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2021年3月26日 (金)

「親しみ」を感ずる国・感じない国! 

 783目のブログです

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 「春夜喜雨」(春夜 雨を喜ぶ) 杜甫 

 好雨知時節(好雨 時節を知り)
 當春乃発生(春に当たりて 乃ち発生す)
 随風潜入夜(風に随いて 潜かに夜に入り)
 潤物細無聲(物を潤して 細やかにして声無し)
 野径雲倶黒(野径 雲は倶に黒く)
 江船火独明(江船 火は独り明らかなり)
 暁看紅湿処(暁に 紅の湿れる処をみれば)
 花重錦官城(花は 錦官城に重からん)

 “春雨というものは、降るべき時節を知っており、春になると降り出して、万物が萌え始める。それは、風につれて、人知れず夜に紛れ込み、万物を潤して、しとしとと音もなく降っている。野の小径も垂れこめた雲もすっかり真っ暗であり、川面に浮かぶ船の漁火だけが明るく灯っている。明け方に紅の花が濡れている所をみれば、錦官城(成都)の花々は雨の雫を含んで重たげに咲き誇っていることであろう…。”

 詩聖と称される、盛唐の代表的詩人・杜甫の有名な漢詩であり、「春夜喜雨」(春夜 雨を喜ぶ)を朗読すれば、情景が目の前に浮かんでくるようです。

 中国にはその長い歴史の中で素晴らしい文藝が数多く花開いていますが、現代ではそのようなものを目にする機会が全くありません。それは、人心が求めないからなのか、政治が禁じている故なのか、あるいは大陸の「時代」そのものが干乾びた精神に堕しているからなのか、その解は皆目見当がつかず、いわゆる評論家ではない真の識者にご教示を願いたいものです。

 さて、国際情勢は混乱を極めています。驀進する中国に包囲網を築くために、日・米・豪・印は手を結び、安全保障や経済を協議する戦略対話(通称クアッド・QUAD)を本格化しました。小ブログの冒頭に掲げた国旗の4ヶ国が、インド洋と太平洋を囲み、自由・民主主義・法の支配という共通の価値観を持つ枠組みとして戦略的に外交を深化していくことになったものです。

 このような、世界の枠組みが大きく変わろうとする今、わたし達日本国民は、主要諸外国に対してどのような意識を持っているのでしょうか。昨年末の外務省の調査から興味ある結果を見てみましょう。

 『外交に関する世論調査・日本国民の外国への親近感』
  (外務省 令和2年<2020>10月22日~12月6日)

  【親しみを感じる】+【どちらかというと親しみを感じる】
    ( )内左側        ( )内右側

  アメリカ合衆国  84.0% (31.6%+52.4%)
  オーストラリア  75.6% (27.1%+48.5%)
  中南米諸国    40.8% ( 5.3%+35.5%)
  韓国       34.9% ( 8.5%+26.4%)
  中東諸国     31.7% ( 4.0%+27.7%)
  アフリカ諸国   28.5% ( 3.4%+25.1%)
  中国       22.1% ( 3.9%+18.2%)
  ロシア      13.6% ( 2.0%+11.6%)

  【親しみを感じない】+【どちらかというと親しみを感じない
     ( )内左側         ( )内右側

  ロシア      85.7% (35.0%+50.7%)
  中国       77.4% (41.0%+36.4%)
  アフリカ諸国   69.9% (30.2%+39.7%)
  中東諸国     66.8% (30.1%+36.7%)
  韓国       64.5% (36.5%+28.0%)
  中南米諸国    57.5% (23.1%+34.4%)
  オーストラリア  23.7% ( 8.9%+14.8%)
  アメリカ合衆国  15.4% ( 5.5%+ 9.9%)

 この表を見て感じるのは、【親しみを感じる】+【どちらかというと親しみを感じる】の順位とパーセンテージはこんなものかと思いますが、【親しみを感じない】=すなわち、明確に嫌いだとの意思表示が、(1位)中国に対して41.0%、(2位)韓国に対して36.5%となっていることに、近年の日中、日韓の厳しい緊張関係と中国、韓国の理不尽で露骨な対日非難への反映を窺がうことが出来ます。日本国民の40%前後の人が中国、韓国に厳しい不快感を有していることに着目しなければならないのではないでしょうか。

 確かに、中国には目をそむけたくなる暴虐の政治がまかり通っています。例えば、新疆ウイグル自治区。ひとつには、強制収容所におけるウイグル人へのありとあらゆる人権弾圧、二つには、ウイグル人への不妊手術による断種政策。これをジェノサイド(民族絶滅の行為)と言わずして何と言えばよいのでしょうか。現に、2015年~2018年のウイグル人口の自然増加率が大幅に減少している事実があります。(もっとも、中国共産党政府は、この収容所については職業再訓練のための施設だと強弁していますが…)この21世紀に、このような恐ろしい政治が跋扈していることにあらためて留意が必要ではないでしょうか。

 わが国には、尖閣周辺への中国軍船遊弋による圧力を見逃すわけにはいきません。令和2年(2020)には、1161隻が接続水域に入域、88隻が領海侵犯。中国は、尖閣、琉球、沖縄を自国の核心的領土として主張、力で奪取しようと着々と領域拡張政策を実行に移していることに警戒を怠るわけにはいきません。

 中国が強圧的に支配しようとしている、香港、ウイグル、チベット、尖閣・琉球を見れば、中国に対して、日本国民の41%が親しみを持てず、不快な気持ちを有していることは当然のことだと言えましょう。

 そして韓国。慰安婦、徴用工、などなど国家の約束を踏みにじって平気な国を、そのままで親しみを持てる日本人は、わずかに朝日新聞を筆頭とするサヨクイデオロギストしかいないと思われます。

 さらに、韓国と同一民族の北朝鮮。日本人拉致、核、ミサイル、個人独裁体制、など信頼に値する項目は皆無と言えましょう。半島は南北あわせて親しみを感じさせてくれない存在となっており、厳しい外交関係を索めて行く以外に方策はありません。

 それにしても、中国、韓国、北朝鮮、ロシア、近隣4ヶ国は難しい国ばかりだということを肝に銘じたいと思う次第です。

 みなさんはどのようにお考えでしょうか。

次回は
時事エッセー
です。

 

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