は何とも言えない魅力を醸し出しています。
のどかな春霞ではありますが、世の中はそのような穏やかな雰囲気を許して呉れず、そこにはなかなか厳しいものが横溢していると言っても過言ではありません。
厳しいものと言えば「新型コロナウイルス」の蔓延とその終息ですが、未だにどこで最初に発症したのかも藪の中、そしてコロナワクチンも世界争奪戦の真最中、ということで世界的恐慌となっていることは周知の通りです。そこで、新型コロナについていろいろと考えてみたいと思います。
・COVID-19に関する「WHO・中国合同調査団」(中国人12名、外国人13名)は、2月16日~24日まで9日間にわたり中国の過去と現状を調査しました。医療機関や交通機関、調査機関等の視察を含む武漢や北京等への訪問、中央・地方政府関係者、医療関係者、科学者等との議論を実施。2月28日に報告書提出。
・この調査は、全く意味をなさない政治的パフォーマンスであり、完全に中国ペースのもとになされたとものと言わざるを得ません。
① 新型コロナウイルスが武漢に蔓延してから1年以上も経過し、おっとり刀で調査しても、肝心の証拠品などは保存されていないことは当然推測できることであり、武漢のウイルス研究所では一部棟が焼却されているとも言われています。こんなことで、武漢が発症地か否かの重要な調査を適切に実施できるとは到底思えないではありませんか。WHOテドロス事務総長は、中国マネーに汚染されているからでしょうか、中国政府に早期調査を強腰で申し入れることもできず、中国も軽くあしらったものと思います。今回の調査が茶番だと言われる所以です。
② 共同団長に中国人1名とWHO職員1名ですが、これでは全ての仕切りが中国人ということを示しており、中国政府の政治的思惑のままに「視察」と「調査」がなされ、実態が学問的に解明されたとは言えません。(本来、調査団長は、中立の立場の人物でなければならないと考えます)
③ その証拠に、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は「中国側は現地入りしたWHOの調査団に一部の情報しか提供せず、また、中国が分析する前の元データ提供を拒んだ」と報道しています。
④ 「WHOの調査団は、中国科学院武漢ウイルス研究所や最初に集団感染が発覚した華南海鮮卸売市場などを視察した。調査後の記者会見では研究所からウイルスが流出した可能性は低いとの見方を示している」と2月13日付の日経は報じていますが、単に「視察」しただけで、ウイルスの流出というきわめて困難なテーマに答えを出せるのでしょうか。あまりにも杜撰すぎると言わざるを得ません。
・さて、バイデン新大統領は、就任以来トランプ前大統領の政策を抹消することに邁進、大統領令や布告や覚書を連発しています。温暖化対策「パリ協定」への復帰、世界保健機関(WHO)脱退取りやめ、マスク着用要請、イスラム諸国からの入国禁止撤廃、メキシコ国境の壁建設の停止、移民政策の緩和見直し、人種・宗教・性別・性的志向に基づく差別禁止など。
そして、極めつけは中国共産党の対外宣伝教育機関の「孔子学院」との接触を公的機関に報告することを義務づけたトランプ前政権の行政命令を撤回したこと、加えて、新型コロナウイルスを、トランプ前大統領がたびたび称していた「中国ウイルス」や「武漢ウイルス」と呼ぶことを、差別発言として公式に禁止したことです。…これらから判断すると、バイデン大統領は、言葉では中国を「戦略的競争相手」と批判しますが、行動では中華人民共和国・習近平政権への “融和の道” を目指しており、その思想は、親中、媚中であると言わざるを得ません。
・新型コロナウイルスの呼称について。『COVID-19』は、「コロナ(Corona)」「ウイルス(Virus)」「病気(Disease)」という単語と、この病気がWHOに報告された「2019年」の組み合わせでできています。(もっとも、China Origin Virus Disease 2019 <2019年に発生した中国起源のウイルス感染症>を略したものと揶揄する場合もありますが…)
現在、新型コロナウイルスについて、どのように表現されているのか見ていきます。
武漢ウイルス 差別発言
中国ウイルス 差別発言
武漢コロナウイルス 差別発言
中国コロナウイルス 差別発言
武漢(中国)熱 差別発言
武漢(中国)型 差別発言
新型コロナウイルス OK
新型コロナ OK
イギリス変異ウイルス OK
南アフリカ変異ウイルス OK
アマゾン(ブラジル)変異ウイルス OK
イギリス(英国)型 OK
南アフリカ型 OK
アマゾン(ブラジル)型 OK
歴史を紐解いてみれば、スペイン風邪、ウエストナイルウイルス、中東呼吸器症候群、エボラ出血熱、ライム病などの感染症は、発生したと考えられている地理的な場所にちなんで名付けられています。
「英国の変異種」「南アフリカの変異種」「ブラジル型変異ウイルス」という用語を使用することがOKならば、なぜ「中国のウイルス」と呼ぶことが差別になるのでしょうか。筋の通らぬこと甚だしく、上の用語一覧を見て、みなさんはどのように感じられますか。
バイデン大統領は、反トランプ意識が異常に高いうえに、中華人民共和国・習近平総書記への “融和姿勢” が強まり過ぎているように思えてなりません。今、世界は、1党独裁国家・中国の利己的、強権的な振る舞いに大いなる迷惑を蒙っています。東アジアの軍事的緊張は、すべて中国の覇権主義にもとづく軍事強国化から生じているのではないでしょうか。それ故に、米国・バイデン大統領には、この事態を認識して、厳しい対処を望みたいものです。
世界は荒れてきています。わが国としては、荒れたなら、荒れた対応をしていかなければならず、もう、甘い対応は退け、できるだけ厳しく対処すべきだと考えます。
そのためには、政治が権力争いであることは重々承知していますが、国内のコロナ対策だけは『挙国一致』で協力し、「命」(いのち)を政争の具にすることは止めようではありませんか。
みなさんはどのようにお考えでしょうか。
次回は
時事エッセー
です。
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